【バレーボール】確かな勝利で残り3戦に向けて弾みをつける!/秋季関東大学男子1部バレーボールリーグ戦 第8戦vs東京学芸大

バレー戦評

入替戦回避を懸け、一つの山場である今試合。慶大はこの大事な一戦で気迫あるプレーを見せた。第1セット、序盤に点差を広げるとその後も息の合うプレーを見せ、最後はスパイクを決めて先取に成功する。第2セットは中盤に同点まで追い付かれるも主将のスパイクとサーブが光りデュースの末にこのセットも奪取。勝ち切りたい第3セットだがセット前半に5連続失点するとその後の反撃が及ばずこのセットを落とす。2ー1で迎えた第4セットはシーソーゲームが続いた末に慶大がスパイクで3連続得点、後半は相手を寄せ付けることなく見事勝利。秋季リーグ戦において2個目の白星を挙げた。

 

2023年10月14日(土)

秋季関東大学男子1部バレーボールリーグ戦

第8戦 慶大×東京学芸大

@日本体育大学健志台キャンパス米本記念体育館

得点

慶大

セット

東京学芸大

25

21

27

25

19

25

25

15

 

第1セット。序盤から入来晃徳(環2・佐世保南)のスパイクや慶大の相手にプレッシャーを与えるブロックが効き、点差を一気に3点に広げる。その後も、渡邊大昭(商3・慶應)が持ち前の力のあるサーブを放ち、相手が崩れたところで芳賀祐介(環3・札幌北)がスパイクを決めるという3年生の息の合ったプレーも見られた。だが、試合中盤、東京学芸大の粘り強さに一時、苦戦する場面も。渡邊と入来のスパイクが何度も拾われ、なかなか点を決められない中、14―12の場面で慶大はタイムアウトを取る。しかし、試合再開後、相手の粘りあるプレーを上回るような圧倒的な攻撃で、このセット最大の6点差にまで差をつける。終盤は取っては取られてのシーソーゲームが続いたが、最後は渡邊が鋭いスパイクを決め、慶大は25―21でこのセットを取る。

 

第2セット、勢いに乗る慶大は序盤から得点を連取し6―2と点差を広げ、順調な滑り出しを見せる。しかしタイムアウト後相手が反撃をみせ、怒涛の連続得点で慶大は同点を許してしまう。今度は慶大がタイムアウトを要求するも、その後も相手の勢いを止めることができず、スパイク、サービスエースによる連続得点で相手に流れが向いているところで、慶大はすかさず2度目のタイムアウトをとる。その後、島田航希(経4・慶應)のスパイク、サービスエースで流れを取り戻すと一進一退の試合展開を繰り広げ、どちらもリードを譲らない熾烈な争いをみせる。そんな中、相手に2連続得点を与えてしまうも、渡邊が攻守において強気なプレーを発揮しチームの気持ちもボールも繋ぎ、デュースの結果27ー25で第2セットを取り切った。

勝負の第3セット、ブロックアウトで先制されると序盤はサイドアウトの応酬に。試合が動いたのは6ー7の場面、相手にサービスエースを許しここで5連続失点、大きく引き離される。中盤には松本が2枚ブロックをはねのける力強いスパイクを決め渡邊もそれに続く。9ー14の場面では松本が連続サービスエースを見せ、相手のタイムアウトを挟むもまたもサービスエース。3連続サービスエースで2点差にまで縮めるもあと一つ追いつけなかった。16ー19の場面ではピンチサーバーとして細野真一(経3・慶應)が出場するもサーブは惜しくもネットにかかり、相手のバランス良い攻守を前に19ー25でこのセットを終えた。

 

勝ち切りたい第4セット。いきなり長いラリーが続き、緊張感漂うスタートに。1ポイント目は東京学芸大がものにするが、そのあとすぐに島田が相手コートのど真ん中に強烈なスパイクを打ち込み同点に。追いつ追われつする展開が続いたが、5-5の場面で渡邊・芳賀が次々とスパイクを決め、3点を連続して獲得し、相手にタイムアウトを取らせる。このセットで最も盛り上がったのはやはり、入来のスパイクによる2ポイント連続得点の場面である。サーブやブロックでミスが続き、慶大は12-6から3点を連続して落としていた。このチームの悪い流れを断ち切ったのが、入来の鋭いスパイクである。その後、慶大は自分たちのしたいプレーを展開し、相手を寄せ付けることなく、25-15でこのセットをものにし、今シーズン2度目の勝利を飾った。

(記事:上村真子、重吉咲弥、五関優太、写真:小田切咲彩、ウジョンハ)

 

以下、選手コメント

 

星谷健太朗監督

――今日の試合を振り返って

昨日勝ちたかった試合でしたが結果的にも内容的にも良くなく、なおかつチームの主軸を担っていた選手が怪我で離脱をしてしまったという状況でありました。しかしそれぞれの選手がさらにこれまで以上の気合いを持って今日の試合に臨んでくれて、それが結果にも繋がったことが嬉しかったなと思いますし、こんな状況でありながらもいつも応援してくださる皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです。

 

――ミスが少なかったようにも感じます。監督から見て良かった点は

ミスは学芸さんと比較したらもしかしたら少なかったのかもしれないですが、それでも他のチームと比較したらやっぱり多かったのかなというのが冷静客観的に見たところかなと思います。その中でもいつもだったら失点に繋がってしまうようなプレーをまさに気持ちでいつも以上の動きをすることによってアウトボールはしっかりとアウトにジャッジしたりとか、少し仲間が弾いたボールについても食らいついて追いかけたりとか、あとはスパイクをコンビが合わなかった場面で打ち込みにいくだけではなくてフェイントで向こうに落とし込むという、そういったところはいつもよりはできたのかなという感覚です。

 

――残り3戦ですが、そこを勝ち切るために何か課題は

これまでと同じですが、まずはサーブレシーブを取るべきボールに対して安定的にするということ、それからコンビについては我々の武器ハイセットを打ち切れる選手が何人かいますが、そういった選手をどう効果的にトス回しとして機能させていくかということです。ディフェンスについては勝たなければいけないというとこで、いつものようなブロックを前に出すとか、タイミング早くいかないとかというところを確実にやれるような基礎スキルの向上と、それをベースにしたレシーブポジションというところは少し時間が空くので調整して精度を高めていきたいです。その上で作戦だったり采配というところで、最後もう1ランク我々の力が発揮できるような戦術・作戦をやって最大限の力を発揮できるようにしたできたらいいのかなと思います。

 

――次戦に向けて一言

状況は引き続き良くないですが、それでも持てるものを全て出し切れるような準備というものをして当日もエネルギーで相手に立ち向かっていきたいなと思います。

 

島田航希主将

――今日の試合を振り返って

まずは勝てて慶應らしいバレーができたじゃないかなと。楽しんで試合ができてよかったです。

 

――残り3戦ですが、チーム目標は

チーム目標はもちろん3勝、残りの試合に勝つことです。

 

――島田選手の個人的なプレーで、今日特に良かった面は

サーブはミスが多分ゼロだったので、そこは良かったなと。サービスとかもちょっと取れたりして良かったのと、あとブロックが要所でブロックポイントが2本くらい出たのでブロックが良かったったと思います。

 

――次戦に向けて

中央大学は上位で高さもあって強いとは思うんですけど、 僕たちはこの総合力で120パーセントぐらいの力を出せたら勝てるんじゃないかなと思って。頑張りたいと思います。

 

 

渡邊大昭選手

――今日の試合を振り返って

まず、勝てたのは凄く大きかったなと思います。昨日の試合は、勝たなければいけない大一番だったのですが、負けてしまい、チームの雰囲気も下がっているなか、今日の試合は、次の試合に向けて気持ちを切り替えていこうと臨みました。そんな試合でしっかりと勝ち切ることができたので良かったと思います。

 

――スパイクもサーブもキレッキレでしたね

ありがとうございます。

 

――苦しい場面で渡邊選手が決め切るシーンが多くみられました。ご自身でどう振り返りますか

ポジション的にもハイセットという、最後を託されるポジションなので、気持ちをぶつけました。また、練習も準備もしっかりとしてきたので、あとは練習の成果を出すだけと思っていました。昨日は、フェイントなど弱気なプレーをしてしまっていたので、今日は気持ちを全面に出してパワフルに頑張りました。

 

――今日の試合はリーグ戦において特に大切な試合だったと思うのですが、どういう思いで臨まれましたか?

4年生とできる試合も残りわずかですし、1試合1試合、1日1日を無駄にしてはいけないという思いを胸に、自分が試合に出ているからこそ、試合に出られない4年生やスタッフの方、試合に出ている4年生のためにも、今日の試合勝って、結果で恩返ししたいと思いで臨みました。

 

――次戦に向けて

今日はダイレクトのミスだったり、チームで崩れたりする場面があったので、来週の試合に向けて、チームで調整したい思います。また、今日良かった部分は次もよくないと意味がないので、またギアあげてポイントを合わせて、残り3戦しっかりと勝ち切りたいと思います。

 

入来晃徳選手

――今日の試合を振り返って

序盤らへんで自分のミスを庇ってくれる仲間や先輩方が本当にカバーしてくれたおかげでギリギリ勝てたので、良い一勝だったと思います。

 

――今日の試合で今までとは違ったところなどありましたか

序盤の立ち上がりとかでスパイクがいつも通りではないくらい緊張してしまって、いつものプレーができなかったので、高さも出なかったですし、そういったところで、最初から出力を上げていけるようにもっと頑張っていければなと思っています。

 

――スパイクで得点している場面が多く見られたと感じたが

スパイクは派手に見えるものなので、本当に支えられてもらえてよかったです。

 

――監督に何をアドバイスされてたか

自分は勢い任せでガーッといってしまうところがあるので、冷静に冷静にというところと、いろいろな技術面などを教えていたきました。

 

――次戦に向けて

1部残留に向けて一試合一試合本当に大切で逃せない試合となるので、(今日の勝利を)糧としつつもしっかり結果として勝利を残していければなと思います。

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