【女子ソッカー】開幕戦 1部リーグでの早慶戦、粘りのDFを見せるも惜敗 早大戦

試合に臨むイレブン

第25回関東大学女子サッカーリーグ1部が開幕した。1年ぶりに1部の舞台に帰ってきた。しかも、開幕戦の相手は早稲田大学。開幕戦であり早慶戦という大舞台に臨んだ慶大は、0―2と敗れてしまったが、「慶應らしさは出せた」(佐野主将)と語るように、強豪相手に粘りのDFで善戦した。しかし、なかなか攻撃に向かう場面を作り出せずこれからの長い戦いに向けて課題も見えた。

第25回関東大学女子サッカーリーグ開幕戦

2011/8/28(日)13:30 K.O@西が丘競技場

応援に駆けつけたたくさんの観客

慶應義塾大学0-2早稲田大学
観客席には大応援団が駆けつけた。さんさんと照りつける太陽の下、西が丘競技場は試合開始を今か今かと待つ観客で溢れかえっていた。1年ぶりに帰ってきた1部リーグ。開幕戦が早慶戦、というこれ以上ない舞台が用意された。慶大女子ソッカー部の1部リーグ挑戦が鳴り響くホイッスルの音と共に始まった。

試合開始早々、“大学女子サッカー界の女王”早稲田の怒涛の攻撃が始まる。開始1分、早大FWのシュートがポストに直撃。あわやゴールかと思われた。前半11分にもFKを起点に素早いプレーでDFが翻弄され、放たれたシュートでネットを揺らされる。しかし、これはオフサイドの判定で失点を免れた。この後も早大の攻撃は止まらず、幾度となくピンチを迎えるがDF中山(環3)、川崎(政3)を中心に粘りのDFで相手に得点を許さない。

だが前半24分、CKのピンチ。一本目はクリアするも続けざまにもう一回CKを与えてしまう。このクロスを早大主将の高畑が豪快なヘディングで合わせ、ゴールネットを揺らした。猛攻を続けていた早大が先制点を挙げついに、試合の均衡が破れてしまう。前半、この後も早稲田は攻撃の手を緩めることなくゴールを狙うが、GK小牧(経3)の好セーブにも助けられ、前半はこのまま0-

DF陣を引っ張った川崎

1で折り返す。

後半、前半と同様に早大ペースで試合は進むが、粘り強いDFから段々と慶大も石原(環2)を中心としてボールが回り始める。相手から良い形でボールを奪い、相手陣内へ攻め込むシーンを見られたが、分厚い早大DF陣が立ちはだかる。ボールを奪ってもなかなかシュートを打たせてもらえず、決定機を作れない。途中、石原が足を引きずりピッチの外に出る不安な場面もあり、思うような攻撃が出来ない時間が続く。しかし、それでもDF陣を中心に懸命な守りを見せ、相手に得点を許さない。このまま試合終了かと思われた後半ロスタイム、相手にCKのチャンスを与えてしまう。終了間際の追加点はなんとしても防ぎたいところだったが、無情にもこのCKに長身FW大滝にやわらかく合わせられる。ふわりと宙に舞ったボールは、ゴール左隅に吸い込まれる。ロスタイムに痛い追加点を与えてしまった。試合はこのまま終了。0―2で1部開幕戦を終えた。

好セーブを見せたGKの小牧副将

 

慶大は、全国屈指の強豪である早大相手に粘りのDFを見せた。しかし「やっぱり点を取りたかったなっていうのが心の奥にある」(佐野主将)と語るように、あくまで目指すのは得点、そして早慶戦勝利だ。インカレ出場を目標に掲げる今季は1部の相手に対しても「勝ち点をとっていかなければならない」(小牧副将)。これから、長いリーグ戦が本格的にスタートする。掲げた目標は高い。しかし、必ずや彼女たちは飛躍してくれることだろう。

 By Keita Okumura

 

選手のコメント

佐野主将

(今日の試合を振り返って)

ずっと攻められてる状況で苦しい時間帯が続いたんですけど本当によくDF陣やGKが守ってくれたので感謝しています。やっぱり、早稲田との差を感じた試合ではあったんですけどそんな中でも慶應らしさ、我慢強く守るというところなどを出せたのは本当に良かったかなと思います。

(緒戦が早慶戦だったが)

開幕戦っていう中で、早慶戦という自分たちにとって歴史のある戦いを開幕戦に持ってこられたというのは、逆に気持ちもすごく持って行きやすかったです。

(1部での試合はどうか)

早稲田は代表クラスの選手がすごく多くて、今回ユニバーシアードの大会のスタメンが3人いたりしてまあ大変だったんですけどこの1部のレベルっていうのを感じて、DFラインではできる部分が見えたし、今後やっていけること、インカレ出場という目標に向かってできることはあるのかなと感じました

(2-0というスコアは)

前の早慶戦と同じスコアだったんですけど、コーナーからっていうセットプレーからの失点だったのでまあ、抑えられたかなという気持ちが私たちの中にはあるんですけど、あれだけ攻められた中で良く守れたかなと思います。でも、やっぱり点を取りたかったなっていうのが心の奥にあるので、それを今後1部のチーム相手に得点できるように取り組んで行きたい。

(得点を挙げるための課題は)

やっぱり、取った後とかただクリアするだけとか攻撃につなげられていないのでそこを改善するべきなのかなと思います。

(個人のプレーとしては)

本当に守備だけに特化してしまって、攻撃参加が全く出来なかったのでそれはすごく反省点でもあって、これからやっぱり走り足りない部分もあるし自分で回って前を向くとかまだまだできる部分があると思うので、今後直して1部で頑張って行きたい。

(リーグ戦の意気込み)

インカレ出場に向けて、苦しい戦いが続くと思うんですけどその目標を見失わないようにチーム一丸で頑張って行きたいです。

小牧副将

(今日の試合を振り返って)

6月の早慶戦よりも全然攻撃が出来なかったな、というのがあります。でも、バックが凄い粘って、しっかり戻ってきて守れたのが良かったなと思います。

(個人のプレーとしては)

前よりそんなにシュートが飛んでこなかったので割りと安心してプレーできた部分もあるんですけど、自分もあんまり攻撃につなげられなかったのが少し後悔が残ります。

(今日見えた課題は)

こういう1部の試合で、ちょっとしたプレッシャーを凄い大きなプレッシャーに感じてしまって、焦ったプレーが見えるのがまだ慣れてないなってところですね。

(いきなり開幕から早慶戦だったが)

早慶戦っていう分、みんなもモチベーション高くやれてたしやっぱり早稲田には勝ちたいって気持ちが強くあるので、緒戦をこのグラウンドで戦えたことは本当に感謝しています。

(長いリーグ戦が続くが)

インカレ出場という目標を掲げている上で、勝ち点っていうのは取っていかなければいけないのでまだあと一ヶ月半位続くので、その中で成長していって目標を達成していけるように頑張りたいと思います。

岩崎監督

(今日の試合を振り返って)

今日の試合は、本当にこの舞台を用意してくださった人たちに感謝の気持ちでいっぱいで、自分たち一人ひとりの力を出すために、全員が連携してこの試合を戦っていかなければいけないと言うことで、自分たちが現時点で持っているものは、全部出せたと思う。やっぱりちょっとずつ詰めの甘いところが2失点と言う形で出てきてしまって、それが非常に残念。ただ、ここであったことはしっかり反省しつつも次に向かってまた気持ちを切り替えてやっていきたい。

(今日見えた課題は)

守備のところで、まだやっぱり前の選手と後ろの選手11人が連携して取りに行くっていうのが出来ていない。それが、お互いが見えていなかったりするのでもっと見て11人で塊になって守備にいけるように。攻撃は、今日も良い形でボール奪って出て行けるかな、って言う瞬間はあったと思うんですけどあそこで、焦らずに周りを見ていつ前にでていけるかっていうのがこれからの課題。

(今後の意気込み)

本当に一戦一戦成長していくしかないと思うので、今日のこの試合もしっかり反省して活かして、また次良い試合ができるように頑張って行きたい。

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