【アメフト】早慶戦直前インタビュー②並木琢朗主将

いよいよ、明日に迫った早慶戦。インタビュー企画2回目は並木琢朗主将(政4・慶應義塾)だ。昨季はDLとしてチームに欠かせない存在に成長し、今季は主将としてチームを引っ張ることとなった。今回は、個人やチームとしてのこれまでを振り返っていただいた上で、新シーズンにかける想いを伺った。

 

_ _まず、昨季を振り返っていただきます。昨年の結果について思うことは

結果は7チーム中5位でしたが、チーム自体は結果に比例するほど悪いとは思っていなくていいチームだったんですけど、最後のところで勝ちきれない試合が多かったかなと思います。

 

_ _改善すべき点はありますか

何人かのチームの中心人物がつくってくれた流れに乗っかるという風潮で、全員で戦うという風潮がなかったので、誰かに頼ってしまうという文化は改善すべき点かなと思います。

 

_ _良かった部分はどこでしょうか

一番大きかったと思うのは、昨年度主将の松岡さん(松岡拓希=H31卒)を中心に新しい文化を作ろうという意識があり、その中でもっとよくできるんじゃないかという部分を積極的に取り入れる姿勢があったので、チームとしてよかった部分なのかなと思います。もう一つ特徴的だったのは、上級生と下級生の壁を昨年の4年生が率先して取り払おうとしてくれたことです。風通しがいいチームというのは、意見が出やすいし下級生のモチベーションも上がりやすいので、よかった部分かなと思います。

 

_ _ここからは並木選手自身についてお聞きします。まず、アメフトを始めた経緯は何ですか

中学校まで野球をやっていて高校入るタイミングで野球を続けるかで迷い、塾高野球部で中心になるのは無理だろうなと考えて、自分が勝利に貢献できる新しいスポーツをやりたいなと思いました。その中でボールを投げることなら出来るかなと思ってアメフトを始めました。

 

_ _DLというポジションを選んだ訳を教えてください

高校1年の時QBをやって全然上手くいかなかったのでコーチに相談して選んでもらいました。身長が高かったので体重は増やせるだろう(笑)という感じで始めて、やっている中で楽しいと思えるようになったので良かったと思います。

 

_ _DLの楽しさはどこにありますか

相手のQBやRBにタックルする単純さに気持ち良さを感じています。また、このポジションは熱い想いをもっている選手が多いので、そうした選手たちと一緒に練習出来るのがいいと思います。

 

_ _3年間のディフェンスとしてのご自身のプレーを振り返って

大学1年生の頃から試合には出ていて、2年生になってもチームの中心にはなれずに、3年生になってスターターにはなれたんですけど目立ったプレーをするまでには至ってなくて、4年の今年は、自分が勝利に導けるような選手になりたいなと思います。

 

__主将は立候補されたのですか

高校3年の頃も塾高アメフト部のキャプテンをやっていて、大学入ってからも代のリーダーをやらせていただいて僕の中で達成感のある仕事だと感じていたので、主将だったらもっと大きな達成感を味わえると思い立候補しました。

 

__主将としてどうチームをまとめたいですか

背中で引っ張るというようなタイプではないので、全員としっかりコミュニケーションをとり信頼関係を作ったうえでまとめたいなという思いが一つあって、加えて、1人で200人の部員をまとめるのは物理的に不可能だと思っているので、僕の考えをしっかりと理解してもらったうえでチームを引っ張っていきたいなと思っています。

 

__オフェンスとディフェンスをまとめるうえで重視していることは

主将になってオフェンスの文化を理解出来ていないと気付かされたので、いままで触れてこなかったオフェンスを理解して、ディフェンス目線から話すことでオフェンスを強くしていければと思います。また、その逆も然りで、オフェンスとディフェンスの間でしっかりコミュニケーションをとれるようにしたいなと思います。

 

フィジカルとファンダメンタルで勝つ

 

_ _ここからは新チームについてお聞きします。まず、昨シーズン終わってからこれまでで意識したことを教えてください

デイビットHCの、フィジカルとファンダメンタルで勝つという哲学を浸透させようということです。その一環としてオフシーズンに徹底的にウェイトをしたり、体重を増やしたりということを意識しました。

 

_ _新チームの注目選手(オフェンス)は

一人目がRBの大河原陸(経2・慶應義塾)という今年に入ってQBからRBへとコンバートした選手です。スキルフルな動きが得意なことに加え自分が何とかしてやろうという気持ちが強いので、早慶戦でも試合を作ってくれるのではないかと期待しています。もう一人がWRの櫻井翔太(法3・慶應義塾)です。去年まではほとんど試合に出場していないですけど、ポテンシャルがすごく高いのでそれを存分に発揮してくれればと思います。

 

_ _新チームの注目選手(ディフェンス)は

LBの橋本拓哉(経2・慶應義塾)という選手が間違いなく活躍してくれると思います。去年はケガで出場していないですけど高校生の時にU18日本代表に選ばれていて、また、2年生ながらリーダーシップを発揮してくれているので期待を寄せています。もう一人挙げたいのがCBの山本小次郎(総3・青山学院)という選手です。昨年の大学日本代表だった廣田さん(廣田祐=H31卒)が抜けて後任のキッカーになったのが彼なので、CBとしてももちろん活躍してくれるだろうし、キッカーとしても早慶戦で結果を出してくれるといいなと思います。

 

_ _主務の印象はどうですか

日本一になりたいという気持ちが選手より強いかもしれないマネージャーで、チームのためにどんどん意見を言ってくれる心強い存在だと思います。

 

_ _チームの目標は

去年一昨年の結果を踏まえると厳しいですけど、目指すところはそこだと下級生に納得してもらって学生日本一という目標を掲げました。

 

_ _「RISE AS ONE」というスローガンに込めた想いは何ですか

昨年まではひときわ強いパッションを持った選手に乗っかっていく形で、熱量の差があったと個人的に思っていて、熱量の差を埋めて全員で日本一を目指すということ。そして、それに向けてチーム内で上を見続けられるような競争をしていきたいと思ったので「RISE AS ONE」というスローガンにしました。

 

_ _最後に早慶戦についてお聞きします。まず、早大の印象を教えてください

チームとしても個人としても強い印象があり、甲子園ボウルに何年も行けている事実からも勝つ文化を持ったチームだなと思っています。

 

_ _早大オフェンスとディフェンスに持っている印象は

オフェンスはボールを通せるQBがいて、そのQBのパスをしっかり受け取れるレシーバーがいる印象です。ランだけに頼らずパスを通せるチームというのは強いと思うしオフェンスの完成度も上がるので、デイフェンスとしてはやりにくい相手かなと思います。一方、早大デイフェンスの方は全体として質が高くかつバランスが良い印象があります。

 

_ _相手の警戒すべき選手は

オフェンスではQBの柴崎とWRのブレナンが警戒すべき選手で彼らのホットラインをいかに止められるかが勝利への鍵かなと思っています。デイフェンスでは、LBの中心である主将の池田で、彼にプレーさせないことがオフェンスを優位に進めるためには必要だと思っています。

 

_ _慶大としてどう戦っていきたいですか

自分たちのやりたいことをやることが一番大事だと思っていて、今年のテーマとしてフィジカルとファンダメンタルで勝つというのがあって、あまり技術的な練習に力を入れていない分、基本的な部分の力は高いと思うのでいつも練習していることを出せればと思います。

 

_ _慶大のキーマンを挙げるとすると

昨年アメリカに留学していて今年戻ってきたQBの三輪忠暉(理3・慶應義塾)と、同じくQBの西澤巧馬(理4・清風)で、タイプの違う2人のQBがどれだけ試合を作れるかだと思っています。

 

_ _最後に早慶戦への意気込みをお願いします!

8回出させていただいた内、勝った2回は上級生に勝たせてもらったという感じで、個人としては今まで1回も勝ったという感じがしないので個人的に勝ちたいです。チームとしても秋の学生日本一を目標とした以上、春に結果を出さなくてはいけないし、春のビッグゲームといえば早慶戦なので、それに勝つことで秋に繋がるのかなと思います。

 

_ _ありがとうございました!


                         (取材:増田将大 写真:船田千紗)

 

試合情報

第67回早慶アメリカンフットボール対校戦

2019年4月29日(月・祝) 14:00 キックオフ

@駒沢陸上競技場

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