2012/04/08(日)関東アイスホッケー選手権大会1回戦@ダイドードリンコアイスアリーナ
慶應義塾大学 8ー3 専修大学
{得点者 慶大のみ}小坂3 安藤 小川 種田 東内 江口
今季慶大の記念すべき初得点は小坂であった。第1ピリオド開始3分、自陣中央でパックを拾った金村恵からのパスを受けると、GKとの1‐1を冷静に決め待望の先制点をあげる。頼れる副将の一撃で動きの硬さがとれるかと思われた慶大であったが、その後は反則も重なり専大ペースに。しかし、今季から正GKを務める細井(政3)を中心とするDF陣が最後のところで得点を許さない。DFの踏ん張りにFWが応えたのが13分。相手陣左でのフェイスオフにFW東内(経2)が競り勝ち、パックは小坂へ。そこから小坂がゴール右隅へとシュートを決め2‐0とする。第1ピリオドはこのまま2‐0で終了。シュート数こそ相手を下回るも、数少ない決定機をものにした第1ピリオドであった。追加点が欲しい第2ピリオド。動きの硬かった第1ピリオドが嘘だったかのように慶大が攻勢に出る。開始2分に相手GKの肩口を抜く東内の見事なシュートで得点すると、その10秒後にはFW江口(環1)からのパスを受けたFW種田(経3)が決め4‐0とリードを広げる。江口は高校時代、名門埼玉栄高校で主将を務めた逸材。今後のさらなる活躍を期待したい。慶大の勢いはとどまることがない。7分にはFW真鍋(環3)のシュートのリバウンドを副将・FW安藤(経4)が押し込み追加点。19分にはブルーライン付近からDF小川(環4)の強烈なスラップショットが決まり6‐0とさらにリードを広げる。終了間際に初失点を喫してしまうも、5点差にリードを広げこのピリオドを終えた。
勝利をあげると共に今後に向けしっかりと試合を締めたい第3ピリオド。しかし、その思いとは裏腹に序盤に反則によるキルプレーから2点を返されてしまう。慶大に漂う嫌な雰囲気。そんな雰囲気を変えたのは、新人の江口のゴールであった。小川からのパスを受けたDF水澤(政3)がシュートフェイントで相手を引きつけ江口へパス。江口の狙い澄まされたシュートはポストをかすめゴールネットに吸い込まれた。江口の公式戦初ゴールが再び慶大に流れを呼び戻したのだ。終了間際には6人攻撃にきた相手からパックを奪った小坂が無人のゴールに流し込み8点目をあげ勝負あり。8‐3で慶大が今季の初勝利をあげた。
「無失点で1回戦は終わりたかった」(浅沼監督)という監督の言葉にもあるように、3失点という結果には課題も残る。しかし、デビュー戦で2ポイントをあげた江口、再三動きの良さを見せたFW金村知など新入生に明るい材料も多い。今年度の慶大はトップリーグのチームを相手にどのようなホッケーを見せてくれるのか。「1人1人のポテンシャルをうまく活かせるセットにしていきたい」。(浅沼監督)監督やコーチ陣の手腕も含め、今後の慶大の進化に注目していきたい。
浅沼監督
(今日の試合を振り返って)1ピリは無失点でかつ2点リードから始まって、本来であれば無失点で1回戦は終わりたかったんですけど、ちょっとまだゴール前の甘さだったりとかディフェンディングゾーンで切らなければならないところで切れていなかったりしたので、相手の厚い攻撃にやられてしまったと思います。(今年のチームはどういうチームか)まだ正式にはセットも決まっていなくて選手の組み合わせも含めてトライしている状況ではあるのですが、一人一人のポテンシャルをうまく活かせるセットにしていきたいなというのと、トップリーグなのでまずは失点をしないでみんなで守れるセット、そして少ないチャンスを怒涛の攻撃だったり分厚い攻撃をしていけるようなセットにしていきたいと思うので、今日の試合をみているとまだまだ運動量がないのかなという感じです。(監督からみて新入生は)新入生は現在6人入ってまして、ベンチ入りしているのは江口と金村知です。江口は3月中旬の愛知での合宿から合流してきたんですが、非常に運動量も多くて体力のある選手なので、今日も1本目のセンターで活躍してくれましたけれどもこれから期待できる選手だと思っています。金村(知)は高校ではキャプテンとして引っ張った選手なので、もう一歩しつこさを加えてくれれば常時試合に出場できる選手になるのではないかなと期待しています。(今年度のチームとしての目標は)春はチームとして指導して間もない状況ではありますが各チーム当然同じ状況なので、去年から続いているとにかく相手が諦めるまでやり続けるしつこいプレーを信条として、ベンチに入った全員が代わる代わるでて運動量の多いチームとしてチーム力を上げて行きたいと思います。次の明治戦はまさに慶應の全てを出し切らないとダメだと思うので、チャレンジ精神をもっていきたいと思います。
2012/04/22(日)関東アイスホッケー選手権大会準々決勝@ダイド-ドリンコアイスアリーナ
慶應義塾大学 0ー5 明治大学
関東アイスホッケー選手権大会準々決勝。相手は強豪の明治大学。慶大が強豪相手にどのような戦いをみせるか注目された一戦であったが、終わってみれば0-5の完敗。「全く気持ちの入っていないホッケーをしてしまった」(金村主将)。トップリーグでの戦いを見据える慶大にとって厳しい現実を突きつけられた一戦となった。
第1ピリオド、試合は開始25秒にいきなり動く。慶大は左サイドからドライブで切り込まれると、最後は中央で合わされ先制点を奪われてしまう。出鼻をくじかれた慶大はその後も明大の素早いパスワークに翻弄される展開が続く。なかなか自陣のブルーラインを切れない展開。7分には反則による数的不利もあり、中央から強烈なスラップショットを叩き込まれ2点差に。その1分後にも得点を奪われてしまう。慶大も山本(環2)のシュートで反撃を試みるも決定機までは至らない。結局、第1ピリオドは明大に30本ものシュートを浴びせられるも細井の好セーブもありなんとか3点差で終えた。
反撃の糸口をつかみたい第2ピリオド。「2ピリは慶大のホッケーができた」(金村主将)との言葉にもあるように、徐々に慶大も豊富な運動量を活かして走ってあたるという本来の姿を見せ始め、小坂や金村が個人技で相手ゴールに迫る。しかし、最後のところで明大DF陣を切り崩すまでには至らず、遠目からのシュートが増えてしまう。攻守の切り替えがめまぐるしい第2ピリオド。終盤にはGKと1対1の決定的場面をつくられるが、ここは細井のスーパーセーブで事なきを得る。慶大はこのピリオド14本のシュートをうつが、ゴールをあげることはできず3点差のまま最終ピリオドへ入る。
勝利のためには4点が必要な最終第3ピリオド。しかし、第2ピリオドの勢いはどこへ行ってしまったのか。再び明大に攻め込まれる場面が増える。6分に、またもキルプレーから失点すると、10分にも速攻から決定的な5点目を決められてしまう。意地の1点を返したい慶大であったが、三度のパワープレーのチャンスも生かせず終わった。
試合は0-5で敗戦。「点をとれていないのが課題」(浅沼監督)。練習試合も含めて3試合連続の無得点。得点力不足を打開する策はあるのか。まずは次戦の東海大戦での勝利を期待したい。秋のリーグ戦につなぐためにも5位を死守して欲しい。 (文・写真 安田 峻)
浅沼監督
(今日の試合を振り返って)相変わらず点が取れていないのがまずは一つの大きな課題かなと。この試合に臨む前に中央や法政と練習試合をやってきたんですけど、その時も失点は3点以内だったが、ちょっと得点がとれていなくて、今日は数少ないチャンスで得点を取るというのと、守りの方では失点は最小限に、3点以内にするというのを目指していたんですけど、5点までいってしまったんでこうなってしまうと勝ちが遠のいていってしまうなと。(トップリーグの明大との戦いだったが)パックに対しての集中力といいますか、パックのつなぎもそうですし、イーブンパックに対しての支配率というのが非常に勝っていて、大切なコーナーのパックの取り合いでも体を先に入れられて相手の展開にもっていかれてしまうのが多かったので、なかなかこっちも特に1ピリは攻めにつなげられなかったかなと思います。(差を感じる部分はあったか)テクニックや経験とかは最初から分かっている部分ではあるんですけど、そこの部分をカバーできるのは慶應は運動量だったり、しつこさだったりだと思うので、当然差はあると思いますがそれに臆することなく我々のできるプレーを、あとは精度を上げて徹底していけば可能性はあるのかなと信じてやっていこうと思います。(残りの試合に向けて)次は東海なんですけど、我々の今日の試合の前に早稲田とも良い試合をやっていて、かなり走るホッケーをやってくるチームだと思うので、こういう相手との勝負こそ慶應の強みをしっかりと出して、パックの取り合いやシュートの打ち合いになるかもしれませんが、それらに関しても一つ一つの精度を上げて勝っていくというプレーを心がけていきたいと思います。
金村主将
(今日の試合を振り返って)2ピリは慶應のホッケーができていたんですが、1ピリと3ピリが全く気持ちの入っていないホッケーをしてしまったので全体的に良くなかったです。(得点力が課題だと監督もおっしゃっていたが)リバウンドの意識はだいぶ出てきたんですけど、シュートが少ないということが問題だと思います。(強豪明治大学が相手であったが)技術が全然あっちの方が上なので、こっちのスタイルというか、走ってあたるというものを3ピリ貫ければ接戦は必ず出来ると思うので、秋リーグは3ピリ通して出来るようにしたいです。(自身のプレーについて)まだまだ体を張ったプレーは出来ると思うので、次の試合はもっとチェックにいって自らパックをとってもっとシュートをうって、全てをやって見本になりたいです。(残りの試合に向けて)必ず次の試合を勝って終わりたいと思いますので応援よろしくお願いします。
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