関東大学リーグ1部後期第6節。1部・2部入れ替え戦圏の10位・慶大は、勝ち点18の8位・東国大と0−0で引き分けた。
前節の山学大戦から中2日。ハードな連戦となった。前半はセットプレーで押し込まれる時間が続くが、なんとか無失点で終える。後半は、今季初めて右WBに入った佐藤凜(総4・常盤木学園)の好パスや、宮嶋ひかり(環3・芝浦工業大学柏/ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18)、福島紗羅メヘル(政1・昌平)、髙松芽衣(環3・植草学園大学附/ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18)の左サイドトリオを中心に盛り返すが、0−0で試合を終えた。カウンターからピンチを招く場面もあったが、今季3度目のクリーンシートとなった。
【試合結果】
2026/9/26(土)17:00キックオフ@慶應義塾大学下田グラウンド
O.R.S 第40回関東大学女子サッカーリーグ戦1部 後期第6節
慶應義塾大学0−0東京国際大学
【得点(アシスト)】
なし
【慶大出場選手】
ポジション
背番号 選手名(学部学年・出身高校)
GK
1 四宮里紗(環1・桐蔭学園)
DF
11 森原日胡(総2・作陽学園)
→67分 13 山田葵(総2・聖和学園)
2 竹内あゆみ(看4・日ノ本学園)
5 米口和花(総3・十文字)
4 宮嶋ひかり(環3・芝浦工業大学柏/ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18)
15 田中紗莉(総3・市ヶ尾/日体大SMG横浜U18)
→56分 14 福島紗羅メヘル(政1・昌平)
MF
22 福島日和(理4・慶應湘南藤沢)
→HT 6 木田遥(総1・十文字)
8 佐藤凜(総4・常盤木学園)
→90+1分 3 岡田恭佳(環4・十文字)
10 野口初奈(環4・十文字)
7 髙松芽衣(環3・植草学園大学附/ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18)
FW
9 野村亜未(総4・十文字)
前節からはスタメンを2人変更。安達梨咲子(商4・Palos Verdes High School / Fram Soccer Club)、前節で負傷交代となった木田遥(総1・十文字)に代わり、髙松芽衣(環3・植草学園大学附/ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18)、佐藤凜(総4・常盤木学園)が名を連ねた。佐藤と野口初奈(環4・十文字)が(守備時)ダブルボランチ、髙松と福島日和(理4・慶應湘南藤沢)が(守備時)SHに入る5−4−1のシステムとなった。


2試合連続スタメンの福島日
残留に向けては落とせないこの一戦。立ち上がりから慶大が最終ラインでボールを握り、チャンスを伺う場面が続く。
5分、髙松がボールを収めるとすぐに野村亜未(総4・十文字)へスルーパスを供給。これは相手選手に引っ掛かるも、野村のもとへ。しかし、シュートまで持ち込むことはできない。
11分、野口が降りてきてボールを捌くと、左CBの宮嶋ひかり(環3・芝浦工業大学柏/ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18)が左WBの田中紗莉(総3・市ヶ尾/日体大SMG横浜U18)へロングボールを送る。しかし、これは相手選手にクリアされてしまう。

抜群の安定感を誇る宮嶋

左サイドでの起用が続く田中紗
なかなかシュートへと持ち込めない慶大。前がかりになったところでカウンターを受け、セットプレーで押し込まれる時間が増えていく。
22分、遠い距離からのFKを合わせられるも、これは枠の外へ。
30分、森原日胡(総2・作陽学園)のグラウンダーのクロスが合わず、カウンターを受ける。米口和花(総3・十文字)の対応が遅れてしまい、ボックス近辺で相手選手を倒してしまう。これはボックスの外という判定も、米口にイエローカードが提示された。
押し込まれる中で相手のプレスにも苦しんだが、四宮里紗(環1・桐蔭学園)が体を張りゴールを許さない。
36分、宮嶋から田中紗、そして髙松へと縦に攻撃を展開するも、髙松のシュートは相手選手にブロックされてしまう。
以降は目立ったシーンはなく、前半終了。スコアレスで試合を折り返した。
後半開始から、右IHの福島日に代わり、前節の故障が心配された木田がピッチに。木田はアンカーに入り、前半はアンカーだった野口がトップ下、トップ下だった佐藤が右IHに入る。

3日前の試合のけがが心配された木田が出場
56分には、田中紗に代わってドリブラー・福島紗羅メヘル(政1・昌平)を投入。59分、左サイドに開いた野村がマイナスの折り返しを供給。髙松がワントラップからボレーシュートを放つが、キーパーに防がれる。こぼれ球に森原が詰めるが、寸前でキーパーにキャッチされる。

森原が詰めるもわずかに及ばない
65分、木田からパスを受けた髙松がヒールで宮嶋につなぐと、宮嶋のスルーパスに抜け出した福島紗が左サイドを独走。ゴールラインに沿うようにカットインし、右足で強烈なシュートを放つがキーパーの正面を突く。

宮嶋、福島紗との左サイドトリオで攻め上がった髙松

初ゴールが待たれるルーキー・福島紗
67分、右WBの森原に代えて山田葵(総2・聖和学園)を投入。山田は右IHに入り、右IHだった佐藤が今季初めて右WBに入った。この交代について黄大城監督は試合後、「(右足のクロスを得意とする)理子(岩田)でも良かったけど、(マッチアップの)相手の11番への対応と、(試合展開として)クロスを上げられるイメージが湧かなかったので、試合をつくることができる凜(佐藤)」を起用したと話した。

ゲームを落ち着かせる佐藤
68分、CKを獲得。ボックス内でこぼれ球にいち早く反応した山田が右足のアウトサイドでシュートを打つが、キーパーのビッグセーブに防がれる。

ゴールゲッター・山田が惜しいシュートを放つ
後半は押し込む慶大とショートカウンターで押し返す東国大というオープンな展開に。70分、カウンターからゴールエリア付近まで侵入されるが、右CB・竹内あゆみ(看4・日ノ本学園)の好カバーでシュートを打たせない。
80分、佐藤、山田、竹内、野口の4人の連携で右サイドを崩すと、野口が野村にスルーパスを送るが、惜しくもシュートまで持ち込めない。85分、福島紗が左サイドボックス内でボールを持つと、カットインと見せかけて深い切り返しから左足でシュート。しかし、キーパーの正面を突く。

竹内が最終ラインから攻撃に絡む

エース・野口がゴールに近い位置でプレー
86分、左サイドからカウンターを浴びるが、木田が抜かりなく穴を埋め、ピンチの芽を摘む。90+1分、膝の大けがの再々発が心配された岡田恭佳(環4・十文字)が夏の中断明け初のピッチへ。佐藤に代わって右WBに入る。しかし、ほどなくして試合終了。0−0の引き分けとなった。

待望の復帰となった岡田
後期から5−3−2システムを使う試合も増えていたが、試合を通して5−4−1で戦った。「スカウティングで相手の特徴を見て、ロングキックが多いチームだったことと、前節の山学戦の前半も守備がはまっていたので、そういう意味でもこのフォーメーションにしたと思います。交代の選手が入ってきても変えなかったのは、ゴール前にいけるシーンもあったので変えなかったのだと感じています」(髙松)。ただ、東国大のDFラインはいっさい隙を与えてくれなかった。
「失点してしまう(可能性のある)場面はたくさんあったので守備力はもっと改善しないといけないなと思います」(米口)と振り返ったが、5試合ぶりのクリーンシートは前向きな要素となった。特に、再三のセットプレーを一体となってしのぎ続けた。「前節2失点CKで失点してしまって、声をかけるというところは意識しました」(米口)。

DFリーダー・米口

3試合目のクリーンシートとなった四宮
悔いの残る勝ち点1となったが、黄監督は、勝ち点を取ったこととチームの雰囲気には手応えを口にした。後半、ベンチから最も声を出していたのは福島日で、アップゾーンから最も声を出していたのは4年生で唯一出場のなかった安達だった。
【試合後インタビュー】
米口和花(総3・十文字)
――きょうの試合を振り返って
きょうの試合は前半からうまく距離感を取れなくて、自分たちでボールを握って主導権を掴むっていうのが最後までできなくて、後半に入って良いシーンもあったんですけど、決め切れないところであったり、守備のところでも不安定さが目立ってしまって、でもその中でも無失点で終われたことは良かったんですけど、失点してしまう場面はたくさんあったので次に向けて守備力はもっと改善しないといけないなと思います。
――中断明けからの中2日という日程だったが
疲労感はあったんですけど、みんなで声をかけていくことはできたかなと思います。
――クリーンシートとなったがその要因は
前節2失点CKで失点してしまって、声をかけるというところは意識しました。
――攻撃参加の面で意識したことは
サイドが空いていたので、質の悪いパスにはなってしまったんですけど、ロングボールでそこを狙うというのは意識しました。
――次節への意気込みを
残り4試合なので絶対に勝って次につなげたいと思います。
髙松芽衣(環3・植草学園大学附/ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18)
――勝ち点1という結果について、順位の中での勝ち点1と、この試合の内容で勝ち点1という2つの観点でどう捉えているか
順位の中だと、何が何でも勝ち点3を取らないといけないところでしたし、東京国際とは勝ち点差8で、得失点差はありますけど抜かないといけない相手だったので、そこでの1は悔いの残る勝ち点1だったと思うんですけど、負けが続いていた中での勝ち点1というのは、まだ残りの試合もあるので意味のあるものだったと思います。試合内容としてはいい形で攻めていたところもあったので、そういう部分でも悔しさの残る勝ち点1だったと思います。
――3日前の山学大戦は、格上の相手に対してスタートから長い間5−4−1のブロックを敷いて、途中から5−3−2に変えて反撃を試みたが、きょうは5−4−1でスタートし、アンカーを本職とする木田選手や、攻撃的な福島紗羅メヘル選手や山田選手を投入した場面でもシステムを変更せずに試合を通して5−4−1で戦った
きょうのフォーメーションは、スカウティングで相手の特徴を見て、ロングキックが多いチームだったことと、前節の山学戦の前半も守備がはまっていたので、そういう意味でもこのフォーメーションにしたと思います。交代の選手が入ってきても変えなかったのは、ゴール前にいけるシーンもあったので変えなかったのだと感じています。
――来週に神大戦があって、空き週を挟んで順位を争う帝平大と戦うが、まずは神大戦に向けて
順位を見ても格上の相手ではありますけど、どの相手であろうと勝つしかないので、毎週得点を奪えるようないい準備をして、必ず勝ちたいと思います。
(取材・記事:柄澤晃希、奥秋柚生)









