水曜日の東海大戦で大敗を喫し、一部で戦うことの厳しさを身をもって味わった慶大バスケ部。第4戦目は慶大と同じく今季から一部に上がってきた国士大との一戦だ。国士大は、昨季のリーグ戦では唯一慶大から勝ち星を奪い、今季のトーナメントでも慶大に圧勝するなど慶大にとってはやや苦手な相手。しかしながら前の戦いで大敗を喫してしまった慶大にとって、この一戦の重要性は極めて大きい。なんとしても勝利が欲しい慶大であったが、序盤のリードが重くのしかかり71-80で敗戦。連敗となってしまった。
2014/9/13(土) @専修大学生田キャンパス | |||||
第90回関東大学バスケットボールリーグ戦 第4日目 vs国士大 | |||||
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
慶大 | 13 | 16 | 29 | 13 | 71 |
国士大 | 22 | 20 | 17 | 21 | 80 |
◆スターティングメンバー | |||||
PG | #4 伊藤良太(環4・洛南高) | ||||
SG | #19 西戸良(総2・洛南高) | ||||
SF | #10 大元孝文(環3・洛南高) | ||||
PF | #6 権田隆人(政4・慶應高) | ||||
C | #7 黒木亮(環3・延岡学園高) | ||||
◆主要選手スタッツ(背番号/選手名/成績)◆ | |||||
#4 伊藤良太:26得点、#7 黒木亮:18得点 |
1Qの主導権を握ったのは国士大。先日の大敗をそのまま引きずってしまったのか、中々思うように動けない慶大は国士大の激しいオフェンスを止めることが出来ず開始3分で2-13と苦しい立ち上がりになってしまう。そんな中権田が立て続けにミドルを決め4点を返すと伊藤が3Pシュートを沈め一時は3点差にまで詰め寄る。しかし、その後やや攻め込まれる場面が目立ち13-22で1Qを終える。序盤大きくリードを奪われるも、その後粘りを見せ9点ビハインドで2Qへ向かう。
早いうちに追いついておきたい慶大は2Q序盤、伊藤を軸に攻撃を組み立て19-25と追い上げを見せる。ところがそこからオフェンスが完全に停滞。良い形でのオフェンスが出来ず、またシュートの精度が上がらず得点を積み重ねることができない。その間に国士大は着実に得点を重ね、一時は21-36と15点のビハインドを背負ってしまう。ここで阪口HCはたまらずタイムアウトを要求。すると慶大らしい速攻が決まり始めその後は点の取り合いに。2Qは29-42とやや点差を広げられ前半を折り返す。
3Qに入ると慶大が一気に反撃に転じる。西戸のスチールから黒木がゴールという流れが2回続くと福元もゴールを決め7点差にまで追い上げる。国士大はここでたまらずタイムアウトを要求するも慶大の勢いは止まらない。これまでのハーフコートディフェンスからオールコートディフェンスに変更したことも功を奏し流れを引き寄せた。すると頼れる主将・伊藤がここで持ち前の高い得点力を発揮。要所でシュートをきっちりと沈め1点差にまで詰め寄ると、勢いに乗った主将がまたも3Pシュートを決めついに慶大が逆転。慶大の観客席が大いに湧いた。リードしたまま3Qを終えたい慶大であったが、ディフェンスでのミスもあり再逆転を許してしまい58-59で3Qを終える。
3Qの勢いそのままに再逆転を狙う慶大。しかし一度掴みかけた流れを国士大に引き渡してしまった。「少し慌ててしまった」(伊藤)と点差を8にまで広げられてしまう。ここで阪口HCはタイムアウトを取り立て直しを図るも一度放してしまった流れを再び掴むことができなかった。着実に得点を重ねる国士大に対し必死に粘りを見せるが、中々点差が縮まらないことに対する焦りからか「オフェンスが単調になってしまった」。効果的な手を打つことができないまま71-80で試合終了。悔しい1敗となってしまった。
「この1戦はかなり大切になってくる」(阪口HC)。こう東海大戦の後語ったように、この試合は上位争いに参加するためにも、また最低限の目標である一部残留を果たすためにも、その両面で非常に大切になってくる一戦であった。その大切な戦いに敗れてしまったことは「かなり大きい」(阪口HC)。選手たちのショックも大きいかもしれないが、この長いリーグ戦翌日も試合がある。この敗戦を引きずらず、新たな気持ちで戦うことが必要だろう。
(記事:住田 孝介)
阪口HC
(試合を振り返って)相手が強いというよりは完全に自滅だったね。ゴール下のシュートも落としてしまったし。(前半は苦しい展開が続いたが)一試合ずっと厳しかったよ。リーグ戦は本当に長いし、これから頑張らなきゃいけないんだけれど、今日の一敗はかなり大きいね。(3Q逆転時の指示は)練習でやってきたことを逆転のためにとにかく頑張れと。いつも練習でやってきたことを指示しています。(あと一歩足りなかった部分は)やっぱり心の部分かな。理由のない自信みたいなものが足りてないね。やっぱりみんなまじめだし、非常にいい人間たちだから、勝とう勝とうとすると自らを追い込んじゃうところはありますね。逆に国士舘のほうが思いきりよくプレーしていい方向に働いていたと思います。(筑波戦に向けて)もちろん強い相手なんだけれど、次の法政戦も含めて負けられないので、勝負を仕掛けていきたいと思います。
【G】伊藤良太主将(環4・洛南)
(今日の試合を振り返って)前半ターンオーバーが多くなってしまい、それによって相手に流れを渡してしまい点差が広がってしまい自滅してしまいました。3Qに一回追いつくことができましたが、やはり前半のビハインドが大きかったです。前半の入りの入りに課題がありました。(3Qで追いつけた理由とは)全員がディフェンスに関して基本に立ち返りリバウンドをしっかり取れたことと、外のシュートが多く入ったことです。この3Qみたいな動きを40分間通して出来るようにしたいです。(要所での自身の3Pシュートが光っていたが)3Qでは決めるべき場面で決めることができましたが、それ以外の場面では熱くなってしまい決めきれなかったので、明日の試合では試合を通して決めるべき場面で決め切れるようにしていきたいです。(4Qのタイムアウトの際のHCからの指示とは)慌ててしまったので、落ち着いてディフェンスから立て直すことです。しかし中々点差を縮めることが出来ず、シュート自体も単調になってしまいました。(明日は笹山選手擁する筑波大との対戦になるが)個人的に意識しないのは難しいですが、チームとしてもチャレンジャー精神をもって勝ちに行きます
【C】黒木亮(環3・延岡学園高)
(今日の試合を振り返って)前半の出だしがやはり良くなかったという事と、いい流れのときにもっと引き締めるべき部分があったのかなと思います。(序盤インサイドが狙われていたがその対策は)むこうの留学生の選手がやはり大きいのでそこをどう守ろうかという中で前半やられてしまいました。僕もファウルがかさんでしまってチームに迷惑をかけてしまったんですけど、後半は切り替えて、引く守りだったりとかうまい具合にはらせない守りだったりとかという部分を少し意識してやった結果、後半は抑えられたのかなとおもいます。(3Qで逆転した要因は)前半の事は忘れて、切り替えてもう一回ゼロからのスタートという感じで僕自身は意識して臨んだという感じです。(あと一歩及ばなかった原因は)勝ちきるという力がまだぼくたちには不足しているのかなと思っています。いい流れのときに、引き締める部分は締めないとそこから油断とか隙が出て来てしまったりするのかなと。やはりターンオーバーをしてしまったりとか、リバウンドを取っているのにも関わらずゴール下の簡単なシュートとかを重要なポイントで決めきれないことがあってそれが原因だったと思います。(明日の試合に向けて)明日は筑波ということで、トーナメントも2位ですしすごくタレントぞろいのチームだと思うんですけど、自分たちは挑戦者ですから、挑戦者である という気持ちを忘れずに精一杯慶應らしさを出して行ければと思います。
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