順大戦で最後の最後に粘りの3ポイントを決め、文字通り“勝ち切った”慶大。いよいよリーグ戦前半も残すところ1試合となった。2メートル越えの留学生を擁する江戸川大から慶大らしい泥臭いプレーで連勝を勝ち取ることはできたのだろうか。
2019/10/05(土) @東洋大学総合スポーツセンター | |||||
第95回関東大学バスケットボールリーグ戦第11節vs江戸川大 | |||||
| 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 |
慶大 | 15 | 10 | 18 | 18 | 61 |
江戸川大 | 7 | 24 | 15 | 17 | 63 |
◆慶大スターティングメンバ―◆ | |||||
| #4 山﨑純 (総4・土浦日大) | ||||
| #5 髙田淳貴(環4・城東) | ||||
| #6 工藤翔平(政4・慶應) | ||||
| #10 岩片悠馬(環3・広尾学園) | ||||
| #14 人見快(法2・慶應志木) |
第1Q開始早々、江戸川大に3ポイントを沈められてしまう。しかし、慶大も人見、蛇谷幸紀(環1・近大附属)を中心にスティール、ルーズボールに飛び込み、着実に得点を返していく。ディフェンスで相手の勢いを封じ込み、シュートの隙を与えない堅守で24秒オーバータイムを果たした。両者譲らず得点の動かない時間がこのQの多くを占めるものの、ブザーとともに髙田が追加点を掴み取り、15-7で第1Qを終えた。
第2Q、相手の連続ポイントでグッと差を縮められてしまうが、ベンチからの「守れる!」の声に奮い立たされる慶大。人見のリバウンドから工藤が3ポイントを沈める。中盤、リバウンドに積極的に絡みに行くものの、山﨑の行く手をダブルチームで阻まれ、両者一歩も譲らない時間帯が続く。岩片が留学生のディフェンスを受けながら得点を獲得し、リードを守り抜けるかと思われたが、相手のインサイドを中心とした猛撃を浴びせられる。ファストブレイクで点を奪われ、加えて終了間際にバスケットカウントを与えてしまった慶大。リードを守り切れず、25-31で前半を終えた。
再び優位に立ちたい第3Q。山﨑からアシストを受けた岩片がレイアップシュートを決めると、続けて山﨑、髙田も3ポイントを沈める。相手にインサイドの隙をつかれ追加点を許してしまうものの、慶大も負けじと反撃。工藤、水谷祐葵(環1・四日市工業)がドライブから得点を返す。一進一退の攻撃が続く中、髙田が高さのあるディフェンスをかわす渾身のシュートを決め、43-46の3点ビハインドでこのQを終えた。
勝負の第4Q。水谷がジャンプショットを沈めると、髙田のシュートで逆転、さらに工藤がルーズボールを奪い、速攻で得点を追加する。流れを掴んだと思ったのも束の間、相手にリバウンドを取られ、インサイドから3連続シュートを奪われてしまう。焦る局面、その中でも冷静に工藤、水谷がシュートを決め続ける。しかし、ここで溜まったチームファールが慶大を苦しめる。相手に連続でフリースローを与えてしまい、じわじわと点差をつけられてしまう。終了と同時に髙田が3ポイントを落とし込むものの、あと一歩及ばず。61-63で悔しい敗戦となった。
僅差で白星を逃した試合が痛手となり、リーグ戦を3勝8敗と厳しい結果で折り返すこととなった慶大。これまでを振り返って、一番の課題となるのは最後に“勝ち切る”ことだ。決して他のチームと大きな力の差があるわけではない。前半のリードをどこまで保ち、失速を防げるかがこれからを戦い抜くカギとなるだろう。来週には3連戦を控えている。辛い状態でも後ろ向きになってはいられない。慶大一丸となって目の前の勝利を掴み取るため、後半戦への切り替えに期待したい。
(記事:佐藤有・写真:船田千紗)
工藤翔平(政4・慶應)
――今日の試合を振り返って
自分たちのディフェンスはよかったと思うんですけど、オフェンスで相手のディフェンスを受けて点が取れずに、最後結局勝ち切れなかったので悔しい試合になりました。
――前半はリードしていました
相手がゾーンディフェンスで来ると思っていたので、練習ではそこを重点的にしていました。ですが、試合ではマンツーマンで守ってきたので、ひとりひとり攻めていこうという気持ちを持ってプレーして、シュートが入ったところでチームの流れが来たのかなと思います。
――スティールから得点につなげる場面が多く見られました
そこを得点につなげることが大切だと思っていたので、前半から点が入らない時間が続いた時もスティールを積極的に狙っていこうかなと思ったところで上手くいって良かったです。
――勝敗を分けたポイントは
最後の得点がどっちも止まっていたところで、こっちのミスで相手にフリースローのチャンスを与えてしまったので、本当に最後のところのミスが響いたかなと思います。
――明日に向けて
明日からリーグ戦の2周目で明星大には前回勝っているということもあって、向こうも絶対に倒しに来ると思うので、良いところは継続していきたいです。あとは、山﨑、髙田のところを潰しに来ると思うので僕、人見、甲谷、岩片がしっかり点を取っていけるように、チーム一丸となって2周目の初戦、頑張りたいと思います。
人見快(法2・慶應志木)
――今日の試合を振り返って
1巡目最後の試合で勝ちたかったのですが、切り替えて明日に向けて頑張ります。
――今日の敗因は
個人的にはディフェンスで一線で簡単に3ポイントを打たれてしまったり、やられてしまうことが多かったので、それを改善しなければいけないと思います。オフェンスもターンオーバーが多かったので、明日は0にできるようにしていきたいと思います。
――コーチ陣からはどのような指示がありましたか
相手の外国人選手が凄く背が大きかったので、逆サイドからしっかりディフェンスをしてセンターを止めようという指示でした。そこは結構できていたと思うので、そのあとのリバウンドであったり合わせを抑えられなかったのでそこは課題かなと思います。
――相手の隙をつく場面も多くみられました
スティールは工藤さんがいいところですごく意識してくれて流れを持ってきてくれたので、そこで流れに乗れた部分はありました。しっかりディフェンスでディナイして止められたらなと思います。
――前半戦を振り返っていかがでしたか
どの試合もしっかり競って、4Qまでどちらが勝つか分からないという状況にはなっていたのですが、最後勝ちきれなかったり僅差で勝ちきれなかったりすることが多かったので、逆に言えばどこの相手も勝てない相手ではないので、しっかり前半を振り返って、後半対策して臨めたらと思います。
――明日に向けて
2巡目最初の試合なので、連敗にならないように切り替えてやっていきたいと思います。