【バスケ】決定力の差を見せられ敗戦。春のリベンジはならず。vs拓殖大

 

インサイドを埋める山崎哲。言葉通り積極的なプレイを見せている。

インサイドを埋める山崎哲。言葉通り積極的なプレイを見せている。

長い秋リーグもようやく中盤に差し掛かった8戦目。その相手となるのは強豪・拓殖大。春の京王電鉄杯では大量失点を許し惨敗を喫した相手だ。現在得点ランキングトップを走るエース・バンバを、フロントコートの主軸となる黒木を欠いた慶大がどのようにしてとめるかが焦点となった。試合は開始序盤こそ拮抗した展開が続いたものの、2Qにわずかに6得点しかできず大ブレーキ。慶大は後半もあきらめずに奮闘を続けるも、2Qで開いた大差が最後まで響き敗戦。多くの課題が見られる試合となった。

2014/9/21(日) @専修大学生田キャンパス
第90回関東大学バスケットボールリーグ戦 第7日目 vs拓殖大
1Q 2Q 3Q 4Q 合計
慶大 14 20 18 58
拓大 22 22 17 18 79
◆スターティングメンバー
PG #4 伊藤良太(環4・洛南高)
SG #19 西戸良(総2・洛南高)
SF #10 大元孝文(環3・洛南高)
PF #6 権田隆人(政4・慶應高)
C #22 トカチョフ サワ(環1・國學院久我山高)

秋リーグからプレイタイムが増えている後藤。シュート力を武器にチームに貢献する。

秋リーグからプレイタイムが増えている後藤。シュート力を武器にチームに貢献する。

1Qの立ち上がり、西戸・サワが共に1対1からミドルシュートを沈め、チームを鼓舞した。さらにオフェンシブなプレー」を心がけていたという途中出場の山崎哲が相手に体をぶつけながらもシュートを決め、バスケットカウントを獲得。強豪相手に引けを取らない戦いを見せた。しかしここからガード陣がターンオーバーを連発。このピリオドの慶大のオフェンスはほとんどが1対1からの得点となり、アシストの供給にも苦しんだ。対する拓殖大はコンスタントにゴールを続け8点のリードを奪い2Qへ向かった。

慶大はセットプレーやスティールからの速攻の中で、フリーの選手を作り出すことには成功するも、そこからのシュートがなかなか決めることができない。今までの戦いの中でこういったチームの窮地を救ってきたのが伊藤であったが、がっちり止めにきていた」と阪口HCが振り返るように、この日は徹底マークを受け、それも叶わず。悪い流れを引きずってしまったのか、イージーなミスもチーム全体で散見された。結局慶大はこのピリオドの初得点を奪うまでに7分も要してしまう非常に苦しい展開に。この間も相手は中外バランスのとれたオフェンスを見せ続ける。冷静な試合運びの中でその点差を着実に広げていき、大量リードで前半を折り返す。

12得点を挙げた福元。控え選手中心の後半にはチームを主導した。

12得点を挙げた福元。控え選手中心の後半にはチームを主導した。

3Q、ベンチメンバーを中心に試合に臨んだ慶大。吉川、福元らがアウトサイドのシュートで得点をつないだ。中盤、ここまでシュート確率の悪さに苦しんでいた大元がバスケットカウントと3ポイントシュートを連続で決め、一時26点あった点差を17点にまで縮める。慶大が流れを掴みかけたかに思えた。しかしここから拓殖大・成田に連続スリーを決め返され、点差は再び20点台に。勝負所での得点が慶大に重くのしかかった。

4Q序盤、まだまだ勝負をあきらめるわけにはいかない慶大は、懸命のディフェンスで相手を抑え、その点差をジワジワと縮めていく。試合時間残り6分半で、福元のアシストを受けた権田がこれをゴールに流し込み17点差。逆転へのわずかな望みをつなげた慶大であったが、ここで立ちふさがったのは相手エース・バンバだった。3Qの成田同様、勝負所で6連続得点。エースとしての高い得点能力を示し、慶大に流れを渡さなかった。その後「自分の持ち味はシュート」と語る途中出場の後藤がスリーポイント2本沈め、その能力を見せつけるも開いた点差を縮めるには至らず。最終的には21点差での敗戦となってしまった。

フリーの選手を作った場面でのシュート成功率、そしてどうしても得点が欲しい場面でゴールをねじ込む決定力において、個人としてもチームとしても、その差が浮き彫りとなってしまった。しかし、先日の青学戦に引き続き、昇格1年目の慶大にとって1部トップクラスの大学との対戦は必ず今後の試合への糧となるはずである。次の対戦相手はこれまでのリーグ戦で苦戦を強いられている専修大学。1部残留に向けて取りこぼしは許されない戦いとなることは必至だ。強豪校との戦いの中で得た収穫や、見つかった課題をどのように生かし、消化させていくのか。その答えを今後の戦いで見せてくれるだろう。

(記事:岩田亮)

 

阪口HC

ひどかったね、シュートが入らな過ぎて、どうしちゃったんだろうという感じです。シュートは打てていたからね、もっと修行をつまないと。伊藤のところをがっちり止めにきていて、そこでやられてしまったね。自滅に近い形でああいう使い方になってしまった、それは本人もわかっているだろうけどね。彼を止めにくるのはわかりきっているので、それをどう乗り越えるかという練習はしているんだけどね、また頑張ります。(後半伊藤選手を出さなかったのはそのためか)それは本人とも話していて、同じようなプレーをしていたら1部では無理だと、だからそれについて考えようと。時間はかかるけどね、修正していきたいです。(控え選手についての評価は)センターは少し弱いかな。もうちょっと自覚してしっかり飯食ってトレーニングしてもらわないとね。(ガード陣に対しては)去年出場機会を得ていた吉川みたいに、今年も後藤、中島あたりに経験を積ませたいですね。(次戦にむけて)とにかく専修には負けられないので、頑張ります。

  [C]山崎哲(環3・秋田高)

黒木がしばらく出られないということで、代わりに結構プレイタイムがありましたが、やらなきゃいけないことが僕自身出来ていなかったなというのが反省としてあります。(オフェンスで心がけていたこと)リーグ戦が始まるくらいからセンターでもっとオフェンシブなプレーをしようということがあったので、出る機会があれば積極的にやっていこうと思っていました。(バンバ選手とのマッチアップについて)あくまで自分の感想ですがそこまで負けているなという感じではなかったので、強気でやってよかったかなと思っています。(黒木選手の穴を埋めていくという点)割と黒木はディフェンスなどをすごい頑張るタイプなので、リバウンドを確実に取って前に出して得点につなげるという、単純ですがやらなきゃいけないことを1つ1つ丁寧にやっていきたいと思います。(次の試合に向けて)次の試合も出ることがあると思いますが、相手はまた大きい選手が多いので、強く自分の力を試す感じで当たっていきたいと思います。

[PG]後藤宏太(環2・藤枝明誠高)

今までプレイタイムをもらえない試合が多かったのですが、今日はもらえて、その中で自分がやらなければいけない事は分かっていたのに、それが空回りして変に力んでしまいました。昨日もそうでしたがあまりいいプレーができなかったので、これからはいつでも出られる用意をして、十分に自分のパフォーマンスを発揮できるよう心がけたいと思います。(去年よりプレイタイムが増えたが)今年は出られてもワンポイントで、チームの流れを変えるべき時やつなぎの部分で出ていると思っています。そういうときにはミスをしないというのが一番大事なのですが、現状出たときにいいアップというか準備ができてなくてミスから入ってしまったり、決めなくてはいけないシュートを外してしまったりしているので、そこはもっと意識して改善していかなくてはいけないなと思います。(終盤の3Pが印象的だったが)周りからも、打て!という声があり、自分の持ち味はシュートだということは理解しているのですが、今日5本打って2本しか入っていなかったので、もっと確率をあげるのが今後の課題です。今日は2本とりあえず入れられたので、最低限決められたのは今までに比べてよかったなと思います。(強豪校との差は)気持ちの部分では、僕たちは強いチームとやると入りから気持ちで負けてしまっていてその差が出ているし、プレー的な部分では体格で当たり負けしていることが多いかなとおもっています。細かい技術というのは特別劣っている訳ではないと思うので、気持ちとか身体の部分がもっとよくなればいい試合ができるなと。(ベンチからみたチームの状況は)毎回試合後に一人一人感想をとっているんですけど、みんなのなかで多く上がっているのはやはり入りが悪いということで、昨日の青学戦も後半はいい試合だったし、今日も後半はいい試合ができていたので、ベンチから見ていても入りの5人を含め試合に絶対出るという人はもっと気持ちを引き締めてやっていかないと、インカレとか今後の試合も厳しいのかなと思います。(専修戦への意気込みは)専修戦は絶対一周目で負けてはいけない相手なので、自分はプレイタイムがあるかはわからないですが、出た時にはしっかり役目を果たし、ベンチにいるときにはいい指摘が出来ればいいなと思います。

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