ここまで2戦連続で大差での敗北を喫している慶大のプール最終戦の相手は今季から1部に昇格した武蔵大。今季初勝利を狙う慶大は序盤から積極的に相手ゴールを狙うものの、あと一歩のところでシュートが決まらず、我慢の展開が続く。しかし、第3Qの11分にPCを獲得すると、西本明日美(政4・慶應湘南藤沢)がシュートを決め、先制に成功する。第4Qには加藤ひより(環1・東京学芸大付属)がリーグ戦初得点を決め、点差を広げて2―0で今季初勝利を飾った。
令和元年 関東学生ホッケー秋季リーグ Aプール
10/5(土) 14:00試合開始 @大井ホッケー競技場サウスピッチ
| 第1Q | 第2Q | 第3Q | 第4Q | 合計 |
慶大 | 0 | 0 | 1 | 1 | 2 |
武蔵大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
スタメン
GK 山田寛子(経4・慶應女子)
DF 安達理紗(法3・慶應湘南藤沢)、津田美友佳(理1・立命館)、西本明日美(政4・慶應湘南藤沢)、斎藤可奈子(経3・慶應女子)
MF 森田真衣(経3・慶應女子)、上口華(経3・慶應湘南藤沢)、花田ともみ(政3・慶應湘南藤沢)
FW 野村茉以(経3・慶應女子)、内藤梓(政4・立川)、小泉理央(政4・慶應湘南藤沢)
目標である上位進出が厳しくなった中、選手たちは目指せる中で最高の順位である5位という新たな目標を掲げ、今日のプール最終戦に臨んだ。
第1Q、ここまで格上の相手との戦いが続いていたこともあり、序盤は消極的なプレーやパスミスが目立ち、中々チャンスを作ることが出来ない。しかし7分に花田ともみ(政3・慶應湘南藤沢)が相手のパスをカットし内藤梓(政4・立川)にボールが渡ると、そのまま相手陣地に攻め込みシュートを打つもこれは決まらない。その後も慶大は攻め続け、9分にはPCを獲得するがここで得点することは出来ず、このQは両チーム無得点に終わった。
先制して試合を優位に進めたい第2Q。開始早々、相手陣地に切り込みPCを獲得するがここでも得点は出来ず。その後も慶大が高いポゼッションを保ち、内藤を中心に攻撃を仕掛け、幾度ものチャンスを演出するもシュートに苦しみ得点することが出来ない。結局0―0のまま前半を終えてしまった。
第3Qも慶大ペースで始まるがこのQもなかなか得点には結びつかない。2、4、6、9分と4回のPCを獲得したが、全て失敗。このままこのQも得点出来ないのかという不安がよぎる中、11分のPCで遂に西本がシュートを決め、今季チーム初得点となる先制点を奪った。このまま点差を広げたい慶大は13分にもPCを獲得するがこれは決まらず第3Q終了となった。
前のQの流れに乗りたい最終Qだったが4分のPCに失敗すると相手にボールを奪われ中盤まで攻められてしまう。しかし小泉理央(政4・慶應湘南藤沢)が中盤を支配するプレーを見せ、相手の攻撃を許さない。膠着状態が続いていたが、9分に内藤がボールを奪うと、内藤から吉江莉理子(経3・慶應女子)、そして加藤ひより(環1・東京学芸大付属)へとつながり、加藤がリーグ戦自身初得点となるシュートを決め、2点差とした。これで流れは完全に慶大ペースとなり、追加点は決まらなかったもののさらに2つのPCを奪うなど、最後まで果敢な攻撃を続け、試合終了。慶大はプール最終戦で今季初勝利を飾った。
プレーの内容では慶大が圧倒していたが、序盤はなかなか自分たちのペースを掴めず、特にPCは合計15回獲得したうちの一度しか得点に結び付かなかった。このあたりは来週の順位決定戦予選や全日本学生ホッケー選手権大会に向けての課題だろう。
プール戦を3位(1勝2敗)で終え、目標としていた上位進出は無くなってしまったが、新たな目標である5位に向けて今日は良い試合となっただろう。このプール戦で得た反省点をこれからのリーグ戦、全日本学生ホッケー選手権大会、そして早慶戦に活かしてくれることに期待したい。
(記事:國本葉月/写真:津田侑奈、澤田夏美、林亮佑)
次戦 10/12(土) 対Bプール4位
12:20 試合開始 @大井ホッケー競技場サウスピッチ
◎関東学生ホッケー春季リーグ Aプール 星取表
| 慶大 | 山梨学院大 | 東農大 | 武蔵大 | 勝ち点 | 得失点差 |
③慶大 | × | ●0−11 | ●0−6 | ◯2−0 | 0 | −15 |
①山梨学院大 | ◯11−0 | × | ◯4−0 | ◯16−0 | 3 | 31 |
②東農大 | ◯6−0 | ●0−4 | × | ◯6−0 | 6 | 8 |
④武蔵大 | ●0−2 | ●0−16 | ●0−6 | × | 0 | −24 |
以下、コメント
手嶋聖奈監督
──今日の試合を振り返って
今日はしっかり勝たないといけない試合で、前半は自分たちのペースに持っていけなくて苦しい試合展開だったんですけど、後半に2点入れることが出来たのは次の試合につながる試合だったかなと思います。
──前半攻めきれない時間が続きましたが
負けている訳でもないし、攻められている訳でもないんですけど、何となく精神的な余裕がなくて、自分たちで自滅しちゃっているところがあったのかなと思うんですけど、そこをしっかりハーフタイムで修正して後半につなげることが出来たのかなと思っています。
──2−0という結果については
本当は、1Qに1得点以上という風に決めて臨んだんですけど、結果2点ということで。ゲームの目標からしたら達成できていないんですけど、しっかり勝ち切るというところは出来たので、本当に勝てて良かったなと思います。
──プール3位という結果になりました
本当はプール2位以上になって上位リーグに行くというのが大きな目標としてあったので、そうならなかったのは非常に残念なんですけど、そうは言っても結果は結果なので、次は下位リーグで目指す一番上の順位は5位なので、そこをしっかり掴み取れるように次のゲームも頑張りたいと思います。
──順位決定戦への意気込みを
しっかりチーム全員で戦ってリーグ5位を取りに行きます。
祖山彩夏(政4・慶應女子)
──今日の試合を振り返って
まずは勝てて本当に良かったと思います。
──どんなゲームプランで試合に臨みましたか
チームとしてはいつも通りにスペースを使って攻めていくというのを強みにしたいと考えているので、そこを立ち上がりから出せるようにとプランを立てていました。
──前半は苦しい展開でした
0―0で点数を決めきれない状態が続いて、選手の中でも勝たなきゃいけないというプレッシャーがある中での試合だったので焦りが生まれてしまっていたと思います。
──後半には2得点挙げました
間の時間で修正出来るところを修正して、後半に相手がバテてきているっていうこともあり、私たちは人数が多い分交代が出来るので、差を埋められたのかなと思います。
──Aプール3位という結果に終わりました
本来なら2位を目指していて、そこに行けなかったという悔しさはみんな持っているので私たちがリーグ戦で目指せるのが最高の順位として5位というのが残っているのでそこを目指して行かなければいけないというのと、その後のインカレや早慶戦につながっていくと思うので、プール2位になれるような実力をつけなければいけないと思います。
──順位決定戦へ向けて意気込みをお願いします
どんな相手になったとしても絶対に勝って、順位決定戦で勝って5位になれるように頑張っていきたいと思います。
西本明日美(政4・慶應湘南藤沢)
──秋季リーグ初勝利を挙げた率直な感想は
勝利は嬉しいですが、私たちの目標である上位を達成できなかったのはまだ悔しさが残るところだなと思います。
──今日の試合を振り返って
1Q1得点以上という目標を達成できなくて、前半は0-0という苦しい展開だったんですが、3Q目に1点を決められて、最後の方は自分たちのホッケーができたと思うので、次につながる試合はできたかなと思います。
──PCで苦戦していた原因は
せっかくみんなが(PCを)持ってきてくれて、私に得点のチャンスを与えてくれていたので、原因というより私の力不足だと思うので次に向けてもっと練習したいなと思いました。
──DFとしての手応えは
立ち上がりは少しばたつく場面もあったんですけど、試合を通してほぼ相手陣ですることができたので、そこは堅い守りができたかなと思います。
──順位決定予選に向けて意気込みをお願いします
次回はもちろん勝つことが絶対条件になるんですけど、その中で自分たちのホッケーをして、もっと得点を取れる試合ができればなと思います。
加藤ひより(環1・東京学芸大付属)
──今日の試合を振り返って
前半は結構攻めているのに点が決まらない展開が続いてしまって苦しかったんですけど、後半になって先輩のゴールに始まって点が入ったことで冷静になってきて、最終的に2―0という結果で終われたので良かったなと思います。
──相手に対してやりづらさはありましたか
今までの試合が、初戦が格上の山梨学院大で、次が自分たちよりも上手い東農大だったので、今日の武蔵大は同じくらいのレベルなのに、自分たちが結構引いて守っていたりとか、1対1で勝負できる場面でも消極的なプレーになってしまっていたのが、やりづらくなっていたというのと、慣れてはきているんですけど、いつもと芝が違うというのは結構やりづらいかなと思います。
──4Qでは貴重な追加点を挙げました
あのゴールは先輩たちがつないでくれて、最後に3年生の先輩からボールが来て、私はフリーでもらったので、あそこは決めないといけないなという状況で、点を決められたのは素直に嬉しいし、決められてよかったと思っています。
──リーグ戦初ゴールです
めっちゃ嬉しかったです。最初の円陣で「得点」と叫んでいたので、有言実行になって良かったです。
──次戦に向けての意気込み
次の試合でも得点を狙って頑張っていきたいなと思います。
津田美友佳(理1・立命館)
──今日の試合を振り返って
前半はなかなか点数を入れるのに苦労して、相手に守り切られたりする部分があったんですが、後半はギアを挙げてみんなで攻めることができて得点につなげることができたので良かったと思います。
──前半は苦しい展開でしたがハーフタイムには何を話しましたか
負けた試合が続いていたので、自分たちが少し引き気味になってしまっていたのですが、自分たちはもっと強く、相手は疲れてきているからもっと攻めていこうという風に決めました。
──ご自身のプレーを振り返っていかがですか
今回はディフェンスだったのですが攻めに参加する部分が多くて、そのなかで前に前に自分でボールを持って行けたのは良かったと思います。
──今日は同じ一年生の加藤選手がゴールを決めました
同期で同じAチームで一緒に頑張っていた仲間がFWとしてしっかりと点を決め切ってくれたことはすごく嬉しかったです。
──次の試合に向けて意気込みをお願いします
次の結果によって5位になれるか6位になるのかが決まるので、しっかりと勝ち切って5位を取りたいと思います。