4月19日、新横浜スケートセンターにて第38回リリーカップカナガワが行われた。慶大スケーターの今シーズン初舞台となった今大会、地方大会とはいえ久々の舞台は貴重だ。慶大からは小曽根孝浩(環3)と鈴木美桜(法2)が出場。小曽根は調子が悪いなりにも冬場に練習してきた成果を発揮。鈴木は初挑戦という自身振り付けの新プログラムで試合に臨んだ。
選手権男子
・小曽根孝浩(環3) 76.25点 2位
選手権女子
・鈴木美桜(法2) 64.73点 4位
小曽根は選手権男子の2番滑走で登場。曲は昨年に引き続き『Luv letter』を使用。冒頭、全集中を注いだというトリプルフリップで転倒。しかし回転は認められ「自分の中で一番良かった」と上々の立ち上がりを見せる。その後も波に乗って行きたいところだったが、「気持ちが切れてしまって」(小曽根)ジャンプのミスが続いてしまう。その分スピンやステップで持ち味を発揮。緩急のメリハリある表現力でせつない曲の世界観を体現し、会場はを小曽根ワールドに引き込まれる。不調の中でも練習を積み重ねてきたトリプルフリップを跳べたことは自信となった。持てる技を増やすため、まだまだ成長を見せ続ける小曽根。今季の飛躍に期待したい。
鈴木は光り輝く海を彷彿させる白を基調とした衣装で、選手権女子5番滑走で登場。「初めて自分で振り付けした」と言う新プログラムは、映画『タイタニック』の荘厳な曲調から始まった。前半のジャンプは手をつく場面もあったが大きなミスなく着氷。ゆったりとした曲調に変わった後半は、長い手足と柔軟性をいかした伸びのある演技を披露。ボーカル部分では最大の見せ場であるコレオシークエンスで見るものを圧巻させる。両足着氷などジャンプでは細かいミスが続き「ミスだらけだった」(鈴木)と言うもののステップ、スピン、スパイラルでは精彩を放ち、最後は笑顔で演技を締めくくった。納得のいく演技へと…。さらなる試行錯誤を経て鈴木だけのタイタニックに磨きをかけていく。
(記事 木下恵)
小曽根 孝浩 (環3)
(本日の演技を振り返って)正直最近調子があまり良くなく、とりあえず最後まで演技できたらいいなと思ったのですが、冒頭のトリプルフリップが今まで降りたててなかったのでそれに全ての集中を持って行こうと思っていました。結果、回転が判定されて片足で転ぶことができました。エッジエラーもアテンションもそうです。自分の中で一番良かったフリップができました。そこはすごくよかったのですが、その後気持ちが切れてしまってミスが続いてしまったので次の四大戦では最初ミスしても次につながる演技をしていきたいです。(前回からどのような練習をしてきましたか)今年は全日本の枠がどうなるかわかりませんが、西から強い選手が上がってきたり、東でも強化選手などがシニアに上がってくる予定だそうなので、激戦になると思います。今までジャンプは2種類しか飛べなかったのですが3種類目、4種類目習得のための練習に重点を置いていたのでジャンプの安定性というものはなかったのですが、練習の成果は今日の最初のフリップにも出て良かったと思います。あとはシーズンに向けて次は安定した演技ができるように反復練習していきたいなと思います。(前回から演技で変えてきたところがありましたが)最初のジャンプがダブルルッツだったのですが冒頭はトリプルフリップにしました。今日に関しては臨機応変に変えて踊りました。(今後に向けて)まだシーズン入っていないのですが、オフシーズンでも目標に近づけるような演技ができたと思います。次は徐々に安定していけたらいいなと思います。
鈴木 美桜(法2)
(新しいプログラムはいかがでしたか?)緊張したのですが、やはりまだ滑り込みが足りなかったかなと思います。(新しいプログラムにはどのような想いが込められていますか?)初めて自分で振付したプログラムなのですが、壮大な音楽が気に入ってます。タイタニックは映画も結構見て好きなので、ボーカル入りに初めて挑戦しました。曲調が全部違う風に構成されているので、その曲調に合わせた表情とかも変えていけたらいいなと思って作りました。(プログラムの中で見てほしいところはどこですか?)先生にボーカル入りを使うときは、ボーカルのところで何かインパクトのあるものにした方がいいと言われて、ボーカルが始まるところにコレオシークエンスというスパイラルを持ってきました。そこで盛り上げられればなと思います。(何か修正していきたいところはありますか?)もうミスだらけだったのですが、やはりジャンプが決まらないと点数も伸びないので、試合があと2試合続くのですが、ジャンプに自分で自信をつけられるように調整していきたいと思います。(今後に向けて一言お願いします)まずは四大戦に向けて、その次は春関に向けて一つ一つの試合をきっちり自分の納得のいく演技ができるといいなと思います。
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