【ホッケー(女子)】 終了間際の得点で同点に持ち込むも、上位進出ならず VS早大

女子ホッケー

秋季リーグここまで1勝1敗としている慶大。勝てばプール2位となり準決勝進出、負ければ上位進出が潰える大一番に臨んだ。試合は前半から早大ペースで進む。押される展開となった慶大はPC(ペナルティコーナー)などから多くのピンチを迎えるが、GK飯塚美里(政4・慶應女子)がビッグセーブを連発し得点を許さない。しかし最終第4Q、相手にPS(ペナルティストローク)を冷静に決められ先制点を許してしまう。上位進出には勝利しかない慶大はGKを下げ、パワープレーを仕掛ける。終了間際、FW西村未八(政3・慶應NY)が同点ゴールを奪ったがあと1点は遠く。引き分けに終わり、得失点差でAプール3位に。5~8位決定戦に回ることとなった。

 

負けられない一戦に臨んだ

令和3年 関東学生ホッケー秋季リーグ Aプール

10/10(日) 10:30試合開始 @駒沢オリンピック公園第1球技場

 

 

1Q

2Q

3Q

4Q

合計

慶大

早大

 

 

スタメン

 

GK  飯塚美里(政4・慶應女子)

 

DF  小泉怜衣(政4・慶應湘南藤沢)、石田紗英(経3・慶應湘南藤沢)、丸山菜穂子(理3・学芸大附属)、加藤ひより(環3・学芸大附属)

 

MF  水本彩巴(経3・国際基督教大附属)、萩原和夏(商4・横浜雙葉)、佐藤玲(商4・成蹊)

 

FW  西村未八(政3・慶應NY)、山田里紗(商3・慶應女子)、陶山知佳(法3・田園調布雙葉)

 

小雨が降る駒沢オリンピック公園第1球技場。この日は「ホッケーフェスティバル」と銘打たれたイベントが開催され、そのエキシビジョンマッチを兼ねた試合となった。「観客の方の歓声などは力になった」(佐藤)と語るように多くの観客が詰めかけ、いつものリーグ戦とは雰囲気が異なる中での一戦となった。第1戦は山学大に0-6、第2戦は立大に2-0で1勝1敗としている慶大。対する早大は同じく1勝1敗だが、得失点差で早大が上回っている。そのため慶大が準決勝に進出できるプール2位となるには勝利が絶対条件だ。

 

試合開始から10分ほどは膠着した展開に。しかし、徐々に早大がペースを掴み始める。右サイドを中心に攻撃を展開されるがGK飯塚美里(政4・慶應女子)を中心とした堅い守備で得点を許さない。第1Q終了間際、立て続けにPCのチャンスを作られる。先制点を奪われるピンチかと思われたが、ここもGK飯塚が右足一本でセーブ。早大ペースで進んだ第1Qだったが、なんとか0-0で終える。

PCのピンチも粘り強く守った

第2Q開始直後、慶大は相手選手の2分間退場により数的優位に立ち、左サイドからチャンスを作るも得点にはつながらず。その後慶大は押し込まれる展開が続くが、早いリスタートからのカウンターで得点を狙う。第2Q中盤、パスをつなぎながら左サイドを攻め込み、素早いクロスを上げ絶好のチャンスもタイミングが合わず、先制点とはならない。13分にはPCを獲得するもうまくおさまらず。終了間際には早大に再三チャンスを作られる場面が続くが、DF陣とGK飯塚の堅い守りで凌ぎ切る。度重なる早大の攻撃に耐え、前半を0-0で終える。

 

第3Qに入ると、DFの加藤ひより(環3・学芸大附属)が見事なスティックさばきで会場の観客を沸かせる。4分、その加藤がうまくボールを収め前線にボールを運ぶがチャンスにはつながらず。前半とはうって変わって攻め込むが相手の堅い守備に阻まれ決定的なチャンスは生まれない。その後は早大に攻め込まれる展開に。一番のピンチは第3Q終了間際、早大にサイドからボールをつながれフリーでシュートを打たれる。しかしここもGK飯塚がナイスセーブ。苦しい展開が続くが何とか無失点で第3Qを終え、最終第4Qにすべてをかける。

 

その第4Qも開始から押し込まれる展開となった。5分、早大にPCを奪われると強烈なシュートが慶應DFの足に当たり、PS(ペナルティストローク)の判定。これを相手FWに冷静に決められ先制点を許した。勝利しかない慶大は逆転を狙ってGKをさげ、11人全員をフィールドプレイヤーとするパワープレーを仕掛ける。すると、一気に慶大の流れに。12分、前線のFW西村がうまくボールを収めてシュート。しかしこれはゴールの左に外れる。続く13分、一気に相手サークル内まで攻め込むと、ルーズボールに合わせたのはまたも西村。スティックのエッジを使ったリバースヒットで放った力強いシュートがゴールに吸い込まれ、同点に追いつく。観客からはこの日一番の拍手が起こった。流れに乗って何とか逆転したい慶大だったが残された時間はわずか1分少々。あと1点が遠く、無情のブザーが鳴り響いた。

終了間際、西村が同点ゴール

パワープレーに転じた第4Qの終盤を除き、ほとんど早大ペースだったこの試合。圧倒的に攻め込まれる苦しい展開だった。この試合の結果によってAプール3位となり、5位から8位の順位決定戦に回ることとなった。(記事・写真:金子拓登、松田英人)

 

 

以下、コメント

 

佐藤玲選手(商4・成蹊)

 

――大一番。どういう準備をして臨んだか

チームとして課題だったのが攻撃の面だったので、そこに特化して練習はしていました。

 

――観客が多く入って、いつもと違う雰囲気

そうですね。観客の方の歓声などは自分の力になりましたし、苦しいときには自分を応援してくれている人を見て、力に変えることができたので、そこはコロナ禍でも応援来てくれたのはうれしいですね。

 

――攻め込まれる時間も多かった

それは予想もしていたことでした。キーマンとして掲げていた相手の選手も止めることができなかったですし、試合通して、相手のほうが上だということを感じました。自分たちよりも相手が努力していたのかなというのは試合の中でも感じました。苦しい試合だったというのが率直な感想です。

 

――パワープレーで一点をもぎ取った

4Q始まるときに、そういう作戦で行こうということにはなっていたので、そこで一点取れたことはよかったんですけど、私たちには勝利しかなかったので、そこはあともう一点届かなかったというところですね。

 

――次の試合に向けた意気込み

チャレンジャー精神を忘れずに戦っていきたいと思いますし、上位には行けなかったんですがインカレもありますのでそこを見据えつつ、すべての試合で全力を出して、最高の結果を出したいと思います。

 

 

西村未八選手(政3・慶應NY)

 

――今日の試合に向けての意気込み

絶対にチームを勝たせたいという気持ちが強かったです。

 

――いつもと違う雰囲気の中での試合だったが、試合全体を振り返って

観客がいることによっていつもより応援があり、その応援が自分たちの力になりました。

 

――試合終了間際のゴールを決めたシーンを振り返って

最後にゴールを決めたものの、試合を通して一点しか決められなくて申し訳ない気持ちが強いです。

 

――次の試合に向けて

一生懸命練習して高みを目指します。

 

――11月に予定されている早慶戦への意気込み

このチームを引っ張ってくれた先輩方に恩返しするためにもチーム一丸となって勝ちたいと思います。

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