第31回全国大学弓道選抜大会 6月29日 @明治神宮弓道場
大敗を喫した全関東大会から2週間。慶大は昨年度のリーグ戦において各地域で優秀な成績を残してきた大学のみが出場することができる選抜大会の舞台に臨んだ。しかし、前回から的中を伸ばしたのは大前の東城明日香(商2・慶應女子)のみ。インカレへ向けて課題の多く残る試合となった。
※1回の試合で4本矢を放つ。女子団体は3人で構成され、計12本のうち上位16チームが決勝トーナメント戦へ勝ち進む。
少し肌寒い明治神宮弓道場。慶大は2週間前と全く変わらない布陣で、リベンジを果たすべく全国から選りすぐられた大学に挑む。「全員の調子が悪い」なか、春季最後の大きな大会が幕を開けた。
試合前の公式練習がない中での大事な初矢。慶大は大前である東城がこれを中てて、順調なスタートを切った。しかし、続く2人が抜いてしまい、慶大に不穏な空気が漂う。
東城は2本目も中て、慶大に奮起を促す。それに呼応した梶村和花(商2・慶應湘南藤沢)がこれを中てて、慶大の合計を3中とする。
ボーダーラインとされる8中まで残り5中。これ以上の失敗は許されない慶大だったが、3本目は橘田英里花(経4・慶應女子)以外的に中てられず、決勝トーナメント進出は絶望的となった。
慶大の意地を見せるため、もう外せない4本目。東城が先程の失敗を修正し、的のほぼ中心を捉える。しかし、絶不調の梶村はここでも的に嫌われ、中てることができない。”慶應の落”として納めなければならない4本目をなんとか橘田が中てるも、結果は6中。ボーダーラインとしていた8本という数字には届かなかった。
前回の試合後、主将の本郷は「悪い所はどんどん直す」と語った。しかし、結果は予選敗退。前回からの修正を見せたのは大前の東城くらいだ。その東城も「このままでは一部復帰は叶わない」と話す。この結果を“ただの不調”で終わらせるのは簡単だ。だが、それでいいはずがない。部員全員が悲願と話す一部復帰を叶えるために。今こそ”旧人の誇り”を見せる刻だ。
(記事:五十右瑛士 写真:五十右瑛士、佐藤有)
以下、選手コメント
東城明日香(商2・慶應女子)
──この試合を振り返って
4中を出すことができなかったので、手放しで喜べるかと言われたらそうではないんですけど、前回の試合から今日の試合に繋げられたのでよかったなと思います。
──2週間前からどこを修正したのでしょう
前回の試合で私は0中を出してしまって。その理由をかなり細かく分析しました。それらの部分について練習で1本も気を抜かないで引き続けたので、その結果が出てくれたのは嬉しいです。具体的には「押手が弱くなってしまう」という癖を直すように練習しました。
──この大会はどういう位置づけですか?
この大会は去年のリーグ戦の上位10校が出られる大会で、去年の先輩方が頑張ってくれたおかげで出られる大会なので「ありがたい大会」という感じです。
──試合前、ボーダーラインは何本くらいだと考えていましたか
8本で競射、9本で決勝トーナメントと考えていました。だから6本という結果を見たときにダメだな、と思いましたね。
──インカレに向けて
現在の慶大は新人戦が終わってからいいとこなしで、旧人が加わってから全く結果を残せていません。私達自身が「やればできる」という自信を取り戻すためにも、次のインカレでは結果を残す必要があると思います。インカレでも結果を残せないようなら一部復帰は絶対に叶わないと思うので、悲願達成のためにもこの2ヶ月練習し続けたいと思います。
──ありがとうございました