2級女子
・石畠万倫子(政4) 12.58点 12位
3,4級男子
・廣澤聖士(環4) 38.20点 優勝
・富田雄登 (商1) 33.25 点 3位入賞
3,4級女子
・柳澤薫(総3) 38.68点 優勝
5,6級女子
・鈴木伶奈(環2) 50.24点 5位入賞
・奥山未季子(環2) 50.00点 6位入賞
・風祭あゆみ(環1) 39.62点 15位
7,8級男子
・近藤琢哉(商4) 102.79 点 準優勝
・小曽根孝浩(環1) 78.74点 8位
まず初めにリンクに降り立ったのは、2級女子の石畠万倫子(政4)。冒頭のフリップジャンプと最後のシットスピンで転倒し、「悔いが残る演技」だったと本人は振り返った。しかし、後半にコンビネーションジャンプを組み込んだこと、「練習した」というステップでより滑らかな動きを見せたことなど、四大戦よりも進化した部分も。今シーズン用の新プログラムはまだ道半ば。これからますます磨き抜かれることに期待だ。
続いて3,4級男子の富田雄登 (商1)。四大戦では2度の転倒があったものの今大会ではなく、スピンを始めとして全体的にスピードが増していた。得意とするイーグルからのアクセルジャンプを決めて加点をしっかりと得た後、スパイラルでは男子には珍しく優雅に魅せた。また、後半のサーキュラーステップでもジャッジを目の前にしてアピール。今後も試合を重ねるにつれてレベルアップしてほしい。
「去年の関カレの点数を超えること」。昨年この大会で優勝していた廣澤には、はっきりとした目標があった。お馴染みの音楽がリンクに響き始め、会場が一気に熱いムードに包まれる。全てのジャンプを成功させると、ラストのストレートラインステップでは歓声が起こった。結果は、昨年よりも2.88点上回った38.20点で2年連続の優勝となり、目標を達成させた。今大会でつかんだ自信が、廣澤を飛躍へと導くに違いない。
毎試合、安定した演技で上位入賞を果たしている柳澤。『fire dance』が鳴り始まると同時に、情熱的なフラメンコのリズムに乗ってスピードのあるスケーティングを見せる。冒頭の3連続のコンビネーションを難なく決め、その後も次々と技を成功させていく。ストレートラインステップでは、リンク外で見守っていた部員たちからの声援を受け、穏やかな表情で舞った。見事優勝を果たした柳澤は、今後も持ち前の向上心を胸にさらなる高みを目指す。
「実力が出せなかった」。四大戦では見事な演技で優勝を飾った風祭あゆみ(環1)だが、今大会では反省点を述べるばかりだった。四大戦で決めた3回転サルコウで転倒し、その後も2度の転倒。曲が鳴り終わると頭を抱えていた。しかし、ステップやスピンなどジャンプ以外の部分で、指先にまで気持ちを込めて『シェヘラザード』をしっとりと舞い、風祭ならではの世界観を作り上げた。次は、納得のいく演技で再び最高の笑顔を見せてほしい。
奥山未季子(環2)は、今後続く新採点の試合に向けて、四大戦から構成を変えて演技に臨んだ。ジャンプで両足着氷などがあるも転倒などのミスはなかった。持ち味である柔軟性を活かしたドーナツスピンやI字スピンでは拍手を誘い、後半のステップでは手足を大きく使って伸び伸びと舞った。得点修正で6位となり、最初よりも1つ順位を下げたが、24人中堂々の入賞。先を見据え、7級取得を目指す奥山から今後も目を離せない。
鈴木伶奈(環2)は、5,6級女子の最終滑走だったがリラックスした様子でポジションについた。前半、2回転ルッツ‐2回転トウループで1度転倒があったものの、「全体的には後半のジャンプがよく決まった」と収穫もあった。美しいレイバックスピンの後、ストレートラインステップを丁寧に刻むなど、ジャンプ以外の要素もしっかりとこなして5位入賞を果たした。その功績に満足することなく、鈴木は新しいジャンプの習得に燃える。
7,8級男子で登場した小曽根孝浩(環1)の『クラシックロックメドレー』は、今大会でも会場を盛り上げた。ジャンプの失敗はいくつかあったものの、回転の速いスピンやキレのあるステップを披露。後半、激しい中に組み込まれた『月の光』の静かなピアノの音色の部分でも、スピードを落とすことはなかった。「いつも目標を達成できていない」と本人は口にしたが、4月22日に行われたリリーカップカナガワよりもわずかに点数を上回った。少しずつ成長して、最高のプログラムに仕上げてほしい。
慶大最後の出場者は近藤だ。ポジションにつく前に曲が鳴り始まってしまうハプニングがあったものの、動揺はしない。冒頭に3回転-2回転のコンビネーションジャンプを2本連続で成功させ、大きな歓声が響いた。両足をつっていたというが、その後も転倒などのミスはなく落ち着いた滑りを見せ、後半はリンクをいっぱいに使って力強いステップを刻んで手拍子を誘った。結果は2年連続の優勝とはならなかったが、「割と良かった」と本人も納得の準優勝。さすが主将の貫録を見せた。
(文:窪山裕美子、写真:脇田直樹、北原亜里紗、須佐奈月、吉本郷)
石畠万倫子(政4)
(今日の演技を振り返って)やっぱり悔いが残る演技となってしまいました。ちょっとエレメンツの失敗が多かったので。そういうところのミスを少なくしようということが目標で、それが達成できなかったというのは自分としても悔しいところです。(四大戦よりもステップが滑らかに見えたが、心がけたことはあるか)ありがとうございます。手の動かし方をちょっと心がけて、四大戦の時よりは若干ステップをもっと練習したので、それはちょっとマシになったかなと思います。(今後に向けて意気込みを)もっとミスなくまとめていけるようなメンタリティを付けていきたいと思います。
富田雄登 (商1)
(前回と比べて成長したことは)ダブルループがしっかりでき、後半のジャンプの成功率が若干上がったと感じられ、スピンの調子がとてもよくできました。(スピンの調子が良かったが日々の練習で心がけたことは)スピンの時につま先のほうに乗ってしまうことがあるため、それをしないようにエッジを意識してエッジの適切な位置で回るように練習しました。(次の大会へ向けて)プログラムの後半でミスが気持ちや体力面でも出てきてしまうので、ゼロになるくらいまで練習して演技ができたらいいと思います。
廣澤聖士(環4)
(プログラムを戻した理由は)昨シーズンの関東学生フリースケーティング選手権大会が先シーズンのプログラムを通して一番良く、優勝もできたので、去年の関カレの点数を超えることを目標にしていました。そこで新しいプログラムはまだ早いと思い、前のプログラムに戻しました。(演技直前は何を考えていたか)曲がなかなか流れなかったのは初めての経験で緊張しましたが、周りの声援が聞こえて緊張が取れ、楽しもうと考えることができました。(ジャンプの印象は)構成の段階から、練習時不安定だったダブルジャンプを抜いたので、アクセルジャンプやコンビネーションの方は決めたいなと思っていました。演技前の練習からアクセルには自信がありましたがコンビネーションが不本意でした。(表現面で心がけたことは)今までの大会の中で一番声援がすごかったので、いつも以上に表現しようと思いました。(今後に向けて)(改善点は)次回からはまた新しいプログラムにしたいのでその完成度を高めること、ダブルジャンプを入れられるようにすること。(目標は)スピンやジャンプなど一つ一つのエレメンツの難易度を上げて、今回出せた自己ベストをさらに伸ばせるように頑張っていきたいです。
柳澤薫(総3)
(とても笑顔で今日は笑顔で滑っていましたが)中学でスケートを一回やめて大学2年生までブランクがあり、久しぶりの大会がちょうど去年の関カレであり純粋にスケートが楽しくスケートが好きだと思った大会であったので、その気持ちを思い出して楽しく滑ろうと思ったら自然と笑顔になっていました。(この大会までに意識して練習したことは)プログラムが未完成で曲の構成、表現力や振り付けなどをなるべく表現できるようにしてジャンプやスピンなどの要素を入れられるように取り組みました。(次の大会へ向けて)今日は難易度を落として完成度を高めたのですが、2回転ジャンプとかも入れてジャンプとスピンを質の部分で向上させたいと思います。
風祭あゆみ(環1)
(今日の演技を振り返って)今回の演技は一言で体力不足でジャンプが全然入らなくて実力不足だと感じました。(前回の四大戦からの練習については)四大戦から今日まであまり十分な練習ができなくて、もう少し練習をしておけばなと思いました。(今回の演技の注意点は)今日はなるべく表現力を活かせたらと思ったんですが、ジャンプの調子が悪くて、焦ってしまいました。(コンビネーションジャンプを多く組み込んでいたが)四大戦でコンビネーションジャンプが入らなかったんでそこは練習してきたんですけど、肝心の他のジャンプ、いつも失敗しないようなジャンプも失敗してしまったので、そこは反省する点だと思います。(今後の意気込みを)今回の試合は実力が出せなかったというか、練習不足が目立ってしまったので、もっと練習して次の大きな試合まで頑張っていきたいと思います。
奥山未季子(環2)
(今日の演技を振り返って)ダブルアクセルの回転不足を直そうと思って今まで練習してきたので、それが一番の課題でした。でも今日は少し慌ててしまってなかなかうまくいかなかったので、また練習を頑張っていこうと思います。(前の大会と比べて)前回までの試合は旧採点だったのですけど、今回の試合から新採点が続いていくので新採点でも確実に点数の取れる演技をしていきたいと思いました。(前回とスピンの構成が変わっていたが)フライングキャメルスピンをできるだけ長く回って、できるだけ高いレベルのスピンができるように位置を動かして時間がとれるようにしました。(今後に向けて)次の試合は9月にあるのですが、それまでの間に7級を取ろうと思っていて、2回チャンスを設けようと思っているので、そこでなんとか合格して東インカレ7級で出て、同期全員がインカレに出場できるように頑張りたいです。
鈴木伶奈(環2)
(今日の演技を振り返って)ジャンプの構成の中でコンビネーションが練習通りにできなったのがすごく悔しいです。全体的には後半のジャンプがよく決まったので良かったと思っています。(前の大会と比べて)前回の試合は最後のジャンプを失敗してしまったり、最後まで確実に滑りきれていなかったりした感じで、自分の中ですっきりしないものだったのですが、今回の試合は最後まで精いっぱい力を出し切れたと思います。(今後に向けて)東インカレまでに今跳べるジャンプを安定させて新しいジャンプにも挑戦したいなと思っています。
小曽根孝浩(環1)
(今日の演技を振り返って)一度ジャンプでステップアウトしてから、ぼろぼろになってしまいました。もっとジャンプが成功するように練習していきたいです。(特に後半のステップは以前よりもスピードが増していたように見えたが、ジャンプ以外で心掛けたことは)スケーティングは常に練習しているので、それがつながったのだと思います。(声援がすごかったが)嬉しかったです。(今後に向けて意気込みを)いつも目標を達成できていないので、次こそは目標を達成できるように自分でも日々努力して頑張っていきたいと思います。
近藤琢哉(商4)
(今日の演技を振り返って)今日はだいぶ粘ったなという感じです。可もなく不可もなくというか、割と良かったんじゃないでしょうか。(すごい歓声だったが)途中で両足をつってしまって、必死であまり聞こえなかったんですけど、力になったのではないでしょうか。(両足がつったことは演技に影響したか)結構辛かったです。(昨年この大会で優勝されたが、意識したことはあるか)特にはありません。でも最後のシーズンでこれに出られるのも最後なので、一生懸命とにかく良くても悪くても全力でやろうというふうには思っていました。(部員全員の演技を終えて、主将として今大会を振り返って)こう言ったら変なんですけど、全体を見ていて本当に皆が練習以上と言いますか、力を出せていました。でもそれは多分、練習をきっちりコツコツやってきたのが形になったのだと思うので、本当に嬉しいです。(今後に向けて意気込みを)7月の末頃にユニバーシアードという世界学生選手権の予選会があって、そこでとにかく代表になりたいなと思って今練習しているので、それに向けて頑張ります。
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