第89回関東大学サッカーリーグ戦
第9節 2015/5/16(土)13:50KO@龍ヶ崎市総合公園たつのこフィールド
慶應義塾大1-1中央大
【得点者(アシスト者)】
〔中〕30分 矢島 輝一 〔慶〕 54分 山本哲平(望月大知)
◇慶大出場選手
GK宮原隆志(経4・武蔵高) |
DF溝渕雄志(環3・流通経済大学付属柏高) |
DF久保飛翔(環4・済美高) |
DF望月大知(環3・静岡学園高) |
DF宮地元貴(総3・東京ヴェルディユース) |
DF井上大(総3・國學院久我山高) |
MF山田融(総4・横浜F・マリノスユース) |
MF端山豪(総4・東京ヴェルディユース) |
MF渡辺夏彦(総2・國學院久我山高)→76分 MF手塚朋克(環2・静岡学園高) |
MF松木駿之介(総1・青森山田高)→87分 黄将健(総4・近畿大学付属高) |
FW山本哲平(政3・國學院久我山高) |
慶大は前節復帰を果たした久保飛翔(環4・済美高)、出場停止明けの宮地、今季も安定したカバーリングを魅せる望月大知(環3・静岡学園高)を中央に配置した5バックで試合に臨んだ。 序盤から慶大がサイド攻撃を主体に攻め込む。13分に溝渕雄志(環3・流通経済大学付属柏高)がクロスを上げ、渡辺夏彦(総2・國學院久我山高)がシュートを放つもジャストミートせず。15分には端山のCKから久保がヘディングで強烈なシュートを打つが、味方に当たり不運な形で先制を逃す。その後、井上大(総3・國學院久我山高)のクロスに松木駿之介(総1・青森山田高)が合わせるもゴールならず。 チャンスを活かせないでいると中大に反撃を許す。30分、左サイドからクロスを上げられ、相手のシュートを溝渕がブロックした際に手に当たりPKの判定。これを19番矢島に決められ、先制を許す。その後慶大は猛反撃。43分に松木がドリブルからシュートを打つも相手GKのファインセーブ。 前半終了間際に山本哲平(政3・國學院久我山高)がこぼれ球を狙うなど攻め続けるが同点とすることはできなかった。
後半開始後は相手にセカンドボールを拾われ、チャンスを作れないでいたが、54分に端山のFKに望月が頭で折り返し、最後は山本が決め、同点に追いつく。その後は慶大が試合を支配し続ける展開となる。64分、松木の絶妙なラストパスから山本がキーパーと1対1となるがボールはゴール右へ。そして77分、端山のFKのこぼれ球に反応した松木がペナルティエリア内で倒されPKを得る。しかし、端山のキックは相手GKにコースを読まれ、最大の逆転チャンスを逃す。その後、渡辺に代え手塚朋克(環2・静岡学園高)、松木に代え黄将健(総4・近畿大学付属高)を投入しさらに猛攻を仕掛ける。89分、代わって入った黄からのパスを山本が左足で打つがゴール上。ロスタイムには端山のフリーキックを望月がヘディングで合わせるがゴールならず。終了間際にも黄のパスを山本がフリーでシュートを打つがわずかに外れ、ここでタイムアップ。 慶大は相手のシュート2本に対して、17本のシュートを浴びせるが逆転することが出来ず、あまりにもったいない試合であった。 リーグ戦開幕直後は好調であった慶大。「チーム全体としてこのゲームをものにしようとか、勝利を勝ち取ろうとか強い雰囲気とかオーラを感じない。」(須田監督)と気持ちの緩みもあるのかここ数試合は勝ち切れない試合が続いている。前期リーグ戦も残り2試合となった。関東リーグ優勝のためには勝利しか許されない。気持ちを切り替えて開幕直後の闘志あふれるプレーをもう一度魅せてほしい。
(記事 吉田遼平)
◆試合後コメント
須田芳正監督
(今日の試合を振り返って)凄くもったいなかったです。2点を取れなかったのは本当にもったいなかったですね。(前半に失点してしまいましたがその後はどのような戦術で臨みましたか)失点後もクロスへの対応はもう少し相手に付かなければならないとは思いましたが、それ以外は守備については安定していました。攻撃に関しては哲平に対して夏彦(渡辺)と松木がツーシャドーのように中でプレーしてサイドの選手を前に上げて、あとは相手の左サイド(38番)の裏がチャンスになるところだと思ったのでそこを狙いました。そこへの入り方もサイドハーフの溝渕が入っていったり、一本のパスでいくならトップの哲平(山本)が入ったり、あるいは良い形で繋がっていったら逆サイドのサイドハーフがそこに斜めの動きで入っていこうとして、とにかくそこを徹底して使っていこうという方針で臨みました。それは上手くできたのですが、やっぱり決めれなきゃ勝てないし、間違いなくうちらがゲームを支配していて勝ってもおかしくないようなゲームでしたね。けれどもサッカーはシュートを決めないと勝てない。もちろんPKを端山が外したり哲平が決定的なところで外したり最後のラストパスがずれたり、いろいろあってそれは仕方がないことだけど、チーム全体としてこのゲームをものにしようとか、勝利を勝ち取ろうとかその強い雰囲気とかオーラを感じない。それは甘さじゃないかなと思います。今日は良いゲームだったとは言えないですね。今シーズン彼らは優勝を目指して取り組んでいるのだから、優勝するようなチームがこのようなゲームを本気でやっていいのかと僕は思います。チームの目標に対しては非常に不甲斐ない試合内容でした。(次節へ向けての課題)まずは気持ちの部分が大きいです。うちらの場合は相手のスカウティングが重要で、相手の長所を徹底的に消して相手のウィークポイントを突くという方針なので、今のスリーバックは非常に守備力が強いので基本的にはスリーバックでいくと思いますが、相手の戦術、特徴を分析して弱いとこを突く、ストロングポイントを消すような一週間トレーニングする。そしてシュート練習をするしかないですね。
久保飛翔 (環4・済美高)
(今日の試合を振り返って)相手に先取点を取られることは僕らにとってあってはならないことですが、その後はしっかりゲームを立ち直らせて失点したショックで下を向かずにしっかり前を向いて取り返そうという気持ちがチーム全体にあったのは良かったと思います。ただその後に結構チャンスがあったのにもかかわらず逆転できなかったのは今のチームの弱さが出てしまったと思います。(前半に失点してしまったがその後は具体的にどのようなことを考えてプレーしましたか)両サイドバックを前半よりも高めにポジションを置かせて、守備よりも攻撃ということを意識しました。(後半はチャンスが多く、勝ちたいゲームではなかったか)そうですね。最後のチャンスでの集中力は全員が高めなければならないし、後ろから見ていて、ゴールまでの流れでチーム全体で攻めているというより、個人個人が独力で攻めているという感じがしていてそういう面が最後にゴールを決められないところかなと思っています。(次節に向けて)関東リーグ優勝ということを目指す上で、勝利だけを追求するために、また初心を思い出してサッカーだけでなく私生活も振り返って新たな気持ちで目の色を変えてやっていこうと思います。
端山豪(総4・東京ヴェルディユース)
(今日の試合を振り返って)勝てるゲームで勝ち点を落としてしまったという印象です。(相手に激しくチェックされる場面が多かったように思うが)そんなに相手のマークが激しいとは思わなかったんですけど、もっと得点に絡むプレーを意識してたんですけどこういう結果となってしまって残念です。(次節に向けて)本当に落とせない状況になってきているので、しっかり勝ち点3をとって前期をいい流れで終えて後期をしっかり勝てるように、その第一歩としてしっかり勝ち点取れるようにしていきたいです。
宮原隆志(経4・武蔵高)
(前節の敗戦を受けて、どのような意気込みで臨みましたか)優勝を目指しているので、今日は必ず勝ちたいなと思っていたので、勝てなくて残念です。(今日の試合を振り返って)後半は押している時間が長かった分、そこでしっかり勝ちきるというのが今後課題になってくると思います。(PKの失点シーンを振り返って)方向は読んでいたのですが、届かなくて悔しかったです。(失点はPKのみだったということに関して評価は)これはベースにして今後も続けていきたいと思います。(次節に向けて)これから上位を目指すためには、次節は必ず勝たなければいけないと思うので、勝てるようにまた1週間準備していきたいです。
DF井上大(総3・國學院久我山高)
(今日の引き分けをどう捉えているか)監督もおっしゃっていたんですけど、残念な試合だったと思います。一点先制された中で、後半はあの時間に追い付いて畳み掛けないといけないところで、自分も含めてチーム全体で相手を圧倒できなかったことがすべてかなと思います。(ウイングバックとしての出場たったが)前半は5バックの一角として、(後ろが)4枚のときと同じぐらい(中央に)しぼって、守備の意識を高く持っていました。でも実際に、相手の17番のサイドハーフの選手にクロスを簡単に上げられてしまったので、ハーフタイムに監督から指示されたこともあって、後半は高い位置から守備をしようと意識していました。(次節に向けて)今日は個人的にも、ボールを要求した割にクロスの精度が低かったし、前節同様シュートチャンスで枠に飛ばすことができなくて、チームに迷惑をかけてしまって反省することばかりでした。次節はまた新たな気持ちで、勝利するためにしっかり準備して臨みたいです。
山本哲平(政3・國學院久我山高)
(今日の試合を振り返って)点を取れたのはよかったですけど、2点目を奪えなかったので、チーム的にも引き分けで終わってしまって悔しい気持ちがあります。(久しぶりのスタメン出場だったが)自分的には調子が良くなかったわけではなかったんですけど、点が1節から奪えてなかったので、点を奪うことを意識して臨みました。(同点ゴールで流れを引き寄せたように見えたが)点を取れたことについては自分的にはよかったのですが、今日は正直勝ち試合だったし、自分の中でもあと3本決定機を外してしまったので、勝たせられなかったという気持ちの方が大きいです。(次節に向けて)優勝争いしてる上でもう負けられないと思うので、次は絶対勝てるように頑張ります。
松木駿之介(総1・青森山田高)
(今日の試合を振り返って)優勝争いをしたいというチームの目標がある中で、こういう試合を勝ちきれなかったのはすごく悔しいです。(後半は相手を終始圧倒したが、ハーフタイムに監督からどんな指示があったのか)とにかくサイドの裏のスペースがウィークポイントだから、そこをどんどん突いていこうということで、前から前から行こうということで、やっていました。(今日はフォーメーションを変えて臨んだが、プレーしていてどうだったか)すごくハマってはいたと思うし、ディフェンスの3枚が強いので慶應らしさというのは出ると思うんですけど、もっともっとゴールに向かっていかないといけないし、前の3人がもっと近い距離でやれたらもっとうまくできると思うので、そこを意識してやっていきたいです。(他会場でも上位陣が足踏みしているが、その中で今日のこの勝ち点1をどう捉えているか)それでもやっぱり勝ち点3を取らなきゃいけない試合だったし、優勝争いをしていくうえで、上位陣が足踏みしている状態でも僕たちが追い越していくくらいじゃないと優勝争いに食い込めないので、今はもう中位だと思うので、目の色を変えて危機感をもってやっていきたいです。
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