12月19日から22日かけて行われる2024レスリング天皇杯全日本選手権。20日(金)の男子フリースタイル92㌔級に出場する佐藤秀一郎(環4・八千代松陰)と21日(土)の女子フリースタイル59㌔級に出場する淺野稔理(法2・慶應女子)に直前インタビューを行った。
――他己紹介をお願いします
浅野:人とすぐ仲良くなれます。試合会場でもいろんな人と話していて繋がりが強くて、練習にいろんな人を連れてきてくれたりするのは練習環境も広がるので助かっています。
佐藤:それだけですか?(笑)浅野さんは、主務兼選手として部を支えてくださっていて、レスリングもすごく技術も高くて、部に貢献している面もありつつ、主務として金銭面も……こういうことじゃないですよね?(笑)えっと、人見知りなんですけど、仲良くなったら面白いです。
――レスリングを始めたきっかけ
浅野:弟がスポーツを始めるってなって、弟が小さかったので私もいろいろとついていってたときに、私は体操をやりたかったんですけど、レスリングのマット運動が、バク転とかまでやるので、やりたいなと思って。最初はマット運動がやりたくて始めました。
佐藤:お父さんがレスリングをやっていて、僕が小学校の頃に身体を鍛えるために、試合には出なくていいからと言われてレスリング教室に行ったのがきっかけです。その後相撲とか他の格闘技もやったんですけど、レスリングをやっていたお父さんへの憧れとかもあって、最終的にレスリングにしました。
――大学進学の際、他のスポーツをやる選択もあったが、その中でもレスリングを続けることを選んだ理由は
浅野:私は何度も辞めようとしたというか、一旦辞めたことが3回くらいあって。最後高3のインターハイが終わったときに、大学ではやらないかなと思ったんですけど、大学で監督とかに声をかけていただいて、やっぱりレスリングは好きだったので、せっかくだし、レスリングができる最後のチャンスかなと思って入りました。
佐藤:僕は一度もやめたいと思ったことはないです。めっちゃレスリングが好きです。
――今年の活動を振り返って、自分に点数をつけるなら
浅野:私は75点くらい。去年は試合に出ていなくて、練習をして部活に参加させてもらう、という感じだったんですけど、今年はやっぱり入ったからには試合に出ようかなということで、去年よりは進歩したと思うので、75点で。
佐藤:僕は63点で。去年の入学前に肩の手術をして、思うように体が動かなかったんですけど、今年は筋トレとかの自主トレを多くして、筋力もアップして、この前の内閣(総理大臣杯)で3位になって、天皇杯に繋げることができたので・・・63点は低いか(笑)。73点で。
――今季一番印象に残っている試合
浅野:私は今年最初の試合、東日本選手権だったんですけど、2年ぶりくらいの試合で、私としては大きな一歩だったので、それが印象に残っています。
佐藤:一番はこの前の内閣の初戦。関西大学の稲本喬弘(人3・島原)選手は練習試合は何回かやったことがあって、これまで一回も勝ったことがなかったんですけど、ロースコアの試合で勝つことができたのが自信に繋がったので、印象に残っています。
――大学入学時と比べて成長した点
浅野:高校までは自分より体が大きい練習相手がそこまでいなかったので、大学入ってから大きい人と練習できるので、力が前よりはついたかな、と。後は大学から始めた選手が多いので、教える中で自分が理解していなかったところを理解するきっかけになったので、よかったと思います。
佐藤:高校生の頃はコロナで試合ができなくて、部員も2人で、練習はほぼ個人で、家の前の芝生でやっていたので、大人数での練習は初めてで。声をかけ合いながら練習や試合をできるのがすごく新鮮で、こういう環境の中で技術面もメンタル面も成長できたかなと思います。
――浅野選手と佐藤選手のお互いの強みについて
佐藤:浅野選手は僕が思うに、守りと組み手が上手いです。相手が嫌だと思う組み手をすごいしてきて、こっちは浅野選手の守りが嫌だと思って上手く攻められずにしょうがなくタックルに入るんですけど、そこを上手く反撃されるって感じなので、すごい嫌ですね(笑)。
淺野:佐藤選手はフリースタイルとグレコローマンの二種類あるんですけど、両方とも試合に出ていて、フリーとかだけじゃなくてグレコも上手なので、刺した時の詰めとかがとても上手なので、フリーとかでもグレコの技を応用して両方とも対応できているのがすごいと思います。
――レスリング部全体の雰囲気は
浅野:レスリング部はそんなに上下関係とかが厳しい雰囲気ではないので、それが良い方向に働いているなと思ってて、年齢とか関係なく自分のわからないことはわかる人に聞いたりとか、いろんな相手にお願いしやすい環境なので、それがみんなにとっていい練習環境になってるかなと思います。
佐藤:僕が思うにインターナショナルな人が多いので、日本の部活みたいな上下関係とか、黙々とやる雰囲気ではなくて、彼らが練習中もすごい盛り上げてくれる、そういう環境がいいと思います。そういった環境でやってると他の大学とか行った時にすごい差を感じて、他の大学は監督が私語とか注意するんですけど、この部はいい意味でそういうのがないですね。
――レスリング以外の趣味
浅野:趣味かわかんないんですけど、食べるのが大好きです。(笑)日吉のお店にも練習終わった後によく行ったりとかしてます。
――おすすめのお店は?
淺野:最近はカレーにハマっているので、Hi how are youがお気に入りです。
――佐藤選手は?
佐藤:趣味は旅行とスキーです。ちょっと前、三田祭期間にブルガリアに行ってきました。
――どうしてブルガリアに?
佐藤:レスリングの練習です(笑)。でも旅行兼練習なので、結構旅行兼練習でいろんなところ行ってます。
――ライバル視している選手は
浅野:当たった試合ではいつも負けてしまっている日体大の選手がいて、とても強くて、世界大会でも優勝している人なので、ライバルとは言えない存在なんですけど、6分間最後まで試合をできるように頑張りたいと思います。
佐藤:明治大学に菊地一瑳(政経2・埼玉栄)選手っていう人がいるんですけど、彼は中学校の頃からよく試合してて、同学年でずっと階級も一緒で。試合では勝ったことはないんですけど、この前の六大学リーグ戦で後二、三秒のところまで勝ってたんですけど、最後に気が緩んで負けてしまったので、彼に試合でずっと勝っていけるように頑張ります。
――天皇杯への意気込み
浅野:去年の今頃からしたら天皇杯に出るのは想像できなかったことなのでできる限り全力を尽くして1勝できるようにがんばります。
佐藤:僕は大学4年間の目標で4年生か3年生の時に天皇杯出るっていう目標を定めてたんですけど、この前の試合で運よく出場機会を得ることができたので、この機会を大事に、1勝でも多くして上位入賞を目指していきます。
――ありがとうございました!
(取材:塩田隆貴、野村康介、梅木陽咲)