先月開幕した秋季リーグ戦も3週目に入った。今週は土曜日、日曜日と2連戦の後、月曜日を挟み火曜、水曜、と5日間で4試合を戦う過密日程だ。ここまで1勝3敗の慶大はこの連戦で勝利を重ね、良い流れに乗っていきたいところ。今日の相手の上武大は昨年の直接対決1勝1敗と互角ながら、最終的には8勝14敗で9位に沈んだ。慶大は勝利を収め、連敗をストップさせることはできたのだろうか。
2019/09/14(土) @駒澤大学玉川キャンパス | |||||
第95回関東大学バスケットボールリーグ戦第5節vs上武大 | |||||
| 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 |
慶大 | 14 | 14 | 29 | 17 | 74 |
上武大 | 20 | 18 | 18 | 20 | 76 |
◆慶大スターティングメンバ―◆ | |||||
| #4 山﨑純 (総4・土浦日大) | ||||
| #5 髙田淳貴(環4・城東) | ||||
| #6 工藤翔平(政4・慶應) | ||||
| #10 岩片悠馬(環3・広尾学園) | ||||
| #14 人見快(法2・慶應志木) |
第1Q、慶大はセカンドチャンスから人見がジャンプショットを決め、先制に成功する。だがその後は相手に5分間で4本の3ポイントを許すなどミドルで失点を重ね、瞬く間に14点のリードを奪われてしまう。しかしそれでも終盤、泉友樹雄(経4・慶應志木)と人見が3ポイントを連続でヒットし、点差を6点まで縮めこのQを終えた。
第2Q、慶大は泉のアシストを受けた甲谷勇平(環3・東山)がゴール下で得点し、水谷祐葵(環1・四日市工業)がレイアップを決めるなど2点まで点差を縮める。だが1Qは機能していたリバウンドで優位に立たれると速攻とセカンドチャンスで失点を繰り返してしまう。山﨑の2本の3ポイントなどで巻き返すも相手のドライブを防ぎきれず、10点ビハインドで前半を終えた。
第3Q、慶大の猛攻が始まる。相手の高さのあるリバウンドに苦しみながらも山﨑、工藤、髙田が立て続けに3ポイントを沈め点差を縮める。その後も山﨑がタフなジャンプショットを決めバスカンを獲得するなど積極果敢なオフェンスを続けた慶大。審判の度重なる際どいジャッジに泣かされながらも、このQ残り10秒でウイングから人見が3ポイントをヒットし、ついに逆転に成功した。
第4Q、3Qで逆転に成功した慶大だが上武大も意地を見せ、両者一歩も譲らず僅差のまま試合が進む。相手のミドルが立て続けにヒットし、いったんは再び10点ビハインドとなったが慶大も譲らず。アグレッシブなオフェンスで上武大のファールを誘い、フリースローで得点を重ねていく。残り25秒で人見が角度のない3ポイントを決め、点差は2点。そして最後のプレー、キャプテン・山﨑がダブルチームを受けながら3ポイントを放つ。ボールはリングを捉えたかに見えたが、無情にも弾かれ、ここで試合終了となった。
試合を通して何度もリードを奪われながらも、その度に必死に食らいつき、接戦に持ち込んだ。だが、工藤が「いくら良い試合しても勝ち切れなかったら意味ないと思う」と語ったように、競った試合でも1敗という事実の重みは変わらない。勝ち切るために、チームが発足してから磨き続けてきたディフェンス、そしてリバウンドといった基本にもう一度立ち返り、切り替えること。それができれば、勝利は目の前だ。
(記事:染谷優真・写真:船田千紗)
山﨑純(総4・土浦日大)
――今日の試合を振り返って
今までの試合が結構運びのミスだったり、フォーメーションが崩れたりというのが多かったので、今日は自分が1番のポジションをやるために1週間練習してきたのですが、それが勝ちに繋がらなかったので残念でした。
――試合を重ねるにつれてマークが厳しくなってきました
その部分も含めて、自分が1番のポジションをして、周りにボールを散らさないといけないと思ってやっていたのですが、思うように周りをノーマークにさせることができなかったので、明日そこをもっと改善しなければいけないと思います。
――具体的にはどのように改善していきますか
自分がパスをするのもそうなのですが、オフボールの時に結構止まっているので、しっかりオフボールの時にスクリーンをかけたりして動いてもらうことと、そこに自分がしっかりと視野を広く持ってプレーしてパスを散らしていけたらなと思います。
――パスを散らすという部分ではアシストの部分でうまく連携が取れていたシーンもありました
良かったプレーは何個かあったので、ひとつ収穫なのですが、それを明日は勝ちに繋げられるようにやっていきたいと思います
――最後の3ポイント決め切ることはできませんでした
やっぱり最後は自分が打つべきだというのは分かっていたので、チームもそれを託してくれたので本当に決めたかったのですが、外してしまいました。
――カットインの多いチームでしたがディフェンス面を振り返っていかがでしたか
細川選手のところはカバーなしでディナイしようというチームルールがあったのですが、やっぱりカバーダウンができないので、難しいのですがそこはコミュニケーション不足だったかなと思います。
――キャプテンとして今の厳しい状況に対してどのように考えていますか
なかなか勝ちがなくて精神的には結構きつい状況なのですが、試合はまだまだ続いていくので、いかに切り替えて次を戦うかということと、今年の2部の試合を見ていると結構後半混戦になると思うので、まだまだ諦めるような勝敗ではないので、しっかり切り替えて引っ張っていきたいと思います。
――チームにはどのような声かけをしましたか
明日もすぐに試合なので最後のミーティングでも切り替えて明日勝ちたいということを伝えました。
――競って勝ちに結び付かない苦しい状況だと思うのですがどのように改善していきますか
先週の東洋大戦を見ると4Qの勝負所でイージーミスが多くて負けたのですが、今日はミスというよりは勝負所でシュートが入らなかったので、そこは一歩成長したかなと思っています。次の試合では勝負所でミスをしないことは当たり前で、決め切る力というのを自分だったり髙田が示さないといけないと思います。
工藤翔平(政4・慶應)
――今日の試合を振り返って
本当に最後勝ちたかったですけど、最後ここで点欲しいってところで僕もシュート落としましたし、やっぱりチーム全体としても最後決め切れなかったので、いくら良い試合しても勝ち切れなかったら意味ないと思うので、明日勝てるように頑張ります。
――戦略的には勝敗を分けた点はどこでしょうか
ディフェンスのところで相手のオフェンスリバウンドであったり、相手の細川選手のドライブに対してのカバーであったりが最後甘くなってしまって、そこが最後勝負を分けてしまったのかなって思います。
――高さのある相手でした
そうですね、まあどのチームも高さのある相手で、毎回僕と岩片は結構ファールもかさみますし難しい中でやっているんですけど、その中でも今日はリバウンドも取られたしドライブもやられてしまったし、その中でももっと出来ることがあったんじゃないかなって思います。
――積極的なオフェンスが印象的でした
やっぱり先週から純、淳貴以外のところの得点やオフェンスが課題になっていたので、またこのクールから山﨑が1番のポジションをやって結構パスはちらついてくるので、その中で僕も積極的に行こうって今日思っていたのでそれが良い方向に出たところは良かったと思います。
――惜しい試合が続いていますが、勝利を掴むためには何が必要だと思われますか
そうですね、やっぱり慶應のディフェンスっていうのを最後まで一試合通してやりきるっていうところと、あとは最後のシュート決めるっていうことで、4Qの2点差、3点差の場面で決め切るっていうところが最後勝ち切る要因になるんじゃないかなって思います。
――明日の試合に向けて
今結構負けがこんでいるので、まあ明日の試合も全然勝てる相手だし、やることやって最後の勝負所で頑張れるようにやっていきます。
人見快(法2・慶應志木)
――今日の試合を振り返って
やはりここまで負けが続いているので勝ちきりたい思いはありましたが、最後に点が離れて負けてしまったかなという感じです。切り替えて明日に向けて頑張っていきたいです。
――上武大戦に向けての作戦
セットプレーはいつも通りスカウティングをしてもらってどのようなプレーがあるのかを把握しておいて実践することができましたが、相手がシュートに当たった時間やリバウンドを抑えられなかったのでそこが反省点です。
――特にディフェンス面の作戦
前回の試合でドライブで抜いてきた相手に対してのヘルプが遅いという指摘を受けたので意識したつもりでした。それでも突破されてしまって、そこが課題だなと痛感したので明日に向けて意識していきます。
――今日は特に大事な場面での3ポイントシュートの成功率が高かったが
このリーグ戦で結構3ポイントが決まる場面が多くて、思い切って狙っていけと言われたのでここは打つところだなと思って強気でいきました。
――勝敗を分けたポイント
戦術やレベルがというよりは、リバウンドやルーズボール、ハイバックだったりの当たり前に出来るところを徹底出来なかったのが負けてしまった原因かなと思います。
――明日の駒大戦に向けて
駒大はリーグ戦の順位で自分たちと近い位置にあって本当に負けられない相手なので明日こそしっかり切り替えて勝っていきたいなと思います。