序盤から攻守にわたって圧倒し続けた慶大。東大を相手に終始流れを渡さず、114得点を挙げる快勝を収めた。4年生を中心に主導権を握った序盤に続き、後半にかけて榎本京佳(経2・慶應女子)、松岡優希乃(商2・都立国立)など下級生も存在感を発揮。全員が積極的にゴールへ向かう姿勢を貫き、六大学対抗戦初戦からチーム一体となった戦いを見せた。
2025/11/8(土) @明治大学 駿河台キャンパス | |||||
第43回 東京六大学女子バスケットボール対抗戦 | |||||
| 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 |
慶大 | 33 | 35 | 25 | 21 | 114 |
東大 | 8 | 9 | 13 | 17 | 47 |
◆慶大スターティングメンバー◆ | |||||
F | #4 中山璃音(文4・湘南) | ||||
C | #5 網野梨加(環4・Irvine High) | ||||
F | #7 河村さくら(文4・松陽) | ||||
G | #10 岡部愛(薬3・仙台二) | ||||
GF | #12 小川佳凛(商1・長崎) | ||||
第1Q、河村さくら(文4・松陽)が試合開始約5秒で早々にレイアップを沈め、幸先よくスコアボードを動かす。続いて中山璃音(文4・湘南)がゴール下で確実に得点すると、再び河村も鋭いドライブで追加点を奪うなど、立ち上がりからテンポの良いオフェンスを展開した。中盤には中山が3ポイントシュートを沈め、チームの勢いをさらに押し上げる。さらに河村のレイアップ、今井楓子(商4・吉祥女子)のインサイドも続き、慶大の多彩な攻撃が止まらない。守備でも寄りの早さとリバウンドの粘りが機能し、相手を苦しめた。終盤には榎本京佳(経2・慶應女子)がジャンプシュートと3ポイントシュートを連続で沈めるビッグプレーで一気に流れを引き寄せ、29−6と大きくリードし第1Qを終えた。

今井楓子(商4・吉祥女子)
第2Qは、榎本のフリースローからスタート。続いて岡部愛(薬3・仙台二)が左サイドから3ポイントシュートを沈め、慶大が主導権をキープする。さらに網野梨加(環4・Irvine High)もインサイドで連続得点し、オフェンスの勢いは止まらない。ディフェンス面でも、東大の攻撃に対して強度を落とさずプレッシャーをかけ続け、簡単なシュートを許さない。中盤には小川佳凛(商1・長崎西)のミドルなど、チーム全体で流れをつかみながらスコアを伸ばし、60点台に突入する。終盤には榎本が再びレイアップとジャンプシュートで加点し、攻守ともに高い集中力を維持。東大も意地を見せるが、慶大の攻撃の厚みと精度は揺るがず、68−17と大差をつけて前半を折り返した。

網野梨加(環4・Irvine High)
大幅リードで迎えた後半も、慶大の勢いは衰えない。開始直後、山形楓(商1・北海道函館中部)が鋭いカットインからレイアップを決めると、今井も続けてレイアップで得点し、立ち上がりから一気にペースを掴む。その後は松岡優希乃(商2・都立国立)が3ポイントシュート、レイアップ、さらにフリースロー2本も確実に沈めるなど、下級生も躍動。東大も負けじと応戦するが、すぐさま山形がパスカットから速攻につなげ、84−24とリードをさらに広げていく。終盤には、榎本が力強いドライブから立て続けに得点する活躍を見せ、残り1分に中山の3ポイントシュート。チームベンチを大きく沸かせた。堅い守備と攻撃力を最後まで保った慶大は、93−30で第3Qを終えた。

山形楓(商1・北海道函館中部)
流れを渡さず押し切りたい最終Q。開始早々、吉田千里(理4・田園調布雙葉)が得点すると、今井も体勢を崩しながらも巧みにレイアップを沈め、チームの勢いを加速させる。タイムアウト後も攻撃の手を緩めず、松岡がレイアップ、ジャンプシュート、3ポイントシュートと立て続けに得点を重ね、一気にスコアを3桁へ乗せた。終盤には松岡が連続で3ポイントシュートを沈め、シュートタッチの良さを見せつける。残り約1分半には中原恵(経3・慶應NY)が3ポイントシュートを決め、最後まで積極的にゴールを狙う姿勢を貫いた慶大は、114−47で試合終了のブザーを迎えた。

松岡優希乃(商2・都立国立)
(取材:本橋未奈望、大泉洋渡、小野寺叶翔)
▼以下、選手インタビュー
〈榎本京佳(経2・慶應女子)〉
ーー今日の試合を振り返って

榎本京佳(経2・慶應女子)
今回はダブルヘッターだったので、2戦目の法政戦に備えて、東大戦はスタメンの人たちの体力を残せるように、自分がしっかり走ってチームの流れを作ろうと思っていました。前線でしっかり走る、大きい声を出してディフェンスするなど、そうした面でチームを活気づける動きができたかなと思います。
ーー今日の活躍の要因
最近の練習で監督から「一番前を走れ」と言われていて、試合のスタートでそれを意識してしっかり出せたのが良かったと思います。最初にいい流れでシュートまでいけたので、そこから勢いに乗れたのかなと感じました。
ーー今日のご自身のプレーの中で印象に残っているシーンは
ディフェンスの場面なのですが、先輩と二人でダブルでプレッシャーをかけてボールを取れたのが印象に残っています。普段から監督に「ダブルでプレッシャーをかけろ」と言われているので、その部分をしっかり遂行できたのが良かったです。
ーーこの六大学のリーグをどのように戦おうとチームで話されていますか
先輩方の最後の試合なので、しっかり応援してくださっている方に感謝を伝えて、成長した姿を見せるということをチームで一番言われています。自分もコート上でそれを見せられるように頑張りたいです。

