第1クオーターは藤岡凜太(法3・慶應)の先制点から始まった。その後も主将塩原健司(法4・慶應)などの活躍もあり、第3クオーターまでに7−3まで突き放す。最終クオーターでは当初から懸念されていた雨が降り始めたが、慶大はそれに惑わされることなく最後に先制点を決めた藤岡がもう一度決め9−3で勝利した。MVPには3得点と決めた藤岡が選出。慶大は2年連続完全優勝を果たした。
5月14日(日)@慶應義塾大学陸上競技場 第31回早慶ラクロス定期戦
♢スタメン♢
AT#3 藤岡凜太(法3・慶應)
AT#7 田代豪(商3・慶應NY学院)
AT#96 中村王彰(法3・慶應)
MF#51 石村嶺(経3・慶應)
FO#63 村田陽世(環3・慶應)
LMF#17 塩原健司(法4・慶應)
DF#22 小川健(法3・慶應)
DF#16 奥澤拓馬(商3・慶應)
DF#5 佐藤孝紀(法3・慶應)
G#92 浜地航太郎(経3・慶應)
♢得点♢
| 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 計 |
慶大 | 2 | 3 | 2 | 2 | 9 |
早大 | 1 | 2 | 0 | 0 | 3 |
慶大得点者 | 藤岡(2) | 石村、田代、矢崎 | 池田、落合 | 落合、藤岡 | ― |
今にも降りそうな空模様に対して女子戦からの活気が収まらない中迎えた男子戦。学生日本一の称号を持つ慶大は2連覇するため早大との一戦に臨んだ。
第1クオーターは早大に流れを掴まれた状況から始まる。しかし早大からの攻撃に耐えた慶大は果敢に攻め込み開始7分、ゴール裏から攻めようとした藤岡が相手ゴーリーがゴールから離れた隙を狙って先制点を決める。ここで流れを掴んだ慶大はフェイスオフを制すると一気に攻め込み、またもや藤岡がゴール裏から決める捲りシュートで点差を2点に広げる。流れを完全に掴んだと思われた慶大だが、2回のファールによる2人減ったマンダウンディフェンスを強いられると、点を返されそのまま第1クオーターを終えた。
第2クオーターはフェイスオフでの早大によるファールから始めると速攻を掛け開始2分、石村のシュートがゴールに飛び込み点差はまた2点に開く。流れに乗りたい慶大はその後田代と矢崎のシュートにより点を獲得するがそれ以上の得点は早大が許さず、点を取り合う展開が続き、早大のゴールによって点差が2点のまま第2クオーターが終わる。そのまま終わろうとしたところで両者勝利への渇望ゆえか衝突が起こってしまい、結果的には慶大にフラッグが上がった状態で後半へと移行した。
後半第3クオーターは慶大は2人、早大は1人減った状態でスタートする。これを耐えた慶大は攻撃に転じるとボールを持った池田がゴール裏から相手DFをかわしきりゴールを決める。ここで完全に流れを掴んだ慶大は早大の人数有利に怯むことなく果敢に攻撃、落合が際どい角度でのシュートを決め、点差を一気に4点に広げ、第3クオーターを終えた。
最終クオーターはついに降り始めた雨の中行われた。観客が急いでレインコートをき始める中でも選手たちはフィールド内を駆け回る。序盤から早大に対して猛攻を仕掛ける慶大だが、攻撃の流れは早大に奪われていた。しかし、早大がマンダウンとなった最大のチャンスで焦らずにパス回しをしていたところから落合が一気に振りかぶったスピード感のあるシュートを放ち点差を5点に広げた。その後、雨が強くなってきた影響か、双方点を決め切れない状態であったが、慶大がタイムアウトをとり落ち着きを取り戻すと、先制点を決めた藤岡が再びゴールを決め試合終了。慶大が9―3でこの試合に勝利し、2年連続の早慶戦完全優勝を果たした。また、MVPには先制点と決勝点を挙げた藤岡が選ばれた。
(記事:岡澤侑祐 撮影:長掛真依、重吉咲弥)
♢選手コメント♢
主将・塩原健司
――今日の試合を振り返って
前半終わるまで、5―3とかでそこまで差がなくて、しかも後半始まったタイミングで結構慶應が不利な状況だったのでどうなるのかなと思っていました。しかし、結果的に9―3で勝てたので、後半のチームマネジメントはよかったと思います。
――前回の早稲田戦(敗戦)からどのような準備をして臨んだか
オフェンス、ディフェンス両方とも、そもそも課題が何かというところを改めて考え直して、その課題をクリアできたから勝てたのではないかと思います。
――ホームでの早慶戦はどうだったか
チームとして4年ぶりに日吉での有観客の早慶戦ということで気合いも入っていましたし、自分自身も初めて日吉で有観客でできるということだったので、絶対勝ちたいなという思いで来ました。
――昨年度の”強い4年生”が卒業されましたが
強い4年生が抜けてしまった分、下のボトムアップがすごく大事だと思っていたので、新しい代が始まったタイミングから下の選手の引き上げを重視していました。
――リーグ戦への意気込み
昨年、その前の年と、学生には負けずにきているので、まずは学生には勝ち切りたいというのと、最終的な目標は社会人に勝つというとこなのでそこも成し遂げられたらと思っています。
MVP・藤岡凜大選手
――早慶戦にはどのような思いで臨んだか
六大学戦で早稲田に負けていたので、リベンジしたいという思いと、最近チームの調子が良く、連勝している中で迎えた早慶戦を勢いに乗って勝ちたいという気持ちで臨みました。
――去年のリーグ戦から半年経ったが、その中で成長したと思う点は?
新しいメンバーとオフェンスをする中で、連携やチームとして点数をとるという点で去年とはまた違うオフェンスができていると感じています。
――今日の試合で初得点をあげた際の心境は?
試合の序盤で先制点を取れれば落ち着くことができるだろうと思っていたので、先制点を取れてホッとした感じでした。
――今年のリーグ戦への意気込みは
今年は、リーグ戦が早く始まることもあり長いシーズンになりますが、全部勝って日本一まで駆け上がっていきたいと思うので、応援して頂けたら嬉しいです。