【野球】この世界をおもしろく 慶大の元気印・真田壮之の4年間/4年生卒業企画「光るとき」 No.10・真田壮之

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25年度に卒業を迎える4年生を特集する特別企画「光るとき」。第10回となる今回は、野球部の真田壮之(経4・慶應)。1年秋のフレッシュトーナメントで頭角を現し、リーグ戦では中軸として期待を背負った。そして何より、慶大の元気印としてチームを盛り上げた真田の4年間を振り返る。

 

1年時から非凡な才能を見せた真田。春季フレッシュトーナメントで神宮デビューを果たすと、秋季フレッシュトーナメントでは打率.400を記録するほどの活躍を見せる。2年時の春季フレッシュにおいても、打率.375と打撃が好調であった。細身だった体を大きくしたことで、野球選手としての土台を作った時期だったと振り返る。

 

そして迎えた3年春。法大1回戦でリーグ戦デビューを果たすと、3回戦では初スタメンで5番を任された。「僕がチームを勝たせる」と意気込んだこの試合で、先制となる適時二塁打を放つ活躍を見せ、リーグ戦でも確かな手応えをつかんだ。しかし、この試合以降、中軸を任される責任が重くのしかかり、なかなか成績が出なかった。それでも、早慶戦ではバットを折りながらも右前打を放った。苦しい局面に追い込まれてもなんとかして打開したこの打席が「僕の人生を形容している」と真田は語った。

4年生になって、出場機会は減ってしまった。3年時までは「自分が活躍してチームに貢献する」と理想を掲げていたが、いつしか「まずは試合に出ること」と目標が低くなってしまっていたという。それでも「少ない機会の中でチームが勝ちに少しでも近づける」という思いは強くなった。打席に立つことはなくても、ベンチから明るい声を出し続け、チームを支えていた。

 

そんな真田の明るさは父が放った言葉に由来している。

「おもしろきこともなき世をおもしろく」

これは父の名前の読みが同じ高杉晋作の辞世の句として有名だが、真田はこれを「自分次第で世界は面白くなる。僕が面白ければ、僕の世界は面白くなる。僕がいれば”面白い”という状態を本当は作りたい。その”面白い”に関しても、いろいろな面白いがあって、興味深いと思うことやお笑いはもちろん、悲しいことも面白くしてしまうというように、あらゆる感情を僕ひとりで変えてしまう」と解釈し、自分だけでなく、他人にも面白いという感情を広めていった。

真田は後輩たちに対して自分らしく頑張ってほしいと願っている。「沖村(=要、新商4・慶應)はずっとプロに行きたいっていう大きな夢があってそれをまっすぐ追ってるやつなので、顔もいいけどマインドもかっこ良くて、せめて顔だけでも変えてくれって思うようなやつなので、そういう人には本当に夢のためにまっすぐ頑張って欲しいなって思います。横地(=広太、新政4・慶應)もすごく力のある選手で、あいつほどセンスのある選手を見たことないので、頑張って欲しいなって思います。 今津(=慶介、新総4・旭川東)、小原(=大和、新環4・花巻東)はほどよく暴れて、ほどよくふざけて欲しいと思います。マインドの部分で、ふざけた感じというか、ある程度上品なお笑いで、僕は暴れてほしいなと思います。今津は神宮で結果を出して、暴れて、 明るくチームを照らせるような、今津らしいキャプテンに僕はなってほしいなと思います」。

「どんな状況でも、僕が面白ければ面白くなる」という真田流の「お笑い」が今後も受け継がれていく。

来年から真田はテレビ局に就職する予定である。真田は「みんなが腹を抱えて笑ってしまう番組を作ってみたい」と意気込んでいる。また、来年のM-1グランプリ出場も視野に入れているそうだ。これからはテレビを通じて、日本のお茶の間を明るく照らしてくれるだろう。

 

(取材、記事:奈須龍成)

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