【バスケ】集大成!長いリーグ戦を勝利で締めくくる! vs専大

専大のエース#24田代を見事に抑え、攻守の両面で活躍した真木。

専大のエース#24田代を見事に抑え、攻守の両面で活躍した真木。

 

9月から始まったリーグ戦全18試合が今試合をもって終了した。前日の筑波大戦で2度目のジャイアントキリングを達成した慶大。リーグ最終戦となる専大との試合は順位決定プレーオフ、インカレを見据え、是が非でも勝ってその流れを繋ぎたい大事な一戦だった。1巡目に惜敗しただけに気を抜くことの出来ない相手であったが、最後の1秒まで全員で戦い抜き、接戦の末前回のリベンジを果たすことに成功。「リーグ戦集大成」(阪口HC、伊藤、吉川、サワ)として挑んだ試合を見事勝利で飾った。一方課題も多く見つかり、チームの目標であるインカレ優勝に向けて改善していくべき点が浮き彫りになったゲームでもあった。

2014/10/26(日) @東海大学湘南キャンパス
第90回関東大学バスケットボールリーグ戦 第18日目 vs専修大
1Q 2Q 3Q 4Q 合計
慶大 21 17 20 20 78
専大 18 19 18 20 75
◆スターティングメンバー
PG #4 伊藤良太(環4・洛南高)
SG #13 福元直人(環3・福大大濠高)
SF #10 大元孝文(環3・洛南高)
PF #6 権田隆人(政4・慶應高)
C #22 トカチョフ サワ(環1・國學院久我山高)
◆主要選手スタッツ(背番号/選手名/成績)◆
#4 伊藤良太:19得点、#22 トカチョフ サワ:18得点

多くのバスケットカウントを獲得し、会場を沸かせた吉川。

多くのバスケットカウントを獲得し、会場を沸かせた吉川。

1Q、先制点をあげたのは慶大。大元がフリースローを確実に決めると、その後は権田の3Pや、前日の試合から復帰した黒木のゴール下で得点を重ねた。また残り6分から前回苦しめられた専大のオールコートディフェンスにより、プレッシャーをかけられるも、今回は冷静に対処。しかしターンオーバ一などのミスもあり一進一退の攻防が続いた。終盤点を離されかける場面もあったが最初から点を取りにいこうと決めていた」と語る吉川の3Pを含む怒濤の4連続得点により慶大は逆転に成功。3点リードで2Qヘと向かった。

2Q、開始早々相手に連続得点を許し逆転されると、そのまま流れをつかむことができない慶大。木村のドライブや、西戸のアシストから権田がミドルシュートを決めるなど必死に対抗するもミスが多く、さらに相手の速攻を止められず専大リードの状態が続いた。しかし残り3分、伊藤の3連続得点で徐々に点差を詰め食らいつくと、「頼りになるプレーヤー」と伊藤が名をあげた福元がドライブを決め逆転。1点リードで前半を終えた。

冷静なプレーでチームに貢献するルーキー木村。

冷静なプレーでチームに貢献するルーキー木村。

 

3Q、慶大は相手を巧くかわした真木のフィンガーロールやサワのシュートでいいスタートをきる。ここで一気に突き放したかったが、専大に粘り強いオフェンスリバウンドを得点につなげられてしまい、なかなか点差が開かない。慶大のディフェンスが後手に回り始めると、それに付け入るようにゴール下の簡単なシュートを決めてくる専大に対し、我慢の時間が続いた。しかし残り3分、真木のディフェンスから伊藤が得点したのを皮切りに黒木、サワが確実にシュートを沈め、さらに吉川がバスケットカウントを獲得。リードを守って最終Qへ。

4Q、拮抗した試合展開が続く中「負けても勝ってもあいつらでいこう」と阪口HCはコートメンバーをスタメンに戻し勝負に出た。福元のドライブで流れを掴んだかと思われたが、ここから専大の猛攻が始まる。3連続3Pを決められ慶大はたまらずタイムアウト。それでも悪い雰囲気を払拭できず再び3Pを沈められ、点差はこの試合最大の11点に。大元のシュート、さらに伊藤のフリースローで7点差に縮めるも、再び相手に得点を許してしまう。追いつめられた慶大は再びタイムアウトを取り勝利への立て直しをはかる。一つのミスが命取りになる切迫した状況下で慶大は今リーグ戦で培ったチーム力を発揮。「まだ4分ある、というチームでの声かけ」(サワ)もあり、焦る事なく福元のアシストで権田、伊藤が得点。さらに権田、伊藤のアシストでサワがレイアップを確実に決めた。11点あった差はこの時点で1点に。試合終了まであと残り僅か20秒。ここで伊藤が主将の意地を見せつけるがごとく、値千金のミドルシュートを沈め見事大逆転に成功。会場を大いに沸かせた。さらにスティールから伊藤がだめ押しのシュートをブザービーターで決め、慶大は文字通りの接戦をものにし、勝利で最終戦を終えた。

9勝9敗、6位で終えた秋リーグ戦。昨年昇格したばかりの慶大が1部残留を決めたことは「100点満点」(阪口HC)といえる結果だろう。長い戦いであったが故に様々なドラマがあった。慣れない1部での戦いや新体制への不安などからチームが路頭に迷い、もがき苦しんだ1巡目。話し合いを繰り返し、乗り越え、進化を遂げた2巡目。インカレ優勝という大きな目標を前に、連戦を通じて磨き上げた「チーム力」(伊藤)と経験は一人一人のなかで確かな手応えと自信になっているはずだ。「まだ成長できる」とサワが語った通り、修正すべき点も明確になった。インカレではひと回りもふた回りも成長した姿を見せてくれることだろう。慶大バスケ部のさらなる躍進に大きな期待を寄せる。

(記事:宮崎玲衣)

阪口HC

昨日の疲れもあって大勢使ったんだけど、もうちょっとね、西戸とかの調子が上がってこなかったね。昨日はすごい調子よかったんだけど使う間がなくてさ、今日はいけると思ったんだけどそんなに甘くはなかったな。大元、福元あたりは昨日の時点でめいっぱい使っていたので、真木と西戸は多く使おうと思っていました。ディフェンスはもう文句のつけようがないけどオフェンスがもう少しね。(勝負所4Qでの指示は)もうリーグ戦の集大成ということで、スターティングメンバーを送り出して負けても勝ってもあいつらでいこうと思っていました。(9点差開いた時点でのタイムアウトは)タイミングが1回遅れたかなと、7点差の時にとればよかったかなと思ったけど、ギリギリ間に合いましたね。でも本当にそこから自分たちを信じて頑張ってくれたよね。自然とプレスで当たってくようになってたし。(18試合を振り返って)半分勝ったからね、素晴らしいよね。2部に落ちると思ってたなんて言われたりもしましたから。メンバー的にも、身長が小さい中よくみんなで協力して頑張りました。伊藤も周りを使うようになって、そのことで伊藤が目立ってきて、周りもそれに合わせていくようになったからね。(このリーグ戦に点数をつけるなら)いやもう100点満点だよ、1部に残れたんだから。(順位決定戦に向けての意気込み)明治ともう一つ、二つ勝てればインカレでもいいところに行けるので頑張ります。またインカレへの準備も始めていきます。

[PG]伊藤良太主将(・洛南高)

リーグ戦の集大成ということで、気持ちのこもったプレーをしようということだったのですが、やはり簡単に勝てる相手ではなかったですし、40分間厳しい試合が続いていて、自分たちがやりたいバスケットができなかったという部分ではまだまだ反省が残るんですが、最後勝ち切れたというのは前回負けた相手でもありますし、そういった意味では成長できたのかなと思います。(第4Qは最大11点の差をつけられる苦しい戦いとなったが)あそこの場面で気持ちを切らしてしまったら負けだと思ったのですが、福元がずっと声を出し続けてくれたので、一つ下なんですがとても頼りになるプレーヤーで、そこで上級生が声を出し続けていけたことが勝因だったと思います。(今リーグ戦を振り返って)今年から一部ということで、最初は不安もあって勝っていけるのかなということもあったんですが、厳しい試合も続きましたし、チームとしてうまくいかなかった部分も多くて悩んだりもしましたが、そんなときもチームメートは下を向かずにずっと前を見続けてくれたところが主将としてとてもやりやすかったですし、筑波や青学などの上位校に勝てたのはチーム力で勝てたと思うので、出ているメンバーだけではなくてベンチだったり応援団だったりと慶應の良さが出たと思います。これからまだ試合は続くので、もっともっとチーム力を上げていきたいです。(来週の明治戦に向けて)インカレに向けてすごい大事な順位決定戦だと思うので、明治には2勝しているんですが、向こうも成長してきているチームなので、僕たちはこれから一週間しっかり練習して、明治に勝てるように、もう一回チーム全員で戦えるよう一丸となって頑張っていきたいと思います。

[PG]吉川治瑛(環4・世田谷学園高)

今日はリーグ戦最終日で、阪口先生もおっしゃっていたんですけど集大成ということで、いままでやってきたことを全て出そうというのと、専修は負けてはいけない相手なのに1週目負けてしまったというのがあって絶対勝ちたいという気持ちで臨みました。終始向こうのペースで全然いい試合とはいえなかったんですけど最後はいままでやってきたディフェンスから速攻という形がうまく出せてひっくり返せたので良かったと思います。(4Qで11点差を詰めた要因は)向こうも足が止まっていましたし、うちがリバウンドとりきれれば勝てるという試合だったと思うのでそれができたのが要因だと思います。(得点に絡むプレーが多かったが)昨日とか試合出してもらって、攻める意識が弱かったかなと思ったので、今日は最初から自分で点を取りにいこうと決めていました。それがうまく形に出来てよかったかなと思います。(リーグ戦を振り返って)リーグ戦は今季9勝9敗ということでイーブンという形出終わることができて、国士舘は負けちゃいましたけど、勝とうとしたチームにはほとんど勝つ事が出来ましたし筑波青学といった上のチームにもアップセット起こす事ができたので、僕自身としては結構充実したリーグ戦だったと思っています。(最後のリーグ戦だったが)今年阪口さんにかわってチームの過渡期だったというのもあって、どうなのかなという不安もあったんですけど、そのなかで6位という順位を残せた事は良かったです。1年生のときは4勝14敗くらいでぼろぼろだったので、その時に比べればすごいよかったなと思います。(プレーオフに向けて)プレーオフで勝てないとリーグ戦勝っていても意味ないので、絶対勝ちたいと思っています。今日みたいな試合はうちの悪いところが全部出た試合だったと思うので、それをしっかり調整してインカレに繋げていきたいです。個人的には最後弟とたたかえるのは幸せというかうれしい事なので弟をやっつけて勝ちたいです。

[SF]真木達(環3・國學院久我山高)

(試合を振り返って)専修のペースに合わせてしまったかなと、もっとうちが走るべき試合展開でした。やっぱり強いチームというのは、常に自分たちの試合ができるチームだと思っているので、そこらへんはまだまだ強いチームになりきれてないのかなと。ただ今後のインカレとかに向けて勝てたのはよかったと思います。(田代選手とのマッチアップは)ケンカでしたね(笑)。まあお互いにバチバチやっていました。スカウティングチームの人からも、田代選手の癖とか、どういうプレーをするのかというのを聞かされていたので、そういうのもあったのと、あとはもう絶対止めるぞという気持ちで頑張りました。ただ例えば拓殖戦とかで審判に手を使うなとか言われていて、その試合においてどういう審判であるのか、どこまでしたら吹かれるのかというのを見極める能力はまだまだだなと思いました。(出場時間も長かったように見えたが)期待されている部分は相手のエースを止めるということだったんですけど、個人的にもっとオフェンスができればチームに貢献できると思います。昨日からちょくちょく攻めていこうとは思っていて、まあシュートは外れちゃったんですけど、その意志は出せたかなと。オフェンスができればその分プラスになるので、それができればプレイングタイムも増えると思います。(18試合を振り返って)一言で言うとチームとして成長できたなと思います。1周目とかチーム内がいろいろ上手くいかずにかみ合っていなかったんですけど、いろいろ話し合ったりして、上手く解決して結果2週目で青学とか筑波に勝つことができたというのは、チームとして成長できたのかなと。ただ目標はインカレなので、あと1か月弱もう一回頑張ります。(秋リーグに点数をつけるなら)元々ディフェンスは好きなんですけど、オフェンスでもっとスピードを活かしてプレーしたかったなっていうのもありまして、オフェンス面で貢献できなかったのは反省点ですね。なので50点ですかね。半分くらいですね。(プレーオフ、明治戦に向けて)個人的には試合の中で一つ一つ成長していく、プレーの幅を広げていくというのを意識して、練習から取り組んでいければ。あとはその練習でやったことを発揮できれば、もっと成長していけるなと思っています。

[PF]トカチョフ サワ(環1・國學院久我山高)

とりあえず勝ててほっとしたという気持ちはありますけど、とにかく今日の試合は集大成だったので、何としても勝たなきゃいけない中で、前半ああやってミスがあったり、シュートを決めきれなかったりというのは、まだ反省すべきところであって、まだ成長できるところでもあるのかなと思いました。(専修大に対して)今日の専修は一周目よりはるかに強くなっていて、今まで出ていなかったメンバーもたくさん出ていて、スカウティングの時にもいろいろと研究を重ねて挑んだ試合だったので、ちょっと不安もあったんですけど、チームで一つ一つしっかり守るということを意識した結果勝つことが出来たので、良かったと思います。(11点差に離された状況から逆転できた要因は)筑波戦も離された状況から追いつくことが出来ましたし、今まで勝ってきた試合はほとんど全部接戦だったなかで、競り勝っていたということが一人一人の自信にもなっていたと思いますし、ベンチでTOを取った時もみんな落ち着いていて、まだ4分あると、チームでの声掛けがあったからこそ、誰一人諦めずに最後まで戦い抜くことが出来て、それが11点差をひっくり返すことが出来た理由だと思います。(リバウンドからの速攻が出ていたが)正直、今回僕あんまりリバウンドに絡めてなかったというか、取れてなかったという思いが強くて、周りに飛び込まれて自分が取り切れなかったということをすごく反省していて、その中で取れなくても味方にチップして取ってもらった後にとにかく全力で走ることをすごく意識していて、もう40分間走り続けた結果最後ああやってゴール下で何本かレイアップが打てたんじゃないかなと思います。そこは一つ自分が成長した部分としていえるのかなと。(昨日の筑波戦は)リバウンドが取れてましたね、今日は取れなかったのに昨日はすごい取れてて、スクリーンアウトもしっかり出来てましたし、みんなの得点がいい感じに分散出来てて、誰かに集中しているわけでもなくみんなが点を取れている状態だったので、良かったなと思います。あと審判の笛の吹き方の見極めがチーム全体として良くて、昨日はなかなかファールを吹かないということで、TO中に伊藤さんが今日はガツガツ行けと、それでもう捨て身でみんな行った結果勝つことが出来ました。そういう見極めの力もついてきたと思います。(初めてのリーグ戦だったが全体を通して)大変でしたホントに。先輩からの圧とか、OBからの圧力がすごく大変だったんですけど、そういう圧力はすごく期待されているということでもあると思うので、ポジティブにとらえて、頑張ろうと思いました。今日の試合もすごく怒られたりとかして、ちょっとナイーブになりそうだったんですけど、僕もちょっと納得いかなくて、怒っちゃうんですよ。で怒って、その怒りがいい感じにエネルギーに変わりました。(怒られて伸びるタイプ?)そうでもないんですけど、今回は特別かなと思ってます。ただやっぱりそこの微妙な境目で、怒られても自分のゾーンに入っちゃうと何もシュートが入らないですし、今日は怒られて「やってやるよ」となったので。シュート打つなら中でどんどんいけと言われていて、その中で今日自分がドライブしていってスナップでファンブルしたところが何度もあったので、そこの小手先の技術がまだ足りないというのは自覚していて、今後そういう所も練習していきたいなと思います。(リーグ6位で終えたが)僕は一部は初めてで、先輩の反応からするとすごいことなんだろうなと思うんですけど、もっと上を狙っていくべきだと思いますね。今年より来年、また越えられるように、精進していきたいと思います。(順位決定戦に向けて)明治とあともう一試合、ハードですね。ハードなんですけど、間違いなくこれまでの流れが一人一人の自信につながっているので、みんなも気持ちで頑張ると思います。国士舘には一回も勝ててないので、プレーオフでもし当たったら今度こそはと。僕、前回のインタビューで勝つって約束しちゃってるので、ホントに勝ちたいです。原くんがすごいので、そこをみんなで工夫して、止めたいと思います。

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