【バスケ】終盤の追い上げも実らず、連敗から抜け出せず 筑波大戦

 
 
 

伊藤は攻守両面でチームを引っ張る

第87回関東バスケットボールリーグ戦

2011 10/15 (土)@和光市総合体育館

 

慶大‐筑波大

リーグ戦第7週目。これまで2勝10敗と苦しい戦いが続く慶大はこの日、筑波大戦を迎えた。前週、明大に破れ最下位に転落し、入れ替え戦が現実味を帯びてきてしまった。ただ、そんな中でも何とか連敗から抜け出し、浮上のきっかけをつかみたい所だ。

  1Q 2Q 3Q 4Q 合計
慶大 17 22 26 24 89
筑波大 23 29 28 21 101
慶大のスタメンは家治主将(環4)、蛯名(法2)、中島(総2)、本橋(環2)、伊藤(環1)の5人。

家治主将の奮闘もむなしくチームは連敗から抜け出せず

試合は慶大ボールでスタート。すると、まずは家治がミドルシュートを決め慶大が先制する。その後、相手のオールコートプレスの前に苦しい展開になるが、その中でも中島のブロックから速攻に繋げ、権田(政1)のアシストで本橋が決める。このプレーでリズムを取り戻した慶大は、蛯名のスリーポイント、権田のゴール下での得点など、いいリズムでオフェンスを仕掛けていく。終盤には速攻からのランプレーで伊藤がバスケットカウントを決め、17-23で1Qを終える。2Q、立ち上がりから集中力を欠いた慶大は、パスミスからターンオーバーを連発。イージーな形での失点を繰り返してしまう。その後、家治、伊藤を中心に要所で速攻が決まり始めるが、リバウンドを拾えずなかなか点差を縮めることが出来ない。すると点差はみるみるひらいていってしまう。16点差で迎えたラストプレーで、中島のスリーポイントが決まり39-52と何とか踏み留まり前半を終える。3Q、相手のオールコートプレスに再度苦戦する慶大。パスミスから何度も相手にチャンスを与えてしまう。そんな中、投入された金子副将(環1)がスリーポイントを決めると、それに応えるように、家治が主将としての意地を見せる。ゴール下、ミドルシュートと得意の形で得点を重ねると、終盤には連続でスリーポイントを決め、チームを鼓舞する。だが、筑波大にインサイドを支配され、なかなか点差は縮めることが出来ず、65-80で3Qを終える。

蛯名はフロアリーダーとしてチームに安定感をもたらすことが出来るか

最終Q、慶大は吉川(環1)を投入し、ディフェンスの立て直しを図る。オールコートプレスを仕掛けると、それが相手のミスを誘い、徐々に流れが慶大に傾く。家治のジャンパー、蛯名のドライブからのゴール下など、確実に点差を縮めていく。さらに、家治のバスケットカウント、ゴール下でのタフショットが決まり点差を一桁に乗せると、速攻から中島、権田の連続得点が決まり、残り2分で86-92と6点差まで追い上げる。しかし、ここで痛恨のパスミスから相手に速攻を許し、10点差とされてしまう。すると、権田、中島とインサイド陣がファウルアウトしてしまい万事休す。89-101で試合終了。終盤の猛攻もむなしく、惜しくも敗れた。

これまで栄光も挫折も経験してきている慶大バスケ部だが、いかなる時でも「素晴らしい集中力で頑張る」(佐々木HC)という精神は長く伝統として受け継がれてきた。だが今は「それさえなくなってしまっている」(佐々木HC)。勝てている時には自然とチーム全体に流れている勝利へのこだわり、それが薄れつつあるのだろうか。ただ、このリーグ戦の1試合というのは18試合の中の単なる1試合ではなく、慶大バスケ部にとってはこの先何十年も続いていく伝統の一部となっていくものである。入れ替え戦は避けられない状況ではあるが、その中でも1試合1試合を全力で戦うことで希望の光を見出していきたい所だ。また、負けが混んでいる時は「自分が頑張ることで隣の人を助ける」(佐々木HC)という姿勢がなくなりがちである。結果が出ないことの責任を他人に求めるのではなく、まずは個人個人が精一杯取り組む。その姿勢こそが「戦う集団」になるための1番の近道なのではないだろうか。

By Yosuke Okada

 

佐々木HC

バスケットになっていませんね。ボールを運べなかったらオフェンスにならないし、ピックアップ出来なければディフェンスにならないです。(相手のオールコートプレスへの対策は)練習はしているんだけどその通りになりません。ミスキャストなのかなとも思うので、違う人をレシーバーにした方がいいかもしれませんね。(後半に追い上げを見せたが試合展開を振り返って)3Qの終わりの5分から相手の得点が一桁になった時間帯があって、そこが逆転のチャンスだったんだけど、それを捕まえるだけの力が自分たちにはないということです。ベンチも含めて、追い上げ所なのにチャンスだということを理解していない。というのも、負けが続いているから悪いことばかり頭に残っていいものが一個も出ないということだと思う。もうちょっとリング下でシュートを入れることが出来れば楽なんだけど。難しいですね。(インサイドのディフェンスやリバウンドについて)本橋がリバウンドを頑張るしかないんだけど、集中が途切れてしまったよね。もちろん個人に押し付けてはいけないんだけども、それは役割分担だし、本橋が頑張れば中島がセカンドチャンスを拾えたりするので、任されてる部分を集中してやらなければいけないですね。これは練習でもずっと言ってるんだけど、うちの子達はこれまでいかなる時でも素晴らしい集中力で頑張るというのがいい所だったんだけど、今はそれもなくなってしまってます。(31得点奪った家治主将について)スコアラーとして点数を取らなければいけないんだけど、4年として期待している部分として、やっぱりここぞという場面で抜かれてはいけない。点数取れない所でスルスルと抜かれてしまうから、彼が30点とっても35点取られてる勘定で、もっとディフェンスを頑張らないといけないですね。(チーム状況は) これは試合以外の部分なんだけど、最近負けてるからか練習でボールが転がってるのに誰も拾いにいかないとか、全ての所作が僕に言わせるとできていないです。スローガンとしてバスケットを出来ることに感謝しましょうと言ってるんだけど、負けている時こそそういう所を大事にしないとどんどん駄目になる。ボールが転がっていても、拾わないと怪我するよと僕が言わないと誰も注意しないし、そういう所まで駄目になってる。戦う集団になってないですね。もちろんチーム状況は苦しいんだけどそういう時こそ下級生がボール拾ったらありがとうとか、上級生に取ってもらったらすいませんとかそういう日常的な会話の所作を大事にするべきなのにそれが出来ていない。それが僕にとっては残念ですね。そういうことをしっかりやらないと光は差してきません。しっかりそれを積み重ねれば入れ替え戦でもいい試合が出来ると思いますね。(一人一人が自分の実力を出すのに精一杯な印象だが)僕に言わせると、自分のことを差し置いて人に要求してる。自分が頑張って他の人を助けようということをずっと言い続けているのに、お前があそこに動かなかったからこうなったということばかり言ってる。そういう面でももっと戦う集団にならないといけないですね。(拓大戦に向けて)明治戦もそうなんだけど、もう少し要所で頑張ることが出来れば勝つ可能性はあります。もちろん勝つのは簡単じゃないんだけど、やってやろうという気概を持って欲しいですね。慶應の看板を背負って戦ってるんだという強い気持ちが足りない。戦術云々の前にまずはそれです。

蛯名

勝ちたかったんですけど、最後僕がミスしてしまいました。中島に打たせようと思ってたので、僕が抜いてって合わせた方がよかったのかなと思います。今日はあまり試合に出れなかったので、実力を出せなかったです。(ボール運びについて)伊藤がいない時は僕が運ばないといけないので、パスで運びたいと思っています。ドリブルは自信ないので、あまり使わないで運びたいですね。あと5人が共通認識を持って動かないと続かないので、そういうところも詰めていきたいです。(フロアリーダーの時に心がけることについて)その時々で心がけることは違います。リバウンドが取れない時はセンター陣に声をかけたり、外のシュートを打たれるときは外のディフェンスに声をかけたりします。細かいところまで5人がわかってないといけないです。去年みたいに3人でどうにかなるようなチームではないので。みんながわかってくれるまで時間が必要かなと思います。(チームの雰囲気について)勝ちたいんですけどなかなかうまくいかずに勝てないので、勝つのはもちろんですけど、ところどころで次につながるようないいプレーをしていきたいです。(次の試合に向けて)明日は外の選手がうまいので、なんとか抑えたいです。前回はボロボロにやられちゃったので少しでも詰められればいいなと思います。

権田

勝てそうな時間帯がたくさんあったにもかかわらず、勝負どころでミスがあったり、シュートが入らなかったりというのがあって、勝てる試合を落としたというのがすごい残念でした。(プレータイムについて)練習中に割と上のチームに混ぜてもらっているので、そんなにプレータイムが長くなったことについて、びっくりはしていないです。結構、準備とかは出来ていたと思います。(大量失点したことについて)僕はメンバー的に上の選手につかなければいけないときが多いんですけど、そういう時に上の選手にシュートをたくさん決められてしまいました。今まで、ディフェンスでやっていたのが、センターなどの下回りの選手についていたのですが、僕が上の選手をもっと守って、僕のところで得点させるのを減らさないといけないと思います。フォワードで点をとられると結構つらいので、おさえたいです。(明日の試合に向けての抱負)今日はいい感じで試合が出来ていたので、いい時間帯のプレーを40分間続ければ、絶対勝てると思うので、悪い時間帯を減らして、よかった時間帯をチーム全体で増やせるようにしていきたいと思います。

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