いよいよ明日9月9日に開幕する、秋季関東大学男子バレーボール1部バレーボールリーグ戦。そこで今回は開幕直前企画として松本喜輝選手(環4・九州産業)と山口快人選手(経1・慶應)の対談をお届けします!春季リーグでも多大な活躍を見せた両エース。エースから見たお互いの姿はどのようなものなのか。
★はじめに
――まずはじめに他己紹介をお願いします
山口:てるさんは、見ての通りエースとして慶應の半分ぐらいの点数をてるさんが取ってて、自分の中ではほんとに点取り屋の大エースかなと思っています。練習の時も試合の時も変わらず力強いスパイクを打ってて、ほんとに自分にとっては鼓舞してくれる存在になってます。
松本:そうですね、結構快人はサーブレシーブだったりディグとかの守備の面でもそうですし、難しい時にリバウンドしてくれたりフェイントを繋ぐところもそうですし、でもしっかり打ってほしい時には打ってくれるという、 そうやって攻守の面で1年生とは思えないぐらいチームに貢献してくれてるなと思います。
――松本選手は以前筋トレをしたいと話していましたが、その後いかがですか
松本:部内で週に1回筋トレする日にちがあったので、それもあって結構個人的には例年よりは取り組めたのかなと思います。
――山口選手は何かハマってることは
山口:ハマっていること・・・。
松本:難しいよね(笑)
山口:なんだろう、うーん、部になっちゃうんですけど、夏休みの8月の下旬にバーベキューしたことぐらいです。
――お2人の共通点はありますか
山口:自分の中では強いて言うならいろんなポジションを2人ともやってるのかなと。てるさんはライトもオポジットもやったりとか、ミドルもやったり後ろのところもいろんなポジションやってるんですけど、自分も後衛のところではいろんなポジションやってるので、そこが似てるところかなと思います。
――なるほど。松本選手は山口選手を見てて自分と似てるなと思ったところはないですか
松本:いや全然。自分なんかよりうまいっすよ。
山口:そんなことないですよ(笑)
――では自分と正反対だと思うところはありますか
松本:なんだろうなあ。難しいなあ・・・
山口:てるさんは割と練習終わった後の自主練で結構最後までやってるイメージがあるんですけど、自分はちょっと違ってすぐ切り上げちゃうことが多いので。違うなあて。
松本:まあ確かに。
――お2人は大学の部活で出会ったのが最初ですか
松本:そうですね。自分たちが大学の時から塾高の方に行って練習試合とかしてたので、その時に見かけたかなぐらいですね。
★プレーについて
――松本選手の尊敬する点はどこですか
山口:先日慶関戦があって、その時もなかなかメンバーがいない中でてるさんにボールが集まる場面が多かったんです。先に2セット取られて結構苦しい試合だったんですけど、そういうところでも自分に「サーブキャッチだけしっかりやってくれればいいよ」みたいなそういう声を掛けてくれていてほんとにエースらしい一言というか、自分の中でも何をしたらいいか役割を整理できたし、ほんとに試合の中でエースとしての立ち振る舞いなどで自分にも刺激を与えてくれてる存在です。
――お2人とも1年生の頃からコートに入ってますが、そこでの難しさとかはありますか
松本:よく覚えてないなあ~1年生の頃とか・・・
山口:でも難しくはないかなあ、自分は。1年生なので相手チームから自分が研究されることも少ないですし。相手も自分のことを知らない人が多いと思うのである意味思いきりプレーできるかな。相手は自分の打ちどころとかあまり分かってないのである意味楽しんで思いっきりできるかな、ていう。あとは先輩たちも自分がやりやすい環境でプレーしてくれるので、そういった面でも普通に楽しくやれてるなという感じです。
――やりやすい環境というのは具体的には
山口:自分がミスしてもすぐにフォローしてくれたりとか、 自分がサーブカットとかで狙われることが多いんですけどそういう時もてるさんとか大昭さん(渡邊、商3・慶應)とかもそうですし「サーブキャッチ真上でいいよ」とか精神的な面で声を掛けてくれることが多いので、ほんとにやりやすい環境だなと思っています。
松本:個人的な話になるんですけど、1年生の時は逆に今よりも責任感じてたかなと思ってて、自分は2個上に加藤靖丈さん(R4卒・慶應)というオポジットの先輩がいてその人の代わりに1年生ながら出させてもらってました。それでなおかつオポジットというポジションもあって1年生だけど終盤トスが集まってきて、結局自分が引退するわけじゃないので自分のせいで4年生が負けちゃうっていうところで今より1年の頃の方が責任感というかプレッシャーはちょっと大きかったのかなとは思います。
――山口選手は責任感を感じることはありますか。プレッシャーとかはあまり感じない方ですか
山口:そうですね。やっぱりサイドアウトの面が自分が一番貢献しなきゃいけないところだと思っていて、サイドアウトが取れなければやっぱりチームは勝てません。サーブキャッチ狙われるのはやっぱり自分なので、サーブカットの部分ではやっぱりちょっと責任は大きいかなというのは感じてます。
――1年生でコートに入って先輩とのコミュニケーションの面で難しいなと思うことはないですか
松本:スパイク打つにあたってセッターと一番コミュニケーションを取るんですけど、自分が1年生の時はそのセッターの先輩が2個上の先輩だったんですけど、もう本当に入部する前からずっと話しかけてくれて結構気さくな先輩だったので、そういった面では結構先輩とのコミュニケーションは不自由なく取れました。
――山口選手は塾高出身ですがその点も大きいですか
山口:まあ確かにそうですね。大昭さんとか航希さん(島田、経4・慶應)とか、 康生さん(山元、法2・慶應)はみんな塾高から一緒にやってたので。まあ航希さんは学年は被っていないんですけど。自分は高1から試合に出てたんですけど大昭さん3年生で、自分の中ではその時とあまり変わらない環境というか高校の時と似たような空間なのでやりやすくてそんな苦労することはなかったです。
――松本選手は自分の中で今と昔で役割は変わりましたか
松本:ポジションが変わったというのもあると思うんですけど、 大前提はあんま変わってないかなと思います。結局オポジットでもミドルブロッカーでも、あんまサーブレシーブとかに入んなかったりレシーブすることは少ないので、その分ブロックだったりサーブだったりスパイクというところで点を取るというのがここずっと自分の役割なのかなと感じてます。
――サーブはこの4年間で成長を実感していますか
松本:そうですね、自分の中では成長したかなと思っていて、特に最近になってだいぶ安定して強いサーブを入れられるようになってきました。1・2年とか3年の頃もそうなんですけど、強いサーブ入る時は入るんですけど入らない日は入らないみたいな差があったのが、だいぶそこの差が少なくなってきたのかなと感じてます。
山口:ほんとに入った時からちょっとサーブはびっくりしてて、一緒に試合やってる中で「ここ欲しい」て時にサービスエース決めてくれるのはてるさんなのでほんとにサーブの面で頼りになります。
――松本選手の一番尊敬するプレーは
山口:前衛のスパイクより、自分はパイプとかシャー(=ライト)のバックアタックの攻撃、バックセンターから打つ攻撃がほんとにすごいなと思ってます。助走のスピードというか後ろから前に行く力が躍動感があって、ほんとにてるさんみたいにバックアタックを打ちたいなと思いながらいつも練習しています。
――今夏に特に取り組んだことは
松本:自分はやっぱサーブかなと思ってて、 練習終わった後とかも後輩とかが付き合ってサーブレシーブ入ってくれて自分がサーブ打ってという練習をして、結構サーブに今回の夏は力を入れることができたのかなと思います。
山口:自分はスパイクのパワーに力を入れました。部のトレーニングプラスアルファで自分のトレーニングで上半身をトレーニングしたりとか、あとは練習試合で春リーグ打てなかったボールも果敢に打ちにいくというか、スパイクに「思い切りさ」が出るように意識しながら取り組みました。
★秋季リーグについて
――秋季リーグでのお互いの注目ポイントは。彼のここのプレーは注目してほしい、という形でお願いします!
松本:(快人は)春に比べてバックアタック、パイプ攻撃の決定率がものすごい上がったなと思ってて、 結構コースの幅もそうですし軟打使ったりブロック使ったりというところでうまく決めたりというところで、結構そのパイプ攻撃というのは注目なのかと思います。
山口:注目ポイント・・・。え、最初どこに出るんですか。
松本:いや、それすら分からん俺。
山口:注目ポイントか・・・難しいな・・・。
松本:(笑)なんでもいいよなんでも。
山口:なんだろう。やっぱりブロックかなと思います。スパイクは今まで通りで春リーグと同様に、いやそれ以上に決めてくれると思うので。今年の夏休みを通しててるさんのブロックすごいなって。元々すごかったんですけど、てるさんはメンバーが足りなくてオポジットをやってたりしてその時にブロック1枚で決めるシーンが多かったので、オポジットでもミドルブロッカーでもブロックに注目して駆け引きとかすごくうまいので注目したいなと思ってます。
――いよいよ秋季リーグが近づいてきましたが、今の気持ちは
松本:自分は大学4年間で最後の秋リーグで、学生最後のリーグということで1試合1試合大切にしながら自分のできる最大限のプレーを発揮できたらと思っています。
山口:「春リーグより格段に違うな」と周りに思ってもらえるようにプレーしたいなと思っています。春リーグはやっぱりどうしても攻撃の面で貢献できなかったことが多かったので、守備面でもそうですし攻撃面でも相手から嫌がられるような選手になりたいなと思います。
――最後に秋季リーグに向けて目標・意気込みをお願いします
松本:3年生の時の春リーグに最多得点賞を1部で受賞したので、今回も受賞できるようにチームの点取り屋としてやっていきたいなと思います。
山口:チームの目標が5位以上・7勝4敗以上ということで、前回春リーグ3勝しかできてなかったのですが春リーグで負けたチームに勝たなければ自分たちの目標が達成できないと思うので、自分はチャレンジャーとしてほんとに思いっきりプレーしたいなというのが目標です。意気込みはチームに1つでも貢献できるように頑張ります。
――ありがとうございました!
(取材:五関優太)
松本喜輝(まつもと・よしてる)
2002年2月9日生まれ。186センチ。最高到達点339センチ。
最近見てるスポーツ:プロ野球。福岡出身でソフトバンクホークスを応援している。 1番好きな選手はショートの今宮健太選手。どこにでも現れて守備するのがカッコいいという。
山口快人(やまぐち・かいと)
2004年5月2日生まれ。185センチ。最高到達点330センチ。
最近見てるスポーツ:U-18 野球日本代表。自身の出身校でもある慶應高校の丸田選手を追っている。甲子園の準決勝も応援のため現地まで足を運んだ。