【バレーボール】今季初勝利！シーソーゲームを制し、明大を撃破

初戦は粘り強く戦ったものの、筑波大にストレート負けを喫した慶大。続く相手は初戦に快勝し勢いに乗る明大だ。序盤からクイックを効果的に使う多彩な攻撃が機能し、見事慶大が今季初勝利を飾った。

 

４月１５日（日）春季関東大学１部リーグ　慶大×明大　＠早稲田大学戸山キャンパス記念会堂

 

○慶大３－１明大●
慶大	セット	明大
２６	１	２４
２５	２	２０
１７	３	１７
２５	４	２３

 

絶対に負けられない２戦目。サイドからは岡田（商３）、柳田（環２）のスパイクが突き刺さり、センターからは山本（環４）、星谷（理３）のクイックが決まる。さらに抜群の跳躍力を生かした間宮主将（政４）の強烈なバックアタック。そんな充実した攻撃陣を指揮するセッター野口（環２）がトスワークで魅せる。個性あふれる慶大バレーが、多彩な攻撃を武器に躍動し序盤から確実に点を積み重ねる。しかし粘る明大にポイントを取られていくとついに２４－２４の同点に追いつかれてしまう。セット序盤リードしていながら、最後に追いつかれてしまうのは前日の筑波大戦と同じ展開。「どこかで追いつかれるんじゃないか、負けちゃうんじゃないかというのがある」（宗雲監督）。嫌な予感が漂う中、この大一番で宗雲監督の采配が的中する。２５－２４としたところで途中出場の稲田（環２）が完璧なブロック。まさに選手全員の力で今季初セットポイントをものにした。

 

第２セットに入っても慶大が試合を優位に進めていく。「対策していた」（宗雲監督）という明大の攻撃を前田優（環４）、野瀬（環１）のリベロ陣を中心としたレシーブで拾い、ブロック陣も簡単に相手に打たせない形が成功。攻撃では好調を維持する柳田が２段トスや難しい体勢からもスパイクを決める活躍で、慶大を牽引。終盤は連続ポイントが決まるなど明大を突き放した。結局第２セットを２５－２０で制し、２セット連取した。

 

しかし第３セットになると暗雲が立ち込める。スパイクアウト、サーブミスなど慶大にミスが目立ち、明大にリードを許す展開に。一時は１０ポイント放されてしまう厳しい場面もあり、最後は星谷のクイックがシャットアウトされ１７－２５でこの試合初めてセットを落としてしまう。完全に勢いに乗った明大はブロックやサービスエースが決まっていたということもあり、試合は一転明大ペースになってしまうのか。そうなってもおかしくないという第３セットだった。

 

しかし慶大の選手たちは違った。「そのセットもしくは次のセットで切り替えるように普段から言ってある」という宗雲監督の言葉の通りに徐々にペースを取り戻していく。柳田の強烈なバックアタックや野口のツーアタックなどで明大とシーソーゲームを繰り広げた。追いつき、追い越し、追いつかれ、追い越され。そんな激しい展開の中で輝きを放ったのはやはり柳田だった。２１－２１の場面では３枚ブロックにつかれるも打ち切って、貴重な逆転ポイント。間宮、岡田という上級生と形成する強力サイド陣の中でも全く引けを取らない高い決定力で流れをつかんだ慶大は、続く両チーム決死のラリーも制する。結局、最後は明大がスパイクをふかして慶大に２５点目が入った。この結果、第４セットを奪った慶大がセットカウント３－１で粘る明大を突き放して、今季リーグ戦初勝利を収めた。

 

見事初勝利を飾ったものの、これは慶大にとってスタートでしかない。昨季６位という結果を超え、さらにその上を目指すためには負けられない戦いが続く。そのためには今日の第３セットのような展開はできるだけ少なくしなければならないだろう。来週に控える日体大戦でのさらなる進化に期待したい。

 （文・並松康弘）

 

宗雲監督

（今季初勝利だが、今のお気持ちは）ホッとしています。（第一、二セットといい形で入れたが）相手の明大さんの両サイドの攻撃が速く、中への展開もしてくるので、両サイドの対応を選手にミーティングでしっかりしていたんですけど、その対策を良く有効にしてくれました。それが１、２セット目のいいところでした。その後向こうの攻撃パターンがちょっと変わったんですよね。中の攻撃が多くなったので、ワンテンポ遅れたんですけどその後はちゃんと機能したなという感じです。（対応が遅れたのが第３セットを落としたことにつながったか）ラリーポイントなので、相手のサーブが走ったりだとかでこっちのミスが重なってしまうとああいう大量失点になって一方的なワンサイドゲームになるので、それはもう想定はしているので、選手たちにはそういうふうになってもそのセットもしくは次のセットで切り替えるように普段から言ってあるので、あんまり気にしてないですね。まだ春なので、あんまりまとまっていない分、ああいうセットも出るだろうと思います。（昨日の敗戦後でしたが、選手にはどのような言葉をかけたか）昨日は終わってすぐへこまなくていいと。このリーグ中は開き直ってとにかくのびのびとやるっていうのが、リーグ前からみんなに期待していることだとリーグの前にも言ったし、昨日も同じことを言ったので、それを１試合負けたから何か変更する、言葉を変えたりするというつもりは全くないので同じことを言いました。開き直って明日明治戦頑張ろうと。（次の試合への意気込みは）また今日も少し硬かったので、昨日のトラウマじゃないけれども、最初に走っていてもどこかで追いつかれるんじゃないか、負けちゃうんじゃないかというのがあるので、それをちょっと払拭するようなゲームをしたいなと思います。

 

間宮

（初勝利おめでとうございます）ありがとうございます。いやー、良かったですね。（主将として、新チームでの勝利は今までとは違いますか）いや、去年も僕が実質キャプテンみたいな感じでやっていたので、そこのところはあまり違いはないです。でも、去年は４年生のためにということで戦っていた部分もあったので、そこら辺の面ではやりやすくなったかなと思います。（今日はシーソーゲームでしたね）そうですね。でも、これから長いリーグ戦を戦っていく中で、ほとんどがこのような試合になると思うので。（勝因は）やっぱりレシーブですかね。昨日の筑波大戦は相手の出耒田を止められなかったので、今日は良かったです。（次戦の日体大戦に向け）日体大はとても強いチームなので、気を引き締めていきたいと思っています。

星谷
（初勝利はいかがですか）途中苦しかったですけど、何とか勝ててすごいうれしいです。（新チームになってからの勝利ですが）昨日も勝てる試合で悔しい思いをしたので、今日は勝って当たり前という気持ちでいたのですけど、良い結果でよかったです。（クイックが効果的でしたね）そうですね。周りを助けていかないといけないポジションなので。途中つかまって決まらない場面もありましたけど、それは相手がマークしてくれていたということなので、これからも続けて行きたいです。（野口選手との息はピッタリですか）９０％ぐらいは（笑）。（日体大戦に向け）優勝に向け頑張っているので、勝ちに行くだけです。

 

出場選手

サイド	柳田将洋（環２）
セッター	野口剛志郎（環２）
センター	星谷健太朗（理３）
サイド	岡田拓巳（商３）
サイド	間宮秀太（政４）
センター	山本悠登（環４）
リベロ	前田優介（環４）
リベロ	野瀬将平（環１）
途中出場	川村昌平（環４）
	丸谷将大（環２）
	稲田聡典（環２）