【ハンドボール男子】互角の争いに悔しい敗戦 早慶定期戦

女子戦に引き続いて行われた男子戦。試合序盤から早慶両校がスピーディかつパワフルなハンドボールを魅せ、一進一退の攻防となる。序盤から関東大学リーグ1部4連覇中の王者・早大に対し、積極的な攻撃を見せる。後半に早大に地力の差を見せつけられ30-37で敗れたものの、数多くの見せ場を作り王者相手に充実の試合を見せた。

 

第62回早慶男子ハンドボール定期戦

2014/12/14(日)@早稲田大学東伏見キャンパス 東伏見スポーツアリーナ

 

慶大

 

早大

15

前半

17

15

後半

20

30

合計

37

 

最後までチームを鼓舞し続けた宮本主将

最後までチームを鼓舞し続けた宮本主将

試合開始から王者・早大相手に物怖じしない積極的なプレーを見せる。先手を取ったのは慶大。開始30秒すぎ、角度のないところから「ハンドボール人生の集大成」としてこの試合に臨んだ鈴木高信(経4・慶應高)が確実にシュートを沈めた。GK藤岡洋(法3・慶應湘南藤沢高)のファイインセーブもあり、試合は互角の展開で進む。10分から慶大のミスもあり、10分前後の3連続失点で4-7とリードを許してしまう。このまま離されてしまうかに思われたが、木曽朋尚(経3・湘南高)の2ゴールなど早大のミスを見逃さなかった慶大が一気に5得点を挙げ逆転。こうなると宮本漠之主将(法4・慶應高)もだまってはいない。16分、鈴木のパスをジャンプしながら受けると、そのままゴールに叩き込むスーパーゴールで慶大の応援席を沸かせ流れを慶大に引き寄せる。その後は早大がトリッキーなシュートを見せるなど余裕の展開で得点を重ね、一方慶大は木曽の大車輪の活躍で食い下がっていく。結局前半は15-17の2点ビハインドで終えた。

 

鈴木の左手から放たれるシュートは会場を沸かせた

鈴木の左手から放たれるシュートは会場を沸かせた

迎えた後半、開始早々からギアを上げてきた早大を止め切ることができない。前半同様、絶好調の木曽を中心にゴールを奪うも、点差を5点に広げられてしまう。なんとか点差を縮めたい慶大であったが、試合巧者の早大がそれを許さず試合時間は残り10分。中田優磨(総3・盛岡第一高)と木曽の3年生コンビがそれぞれパワフルなシュートを見せ得点を挙げていくが、最後まで点差を詰めることはできなかった。最後は鈴木が気迫のゴール。30-37で敗れたが、選手たちは悔しさを感じながらも充実感に満ちた表情で試合を終えた。

 

12得点と大車輪の活躍を見せた木曽

12得点と大車輪の活躍を見せた木曽

「今日のために毎日取り組んできたので、なんとしても勝ちたかった」(宮本主将)この試合。勝つことこそできなかったものの勝利への確かな可能性は見せた。宮本主将をはじめとする4年生陣がチームを引っ張り、下級生がその期待に応える。これは、個では敵わない早大相手に組織・チームで挑んだ結果だ。4年生の思いを受け継ぎ、来年こそ「1部昇格と早慶戦勝利」(木曽)を成し遂げ、笑顔で引退することを期待したい。

(記事 太田悠貴)

 

試合後の選手たちからは充実感がうかがえた

試合後の選手たちからは充実感がうかがえた

試合後選手コメント

 

宮本漠之主将(法4・慶應高)

 

(今日の試合を振り返って)春、秋と今年のチームは2部リーグで下位に沈んでしまって、最後残されたチャンスが早慶戦ということで、4年生を中心にみんながリーグ戦が終わってからも集中して今日のために毎日取り組んできたので、なんとしても勝ちたかったんですけど、最後相手が1部リーグで優勝している早稲田だったので、地力の差が出てしまったのかなと思います。それは最後反省点です。(今年1年間を振り返って印象に残っていることは)6月に行われた京都・甲南定期戦で2連敗してしまって、そこでチームとしてまた一からやり直さなければならなかったので、その2連敗は今でも忘れられないです。(主将として一番大変だったことは)チームなのでもちろんみんな勝ちたいという思いは一緒なんですけど、その中でも自分の役割とか、チームに対してどう貢献していくのかとか、そういったところも個人で思っていることは異なっているので、それを見て聞きながら一つの方向にまとめるというのが、一番苦労したところだと思います。2連敗してしまった時も、チームに対して不満などが聞こえてきて、それでまた一から秋リーグに向けて意見調整を図りながら、練習の中で勝ちに向かっていくといったところで苦労しました。(4年間の経験を今後どう生かしていきたいか)4年間を振り返って、つらいことも嬉しいこともたくさんあったんですけど、特にその苦しい時に、絶対に諦めないで最後までやりきるというのはこの4年間体育会で学んだことなので、これから社会に出ても苦しい壁とか無理だとか思うことがあると思うんですけど、そういう時に絶対にやってやるという気持ちは忘れないでいたいと思います。(後輩にメッセージを)今日も3年生の木曽選手だったり、中田選手といったところが下級生の中心となって活躍してくれたので、僕たちが果たせなかった打倒早稲田というのを来年こそは成し遂げてくれると僕は信じているので、これからもOBとしてできる限りのサポートはしていきたいと自分自身思っています。来年に向けてまた僕たち以上の結果を必ず残して、最後笑顔で勝利して引退してほしいと思います。

 

鈴木高信(経4・慶應高)

 

(今日の試合にどのような気持ちで臨んだか)ハンドボール人生の集大成として、すべてを出し尽くしたいと思って臨みました。(出し尽くせたか)ところどころで躊躇した場面もありましたが、最後まで気持ちは切らさずにできたと思います。(今日の試合を振り返って)前半からこっちのいいペースで狙い通りにとばせました。後半の最初のほうで離されてしまったのですが、最後までくいさがって結果的には負けてしまいましたが慶応の良さは出せたと思います。(後輩へのメッセージを)僕たちは1部昇格という目標が達成できなかったんですけど、後輩たちにはそれを達成して欲しいです。

 

木曽朋尚(経3・湘南高)

 

(今日の試合にどのような気持ちで臨んだか)4年生とできる最後の試合ということもありましたし、自分は先週けがをしてしまってギリギリ間に合うかというところで痛み止めを飲みながらの試合で、1年の締めくくりの試合なのですべてを出しきろうと思っていました。(自身のプレーについて)ちょっと出来すぎたかなと思っています。練習で出るいいところが上手い具合に全部出た感じです。(来年の目標は)チームで掲げている1部昇格と早慶戦勝利を目標に頑張っていきたいです。

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