引き分け以下でグループ4位、勝利でグループ3位となるこの一戦。慶大は駿河台とのグループリーグ最終戦に臨んだ。まず試合の主導権を握ったのは慶大だった。第1Qに岡本遼一(経2・慶應)、南龍之介(政4・慶應志木)の得点で2点を奪う。しかし第1Q終盤、第2Qで3失点を喫し、リードも束の間逆転を許す。その後、何とか得点を奪いたい慶大だったが、相手DF陣を前に決定機を作り出せず、第4QにはPCから2失点を喫してしまい、万事休す。2-5の敗戦となり、グループリーグ4位が決まった。
令和6年関東学生ホッケー春季リーグ
5/19(日) 15:00試合開始 @駿河台大ホッケー場
| 第1Q | 第2Q | 第3Q | 第4Q | 合計 |
慶大 | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 |
駿河台大 | 1 | 2 | 0 | 2 | 5 |
スタメン
GK 高梨賢人(政2・慶應)
DF 二宮怜(法1・慶應)、森村悠太郎(政2・慶應)、坂上開道(経4・慶應)
MF 南龍之介(政4・慶應志木)、島田風或(政2・慶應)、岡部匠汰(経4・慶應志木)、福島諒太(政4・慶應)
FW 前田海(経4・慶應)、岡本遼一(経2・慶應)、北村玲(経4・慶應)
春季リーググループリーグ戦2戦2敗で迎えたグループリーグ最終戦。慶大に上位進出の可能性は残されていないものの、5-8位順位決定予選を優位に進めるためにも是が非でも勝利を手にし、グループリーグ3位を決めたいところ。相手は昨季も苦い敗戦を味わった駿河台大となった。
第1Qから勝利への強い執念を見せたのは慶大だった。試合開始早々2分、慶大はスピード感のある攻撃で相手を翻弄しPCを獲得する。シューターのフリックシュートは相手DF陣に阻まれるが、そのこぼれ球にいち早く反応した岡本が倒れこみながらシュートを放ち、これが相手ゴールネットを揺らす。先制ゴールに慶大応援席からは大歓声が上がった。さらに得点を奪いたい慶大は6分、相手選手の退場による数的有利な時間を好機と見て一気に攻撃を仕掛ける。岡部匠汰(経4・慶應志木)から渡邉悠汰(政2・慶應)へパスが渡ると、サークル内の南へパスが送られる。パスを受けた南が力強いシュートを放つもここはキーパーの正面に飛んでしまいセーブされてしまう。しかし、キーパーが弾いた球が再び南の元へと転がり、今度はこれを冷静に決め切り慶大が追加点。試合開始早々、慶大が最高の試合運びを見せる。ただ駿河台大も黙っていない。慶大は14分、駿河台大にPCを与えると鮮やかなフリックシュートを決められ1点を返されてしまい、2-1の1点リードで第1Qを終えることとなった。
何とかリードを広げたい慶大は第2Qも攻撃の手を緩めず相手陣内へ攻め続ける。しかし、決定機という決定機を作り出せないまま中盤へ進むと、慶大は駿河台大の反撃に遭う。7分、慶大は相手にこの試合3本目のPCを与えてしまう。しかしここは鉄壁DF陣が守り切りピンチを脱すると、ボールを持った慶大がカウンターを展開。一気に相手陣内まで攻め上がり追加点といきたいところだったが、相手に素早く守備陣形を整えられカウンターの芽を摘まれてしまう。すると今度は駿河台大がカウンター返し。右サイドからサークル内への侵入を許すと、そのまま失点を喫し、試合は振り出しに。さらに13分にもPCから得点を奪われ第2Qで一気に逆転を許し、2-3の1点ビハインドで試合を折り返す。
ここまで合計5得点と非常にスコアボードが忙しい試合であったが、第3Qでは一転、両者共に膠着する試合展開に。そんな中でも同点そして逆転を目指す慶大は4分、朝倉慶歩(経2・慶應)がコート中央付近からサークル内に強烈なボールを打ち込む。それを味方が触りゴールインしたかに見えたが、触っていなかったという判定に。同点のチャンスをものにできない。そこから9分にサークル侵入、13分にはペナルティコーナーを許すなど立て続けにピンチを作られてしまう慶大であったが、二宮怜(法1・慶應)を中心とした粘り強いディフェンスを見せ点差を開かせない。第3Qはそのまま終了し、ビハインドの状態で最終第4Qに臨むことになる。
勝負が決まる運命の第4Q、引き分けではグループリーグ4位となるため、何としてでも勝利、勝ち点3が欲しい慶大だったが駿河台大の攻撃を止め切れない。9分、駿河台大にPCを与えるとフリックシュートを決められ点差は2点に広がる。さらに12分にも、再びPCから追加点を奪われ万事休す。トータルスコア2-5で敗戦を喫し、グループリーグ4位が決まった。
第1Q開始直後に2点を奪い、順調な滑り出しかと思われたが、その後追加点を奪いきれず逆転負けを喫した慶大。第2Q以降は、中々決定機を作り出せず、逆に相手に攻め込まれてしまい、その流れを最後まで止めることができなかった。試合を通しては、与えたPCが10本、打たれたシュート本数が15本と駿河台大攻撃陣に圧倒され、苦しい試合展開となった。この試合を終えてグループリーグ戦が終了し、慶大はBプール4位が決定。上位進出の夢は叶わなかったが、現状目指せる最高順位である5位を目標に今後の2試合に全身全霊で臨んでほしい。
次戦 春季リーグ5-8位順位決定予選 5/26(日) 11:20~ vs日本体育大 @早稲田東伏見
▽以下、選手コメント
FW岡本遼一(経2・慶應)選手
――今日の試合、どんな思いで臨みましたか?
目標であった上位進出は叶わない中でも、今期初勝利を目指して全力で挑みました。またFWとしても点を獲ってチームの勝利に貢献できるよう臨みました。
――今日の1点目が慶大にとって春季リーグ初得点となりましたが、振り返っていかがですか?
練習で何度もやってきた状況だったので焦らず冷静に決め切れました。
――試合を振り返っていかがですか?
開幕は良かったものの、チーム全体として徐々に相手の猛攻に対して勢いが失われていき、メンタル面での弱さを感じました。
――次戦への意気込みをお願いします!
次戦は今季勢いのある日体大という事で、今回のような内容にならないよう準備していきます。そして5-8位グループには落ちてしまいましたが、その中でも上位である5位を目指して全力で挑みます。応援よろしくお願いします。
MF 南龍之介(政4・慶應志木)
――今日の試合、どんな思いで臨みましたか?
上位リーグ進出の可能性はすでにありませんでしたが、春リーグ初勝利、グループ内順位3位を目指して戦いました。また、春リーグに向けて自分たちが練習してきたことを出し切り、順位決定戦に向けて弾みをつけたいと考えていました。
――追加点となる2点目を振り返っていかがですか?
流し込むだけの簡単なゴールでしたが、あの場所にいたこと自体が良かったと思います。また、相手に退場者が出ており、自分たちの時間となっていた時に2点目を取れたことは大きかったです。
――今日の試合、チームとして良かった点、悪かった点はどこにありますか?
試合の入りとしては今シーズンの試合でも1番良かったものとなりました。第1クォーターで相手サークル内に入る回数も多く、2点を取ることができました。ただ、そこから自分たちのペースを保つことができず、立て続けに失点をしてしまった所が反省点となります。4年生を中心にピッチ上で試合をコントロールし、修正していく必要がありました。
――次戦への意気込みをお願いします!
目標となる上位リーグ進出とはなりませんでしたが、春リーグ5位を目指してここから2試合は絶対に勝ちます。私たちの力はこんなものではないと思っていますし、それを証明しなければなりません。個人としてもチームを勝たせる選手になっていきます。
何卒応援よろしくお願い致します。
(取材:久保田敦也、岡本璃央、金子拓登)