昨年のシーズンは春秋ともに３位に終わった慶大。今年こそ優勝を奪回すべく主将・堀野真、副将・手錢大の新体制で２０１３年シーズンに臨む。主将、副将として２人はどのように慶大をけん引していくのか、主将、副将の役割とは何なのかを考えながら練習に励んできた。今年はどのような慶大を見せてくれるのか、２人の心境を伺った。
―秋のシーズンが終わって
堀野 立場は主将ですがレギュラーを取らなければいけなかったので、自分のことに精一杯でした。レギュラーを取ることを第一にやってきました。
手錢 僕も堀野と同じで役職は与えられていたのですが２人ともリーグ戦はほとんど出ていないですし、新チームになってからもレギュラーは確約されていないということが分かっていたので、まず自分のレベルアップを図りました。その真面目に取り組んでいる姿を見せようというのが僕達の最初の目標だったので。
―２人は主将、副将という役職をどの様なものだと思っていますか
堀野 僕が主将をやるということはプレーで引っ張るとかではなくて、練習態度とか監督の野球をチームに浸透させるというのが役目です。
手錢 僕が一番思ったことは一昨年の副将の先輩に言われた言葉があるのですが、主将は前を向いて走っていくもの。副将はベンチに入れなかったり下級生の面倒を見たり、部員が付いてくる様にまとめる架け橋になる。ということが一番の仕事かなと思います。
―２人はどういう経緯で選ばれたのですか
堀野 監督ですね。どう悩んだかも知らないです。
―選手間でのミーティングなどは
堀野 全くないですね。監督側の判断で。
―２人は自分が主将、副将が適任だと思いますか
堀野 僕は監督がそう言うならば適任だと思っています。
手錢 僕もそうです。監督が選んでくださったのなら、期待の部分もあると思うので。
―主将、副将を務めるにあたって心掛けていることはありますか
堀野 少し抽象的ですが、まずは自分がやる、ということですかね。誰よりも練習するとかいうことではなくて、野球に対する態度を真摯にすることです。グラウンド内でダラダラしないとか、きびきびした生活をするとかそういうことを考えていますね。
手錢 僕はプレーではポジション的にも立場的にもミスしたらチームも崩れてしまうので、プレーは一つ一つ大事にするということと、後はさっき言った様に下級生とコミュニケ―ションを取るようにしています。
―主将、副将の理想像は
堀野 先輩の湯本さん（商卒）です。同じポジションですし、同じ公立高校出身なので。完全に目指すというわけではないですが、三個下の僕らにも影響を与えるくらい凄い
主将でした。
手錢 僕は二個上の金田さん（政卒）と一個上の影山さん（総卒）です。二人は下級生からの信頼も厚くて、そういう副将になれたらなと思います。
―主将、副将という立場で迎えた春キャンプはどうでしたか
堀野 いやもう自分のことで精一杯でした。練習中に主将と意識することはほとんど無いです。
手錢 本当にまず自分のレベルアップを考えていました。副将というより４年生という意識が大きかったです。４年生が率先して行動するということが共通認識としてありました。
―理想のチーム、勝ち方というものは
堀野 理想のチームは監督もおっしゃっているんですが、負けない野球ですね。理想の勝ち方も守って勝つ形です。失策、四死球ゼロ、監督が目指しているところはそこなので。打率が普通でも走塁や犠打で補っていこうといつも言われているので、そういうやれることをやっていこうというということです。
―先代の山﨑主将、福谷副将、影山副将はどのような方でしたか
堀野 あれだけ試合に出て活躍しているのに物凄い練習量でした。浅い考えですけどさすが主将というか、誰もが認める主将でした。
手錢 影山さんは下級生からも慕われていて、福谷さんは主将の様な感じでみんなの都合を聞いてメニューを組んだりとか管理能力が凄いなと思いました。
―理想の内野手、捕手はとは
堀野 投手が打ち取った打球は全て取ることとたまたまで良いのでファインプレーをすることです。全くなしだと影響力がないので。ポジション的に地味ですけど、無いといけないと思うので。僕の性には合っていると思います。
手錢 僕は具体的な人物なんですけど長崎さん（商卒）です。送球、リード、ストッピング含め全部そうなんですけど。あと黒須（理卒）の様に、自分は派手さはないけれど陰でチームを支える様な存在になりたいです。
―話は変わるのですが、２人のイチオシ選手を教えてください
堀野 渡邉義（環１）です。故郷が同じということもありますし、１年生らしからぬマウンドでの立ち姿です。まだ１年生ですけど大きな戦力になってくれると思います。
手錢 同じく投手の加嶋（商２）です。今の渡邉義と同じように良い意味でマウンドの上で何も考えないというか、無愛想なやつだと思っていたのですが同じ部屋になってみると結構かわいいやつです。
―下級生に期待することは
堀野 出たら全力でプレーして欲しいです。
手錢 クリーンナップ３人は下級生なのですが、負担をかけるわけじゃないですけど伸び伸びやって欲しいです。加嶋には無四球完封勝利を期待します。
―春の六大学野球がついに始まるわけですが、警戒している選手はいますか
堀野 強いて言えば河合完治（法大）ですね。六大学野球の主将会議があるんですけど、彼の雰囲気は凄いです。彼一人で法大勝つのではないかというくらいです。
手錢 全大学警戒しています。各チームこいつは抑えないといけないという選手がいますね。早大の中村（スポ３）とか法大の河合、明大の岡大海（政経４）などチームの核となる選手です。あとは足の速い選手です。
―「見せよう 塾野球力」がスローガンですが、塾野球力とは何だと思いますか
堀野 塾野球力＝江藤監督野球だと思います。江藤監督が考えた野球をするということが僕達の使命だと思うので。
手錢 僕も江藤監督の野球だと思うんですけど、監督が良く言うのは、みんなは野球だけで入ってきたわけではなくて、勉強も含め、普段の生活のことも含めて、文武両道で勝つということが塾野球力だと思います。
―それでは最後に目標をお願いします
堀野 もちろん優勝ですけど、まず一戦必勝です。個人の目標は無失策、バント失敗無しです。
手錢 チームとしてはもちろん優勝。個人としては白村と一緒にベストナイン取れれば、自ずとチームの成績も良くなるのではないかなと思います。
―お忙しい中ありがとうございました
渡邉 拓磨
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