【バレーボール】〈早慶対談③〉早慶男子主将対談 堀江友裕×マルキナシム

バレー企画

左から慶大・マルキ、早大・堀江

 

第83回早慶バレーボール定期戦まであと2日。早慶対談最終回の今日は、早慶男子主将対談をお送りする。かつて選抜チームでともに戦ったこともあるという早大・堀江友裕主将(スポ4・開智)と慶大・マルキナシム主将(総4・川越東)。そんなおふたりに、選抜チームでの思い出や主将としての覚悟、そして最後の早慶戦に向けた意気込みなど、たっぷりとお話を伺った。

 

 

(※この取材は4月27日(土)に早稲田スポーツ新聞会と合同で行いました。)

 

 

 

――以前代表合宿などでご一緒されたとお聞きしました。それはいつですか?

堀江 高3の夏の世界ユース(第14回世界ユース男子選手権大会(U19))っていう大会で初めて一緒だったんですけど…

マルキ 初めて会ったのはドリームマッチ(全日本ジュニアドリームマッチ)の前だったので、高2の2月ですね。

 

――そのときのことは覚えていますか?

堀江 「なんかおるな」みたいな(笑)。今めっちゃすごいんですけど、当時はめっちゃへぼくて。

マルキ それまで選抜とか選ばれたことなくて、急にポンって。周りは春高プレーヤーがいっぱいいて、正直めっちゃびくびくしていました。

堀江 それがこっちに伝わってきたんで、「なんやこいつ」って思って。

マルキ そんな感じでした(笑)。

 

――お互いの第一印象は

マルキ 堀江の第一印象は、とにかく元気だなって。とにかく騒いで、盛り上げてっていう印象がすごく残っていますね。

堀江 (マルキは)その逆で、全然声出さへんなって。

マルキ そんなことない。出してなかった?

堀江 出してない。静か。でも、良い奴なんですよ。だから憎めない、みたいなね。

 

――思い出に残っているエピソードはありますか

堀江 アルゼンチンに行ったんですけど、同じ部屋やってん、初め。やったやんな?

マルキ うん。

堀江 同じ部屋やって。でもまあ喋らずに、みたいな。

マルキ (笑)

堀江 そんな感じやったんですよ(笑)。第一印象かわからないですけど…それで、まあ世界大会ですよ。僕はリベロやったんでずっと出れていたんですけど、彼はあんまり出場機会がなくて。だったんですけど、ピンチサーバーで出てきたんですよ、ぽって。「まあミスるやろ」って思っていたんですよ。そしたら、サービスエース取って。2本くらい。「こいつはもうすごい奴や」って。そこでもう、「あ、今までごめん」ってなりましたね(笑)。

マルキ いやいやいや変わってないだろ(笑)。

堀江 その印象が強いですね、僕は。

 

――試合会場で会われることもあると思いますが、お話しされたりするんですか?

堀江 あ、ういーっす、みたいな。

マルキ そんな感じです。

 

――早大、慶大にどなたかお知り合いは?

堀江 僕は同期だったら富澤(富澤太凱副将=経4・慶應)とか、1個下だったら樫村(樫村大仁=環3・茨城高専)。樫村とはアジアジュニアのときに一緒やって。僕結構騒いでいる系なので、教育係みたいなことを任されるんですね、よく。樫村が同部屋やったんですよ。それでまあ、これ樫村に言ったら怒られるんですけど、海外でナマモノってやっぱり危ないじゃないですか、試合に行ってるのに。開幕パーティーみたいなのがあって、そこに刺身があったんですよ。まあ食べたいなとは思いながら見ていたら、そこに樫村がいて。まさかと思っていたら取ろうとしていたから、「樫村…」って(笑)。

マルキ (笑)

堀江 最近はあいつがいじってくるんですけど、最初はめっちゃ人見知りで、全然しゃべってこなかった印象があります。富澤はまあうるさいんでね、うるさい者同士で気が合います。

 

――マルキさんは?

マルキ 同期で、寺石(寺石周防=早大4年・早稲田本庄)が一番知り合いかなって。同じ県出身で。僕の高校の同期と同じ中学校出身で、高校のときから喋っていました。まあ休みのとき遊んだりとかもよくしますし。あとはやっぱ、世代別の合宿で一緒になった宮浦(宮浦健人=早大3年・鎮西)だったり村山(村山豪=早大3年・駿台学園)だったりは挨拶程度ですけど、知り合いではあります(笑)。あとは、僕は試合に出ていなかったんですけど、中学のときよく武藤(武藤鉄也副将=早大4年・東亜学園)とは練習試合で会っていて。まあ知り合いかなって感じです。

 

――早慶で交流はあまりないんですか

マルキ まあでも同期で1回なんか…あ、堀江は来てなかったか。

堀江 僕は行ってないんですよ、ちょっと問題ですよね。

マルキ 早慶同期飲みみたいなのを1回やったんですけど…マラソン大会行ったんだっけ(笑)?

江 そう、朝からWAPの伴走ボランティアがあって。めっちゃ疲れて、キャンセルしました。しょうがないです。

 

――それぞれ、早大・慶大に進学した理由は

堀江 今は入ってよかったって思っているんですけど、ただ呼ばれたから来ただけです、本当に。わからないじゃないですか、高校のときに、どこがいいとか。早稲田が賢いとかも、勉強できるわけじゃないので、そんなのも知らずに。高校の監督から「早稲田から推薦が来たぞ」って言われて、ぼーっとしていたら、「お前何言ってんねん!早稲田やぞ!」みたいな(笑)。「知らんし」みたいに思いながら、言われるがままに来たらまあ結果的に良かったっていう感じですね。

マルキ 僕もほぼ同じような感じですね。ただ堀江以上に大学でバレーをするっていうことを考えていなかった、僕の場合は。僕の高校を卒業して大学でバレーをする人もいなかったので。そんな中で、高2のドリームマッチに選ばれたりして、慶應大学からポンッて連絡が来て、そこでもう飛びついたって感じですかね。

 

――早大、慶大バレー部に入ってよかったと思うことは

堀江 学生で頑張ろうっていうのは、まあそれはどこの大学も一緒やと思うんですけど、早稲田は各学年の役割がはっきりしていて。やるべきことが明確になっているし、社会に出る前にバレーだけじゃなくて人間的に成長できているな、っていうのは今の時点で感じられているので、まあ慶應よりは早稲田に入ってよかったかな、と思います(笑)。

マルキ まあ慶應は毎年4年生がしっかりチームを作ろうってやっていて、今自分が4年生だから、そこが今いいかどうかは分からないですけど、まだ。…まあ苦しいこともありますけど、4年生がチームを作るっていうのはすごく良い経験ができる大学なんじゃないかなって思っています。ただ、1~3年生のときはなんとなーくプレーのことばっかりやっていて、プレー以外のことを考えたことがあんまりなかった。そこはもうちょっと後輩に、できることを見つけてあげられたらいいかなって思います。

 

――主将に就任した経緯を教えてください

堀江 毎年僕らは監督から「(主将は)お前だ」っていうのはなくて、同期で話し合って決めるんですけど。まあなんていうんですかね、僕らが先輩を見てきた印象としては、「この人になるだろう」みたいな、去年だったら「藤中さん(藤中優斗=早大H31卒・現JTEKT STINGS)でしょ」みたいな雰囲気があったんですけど、今年はそういうのがなくて。誰にする?って結構話し合って。まあ僕は声も出すし、ずばずば言っちゃうところもあるんで、チームとしてそこを中心にして、周りが上手くフォローしていこう、みたいな方針が決まりました。

マルキ 慶應は毎年OBの方と監督が決めるんですけど、今年は割とそういう感じじゃなくて。監督と去年の4年生が決めた。今、(堀江が)藤中さんがいたって言っていたんですけど、僕らもだいたい4年生の中で「まあこの人だろ」っていう人が毎年いたんですけど、今年ちょっといなかったんですね、それが。富澤か僕か、ってなったんですけど、どっちも「うーん」みたいな感じで監督もおっしゃっていて。まあ(去年の)4年生とも相談されていて。それでまあ僕に任されて。あとは堀江が言っていたのと同じで。僕がすごくしっかりしているわけじゃないので、キャプテンやるけど、僕はプレーで頑張って、ほかの7人の同期でフォローアップしていくっていう感じで、選ばれました。

 

早稲田スポーツ提供

――主将になって大変だと感じることはありますか

堀江 大変です(笑)。まあ僕の考えですけど、高校までのキャプテンは、どれだけ監督のいうことを聞けるか、みたいな。

マルキ たしかに。

堀江 な?そういうところなんですよね。監督から一番信頼を置かれている、みたいな。大学に入って思ったのは、逆で、後輩からどれだけ信頼されるか、4年生としてどう見られているか、そっちに考えを変えないといけないっていうのがあって。それはちょっとしんどいですね。僕高校もキャプテンやったんですけど、とりあえず監督に好かれておけばキャプテンっていう感じだったけど、今はどんだけ監督に好かれても、っていうか別にそんな好かれるためにやっているのとちゃいますけど、今は。それが大変ですね。後輩っていうか全体を見なくちゃいけないので。それがプレーしながらってなるから、大変です。な!

マルキ そうっすね。本当に同じですね。監督がズバズバ言うチームってあんまりいない。4年生がどれだけまとまって1つの方向向いてチームを引っ張れているかっていうのがすごく大事で。今すごく慶應はそれで悩んでいるんですけど。そういう姿が後輩を引っ張ることになるので、そこがやっぱり難しいですね。まああと僕は練習メニューを組んだり、そういうのが、バレーあんまりそんな詳しかったわけじゃないので、ちょっと難しいので、そこはやっぱりみんなに聞きながらやっているっていう感じですね。あとは、厳しくするところ。みんなに厳しくしなきゃいけない部分って絶対にあると思うんですけど、そこが一番難しいですね。

堀江 思ったこと言えばいいのに。

マルキ そう、思ったこと言えばいいんですけど、なかなか…性格的なものもあって言えない…

堀江 優しいもんな。優しいんすよ。

 

――堀江さんは思ったことをストレートに伝えられているんですか?

堀江 僕の中では抑えている方なんですけどね、多分言っていると思います。まあなんか、言わなかったら後悔するというか。慶應の前でこんなの言うの失礼かもしれないですけど、勝っているときに、なんかこう「勝っているからいいや」ってなったら、もし負けたときに「あのとき絶対にこうしておけばよかった」みたいなのが出てくるなっていうのが自分であるので。ずばっていうのも大事だけど、遠回しにその人が気付いてくれるような言い方とかも大事やから。それも大変なんですよね、やっぱり。言えばいいってもんじゃないし。ただ怒ったら「堀江さん怒っているだけや」ってなるから、そう思われないための言い方とかは、それは監督を見て勉強していますね。監督は指導者やから、「こういうときこう言うんやー」とか、たまに見ています。

 

――マルキさん、これから言えそうですか?

マルキ そうですね、ズバッて言ったらすごく的外れなこと言いそうなので、そこはしっかり考えてから言おうかなと思います。でも考えているうちに、だんだんそれが優しくなりすぎちゃって、あんまり響いてないですね、きっと。言っているつもりではいるんですけど、響いていないので。もう少し、直感で「こうしたほうが絶対にいい」て思ったことは言うべきかなって思います。

 

――主将としてやりがいを感じることは

堀江 やりがいかぁ…あるかなぁ…

マルキ じゃあ先に。僕今そんな、慶應が正直チームとして良い状況じゃない。ここ結構連敗が続いている中で、立て直すことができれば、すごい自分にとっても良い経験になると思うし。百戦錬磨の早稲田に、この気持ちがわかるかはちょっとわからないですけど…(笑)

堀江 よう言うわ(笑)!

マルキ ここひっくり返す力っていのも、なかなか経験できるものじゃないって逆にポジティブに捉えてやろうかなって思います。

堀江 今の話聞いて分かりました。僕も小学校、高校とキャプテンしてきたんで、キャプテンやり慣れているっていうか、まあそういう感じなんですけど、(全日本大学選手権)2連覇している中でのキャプテンっていうのはもちろん初めてで。まあどちらかといえば、小中高ずっと、こんなん言ったらちょっと怒られるかもしれないですけど、ほぼ2年チームとかそういう状況でやっていたのに、大学になったら、先輩が良い成績だけ残して出ていったみたいな。めっちゃむかつくんすけど(笑)。そういう状況で、やっぱり去年と比べられるとか、そういう視線が多い中で、自分たちがやりたいことをちゃんと貫き通せるかっていうのが勝敗に関わってくると思うので、それは…やりがい、感じたいっすね。

マルキ プレッシャーだよなぁ。

堀江 感じてはないけど、感じたくはないですけど、入ってくるから。

マルキ 周りの期待がすごい。

堀江 うるせーよってなりますけどね。

 

――マルキさんもプレッシャーを感じていますか?

マルキ プレッシャーですか?僕はなんかプレッシャーというか、やっぱり慶應は僕か(富澤)太凱がしっかりしなきゃっていうチームなので、まあプレーでしっかりすることを考えているので、そんなにプレッシャーは感じているつもりはないんですけど。ただ結果が出なかったときに感じるものはあります。

 

春季リーグ戦にて

――最上級生かつ主将という立場になって実際にリーグを迎えてみて、(4月27日時点で)ここまでのチーム、そして主将としてのご自身を振り返ってください

堀江 もちろん入るまでは不安が多かったんですけど、やってみたら後輩も頼もしいし、良い形でチームがリーグを通して上昇していっていると思うので、それはまあ、今のところベリーグッドです。

マルキ 慶應は、春リーグ入るまでの合宿とか練習試合とか、結構調子をどんどん上げていった感じ。リーグに対して不安がそんなになかったんですね。別に舐めていたわけじゃないですよ(笑)。

堀江 (笑)

マルキ 結構みんな調子良くなっていて、仕上がってきているなーって感じていて。そこまで結構できている自信があったんですよ。けどやっぱり出だしのところで、日体大戦とか次の早稲田もそうですけど、つまずいてしまって。さっきも言ったんですけど、今この状況をどう打破するかっていう大きい課題がここにきて出てきたなって思います。

 

――リーグ戦2日目に早慶が対戦しました。お互いのチームにどんな印象を抱きましたか?

堀江 慶應いっつもなんですけど、早稲田のときだけめっちゃ強いんですよ。

マルキ 気合入りますよね。まあ他のチームのときは気合が入らなかったとかではないんですけど。早稲田とはもう何戦もしていますし、今年は大塚くん(大塚達宣=早大1年・洛南)と村本(村本涼平=早大4年・洛南)が入って…あとセッター(中村駿介=早大3年・大塚)も変わったか。宮浦だったり、村山、武藤のところは、攻撃パターンがわかっていたので…まあ対応はできていないんですけど。まあ気合が入るっていうのはありましたね、より。

堀江 本当に早稲田のときだけ強いんで。他の試合見ていたら、「お前ら俺らのことあんなに苦しめたのに!もっと頑張れよ!」みたいな。みんな言ってますよ、ほんと。

マルキ 筑波さんも結構練習試合するんですよ。なんか、筑波さんだったり早稲田さんだったりすると、向かっていこうっていうのが自然と、なんか根拠があるわけじゃないんですけど、出ている感じがします。他のチームと試合するってなると、なんかこう「勝たなきゃ」みたいな、変にそういう雰囲気が出ているんですよね。そこをコントロールできないのがうちの弱みだと思います。

 

――この選手がすごく印象に残っているという人はいますか

堀江 選手かぁ…降(降小雨=商1・慶應)!降!降!うるさい、あいつ。

マルキ 騒いでたね。

堀江 めっちゃうるさいです。ネット越しにめっちゃ言ってくるので、僕はムカついていました。

マルキ あ、そうなの(笑)?

堀江 そんな、ムカついていたってあれですよ、「チッ」じゃなくて「チッ、っせーな」みたいな。

 

――変わっていないような…(笑)

マルキ (笑)

堀江 変わってない(笑)?なんていうんですか、こう逆に燃えた、みたいな。「くっそー、上げてやるー!」みたいな。まあ初めて見た選手だったので。前日のデータとか見ていたら、降くんあんまり決まっていなかったので、「まあ降は大丈夫だろう」みたいに思っていたのに、「え、降めっちゃ決めるやん」みたいな感じになりましたね(笑)。

マルキ (笑)早稲田はやっぱり大塚くんですかね。大塚くんはやっぱりすごく強いっていうイメージがもともとあって。春高の決勝も見ていますし、早稲田の動画も見ていて、強いなぁって。速いパイプだったり、要所でミスをしないところも。彼「緊張している」とか早スポさんとかで言っていたと思うんですけど…

堀江 めっちゃ見てるやん(笑)。

マルキ ちょいちょい見ている(笑)。正直1年生とは思えない結果を残しているじゃないですか。多分まだ100%は出し切れていないと思うんですけど、そうですね、彼の印象が一番強かったです。

 

――(取材当時)新シーズン1ヶ月が経過しましたが今後の修正点はどういったところでしょうか

堀江 修正点っていうよりかは、もっとできることがあると思っています。まあ今の時期は思いきってプレーして、粗削りな点をやっぱりシーズン終盤で修正していくような形にしたいと思うので、今の時点で修正、修正って言っていたら、ちょっとちっちゃくまとまるじゃないですけど。まあ慶應に聞かれたらまずいですけど、まあそういうふうにしていきたいと思います(笑)。思い切ってダイナミックに。

マルキ うちは、負けが続いている中で、何回も言っているんですけど、この状況を打破するのを、まあ僕一人で考えてもしょうがないので、どうやってみんなに考えさせるのかっていうところですかね。結構1セットでも落とすと雰囲気が落ちちゃうところとかあるので…なんか、試合の中でどう感情をコントロールするか、そこが大事なんじゃないかなって思います。良いときはすごく良いプレーも出ていると思うので、何がだめなのかとかをちゃんと冷静になって一回考える。それを試合のときに上手くコントロールする力を付けたいなって思います。まずは1勝して、良い流れを持ってこれたらなって思います。

 

――お互いに質問してみたいことはありますか

マルキ 平日の練習、どれくらい追い込んでるの?

堀江 これ探りっすよね(笑)?まあでもなんやろ、今日の試合とかをシーズン通してフォーカスしているわけじゃないから、まあある程度は追い込んでるんとちゃう(笑)?やっぱり12月に向けての、って考えたら、今やっとかないといけないことがあると思うから、ここで調整とか言っていたら、12月に大きなパワー発揮できないから、今は助走段階ですね。

マルキ うちはいっつも全力なんですけどねー。

堀江 それが別に悪いってわけじゃないけどね。慶應に質問かぁ…じゃあ、慶應って早慶戦のことを「慶早戦」って言っているらしいですけど、本当ですか?

マルキ いや、バレー部内では「早慶戦」ですね。だから本当は、他の塾生とかは多分「慶早戦」って…言ってないか、そうでもないか。内部出身の人とかだと結構言っているイメージがありますね。僕はこだわったことなくて。高校のときとかも「野球の早慶戦」とか聞いていましたし、しっくりきているので。

 

――富澤副将は?

マルキ 太凱は、普通に言うときは「早慶戦」って言いますけど、たまに意識して「慶早戦」って言っていますね。

 

――お互いをどんな選手か一言で表すと

堀江「全部が優しい!!とりあえず優しい!」 マルキ「ガッツ系 リベロ1元気!」

 

堀江 おもんないですよ。

マルキ たしかにおもしろくない。

堀江 一言じゃないなー。あー、それよく言われる。

 

――お互いの回答を見てみて、どう思われましたか

マルキ 全部が優しい…そんなことないと思うんだけどなぁ…

堀江 よく言われます。

マルキ どっち?ガッツ系?

堀江 ガッツ系。まあ自分でも言ってるねん、そこしか取り柄ないんで(笑)。

マルキ そんなことない。

堀江 絶対マルキ、僕が女やったら惚れますよ。何でも言うこと聞いてくれそう。

マルキ だからそんなことないから別に、まじで(笑)。

堀江 病んでたりしたら、なんかこう優しく聞いてくれそう。

マルキ 逆にそういうとき聞かないの?

堀江 俺?「そんなん知らん」ってなる。

マルキ まじで(笑)?

堀江 (笑)「あーそうなん?へー」で終わる。

マルキ 冷た。

堀江 しかたない。

 

――自分自身をどんな選手か一言で表すと

堀江 「やかましい」ですかね。試合の映像をとかを見ていても、プレーを見たいのに、僕の声が入っているみたいな。めっちゃうるさいなって。

マルキ 「攻めのサーブ」です。僕は性格のことでいうと、静かだったりマイナスなイメージなっちゃうので、嫌だなーって思って。プレーで何が一番やっているかって言ったらサーブかなって。

 

――早慶両校とも、主将・副将がずっと試合に出場されてきていますが、「うちの副将のここがすごい!」という副将自慢を1つ挙げるとしたら

マルキ「頼れるスーパーエース」 堀江「セルフケア」

 

堀江 おー。そっち系じゃなかったな。プレーのこと書いたら…

マルキ セルフケア…たしかにめっちゃケアしてるもんね。

堀江 (武藤副将は)身体にめっちゃ気を遣っているというか。僕がけがした身なので。たまに鉄也のそういうのを見て、「あ、俺もケアしな」ってなるから。プレーもすごいですよね!ブロックとかすごいけど、まあ「ここがすごい」ってなったら、まあコートで頑張っているのは当たり前やからなって思って。練習時間外とかに、身体のためにケアをやっている時間が多いから、そこがすごいっす。

マルキ 今の話と対照的になっちゃうんですけど、(富澤副将は)なんかもう良いときも悪いときも試合で全部出し尽くしている感じがあって。

堀江 出しすぎやろ(笑)。

マルキ まあ出しすぎなところもあるんですけど。性格的に言ったら、堀江に近いところがありますね。チームがずーんってなっているときにわーって声を出したりだとか。まあ堀江ほどではないですけど。

堀江 (笑)

マルキ スパイク、サーブの思いきりは、多分どこのチームのエースよりもあるので。常に120%みたいな感じの副将です。

堀江 プレーにした方が良かったかな。ちゃんと「プレーもすごい」って書いておいてください!

マルキ (笑)

堀江 ブロックがすごい、ほんまに。レシーブしやすいです。

 

 

――昨年の早慶戦を振り返っていただきたいです

堀江 しんどかったです。

マルキ (笑)

堀江 強いです。去年は慶應がホスト校やったから、応援とかもめっちゃ慶應側って感じで。しんどかったです。

マルキ 去年はすごいほんと、バレーをする人だけじゃなくて、会場を作る人たちがすごく頑張っているっていうのは聞いていましたし、実際に見てきたので、練習のときから去年の主将(伊藤祥樹=H31総卒・清風)を中心にすごく気合を入れて向かっていました。早慶戦の前が調子良かったかって言ったらそうでもなかったんですけど、当日の気合の入り方っていうのは…本当は多分全日本インカレとかで出さなきゃいけないやつだったんですけど、正直去年1番だったんじゃないかなって思います。

 

――今年の早慶戦でキーマンになりそうな選手は

堀江 うーん…キーマンかぁ…

 

――もちろんご自身でも結構です

堀江 あー、そう言いかけたんですけどね(笑)。

マルキ (笑)

堀江 まあやっぱり、セッターの中村ですかね。やっぱり慶應はブロックが高い。まあ僕らは対照的にちっちゃいので、高いブロック来て止められることはあると思うんですけど、その中でどれだけ良い状態でスパイカーに打たせてあげるかっていうのが大事だと思うので、そこは、セッターを挙げます。

マルキ そっかぁ…僕は、自分ですかね。自分がどれだけサーブカット耐えて、多分宮浦とマッチアップすることが多いと思うんですけど、どれだけ決めさせないようにするか、っていうところが一番大事なのかなって思います。他の人は、太凱だったり、言わなくてもしっかりやると思うので。僕は一番しっかりしないといけないなって思います。

 

――今年の早慶戦のみどころはどういったところでしょうか

堀江 まあそれこそさっき言ったように、こっち目線で言ったら、高いブロックに対してこっちがどう攻撃していくか。その前のレセプションに関しても、やっぱりサーブで攻めてこられるので、その強いサーブをどれだけ返せるか。受け身的なことになるんですけど、やっぱりそういう状況っていうか、向こうの強みに対してこっちがそれをどう打破していくかっていうのを見ていただければいいんじゃないでしょうか。

マルキ うちから思うことは、例年早稲田さんは学部的な問題かもしれないですけど、上級生が教育実習で1・2セット目出れないみたいな。言い方よくないですけど、メンバーを落としてくるっていうのが、3年間やってきて思ったことなので、そこでしっかり叩き潰して、スタメンの人を引きずり出す(笑)。

堀江 (笑)

マルキ そこからですね。そこからどれだけ良い試合ができるか。そこが見どころなんじゃないかと思います。

 

――ご自身にとって最後の早慶戦に向け、意気込みを

堀江 1年のときに感じた会場の熱気っていうのがすごくて。指示の声とかが全然通らないので、早慶戦は。そういう、ある意味センターコートみたいな…センターコートか(笑)。

マルキ (笑)

堀江 そういう雰囲気を味わえるので、まあもちろん勝ちたいですけど、最後そういうビッグイベントなので、楽しみたいです。

マルキ 僕は過去3年間でまだ一度も早稲田に勝てていないので、まずはやっぱり勝ちたい、その気持ちが強いです。でも今堀江が言ったように、良い環境の中でバレーボールをさせてもらえると思うので、そこはしっかり楽しむっていうことも忘れずに、フェアプレーでしっかり戦いたいと思います。

 

 

――ありがとうございました!

 

 

(取材:早稲田スポーツ新聞会 萩原怜那/慶應スポーツ新聞会 藤澤薫)

 

 

★第83回早慶バレーボール定期戦は、2019年6月9日(日)に早稲田アリーナにて開催されます。

 

 

◇プロフィール◇

 

堀江友裕 (ほりえ・ともひろ)

1997年7月30日生まれ/早稲田大学スポーツ科学部4年/開智高/身長183センチ/最高到達点325センチ/主将・Li/背番号1

 

マルキナシム (まるき・なしむ)

1997年7月27日生まれ/慶應義塾大学総合政策学部4年/川越東高/身長192センチ/最高到達点335センチ/主将・WS/背番号2

タイトルとURLをコピーしました