【ラグビー】攻めて無くライバルに完敗/早大戦

半年ぶりの宿敵早大との対戦となった

宮崎で行われた半年ぶりとなった宿命のライバルである早大との一戦。昨秋からの成長を見せつけたかった慶大だが、FW戦で後手に回る場面が多く、0-36と完封負けを喫した。

2012/5/20 (日) 

招待試合VS 早大

13:00K.O.@宮崎県・生目の杜運動公園陸上競技場

得点

慶大

チーム

早大

前半

後半

VS

前半

後半

0

 0

T

4

 2

0

 0

G

2

 1

0

 0

PG

0

 0

0

 0

DG

0

 0

0

 0

小計

24

 12

0

合計

36

 

出場選手

ポジション

名前(学部学年、出身高)

交代選手

1.PR

小田 基貴(商4・小倉)

→16青木 周太(商2・慶應)

2.HO

渡辺 祐吉(経4・慶應)

 

3.PR

平野 裕馬(環4・国学院久我山)

 

4.LO

遠藤 洋介(環4・国学院久我山)

 

5.LO

山田 亮介(環4・国学院久我山)

 →18野田 一宇(商2・修猷館)

6.FL

森川 翼(環2・桐蔭学園)

 

7.FL

佐藤 太朗(環4・国立)

→17小山田 潤平(経2・慶應)

8.NO8

伊藤 豪(総4・福岡)

 

9.SH

宮澤 尚人(法2・慶應)

 

10.SO

木村 亮平(商3・明善)

 →21 柚木 太祐(商4・慶應)

11.WTB

瀧口 晃太郎(文4・桐光学園)

 

12.CTB

高田 英(経4・慶應)

 

13.CTB

甲斐 鑑(理4・千種)

 

14.WTB

鈴木 貴裕(経4・慶應)

 →22風間 雄太郎(経4・慶應)

15.FB

新甫 拓(経4・慶應)

 

 

 

 

果敢にアタックにも挑んだPR小田

降りしきる雨の中、早大キックオフで始まった前半戦。相手FWの圧力にたまらず反則を犯すと自陣深くに追い込まれ、ラインアウトからのモールで失点。早大の先制を許してしまった。試合開始1分でのことだった。慶大はその後もボールを持ってアタックを仕掛けるも、早大の前に詰めるディフェンスに苦しみ、前進することができない。23分にはキック処理のミスからのカウンターアタックを起点に再び失点。慶大もLO山田(環4)が一次攻撃で要となりアタックを仕掛けるが、「二人目の寄り」(LO遠藤・環4)の差でボールを奪われる場面が多い。自陣での時間が多くなり、34分・40分にモールからの失点を許す。結局前半を0-24で折り返した。

 

相手のプレッシャーを受けながらもゲインする、途中出場の野田

迎えた後半、この日攻守に良い働きを見せたWTB瀧口(文4)のロングパントで陣地を挽回にはかるが、雨の影響もありハンドリングミスが多く、得点に至らない。前半と同じく、早大の接点での圧力に苦しむ試合展開。だが加速する相手のWTBを外に押し出すディフェンスを見せたCTB高田(経4)が象徴するように、大きくゲインを許す場面はほとんどなかった。しかしこの日プレッシャーを受けたスクラムを起点にやはり失点を免れられず、26分にも点を加えられてしまう。試合終了間際は慶大が敵陣に入りアタックをするシーンもみられたが得点にはつなげられず、0-36でノーサイドを迎えた。

 

「点差以上にディフェンス面で得られたものが多かった」(田中監督)と、慶大らしい粘り強いディフェンスを見せた。しかし、FW戦で受けた圧力など、力負けする場面も随所に見られたのも事実だった。早大という好敵手との多くの課題が浮かんだ一戦だった。これから関東大学春季大会、招待試合など春の戦いは続く。慶大の成長、課題修正に期待したい。

 

 

4年生としての意地をみせたWTB瀧口

【ケイスポ的MOM】自慢のロングキック炸裂 WTB瀧口

自陣での戦いが多かったこの試合で存在感を見せたのはWTB瀧口晃太郎(文4)であった。確実に陣地を挽回し、試合を落ち着かせる働きを見せた。最上級生として「チームを引っ張っていかなくては」という思いが強くあり、ディフェンスでも低く刺さるタックルで相手選手を止め、観客を沸かせる場面を作るなど攻守に輝きを放った。

(記事・黒瀬 健太郎)

 

コメント

 

田中監督

 

(振り返って)完敗ですね。本当にそれが印象ですが、全く何も得られなかったというわけではありません。収穫も多かったし課題も見えた試合だったと思います。特に早大はもっとBksが速い展開をしてくると思っていました。早大の一人ひとりのBksの選手の速さと外へ振ることのうまさには定評があって、そういった選手にボールを渡してしまうとm怖いと思っていました。それに対して慶大は速いディフェンスを意識できていたとは思います。ただボールを奪い返す、あるいは相手の攻撃をそこで止めるというところまでできなかったです。今回早大のやってこられたラグビーは非常にシンプルでした。ハイパントを上げてそれを追いかけて奪い、慶大が反則をしてしまう、そこからタッチキックを狙ってラインアウトをする。このパターンを狙って4つほどとられてしまいました。慶大の失点のパターンが同じだったので、修正能力がなかったといえばなかったのかな、という感じはあります。ただ早大が春からやってきている今年のシンプルなラグビーというのはわかったので、対策を立ててみようと思います。ただ我々もこだわってきたスクラムがきちんと押し切れなかったこと、あるいは相手にさしこまれてしまったことは課題があると感じました。あとはブレイクダウンワークが早大の選手のほうがリアクションが速かったです。ボールに対するはたらきかけが非常に速かったので、我々ももっと速くできるようにしていかないといけないと思います。点差こそ36点差で完敗でしたが、非常に点差以上にディフェンス面で得られたものが多かったです。いかにゲームプランの整備が大事かというのもわかりました。端的にいうと自分たちがやりたかったことができなくて、早大にやりたいことをやられてしまいました。決してネガティブなことだけでなく、収穫もあったのでまた日吉に帰って頑張りたいです。LOに山田選手(環4)が起用されたのもスクラムへのこだわりからか)今3番には平野(環4)と山田がいます。どちらかの選手を使ってどちらかを引っ込めるというのは非常にもったいないと考えました。山田は非常にフィジカルの強さやコンタクトの強さ、フィールドプレーの良さがあったので、Fwdの8人の中に入れるべきだろう、というのがありました。LOのポジションもやってみてもらったところよく動いていたのでいけるだろう、と判断しました。予想以上のはたらきをしてくれました。特にボールを持った時のゲイン力などが魅力の選手ですね。(次戦の法大戦に向けて)春の試合は勝利にこだわるのは前提としてあるものの、今まで取り組んできたことがどうできるのか、前の週に浮彫りなった課題をどう修正できたかなどをみることもできます。今週の課題をしっかり分析して修正していきたいです。まずはセットプレーの安定とタックルからきちんとやりたいです。今日の試合はタックルはするけれど、そこからアタックに切り替えるところまではできていなかったので、まだ目指すラグビーはできていないと思います。また頑張ります。

 

 

HO渡辺副将

 

(今日の試合を振り返って)やりたいことができなかった、相手のやりたいことをうけてしまったという印象ですね。(悪天候の中で影響はあったか)そんなになくて、同じゴールコンディションなので慶応らしいラグビーをしようと思っていました。FW戦での早大の印象は)モールが強くてとられてしまったので修正ポイントはあると思うんですけど、とにかくやりたいことができなかったですね。(ブレイクダウンについて)ボールキャリアであったり、サポートの速さであったりそういったところを突き詰めていかなければいけないという課題がみつかった試合でもありました。(今後の課題は)モール、FW戦でもっと勝てるようなチームを作ってBksが楽にとれるようなチームにしていきたいと思います 。(来週の法政大戦にむけて)今までよかったところは継続して今日の課題は修正して臨みたいと思います。

 

 

LO遠藤

 

(試合を振り返って)前半にモールで点数を取られる機会が多かったのですが、修正できなかった点と、全般的に自分たちのやりたいラグビーができなかったという結果だと思います。(失点することが多かったモールディフェンスについては)練習してはいたが、早大の固まって押してくるモールに対応できなかったです。FW戦は)ブレイクダウンでの二人目の寄りが早大の方が良かったですね。一人目が当たるときも少しポイントをずらしながらヒットして、サポートが来る時間を稼いだりしないといけなかったですね。最初からやり直していかないといけないですね。(ラインアウトは)マイボールは高い確率で取れたが、相手のラインアウトにプレッシャーをかけきれなかったです。(展開されてトライを奪われる場面は少なかったが)そこが慶大らしさだと思うので、それを追及して、プレーの精度をもっと高めて、秋に力を発揮できるようにしたいです。(いまどのような練習に取り組んでいるか)試合中のフィットネスを上げて、判断を良くするという練習をしています。どこのチームにも負けない力をつけていきます。

 

 

LO山田

 

今日は本職のPRでなく、LOでの起用だったが)スクラムを安定させることに加えて、自分の持ち味はフィールドプレーだと思っています。今回は特にボールを前に運ぶことを意識しました。(試合を通じての仕事量という点では)PRをやっているときよりスクラムでの消耗度が少ないので、少し動きやすかったです。ポイントに寄らず、立ってプレーができることが多く、ディフェンス面でも良かったと思うが、まだまだLOとしての仕事量には達していないです。PRとLOどちらのポジションで出場しても同じ働きができるようにします。(現時点での早大との差は)取られたトライは、展開されてディフェンスを破られたものでなく、モールやスクラムなどのFW戦で力負けした部分です。しっかり秋に向けて練習していきます。(春シーズンは試合が続くが、試合の中で得れることはどのような点か)前日の練習であったことは当日も出るということです。前日練習でミスが多く、声が出ていないときもありました。日吉での練習から100%で臨むことを再認識しました。

 

 

WTB瀧口

 

(試合を振り返って)正直なところ悔しいです。Bksのディフェンスは結構機能していたのかな、とは思いますが悔しいです。相手のバックスリーに対してしっかりプッシュして止められたところもあったのは収穫ですね。あとはFwdのモールとか力のところで点を取られてしまったかな、という感じです。そこを修正しなければ、という感じです。(個人的に刺さるタックルもみられたが)個人的には「慶應はディフェンスから」、ということで今シーズンずっとやっていたので、4年生ですしチームを引っ張っていかなくては、という思いがありました。4年の意地を体現できたのはよかったかと思います。でも負けたのが悔しいです。(早大の強かったところは)僕がバックスリーなので、早稲田のバックスリーはスピードがありますし、そこをしっかり止めることを重点的に考えていました。(今日出た課題は)個人的に思ったのはブレイクダウンで球は出ても必ず早大からの圧力がかかっていたので、ブレイクダウンの精度を上げることかな、と思います。(法大戦に向けて)勝ちたいですね。あとはWTBとしてトライを取れていないので次戦では取りたいです。

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