【What is 〇〇部?】強度と効率を重視した練習で関東優勝へ/File.43 ホッケー部男子

男子ホッケー

 慶大の体育会を深堀りしていく連載企画、「What is 〇〇部?」。第43回は、ホッケー部男子!今回ケイスポでは、慶應義塾大学日吉グラウンドで行われた練習を取材し、練習後には岡本遼一(経4・慶應)主将にインタビューを行った。

 

部の概要

 1906年。日本初のホッケークラブとして創設された慶應義塾體育會ホッケー部。今年(2026年)で創部120周年となる同部は、全日本選手権優勝やオリンピック選手輩出など、輝かしい実績を上げてきた。

 日吉駅からキャンパスと反対方向に15分ほど歩くと、蹴球部やソッカー部、野球部、そしてホッケー部がグラウンドを構える一画にたどり着く。體育會ホッケー部は、男女ともにこの慶應義塾大学日吉グラウンドにてトレーニングを積んでいる。

 

練習風景

 取材日は小雨の中、11:00定刻通りに練習開始。すでにストレッチなどは済んでおり、アップと準備運動を終えるとすぐさまボールを使ったトレーニングへと移行した。

 まずは、およそ10m四方で角に4人、中心に1人入ってボール回しの練習。

 続いてボールを打って走る『飛び出し』とシュート練習の二手に分かれる。グラウンドを広く、有効に使っていた。

 練習間のインターバルではタイムキーパーが時間を管理し、無駄な時間はいっさい過ごさない。

 11:40頃。激しさを増した雨に打たれながら、シュート練習が続く。枠外に外した場合は長い距離を、ゴールキーパーに止められた場合は短い距離を走る。決めた場合走る必要はないため、ハードに、かつ楽しみながらトレーニングを積み、選手たちの活気あふれる声がグラウンドに響いていた。この間も3グループに分かれ、それぞれ違ったメニューを実行していた。

 12:00に実戦形式のメニューが開始。コートの1/4ほどの広さで攻守に分かれてゴールを目指す練習などを行っていた。この練習中は休んでいる選手が少なく、技術とともに体力も養われる時間となっていた。

 12:40からはポゼッションと切り替えを重視したメニューに。「強度高くいこう」という声が飛び交い、タフなトレーニングが続く。

 さらに、13:20頃には10mの距離を2往復するランメニューを8セット実行。徹底的に追い込む。

 最後は6対6とペナルティコーナーの二手に分かれて練習を行い、13;35頃に練習終了。

 時間と空間を有効に使い、練習が始まってから終わるまですべての選手が高い強度と集中力を保っていた。

 練習後、岡本主将にインタビューを行い、部の特徴や活動内容、2026年度の目標について語ってもらった。

 

インタビュー

岡本遼一(経4・慶應) 2026年度主将

――今(2026年3月25日時点)の部員数

新2年生から新4年生で選手が35名、マネージャーが4名、スタッフが1名所属しています。

 

――スタッフの役割

公式戦前ですと、相手の学校の試合を分析して、どういった特徴の攻め方や守り方をするのかというのをビデオ等にまとめてくれて、それを僕たちが見て戦術を考えるという感じです。

 

――高校までにホッケー経験のある選手の割合

今は結構減っていて、6〜7割くらいです。

 

――ホッケー経験の有無問わず、選手がやっていたことのあるスポーツ

サッカー経験者というのが結構多くて、8割以上を占めています。あとは野球やバスケなどメジャーなスポーツをやっていた人が多いです。

 

――サッカーとホッケーは少し被るところも

そうですね、動きが被りますし、野球だとスティックで打つ動作がバッティングと似てるところもあるので野球経験者はボールを打つ感覚が上手い選手が多いです。

 

――ご自身の入部理由

高校からホッケーを始めたんですけれども、今まで見たスポーツの中で一番スピードが速くて、でも繊細なスポーツで、想像力次第でいろいろなプレーのできるスポーツだったのですごく魅了されました。高校時代3年間練習して、これを大学でも続けたいと思って迷わず入部しました。

 

――ホッケー未経験者の入部理由

僕が高校の時に感じたことと同じように、スピード感やスピードがありながらもボールタッチが細かいところなど、そういったギャップに惹かれて入ってくる人は多いですね。

 

――ホッケー部員にとって、慶大での4年間での一番の目標

やはり早慶戦が僕たちの集大成としてあると思っています。春と秋に公式戦があるんですけれども、それが終わってから最後に早慶戦という一番のライバルとの試合があります。オリンピックが行われた会場で他のどの試合よりも観客の方も来ますし、OB・OGの方や保護者の方、友達もたくさん来てくれるので、より熱量の入る試合で、自分たちの成長を見せられる舞台でもあるので気合は入りますね。

 

――活動日

月曜日以外の火曜日から日曜日で、週6日です。

 

――練習の場合、時間は

平日は11時から14時までで、土日は変動がありますが14時から17時までというのが多いです。

 

――今日は見ていてハードなトレーニングに感じたが、この強度はいつも出しているのか

そうですね。これをベーシックとして積み上げていかないと、推薦入学の選手がいるレベルの高い大学と比べると僕たちの経験年数は少ないので、このくらいの練習をしないと勝ち切れないと思っています。

 

――体力が求められる競技だと思うが、ラントレなどは

ラントレは最近始めましたが、どちらかと言うとランニング単体の練習よりかはボールを触りながら息の上がる練習をメインでやっています。練習の待ち時間や休憩時間が長くなると体力がつかないと思うので、回転率の高い練習を組めるようにというのは意識しています。

 

――今日も同じグラウンドの中で多様な練習を同時並行で行い、効率的に進めていた。メニューはどのように決めているか

基本的には幹部が中心となって決めています。

 

――年間のスケジュール

まず1月が代の始まりで、2月と3月は公式戦前の大会に出場したり、強豪校へ遠征に行ったりします。メインとなるリーグ戦の春季リーグは4月から5・6月あたりまで行われて、8チームのうち上位4チームに入れば夏にある大学王座決定戦という全国大会に出られます。それが終わったら練習と遠征を繰り返して、秋季リーグが9月から11月ぐらいまであります。この期間にもう一つ、インカレという全国大会が11月の頭に行われて、最後に11月の第3週あたりで早慶戦をやって終わるという形です。

 

――25年度の活動実績や結果

春のリーグ戦は6位で終わって、目標だった王座への出場は叶いませんでした。秋のリーグ戦は1部4位ということで上位進出を4年ぶりに達成することができました。一方でインカレは初戦敗退。早慶戦も負けてしまって、4年ぶりの上位進出は達成できましたが負けの多いシーズンだったので、その分今年は気合いが入っています。

 

――今年の目標やスローガン

スローガンは、普通とは逆なんですけど『All for one, One for all』です。まずは「All」、全員が去年は負けが多かったのでより勝ちに執着して日々の練習に取り組んでいく。また、「One for all」ということで、一人ひとりがチーム全体のために行動していくということを掲げています。目標としては、去年の秋に強豪校に勝って上位進出できたという自信はありつつも自分たちの最大限ができずに負けてしまった試合が多かったので、戦えるだけの実力は備わってきていますし1部リーグ優勝というところを目指しています。また、早慶戦は今年で100回目の節目となるので、そこも絶対外せない目標となっています。

 

――ホッケー部の特徴

そこまで人数は多くないですし、高校からホッケー部で同じ人も多くて、良い意味で上下関係がなくフランクに仲良くできていると思います。先輩後輩関係なく対等に話し合える環境は良いところだと思っています。

 

――慶應のホッケーの戦い方や得意なプレー

慶應のホッケーの強みは守備力や粘り強さだと思います。技術力は他の強豪校と比べると圧倒的に劣るので、シンプルでかつアグレッシブにいくというのはプレーの指針として定めていて、それをみんな実現できています。相手にボールを持たれても最後までしっかりついていく、自由にさせない。ロースコアで試合を運んでいって、最後にしっかり決めきって、粘って粘って勝つというところが特徴です。

 

――どんな人におすすめの部活か

4年間何かに没頭したい人や、高い目標を持ってやりたい人は大歓迎です。ホッケーは習得するのに時間がかかるスポーツですが、しっかり努力できる人であれば上手くなると思いますし、できるようになった時の快感は大きいものがあるので、ぜひそういった方に入ってほしいですね。

 

――最後に、意気込みを力強い言葉で

一戦一戦、後のない試合だと思って、最後の最後まで死ぬ気で足を動かして、長年達成できていない関東優勝というところを目指して頑張っていきます!

 

(取材:柄澤晃希)

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