トーナメント2回戦の相手は白鴎大。1部リーグに所属し、昨年のトーナメントでは6位という結果を残した強豪校だ。しかし「ベスト4」という目標を掲げる慶大にとって、倒さなければいけない相手でもある。昨日の玉大戦で見つかった問題点を修正し、この試合に生かすことができるかどうかにも注目が集まった。試合は序盤こそ拮抗した試合展開が続いたが、その後は白鴎大に徐々に点差を広げられてしまい、終わってみれば16点差での惨敗。全く歯が立たないという状況ではないだけに、より一層歯痒さの残る一戦となってしまった。
2014/05/27(火) @大田区総合体育館 | |||||
第63回 関東大学バスケットボール選手権大会 | |||||
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
慶大 | 15 | 9 | 16 | 11 | 51 |
白鷗大 | 16 | 9 | 15 | 17 | 67 |
◆慶大スターティングメンバー | |||||
選手名(♯背番号・学部・学年・出身校) | |||||
PG | #13 福元直人(環3・福大大濠高) | ||||
SG | #4 伊藤良太(環4・洛南高) | ||||
SF | #10 大元孝文(環3・洛南高) | ||||
PF | #6 権田隆人(政4・慶應高) | ||||
C | #7 黒木亮(環3・延岡学園高) |
1Q、スタメンはケガから復帰した福元がポイントガードを務める。慶大はその福元のアシストを受けた権田がミドルシュートを沈め、初得点を挙げた。権田はその後も3ポイントやファーストブレイクで得点を重ね続けるも、白鴎大もスクリーンを利用した確率の高いミドルシュートで対抗。迎えた1Q残り5分、慶大は玉大戦と同様、1度に5人の交代という形をとる。真木(環3・國學院久我山高)や西戸(総2・洛南高)が積極的なオフェンスを見せるが、相手のインサイドへの攻めに対しファウルがかさんでしまい、多くのフリースローを献上。3点ビハインドでこのQを終えた。 2Q、慶大はいつものオフェンスを展開することができなかった。ショットクロックを意識したタフショットが目立ち、開始5分であげた得点はわずかに4点。逆に相手にはリバウンドからのセカンドチャンスポイントを許し、白鴎大に流れを譲ってしまう。途中出場のサワ(環1・國學院久我山高)がリバウンドやブロックで献身的な活躍を見せるも、相手に傾いた流れを引き寄せるには至らず。ディフェンスにおいても相手に簡単にペネトレイションを許してしまうシーンが多く見られた。さらに普段ではあまり見られないインバウンドでの5秒バイオレーションを喫するなど、慶大は終始苦しい状況が続いた。
3Qから阪口HCは、5人を1度に交代するという形をとらず、スタメンを軸としたメンバーをコートに送り出した。その序盤、権田・黒木がゴール下で粘りを見せ、オフェンスリバウンドからの得点で点差を一桁に戻す。福元や真木のドライブも決まり、オフェンス面では徐々にリズムを掴んできた。しかし、相手のペネトレイションは後半に入っても止まらず、点差が縮まっては広がる時間が続く。それでも3Q終盤、黒木が相手のファウルを受けながらもしぶとくゴールを沈め、バスケットカウントを獲得。6点差で4Qへ臨んだ。 迎えた最終Q、勝利のために何としても序盤から点数を奪いたい慶大だったが、焦りが出たのか、やや単発なアウトサイドシュートが目立ってしまう。逆に白鴎大に6連続得点を許し、点差は再び二桁に。吉川(環4・世田谷学園高)のアシストから大元が3ポイントを沈め慶大ベンチを盛り上げるも、その次のポゼッションで3ポイントを返され、点差をなかなか縮めることができない。白鴎大の勝負どころでのポイントが重くのしかかった。試合終盤にはオールコートプレスでバックコートでのスティールを狙うも相手はこれに動じず、落ち着いたボール運びで前がかりなディフェンスの裏を突かれ、最終的に慶大は16点差での敗北を喫した。
慶大が流れを掴んだ時間帯もあったものの、それを一つのターンオーバーや、一つの相手のオフェンスリバウンドで逃してしまう苦しい戦いとなった。玉大戦に続き、オフェンスの組み立てや、ディフェンスのローテーションにおいても課題が見つかっている。「ベスト4」という目標は叶わなかったものの、慶大の戦いは続いていく。つみあがった課題や問題を克服し、同じ1部のチームとして、秋のリーグ戦でこの借りを返すことを期待したい。
(記事:岩田亮)
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