第1戦で昨季リーグ王者・中央大を相手にフルセットまで持ち込んだ慶大バレーボール部。勝利をつかみ強豪が集う1部のなかでも自信をつけたいところだが、あと一歩のところで相手に並ぶことができない。第1・2セットは拮抗(きっこう)した試合を見せたものの終始流れをつかむことができず、セットカウント0―3でストレート負けを許した。
※掲載が遅くなり、申し訳ありません。
※(4月22日追記)得点表の大学名に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。
2023年4月15日(土)
秋季関東大学男子1部バレーボールリーグ戦
第3戦 慶大×専修大
得点 | ||
慶大 | セット | 専修大 |
21 | 1 | 25 |
24 | 2 | 26 |
13 | 3 | 25 |
出場選手(サーブ順) | ||
ポジション | 背番号 | 名前(学部学年・出身校) |
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OH | 6 | 山口快人(経1・慶應) |
MB | 8 | 芳賀祐介(環3・札幌北) |
OP | 3 | 渡邊大昭(商3・慶應) |
OH | 1 | 島田航希(経4・慶應) |
OP | 2 | 松本喜輝(環4・九州産業) |
S | 10 | 大槻晟己(総4・清風) |
L | 7 | 山元康生(法2・慶應) |
途中出場 |
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OH | 11 | 入来晃徳(環1・佐世保南) |
第1セット、主将・島田航希(経4・慶應)は「固い感じでいつものプレーとかもあまりでき」なかったと振り返る。島田はこれまで背番号6でコートに立っていたが、主将に就任した今季からの背番号は1となる。背番号6を引き継いだ山口快人(経1・慶應)のサーブで始まったこのセット。相手の鋭利なスパイクが決まり先制点を許すも、その後は松本喜輝(環4・九州産業)・島田がスパイクを1本ずつ決めて両者譲らない展開となる。中盤では渡邊大昭(商3・慶應)が高身長を生かしたブロック・サーブで活躍し、さらにその後もチーム一体となって積極的に攻撃を仕掛ける。ただレシーブ後のボールをなかなか繋ぐことができず少しずつ点差をつけられ、10―17のタイミングで慶大がタイムアウトを挟む。直後に松本をきっかけとした3連続得点もあり一時18―19まで迫るも最後は相手が要所でスパイクを決め切った。相手のプレーにも都度ミスが見られ決してプレーでつき放された訳ではなかったが、相手にリードを許したまま21―25でこのセットを落とした。
追いつきたい第2セット。冒頭は慶大が優位と思われたが相手の粘り強いプレーで4―9と5点もの差をつけられる。ここで流れを変えたのは主将・島田だった。相手コートの隙をついた正確なスパイクを決めると、その後は松本・山口の2枚ブロックが相手の攻撃を阻み続け11―12まで迫る。その後も芳賀祐介(環3・札幌北)がネット際で相手ブロックにボールを吸い込ませ得点につなげ、さらに松本もブロックの間にスパイクを放ち得点につなげる。粘り強く追随して終盤には24―25と1点差とするも、ここでも要所を確実に押さえてくる相手を前に逆転は叶わず、24ー26でこのセットを落とした。
あとがない第3セット。ここでコートには島田に代わり入来晃徳(環2・佐世保南)が加わる。1―1の場面、どちらがこのセットの主導権を握るか分からない序盤で入来がスパイクを決め、2年生である彼の得点がチームに活気をもたらす。さらにセッター・大槻からの芳賀のクイックでの得点もチームを盛り上げる。守備では全員でボールをつなぐ姿勢を見せるなか、11―15と後を追う展開で島田がコートに入り巻き返しを図る。しかしその後はレシーブの2本目以降がなかなか繋がらず、すかさず相手はスパイクを決めて引き離しにかかる。11―21のタイミングで慶大が2回目のタイムアウトを挟むも流れを奪うことができない。最後まで攻めの姿勢を見せた慶大だったが、このセットを13―25で終えてストレート負けとなった。
この試合の翌日には日体大と対戦。第2セットを26―24で奪うも、セットカウント1ー3でこちらも惜しくも敗戦した。次回第4・5戦の試合会場は日吉記念館。ホームの地で見事初勝利を飾ることができるかに注目だ。
(記事:五関優太、写真:妻井安那)
以下、コメント
島田航希主将(経4・慶應)
――今日の試合を振り返っていかがですか。
序盤は緊張もあったのか分からないですが、みんな固い感じでいつものプレーとかもあまりできませんでした。ただ徐々に中盤にかけて自分たちの持ち味を発揮できたのかなと思います。それで第2セットもあと少しというところで取りきれなかったので、手応えとしては勝てたかもなというところだったのですが、最後1部の実力を見せつけられました。明日また頑張りたいと思います。
――3セット目、相手に流れを渡してしまった原因は。
自分は最初出てなかったのですがチームを見ていてですと、相手の強いスパイクとかサーブとか繋ぎの部分で圧倒されてしまって、気持ち的に弱気になってしまって、攻めたプレーというのがあまりチームとしてできてなかったかなというのが原因だったかなと思います。
――1部での強豪との試合を通して、主将としてチームに期待することは。
いつも以上の実力を出さないとやはり1部で勝っていくというのは難しいと思っていて、(勢いに)乗ったら強いチームだと思うので、いつも以上の実力というのを試合の時に出せるチームになれれば。長い目で見て秋とかそれ以降の全日本インカレで優勝できるようなチームにしたいと思います。
――最後に次戦(日体大戦)に向けて一言お願いします。
日体大さんは繋いでくるチームで、全員が全員なんでもできる感じで総合力も高いので、自分たちがやることはそこで粘り負けないこと。最後まで諦めない気持ちを持ってやればチャンスというのは生まれてくると思うので、攻める気持ちで全力でチャレンジャーとしてぶつかっていけたらと思います
大槻晟己副将(総4・清風)
――今日の試合を振り返っていかがですか。
甲斐兄弟、背が2メートルくらいの選手とライトで出てたサウスポーの選手をどうやって抑え込むかというのが僕らのテーマでした。その点では、お兄ちゃんのサウスポーの方は結構序盤から抑え込めたというか、ブロックであったりワンタッチボール拾ったりとか、そういうところで切り返せてはいました。ただ弟の方がなかなか手つけられなかったというところで。多分1部リーグではあのぐらいの高さの選手が他にもいるので、そういった選手をどう抑え込むかというところで、今日の反省を今後いかしていけたらいいなと思います。
――先週と今週1部リーグで2試合戦いましたが、2部との違いなど何か感じていることはありますか。
やはりプレーの質は全て高いです。かつその質が高いプレーを身体能力が高かったりとか、ジャンプも身長も高い人がしてくるというところで、一瞬でもスキを見せれば食べられてしまうような感覚があります。2部ではやはりこう少し隙を見せても助かる場面もあったのですが、1部ではそれは厳しいなと感じています。
――今日の試合で一番良かったセットは?
第2セットか第1セットですね。
――第1・2セットで、専修大に慶大のバレーが通用したと思う部分はどこですか。
喜輝と大昭の2人の主砲は、甲斐選手(弟)の方がブロックで来ても決まる時は決まるというところで、しっかり僕がセッターとして打点を活かせるようなトスを上げ続けていかないといけないというところは、通用したとともに再確認できました。あとは、芳賀のクイックが結構1枚でも決まっているので、パスがもっと入るようになれば積極的に使っていきたいなと思います。
――最後に次戦(日体大戦)に向けて一言お願いします。
とりあえずは切り替えたいです。そこから今日の相手とは全くバレーのスタイルが違うといいますか、明日の相手はすごく早いバレーをしてきます。誰が出てくるかもあまり分からないという感じなので、まずは自分たちのバレーをしていくというところでハードヒットというところをセッターとして、とにかくちゃんと打てるボールを上げてくというのを明日意識していきたいと思います。