【ラグビー】慶大蹴球部期待のルーキー 永山淳選手インタビュー

ラグビー

先日、慶大蹴球部の明日を担う124代新人選手が発表されました。
今回慶應スポーツでは、名門・國學院久我山高校の出身で代表歴も多数持ち、新人選手ながら活躍が期待される永山淳選手(総1・國學院久我山)にお話を伺いました。

 

――はじめに簡単に自己紹介をお願いします!

永山淳です。國學院久我山高校出身で、久我山のラグビー部では副将をやっていました。4月から総合政策学部に進学します。

 

――慶大を受験しようと思った理由は

久我山から慶應に進学した人がこれまでたくさんいて、その人たちを見ていて、(慶大では)楽しく、充実した環境でラグビーができているのだろうなというのが伝わってきて憧れがありました。そこから慶應の受験を考え始めました。

 

――高校ラグビーの思い出

1年生の頃、2つ上の先輩が花園に行かれました。自分はメンバーに入れてもらったもののずっとベンチにいて出場機会はなくて、高校時代の悔しい経験の一つですね。2つ上の先輩方はかなり強いチームだと思って自分はみていましたが、花園では体のサイズの違いであっけなく負けてしまいました。そこから自分は考えが変わって(花園から)帰ってきてからすごく体重を増やして、2年生から試合に出させてもらえるようになりました。でもその2年生の時は1つ上の先輩方もすごく頑張って考えてやっていたのに、花園には行けませんでした。

それから自分が3年生になった時、チームとしては花園に出ること、個人としては高校日本代表に選ばれることを目標にしました。チームに関しては、自分は4月にオペを受けたのでしばらく関わることができなくて、やっと復帰できたのが夏合宿でした。そして結局最後も怪我人が多くフルのメンバーで試合ができないまま終わってしまったのです、もう少し満足のいく結果が残したかったなと心残りがありました。でもそこで悔しい気持ちは切り替えて高校日本代表には選んでもらえたので、大学でまた目標を立てていくにあたってそこにつながる経験ができてよかったです。

 

――高校日本代表の練習はいかがでしたか

久我山にいる時よりも周りのレベルが高く一つの練習で学べる量がすごく多かったです。周りに上手い選手がいるのが刺激になりますし、練習の質も高かったです。

 

――ご自身の武器を教えてください

サイズがまず一つですね。

あとはいろいろなポジションをやったことがあることです。高校1、2年生の頃はCTBがメインでしたが、3年生になってから様々なポジションをやる機会がありました。それぞれのポジションでそれぞれ役割があり魅力もあると思うのですが、縦に突破しに行くときにただ突破するだけではなくてキックだったりパスだったりオフロードだったりいろいろなオプションを持ってそのスキルを使えるようになったのが強みの一つかなと思います。

 

――ポジションの変更に戸惑いは

秋の予選ではやったことがなかったFBをやっていて、ポジションによって試合を見る位置が変わって、FBをやって後ろの方から試合を見るとSOやCTBをやっている時とは全然違ったように見えるなという発見がありました。FBをやることに最初は抵抗がありましたが、後ろからはこういう風に試合が見えていると知ることができて、SOやCTBに戻ったとしても次につながるような良い経験だったなと思っています。

 

真剣な眼差しで質問に答える永山

――慶大蹴球部での練習は既に参加されましたか

これまでは左肩の怪我をしっかりと治しきる前に強引に試合に出ていた、という状態だったので、練習というよりも今はリハビリから始めています。(蹴球部には)去年の12月から何回かウエイトトレーニングをしに来ています。久我山の人もそうですし、違う高校の人でも知っている先輩方が何人かいたので話もしやすくとても居心地の良い環境で過ごさせてもらっています。

 

――高校と大学との違いは何か感じましたか

身体が違うなというのをずっと感じています。大学生はウエイトの数も挙げている重さも高校生とは全然違っていて、高校の時はサイズで前に出ることができた面もあったのですが大学ではそう簡単にいかないと思うので、体重を増やして筋肉もあげてというのをもう一段ギアを入れてやっていかなければいけないなというのをすごく感じています。

 

――目標は

秋の対抗戦が目指すところではありますが、それまでには学ばなければいけないこともたくさんあると思っています。楽しい環境で(練習を)できていると思うので、身体づくりをしっかりするのと周りから学ぶというのを続けていれば難しい目標ではないと思います。U20やジュニアジャパンなどの代表の活動もここから続いていくと思うのですが、そこで周りから自分に求められているものよりもレベルを下げてはいけないと感じていて、周りの期待に応えられるように努力していきたいです。

 

――目標としている選手はいますか

久我山から慶應に来た人でいうと中楠一期(総2・國學院久我山)さんですかね。自分が5歳の時から田園ラグビースクールという同じスクールでラグビーをやっていて、中高も一緒で、自分が高校2年生の時はSOとCTBとで並んでプレーしていました。大学の学部も一緒で身近ですしスキルもすごい先輩なので学ぶことは多いです。

 

――キャンパスライフが始まります。大学で学びたいことはありますか

スポーツのコーチングに興味を持っています。

(興味を持ったきっかけは)高校の部活動の顧問と代表チームのスタッフとの指導法が全く違ったことです。代表チームでは完全に選手メインで運営されているのに対して、久我山では監督が求めるラグビーに沿ってやっていく形でした。監督が求めるラグビーができる人が試合に出られるので、スキルはとてもあるのに試合に出るのが難しい子もいました。自分は代表に選ばれて練習に行き指導者にもいろいろいるのだなということに気づけましたが、試合に出られず代表には選ばれない子は他の指導者から指導を受ける機会がありません。そういう子たちにももっとチャンスがあればいいなと思っていました。いろいろな指導を受けてきた経験を活かしてスポーツのコーチングをもっと学んで、全員が納得するのは難しいかもしれませんが今よりも多くの人に可能性が与えられるコーチングを追及していければいいなと思っています。

高校3年生の4月に手術して練習ができなかった時、監督に「1時間あげるから教えてみな」と言われて、入部してきたばかりの中学1年生に指導する時間がありました。教えたのは基本的なことばかりでしたが、その時に指導する側に立ったこともすごく良い経験でした。

大学で4年間ラグビーを続けたあとはプロになろうと思っていて、そのプロの選手を続けられる時間も限られてはくるので、プロを辞めたあとは指導する側に立てればいいなと思っています。

 

――最後に意気込みを一言お願いします

勉強もラグビーも充実した環境を整えてもらえていて、そこに身を置けるのはとてもありがたいことだなと感じています。これを当たり前だと思わず、努力して毎日少しずつでも成長し、目標に近づいていきたいと思います。

 

――ありがとうございました!

(この取材は3月4日に実施しました。)

 

*慶大蹴球部124代新人選手の一覧はこちらからご確認いただけます。

 

(取材:松嶋菜々美 写真:栗栖翔竜)

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