【バレーボール】コートを駆け、チームを鼓舞 粘りの逆転ストレート勝利/春季関東大学男子2部バレーボールリーグ戦 第9日 vs亜細亜大

バレー戦評

先週の2連敗から1週間、慶大は亜細亜大学との一戦に臨んだ。第1セットは終盤まで相手の背中を追う展開となるも、松山鼓太郎(商3・慶應)がチームを鼓舞し続ける。各々ブロックが光り、同点に追いつくと、松田悠冬(商1・慶應)の活躍で逆転。25-23で第1セットを取る。続く第2セットは入来晃徳(環4・佐世保南)のスパイクが止まらない。松山も速攻で得点を重ね、最後は松田のサービスエース。28-26で接戦を制した。第3セットは山口快人(経3・慶應)の巧みな攻撃が光る。またもや相手にリードを許すも、入来が確実に得点を重ね、25-23でストレート勝利を飾った。

春季リーグは残り2試合。成長を続ける慶大男子バレー部から目が離せない。


 

2025年5月17日(土)

春季関東大学男子2部バレーボールリーグ戦 @大東文化大学東松山キャンパス

第9日 慶大×亜細亜大

 

得点

 

 

慶大

セット

亜細亜大

25

23

28

26

25

23

 

出場選手

 

 

ポジション   

背番号

名前(学部学年・出身校)

S

13

松田悠冬(商1・慶應)

OH

10

野口真幸(商3・慶應)

MB

松山鼓太郎(商3・慶應)

OP

11

入来晃徳(環4・佐世保南)

OH

山口快人(経3・慶應)

MB

22

稲井正太郎(法2・慶應)

L

今田匠海(政2・慶應)

L

緒方哲平(環2・日向学院)

途中出場

 

 

S

15

久保田健介(商4・慶應湘南)

S

26

岩間祥成(環2・成城)

 第1セット立ち上がり、相手の勢いあるサーブに押され、6連続失点を喫する。エース・入来のスパイクが決まるも、相手の流れを止められず6-13。ここで稲井正太郎(法2・慶應)のブロックが鮮やかに決まり、チームに勢いをもたらす。山口の巧みな攻撃が続き5点差に詰め寄ると、リベロ不在の中、盛り上げ隊長・松山が好レシーブで応戦。入来が強打を叩きこみ、主導権を奪い返した慶大は、山口・稲井・松田のブロックが次々と決まり同点に追いつく。緒方哲平(環2・日向学院)が相手の強烈なスパイクを拾い上げ、スパイカー陣を援護すると、野口真幸(商3・慶應)が鋭く決める。さらに松田が巧みなツーアタックやサービスエースで得点し、23-21。最後は入来が力強いスパイクでブロックアウトを奪い、25-23で第1セットをもぎ取った。

OP・入来

 第2セットは序盤から一進一退の攻防が続くも、慶大にミスが重なり、徐々にリードを広げられる。4点差を追う展開の中でも、エース・入来が相手レシーブを打ち破るスパイクで奮闘。このセット最多となる11得点を挙げ、流れを引き寄せた。17-20と追い上げたい場面では、松山が速攻を決めてコートを駆け、チームに勢いをもたらす。さらに松田の巧みなトスから再び松山が得点を奪い、直後には稲井がブロックを決めてデュースに突入。野口のスパイクでブレイクを奪うと、最後は松田が冷静にサービスエースを沈め、28-26でこのセットをもぎ取った。

OH・野口

 続く第3セットは野口の力強いスパイクで幕を開ける。山口の多彩な攻撃も光り、順調に得点するも、セット中盤で再びミスが重なり相手にリードを許す展開に。それでも今田匠海(政2・慶應)の好レシーブから入来が決め12-17。野口の鋭いスパイクと、松山の速攻が立て続けに決まり、笑顔でチームを盛り上げる3年生コンビが流れを引き戻す。するとここから入来のスパイクが止まらず、相手にプレッシャーをかけ5連続得点を奪取。最後は入来が確実にスパイクを決め、25-23でストレート勝利を飾った。

L・今田

(取材:村田理咲)

 

▼以下、コメント

星谷監督

――今日の選手たちはいかがでしたか

最終的にはそれぞれが自立した状態で、役割を全うしたことが結果につながったので、素晴らしいなと思っていますが、一方でスタートの状態はその逆だったので、まだ成長の余地があると思っています。

 

――逆転のポイントは

かなり点差が離れた場面でも、自分たちのすべきことにちゃんと注力して、特にサーブの威力を弱めることなく、プレッシャーをかけ続けられたこと。そして、最後チャンスが来た場面で、スパイカーが決め切ることができたということが逆転につながったのではないかなと思います。

 

――今日の試合の課題は

相手の攻めたサーブに対してどのように処理すべきか、はじめのうちに対処する力。それでもなおよいサーブが連続したとき、セッターは、スパイカーが打ちきれるようなトスを供給する力。スパイカーは苦しい場面の中で、幅広い選択肢から状況判断する力が必要になってくるのではないかなと思います。

 

――明日の試合に向けて

更に成長した姿を見せられるように選手も準備してくれていると思いますし、やはり慶大バレー部は、ベンチもスタッフも含め全員でやっと勝てるチームだと思うので、そういう意味でチーム一丸となって、最大限の力を発揮したいなと思っています。

 

#9 MB・松山鼓太郎(商3・慶應)

――今日の試合を振り返って

自分たちのやるべきことを愚直にやり続けたからこそ、相手がミスをしてくれたので、結果としてはストレートで終われたので良かったかなと思います。

 

――ご自身のプレーについては

クイックに関しては、序盤とても悪くて、相手のコミットブロックに対してそのまま打ち続けてしまってブロックにつかまってしまいました。途中、悠冬と話してしっかり対応して、クイックも決められるようになってチームを盛り上げられたので良かったかなと思います。ブロックはつい熱くなってしまって、やるべきところをしっかりできていなかったので、明日はそこを修正して臨みます。

 

――逆転できたポイントは

全員が下を向いている時間がいつもより短かったかなと思います。やられても何かワンプレーで流れを変えて、波に乗らせるということができていたので、プレーではなくて雰囲気が今日のキーポイントだと思います。

 

――中心となって声掛けをしていると思います。ご自身の役割についてどう考えていますか

一年生のころから今までは声を出して盛り上げて、チームを鼓舞することをベースにしていました。加えて今は、チームをまとめる、自分がチームを引っ張ることを考えて、苦しいところでも流れを変えられるように意識しています。例えば、今日僕がブロックに捕まった場面で、前までだったらそこで折れて、声も出せなくなったと思うけど、クイックとかダイレクトを決めて自分で流れを変えられたと思います。そんな感じで、苦しいときにチームをまとめて流れを変えることが自分の役割だと思っています。

 

――明日の試合に向けて

個人としては、苦しいときこそチームを鼓舞して僕が走る、という個人の役割を果たすことです。チームとしては、今日は相手のミスに救われたけど、明日はミスも少なくて崩れてくれないチームなので、苦しいときにみんなで一体感を出して勝てるようにしたいと思います。

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