明大・白鴎大に2連勝と最低限の目標である1部残留に向けて大きく前進している慶大。今日の相手は絶対王者・東海大。前回の対戦では大差での完敗を喫している。そんな強敵に「ディフェンスとリバウンドを意識した」(伊藤)というこの一戦は慶大らしいバスケを序盤から展開。3Qを終え3点ビハインドと互角の戦いをみせる。4Qで大きく突き放され最終的には66-88での敗戦となったが、今後に繋がる一戦であった。
2014/10/5(日) @つくばカピオ | |||||
第90回関東大学バスケットボールリーグ戦 第12日目 vs東海大 | |||||
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
慶大 | 19 | 15 | 18 | 14 | 66 |
東海大 | 28 | 14 | 15 | 31 | 88 |
◆スターティングメンバー | |||||
PG | #4 伊藤良太(環4・洛南高) | ||||
SG | #5 吉川治瑛(環4・世田谷学園高) | ||||
SF | #13 福元直人(環3・福大大濠高) | ||||
PF | #6 権田隆人(政4・慶應高) | ||||
C | #22 トカチョフ サワ(環1・國學院久我山高) | ||||
◆主要選手スタッツ(背番号/選手名/成績)◆ | |||||
#10 大元孝文:14得点、#22 トカチョフ サワ:11リバウンド、4スティール |
試合の先手を取ったのは東海大。#0ベンドラメが最初のプレーでバスケットカウントを決めるとその後も一人で得点を重ねる。一方の慶大もサワのブロックや権田のシュートで食い下がる。しかし中盤にバスケットカウントを決められ、さらに直後のプレーでベンドラメのスティールからの3Pシュートによってすぐに点差を広げられてしまう。それでも大元と権田の高精度のシュートですぐさま追いつく慶大。終盤にやや突き放され19-28で1Qを終えるも、前に対戦した際よりも成長した姿を見せつけた。
続く2Qは両チームともにシュートが中々入らず試合は膠着してしまう。途中から試合に出場した西戸や「気持ちよくシュートを打つことが出来た」と語る大元のシュートで得点を重ねるも全般的にはオフェンスの精度に難があり、中々得点を重ねることができない。それでも試合前から意識していたというディフェンスでは持ち味を出し、東海大のオフェンスを食い止める。2Qを終え34-42。点差を離されず前半を終える。
後半開始早々、権田が立て続けにシュートを2本沈め、5点差にまで縮める。ここで東海大のセンター#21橋本がコート上でうずくまるほどのけがを負ってしまい、救護で試合が一時中断してしまうというアクシデントが。ここからやや集中力を切らしてしまったのか、その後伊藤・福元のフリースローが中々入らず慶大にも嫌な流れが来たかと思われた。しかし大元・サワのシュートで44-46の2点差にまで追い上げ、慶大側スタンドは大きな盛り上がりを見せる。しかしここで慌てないのが王者・東海大の底力。#10バランスキーザックと#7晴山ケビンのシュートで立て直し再び点差を広げる。阪口HCはたまらずタイムアウトを要求。すると傾きかけた流れは再び慶大に。福元・木村が立て続けに3Pシュートを決め52-57と5点ビハインドで3Qを終える。
運命の4Q。しかし、ここで王者・東海大の底力が再び発揮される。中々得点を重ねることができない慶大を尻目に着実に得点を重ねていく。すると東海大のフリースローのリバウンドをザックに取られてしまい、そのままバスケットカウントを決められ万事休す。傾きかけていた流れが完全に東海大にわたってしまった。その後は両チーム控えメンバー主体の試合となり66-88で試合終了。連勝は2で止まった
点差だけを見れば22点差と完敗であるが、3Qまでは5点差と30分間は絶対王者・東海大相手に互角の戦いを見せていた。それでも最後の10分で大きく点差を引き離してきた東海大の試合運び、それこそが王者が王者たる所以であろう。今回は惜しくも敗れてしまったが、3Qまでのバスケができれば「一部のどんな相手であっても戦える」(伊藤)はずだ。
(記事:住田孝介)
阪口HC
なんとかなりそうだね、面白い試合ができました、インカレでまた頑張ります。(ゲームプランはどのようなものだったか)ゲームプランは当たって砕けろだったね。(ディフェンスはある程度通用していたか)ディフェンスがやっぱり昨日もそうだったけど面白くなってきたね。インカレではいけそうな感じもあります。(逆に勝利に足りなかった部分は)やっぱりフリースローかな、あれが全部入っていればもっと面白い展開になっていたかもね。ただ本当にこの時期にこんないいゲームができるとは正直思っていなかったから、みんな頑張ったよね。素晴らしい、自信になる試合でした。(来週に向けて)あと1、2勝はしないと落っこちてしまうかもしれないので、とにかく頑張ります。
[PG]伊藤良太主将(環4・洛南高)
今日は一部でも無敗の一番強い相手で、ディフェンスとリバウンド、そしてオフェンスではドリブルを使わないということで、終始リードされていましたが終盤まで粘れたことは自信にもなりました。(自身のプレーを振り返って)ベンドラメ(礼生)につかれて中々シュートチャンスがなくて、その時にガードとして周りを使わないといけないと感じています。上位校とやるときはマークが激しいので、周りを使ったり、その分ディフェンスを頑張らなければいけないと思いました。(前回東海大と対戦した時と比べチームが変わったこと)まずディフェンスがよくなっていて、リバウンドもサワを中心に向上しているので、そこを伸ばしていけば一部のどんな相手であっても戦えると思います。そこに加えオフェンスの精度を高めていきたいです。(一回2点差まで追い上げたが)3Qまでは互角でしたが、4Qで相手のフリースローでのリバウンドを(バランスキー)ザックに取られてしまって、そこから集中力を保てませんでした。40分間自分たちのバスケをできなかったです。(来週に向けて)来週は上位と連戦になりますが、勝ちに行きたいので今日できた自分たちのバスケを忘れずにやっていきたいです。
[SF]大元孝文(環3・洛南高)
終盤まで割とうちのゲームプラン通りに進んでいたのですが、最後東海大学の地力の強さが4Qで発揮されてしまい、チーム力の差が大きくあるなということをすごく感じました。(具体的なゲームプランとは)ディフェンスを粘って粘って、うちの長所である3ポイントシュートを狙っていくつもりでした。3Qまでは戦えていたのですが、最後は相手にオフェンスリバウンドを多くとられてしまった分、4Qで点差が離れてしまいました。(東海戦への意気込み)インカレで当たらなかったら東海大学と戦うのは今回のリーグ戦が最後だろうということで、本気で勝ちに行こうとみんなで試合前に話し合って、その結果みんなが最初から強気のプレーをやっていたので、そこはすごくいい部分だと思いました。(シュート確度が良かったが)最近、自分のプレイスタイルにすごくギャップを感じていたんですけど、今日は気持ちよくシュートを打つことが出来たので、この感覚を忘れずにインカレに向けて精度を高めていければいいなと思います。(通用した部分も多かったと思うが)サワのリバウンドはすごく評価してあげられる部分だと思いますし、最後退場してしまったんですけど、この試合でよく粘ってくれたので、ああいう粘り強い部分をチーム全員が持ってリバウンドに行くことが出来れば、いい試合ができるんじゃないかなと思います。(逆に足りなかった部分は)最後の最後の部分で、(東海大が)試合慣れしているというか、東海大学が強い部分を貫いた分、最後うちが押し切られてしまったという形になっていたので、そこは東海大学を見習って今後やっていければいいなと思います。(次の試合に向けて)青学も拓大もすごく強い相手ですが、今日みたいな試合を40分間続けることが出来れば勝てない相手じゃないと思うので、今週一週間そこをチームで洗練させていければいいなと思います。
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