5―8位順位決定予選で大勝し、5位決定戦に進んだ慶大。立教大学との試合は、1点を争う好ゲームとなった。開始直後から互角の展開となるが、徐々に慶大ペースに。第1Q、楫野彩貴(法3・国際基督教大高)が先制点を挙げるなど試合を優位に進める。しかし第3Q、相手の強烈なシュートがゴール左に突き刺さり同点となってしまう。互いに互角に攻めあう中、最終第4Q、再び楫野がゴールを奪い、勝ち越し。そのまま逃げ切り勝利をおさめ、春季リーグを勝利で終えた。
令和4年 関東学生ホッケー春季リーグ 5位決定戦
6/5(日) 13:00試合開始 @駿河台大ホッケー場
| 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 |
慶大 | 1 | 0 | 0 | 1 | 2 |
立大 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 |
得点: 楫野彩貴(5分)
楫野彩貴(50分)
※慶大のみ
慶大スタメン
GK 久保田夕雅(経3・慶應湘南藤沢)
DF 坂田絢音(経3・慶應女子)、金子桃子(法2・田園調布雙葉)、栗岡満里奈(経4・Plano West Senior High School)、加藤ひより(環4・学芸大附属)
MF 楫野彩貴(法3・国際基督教大高)、丸山菜穂子(理4・学芸大附属)、水本彩巴(経4・国際基督教大高)
FW 大出琴以(政2・慶應女子)、山田里紗(商4・慶應女子)、峰岸未来(経3・慶應女子)
5位決定戦の舞台は埼玉県・駿河台大学ホッケー場。グラウンドには前日降った雨がまだ残っている。良好とは言えないこのグラウンドコンディションを味方につけられるかが勝負のポイントとなりそうだ。第1Q開始から、互角の展開となる。両チームともボールを持つが、相手陣内深くまでは攻め込めないシーンが続く。サイドを起点に打開を図る慶大は5分、右サイドを一気に突破しクロスを入れると、サークル内は混戦に。ゴール前で構えていたMFの楫野が押し込み、見事先制点を挙げる。その後、先制点で勢いに乗る慶大のペースで試合が進み、PC(ペナルティコーナー)のチャンスを何度か迎えるが追加点とはならない。
第2Q開始早々、DFの加藤ひより(環4・学芸大附属)から前線の水本彩巴(経4・国際基督教大高)へのロングパスでチャンスを作るなど、慶大は豊富なバリエーションの攻撃を見せる。3分にもPCのチャンスを得るがゴールにはつながらず、相手にカウンターを許してしまう。しかしここは栗岡満里奈(経4・Plano West Senior High School)が落ち着いた対応を見せ、事なきを得る。その後もDFから前線へのロングパスや、PCでも直接シュートやドリブルで運ぶなどの豊富な攻撃の形を見せたが、得点にはつながらず、前半を終える。
第3Qは、膠着した展開に。互いにゴール前までは攻め込めない。途中人数不利となるシーンもあったがDF陣の奮闘もあり得点は許さない。粘り強い守りを見せていた慶大だったが第3Qも残り1分、一瞬の隙を突かれる。相手にPCを与えると、強烈なシュートに相手選手がスティックを出しコースを変え、ゴールに鋭く突き刺さる。同点弾を許し、勝負の最終クオーターを迎える。
同点とした勢いに乗り攻め込む立大に対し、慶大もチャンスをうかがう。すると5分、サークル内にFWの大出琴以(政2・慶應女子)が入りシュートを放つがGKに防がれる。しかし、その後もボールをつなぎ、水本のボールを受けた楫野がゴール右下へ冷静にシュート。狙いすましたシュートはDF、GKをすり抜けゴールへ吸い込まれ、勝ち越しとなる2点目を奪った。その後はリードを守り切った慶大。楫野の2ゴールの活躍で春季リーグを勝利で終えた。
新体制で迎えた春リーグは5位。プール戦、東農大戦での悔しい敗戦で準決勝進出を逃すなど、あと一歩の悔しいシーズンとなった。しかし、下級生がリーグ戦初出場を果たすなど、実りの多いシーズンでもあった。見つかった課題と収穫を糧に、秋の躍進に期待がかかる。(記事:松田 英人、撮影:金子拓登)
以下、コメント
加藤ひより主将
――チーム全体を振り返っていかがでしたか?
攻めている時間が長かったにもかかわらず点がなかなか入らない厳しい試合でした。2得点してくれた楫野には頭が上がらないです。
――ご自身のプレーはいかがでしたか?
自分がとられてしまったPCで点を決められてしまったこともありあまり良いプレーではなかったかと思います。課題がたくさん見つかった試合でした。
――今後への意気込みをお願いいたします。
これから夏を通して一回りも、二回りも成長して秋リーグでは上位校に勝てるチームになります。引き続き応援どうぞよろしくお願いいたします。
楫野彩貴選手
――試合にはどのような対策をして臨みましたか?
チーム全体もっと自信を持って、前回の試合の反省でもあった相手に合わせないプレーを意識しながら今回の試合に臨みました。
――ご自身のプレーを振り返っていかがでしたか?
反省しなければいけないプレーがたくさんある試合でした。相手にもチャンスを何度か作らせてしまったのは良くなかった点だと思います。試合中自分のプレーを修正できたことは良かったと思います。
――ご自身のゴールを振り返っていかがですか?
1点目は、チームメイト同士のスムーズな連携によってサークル内に入ったこぼれ球を決め切れて良かったです。また2点目は、4Qの序盤で点を決めることができたので、同点に追いつかれてしまった全体の焦りを早めに解消できて良かったと思います。