【バレーボール】王者・早大に敗れるも「全員で楽しくバレーできた」 全日本インカレ・ベスト16でチーム島田の戦いに幕/第76回全日本バレーボール大学男子選手権大会3回戦vs早大

バレー戦評

これも何かの巡り合わせか、全日本インカレ3回戦の相手は東日本王者・早大。今年度6回目の対戦だが、これまで5試合を戦って慶大は0勝5敗と勝ちがない。この全日本インカレという舞台で、「6度目の正直」を果たしたいところ。第1セットは、14−14の同点から4連続得点で一気に早大を突き放すと、危なげなくこのセットをものにする。第2セットは、7連続得点で勢いづいた早大を止めることができず。そのまま、第2セットを落としてしまう。続く第3、第4セットも連続失点が響き、1ー3で早大に敗北。チーム島田の日本一への挑戦は、“ワセダ”の壁を前に3回戦で幕を閉じた。

 

2023年11月30日(木)

第76回全日本バレーボール大学男子選手権大会3回戦

慶大×早大 @大田区総合体育館

 

得点

慶大

セット

早大

 

 

 

 

 

 

 

 

出場選手(サーブ順)

ポジション

背番号

名前(学部学年・出身校)

OH

山口快人(経1・慶應)

OH

島田航希(経4・慶應)

OP

松本喜輝(環4・九州産業)

S

10

大槻晟己(総4・清風)

OP

渡邊大昭(商3・慶應)

MB

芳賀祐介(環3・札幌北)

L

山元康生(法2・慶應)

L

17

平山一之心(商2・甲南)

途中出場

 

 

OH

25

野口真幸(商1・慶應)

OH

11

入来晃徳(環2・佐世保南)

S

15

久保田 健介(商2・慶應湘南)

 

正確なトスで慶大の攻撃を支え続けた副将・大槻晟己

第1セットは、慶大・早大ともにサーブミスが目立つも、立ち上がりから両者譲らぬ展開が繰り広げられる。試合が動いたのは14ー14の同点の場面。山元康生(法2・慶應)のサーブカット、副将・大槻晟己(総4・清風)のトスで芳賀祐介(環3・札幌北)が速攻を決めると、渡邊大昭(商3・慶應)のブロックや山口快人(経1・慶應)のスパイクも炸裂し4連続得点とする。勢いづいた慶大は、その後もエース・松本喜輝(環4・九州産業)や渡邊大昭を中心に得点を重ねてリードを守り抜き、25−20で第1セットを勝ち取る。

 

プレーでチームを牽引しつ続けたエース・松本喜輝

試合の流れを決める重要な第2セット。リーグ戦では立ち上がりを課題にしていた慶大だったが、主将・島田航希(経4・慶應)や松本喜輝の強烈なスパイクなどで4連続得点し、最高の立ち上がりをみせる。しかし、早大も東日本王者の貫禄を感じさせる強烈なスパイクで応戦。徐々に点差を縮められていく。9ー9の同点から、さらに早大のサービスエースで逆転を許すと、慶大はタイムアウトを取る。そして、またもセット中盤で試合が大きく動く。14ー13から4連続失点で、再び慶大のタイムアウト。うまく切り替え、巻き返しを図りたい慶大だったが、その後も3連続で失点してしまう。この7連続失点が響き、18ー25で第2セットを落とす。

 

圧倒的な得点力で来年も活躍が期待される渡邊大昭

悪い流れを断ち切り、早大の勢いを止めたい第3セット。それでも東日本王者・早大の勢いは止まるところを知らない。序盤から早大に主導権を握られ、一気に1ー6まで引き離されてしまう。それでも、渡邊大昭のスパイクで1点ずつ着実に点数を返し5ー8。しかし、そこから3連続失点した慶大はタイムアウトを取る。タイムアウト明けに1点を返すが、直後に6連続失点。11点差まで突き離される。早大は、点差に比例してますます勢いづいていく。さらに、9ー19から5連続失点すると、そのまま11ー25のダブルスコアで第3セットを落とす。

 

 

1年間チームをまとめ上げた慶大の誇れる主将・島田航希

セットカウント1ー2で迎えた第4セット。後がない慶大だが、円陣を組む選手たちの顔には笑顔があった。1点目から渡邊大昭のスパイクが決まり、幸先の良いスタートを切る。相手ブロックを弾く島田航希の強烈なスパイクも炸裂し、一進一退の攻防に。早大にリードを許しながらも、4点差以内を維持して試合は進む。しかし、10ー14から3連続失点で点差を7点に広げられると、慶大のタイムアウト。全員で声を掛け合って慶大らしく戦い抜くが、15ー25でゲームセット。全日本インカレ3回戦は、1ー3で早大に敗れた。

 

12月3日(日)に行われた決勝戦をもって、全日本インカレの全試合が終了。慶大が3回戦で敗れた早大が、順天堂大をストレートで下して日本一の座に立った。早大は、春季1部リーグ、東日本インカレ、秋季1部リーグ、全日本インカレの4冠を達成した。そんな早大の本大会における失セットは1。ほぼ全ての試合をストレートで勝ち上がっており、失ったのは慶大が奪った1セットのみ。3回戦敗退とはなったものの、最後まで慶大らしく戦い抜く姿が印象的だった。

(記事・取材:長掛真依、取材:工藤佑太、田中瑠莉佳)

 

以下、選手コメント

 

大槻晟己副将

ーー今日の試合を振り返って

自己ベストというか、慶應が取っていたセット数が早慶戦の1セットが最高だったので、最後に1セットちゃんと取れたというのが、ある意味僕たちのベストを出していた結果なのかなと思っています。個人的なところでは、最後に高校時代の後輩、前田選手とやれて、因縁深い相手だったので自分のバレー人生の最後に相応しかったのかなというふうに思います。

 

ーー現チームで臨む最後の大会、全カレを振り返って

やっぱり、試合を通してまだまだみんな伸びているなと感じた部分がたくさんあって、特に一之心(=平山一之心)とか、1試合目はほぼ彼で最後勝ったという感じはあったので。本当にこれまでみんな頑張っていうところで、胸が熱くなる場面もたくさんありました。

 

ーー慶大バレー部での4年間を振り返って

本当に色々あって、もう辞めたいなみたいな時も何回もあったんですけれど、最後の代でちゃんと1部死守できて、何年かぶりのベスト16も入れて、最後早稲田にも1セット取れてというので、本当にみんなと頑張ってきてよかったなと思います。やっぱり1年生の時に関わった当時の2、3、4年生とか、今の後輩たち3学年には本当に感謝しています。

 

ーー後輩たちへ

来年もしっかり頑張ってもらって、1部にちゃんと残って、やっぱりスポーツ推薦がない中で戦っているので本当に難しい部分はあると思うんですけれど、OBになってからもずっと応援しているので本当に頑張ってほしいなと思います。

 

松本喜輝選手

ーー今日の試合を振り返って

最後の試合だったので、自分のできる最大のパフォーマンスはできたかなというふうに思います。

 

ーー現チームで臨む最後の大会、全カレを振り返って

初戦で去年負けた愛知学院大学にリベンジできて、2回戦もしっかり自分たちの力を出して勝てて。今日早稲田戦、やっぱり6度目ということで結構慣れとかもあって、お互い相手のことをわかっている状態でのバレーではあったので、結構厳しいところはあったんですけれど、全員で楽しくバレーできたのでよかったなと思います。

 

ーー慶大バレー部での4年間を振り返って

楽しかったかなと思います。

 

ーー後輩たちへ

渡邊(=渡邊大昭)が多分点数を取ってくれるので、全員渡邊について頑張っていってほしいなと思います。

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