最終節で白星を挙げ、2部優勝および1部昇格を決めたソッカー部女子。3CBの中央で守備陣を統率し、主将としてチームをけん引した小熊藤子(環4・山脇学園/スフィーダ世田谷ユース、RB大宮アルディージャWOMEN内定)に試合後インタビューを行った。
◇小熊藤子(環4・山脇学園/スフィーダ世田谷ユース、RB大宮アルディージャWOMEN内定)

ーー今の率直な気持ちを教えてください。
試合終了直後はあまり実感が湧きませんでしたが、たくさんの人と喜びを分かち合ったり、今までの出来事を思い出したりすると、「自分たちが優勝したんだな」という実感が湧いてきました。
ーー勝てば優勝が決まる最終節に向け、この1週間、主将としてチームをけん引する上で意識していたことはありますか。
この1年、自分たちが「こだわる」ということを掲げてきた以上、最後までこだわり続けて、コミュニケーションを取り続けて、この1年間やってきたことを出せるように準備してきました。
ーー今日の試合を振り返ってください。
優勝が懸かっていたこともあり、前半は硬さもありましたが、段々と慣れてきて自分たちらしいサッカーができました。もったいない失点もありましたが気にすることなく、全員が「前に前に」進み続けたことが大量得点での勝利につながったと思います。
ーー『細部に宿せ』というスローガンを掲げ、「こだわる」ことを徹底した1年間でした。このスローガンは達成できたと思いますか。
(力強く)思います!昨年までもこだわっていなかったわけではないのですが、今年は1日ごとに自分たちの取り組みを見直して、「受け手がトラップする足を考えてパスを出せたのかな」とコミュニケーションを重ねられたことが良かったです。
また、夏のリーグ戦中断期間の遠征中に、自分たちがどこまでこだわれているかを客観視して、もう一段階こだわらなければならないと立ち返ったことが、再開後の(5勝1分という)結果にもつながったと思います。

ーー大学サッカーはこの試合で引退となりました。ご家族への感謝の気持ちを教えてください。
1年生から3年生までなかなか勝てず、個人としても上手くいかないことが多く、自分の思い描いた4年間ではなかったですが、それでも毎試合応援に来てくれましたし、家に帰ったら試合の感想や励ましの言葉をもらえて、ほんとうに感謝しています。自分は練習場と家が遠く、朝早い練習のときは送ってもらっていたので、そういったことも含めいろいろな感謝を込めて優勝を両親に届けられて良かったと思います。
ーー卒団後はプロでの戦いが始まります。この4年間で得たことをどのように活かしていきたいですか。
ソッカー部では人間性の面で多くのことを学べましたし、自分を見直す良い4年間だったと思います。「人と人との関係性」でサッカーは成り立っているので、人の目を見てあいさつすることや、コミュニケーションの取り方であったり、どういったタイミングでどういった声掛けをすれば相手のモチベーションが上がるのかということは、この組織に入って学べたことだったので、コミュニケーションの仕方や人との関わり方はプロの世界で活かしていきたいです。
一方でサッカーのレベルに関しては、スピード感やフィジカルの面での差はすごく感じているので、2週間後にはプロの世界でやっていくのですが、一つひとつ積み重ねて、プロの世界でやっていけるように大切にこだわっていきたいと思います。
ーー来シーズン、1部の舞台で戦う後輩たちへのメッセージをお願いします。
自分たちの代は1年生の時に「インカレ出場、早慶戦勝利」という目標を掲げて4年間やってきたのですが、それは叶わなかったので、1部でプレーできることを羨ましく思っています。
※インカレは1部の上位8チームに出場権。この4年間はいずれも2部に所属していたため、目標には届かなかった。
ただ、「2部にいることが当たり前なのではなくて、1部にいるべき組織」と1年生の頃から言われ続けてきたので、(1部昇格で)元に戻ったと言えばそうなりますが、相手のレベルが上がる中でも今まで積み重ねてきたものを存分に発揮して、観客を魅了するサッカーをしてほしいと思います。

ーー最後に、同期の選手たちへの想いを教えてください。
自分が主将をやろうと思ったのは、1年生の頃から支え続けてもらっていたことへの感謝を込めて、責任を負って、結果を出して感謝を伝えたいという想いがあったからです。今年も自分が主将として頼りない中、支えてもらって、優勝という形でみんなで笑って終われたのはとても嬉しいです。


(インタビュー:柄澤晃希)


