【バスケ(女子)】チーム全員で勝ち取った開幕5連勝 2部昇格・入替戦進出へ弾みをつける/第74回関東大学女子バスケットボールリーグ戦第5戦 vs都留文科大

バスケ女子

2部入れ替え戦への進出を目標に掲げる、慶大バスケットボール部女子。ここまで開幕から4連勝と勢いに乗る慶大は、第1Q、砂山ひかる(政2・慶應)のスリーポイントシュートで先制すると、相手の得点を4点に抑えて22ー4と幸先の良い立ち上がりをみせる。第2Qでは、河村さくら(文3・松陽)や中山璃音(文3・湘南)を中心に得点を重ね、40ー21で前半を終える。第3Q以降は、相手ポゼッションの時間が長くなり苦しい時間帯を迎えるが、DFやリバウンド、ルーズボールで粘り強さをみせ、慶大の「泥臭いバスケ」を体現。この試合では1年生全員が出場を果たすなど、チーム全員で戦い抜き73ー59で慶大が勝利。開幕5連勝を飾り、入替戦進出へ大きく弾みをつけた。

 

2024/9/22(日) @明星大学体育館

第74回 関東大学女子バスケットボールリーグ戦

 

1Q

2Q

3Q

4Q

合計

慶大

22

18

17

16

73

都留文科大

17

15

23

59

◆慶大スターティングメンバー◆

F

#5   伊熊そら (文4・慶應女子)

GF

#8     河村さくら (文3・松陽)

F

#12 中山璃音(文3・湘南)

SG

#14  岡部愛 (薬2・仙台第二)

F

#15 砂山ひかる (政2・慶應女子)

 

第1Qは、立ち上がりから一進一退の攻防が繰り広げられる。それでも、慶大の砂山ひかるが、スリーポイントシュートを沈めて先制に成功。砂山は直後にも2点を追加し、チームに勢いをもたらす。また、エース・河村さくらは粘り強くリバウンドに入り続けて攻撃の起点となり、慶大の「泥臭いバスケ」を体現。相手のファウルを誘い、フリースローでも得点を重ねていく。さらに、前日の大妻女子大戦に続いて中山璃音がスリーポイントシュートを決めるなど着実に得点を伸ばし、残り4分を切った時点で14ー0と慶大が大きくリードする展開に。DFでは、岡部愛(薬2・仙台第二)や土屋香乃(法1・川和)の活躍も光り、22ー4の18点リードで第1Qを終える。

DFに厚みを加えた土屋香乃

第2Qは開始早々に失点も、河村さくらがすぐさま2点を返して点差をキープ。ショットクロックで相手ポゼッションとなる場面もみられたが、砂山ひかるがリバウンドで競り勝つと、途中出場の吉田千里(理3・田園調布双葉)がスリーポイントシュートを沈めて27ー6とする。この調子で都留文科大を突き放したいところだったが、相手に連続得点を許し、残り5分36秒で慶大のタイムアウト。その後は、失点を重ねながらも河村さくらや中山璃音を中心にゴールアタック。河村さくらのサイドチェンジパスで相手DFを翻弄すると、ゴール左から中山がゴール下に侵入。レイアップシュートを沈めて、29ー18とする。徐々に流れを取り戻した慶大は、砂山ひかるのブレイクや、河村、中山のスリーポイントシュートなどで11点を追加し、40ー21で前半を終える。

得点力でチームを牽引した中山璃音

19点リードで迎えた第3Qは前半から一転、相手ポゼッションで幕を開け苦しい時間帯が続く。慶大は、少ないチャンスを得点に繋げられないまま7失点。ベンチからも、「ここは我慢!」とコートに立つ選手たちを鼓舞する声が響く。そんな仲間の応援に応えるように、中山璃音、吉田千里、土屋香乃、河村さくら、さらに179cmとチーム一の高さを誇る濱月綾菜(商2・長崎西)が立て続けにゴールネットを揺らし、52ー32。吉田、河村、砂山はリバウンドやDFのマッチアップでも粘り強さをみせ、攻守で存在感を発揮。第3Qでは、慶大ファウルが目立ち失点も嵩んだが、得点力と粘り強さでしっかりと補い57ー36の21点リードで最終Qへと繋ぐ。

攻守で安定した強さをみせた河村さくら

第4Qでも、河村さくらのパスカット、濱月綾菜のリバウンドなど個々の強みが光る。しかし、慶大はうまくチャンスを活かすことができず、都留文科大の得点板だけがめくられていく。最終Qに入り、慶大は2得点、都留文科大は12得点と厳しい展開を迎えるも、流れに呑み込まれることなく59ー48の場面で副将・伊熊そら(文4・慶應女子)がスリーポイントシュートを沈める。さらに第4Qでも、砂山ひかるが攻守でチームを勢いづける。DFでは、コートエンドのネットにぶつかるまで全力で相手とマッチアップ。体を張ったDFで魅せると、攻撃ではスリーポイントシュート。67ー48とリードを広げる。また、終盤には1年生の山村理紗(法1・中央大付属)や松岡優希乃(商1・国立)らも相手ファウルを誘うインサイドプレー。この試合では1年生も全員が出場を果たすなど、チーム全員で戦い抜き73ー59で都留文科大に勝利。慶大は、開幕5連勝を飾った。

慶應の「泥臭いバスケ」を体現した砂山ひかる

 

(追記)

慶大は、第6戦で青学大に59ー98で敗れるも、最終第7戦で群馬大に90ー64で勝利。3部Aブロック2位となり、入替戦進出をかけた順位決定戦へと駒を進める。なお、順位決定戦で上位4チームに入ると入替戦に出場する権利が与えられる。

                            (取材:長掛真依)

 

▽以下、選手インタビュー

F・中山璃音選手(文3・湘南)、GF・河村さくら選手(文3・松陽)

ーー追い上げられながらもリードを守り切って勝ちました、振り返っていかがですか

中山:DFとルーズボールとリバウンドという、みんなで頑張らなくてはいけない3つのことを徹底できた時間は、得点が入って良かったと思います。

河村:反省としては、やはり勝ち切れたところはあるんですけど、アウトの部分だったり、自分たちが得点が取れなかった時にチームの中で声を掛け合ったりとか、自分たちに流れを持ってくるという点はまだまだ足りなかったと思うので、課題の見えた試合になりました。

 

ーーご自身のプレーを振り返っていかがですか

中山:シューターとして試合に出させていただいている中で、みんながリバウンドを取ったり、ガードの人が運んでくれたボールを第1Pでは高い確率で決めることができたのですが、試合が進んで第3、第4Pになっていくなかで、確率も下がっていってしまったと思うので。1試合を通して高い確率でスリーポイントを決め切るというところを、次の試合からは徹底したいなと思います。

河村:1試合を通して、とにかく周りの人が打ったシュートに対して泥臭く、諦めずにリバウンドに入り続けるというところは、このシーズンを通してもすごく意識している点なので。そこは、今回も徹底できて良かったかなと思います。

 

ーーここまでリーグ戦は5戦全勝ですが、リーグ戦全体を振り返っていかがですか

中山:一戦一戦勝利を重ねていく中で、リーグを戦っていく中で、チームとして成長している部分、大きく進歩している部分をみんなで感じていますし、雰囲気もさらに良くなってきていると思うので、このまま駆け上がりたいです。

 

ーーどのようなところで成長を感られましたか

中山:流れが悪い時にそのまま相手にずっと流れを持っていかれるのではなくて、DFでしっかり断ち切って自分たちの流れに持っていけることが増えたかなと思います。

河村:だんだんと試合を重ねるごとに、自分たちの強みのDF、ルーズボール、リバウンドをより強化していきたいと思う一方で、まだまだチームとして足りないなという課題点がたくさん見つけられた5試合だったかなと思うので。自分たちの強みは残りの後半戦にも繋げつつ、しっかりこの1週間で次の試合に向けて課題点を克服できるように頑張っていきたいなと思います。

 

ーー青学戦への意気込みをお願いします!

中山:勝ちます!青山は結構オフェンスの得点力が高いチームというお話があったのですが、自分たちの武器は逆にDFだと思っているので、相手のキーマンだったりとか、身長の高い選手にあまり点数を決められないように、DFから流れを持っていって、自分たちの試合ができるように頑張ります!

河村:青学は、自分たちからしたら少し格上のチームというか、個人のレベルはすごく高いと思うんですけど、慶應はチーム力でどれだけ頑張れるのかが魅力、強みでもあると思うので、チームで一丸となって青学に必ず勝ちます!

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