――慶應に入って八年目。ずっと早慶戦を見てきてどんな思い出がありますか
「慶應の三連勝も全部見ていました。多分普通部の三年の時に初めて見に行ったのかな。それで高1の時に増田(増田湧介・昨季卒)くんが一年生でゴールを決めて増田くんすごいなと思っていたら、大学入って一年間だけ被れて嬉しかった覚えがあります。慶應ソッカ―部に憧れたきっかけは、普通部三年の時の早慶戦でした。」
――選手として見てきた早慶戦とマネージャーとして関わる早慶戦、どういう点が違いますか
「いや、もう違いすぎて言葉にするのが難しいですけど。前までは、ただ900円払って見に行っていた早慶戦が半年も前から会場を選ぶところから日時決めるところまで関われるというのは、裏側を知ることができるし、勉強になります。自分にとって間違いなくプラスなことだし、一試合やるためにこれだけ準備するんだっていうことを学べるというのは長期的に見たときに人生において必ず活きてくるなと思っています。その試合をやるために何故半年も前から準備しなきゃいけないのかと思っていたんですけど、でもそれにはちゃんとした理由があるし、今こうして直前にならないとできないこともあるので、計画性を持つというか、先のことを見通す力というのは、早慶戦ひとつ動かすだけで本当に勉強になります。」
――半年前というと初めは全く形が見えていなかったと思うんですけど、直前に控えて、どのような気持ちですか
「まだ、そんなに高ぶってはいないけど、大学サッカーは野球やラグビーに比べると人気が劣っていると思っているが、この大学サッカーというカテゴリーで一万人集める試合はやっぱりすごいなと思っています。もちろん、サッカーに携わっている人間にしてみれば、一万人の前で等々力のピッチでプレーするというのは、大きな目標であるだろうし、この試合を開催するための力になれたというか、俺がこの試合に関われたという自負があるので、楽しみです。」
――応援において改革を断行されましたが雰囲気づくりとしてはどんな手応えを感じていますか
「応援は同期の暁星出身の安井がとても応援好きなので、二人でちょっとメス入れようという話に開幕前になりました。一気に全部やっても覚えられないから毎節三曲くらいを目安に徐々に増やしていきました。保護者の方々やOBの方々に今年は応援のレパートリーが増えて楽しいねとか言って頂くんですけど、そういう反響とかを聞くと嬉しいです。」
――慶應ソッカ―への愛を語ってください
「ここの組織には普通部の時からずっと憧れを持っていて、どんな形であれソッカー部の一員になれたらかっこいいなと思っていたので、塾高ソッカ―部を引退して、ここでマネージャーになるということを決めていました。それ以外のことは全く考えていなかったです。それはもうはっきりとしたビジョンでした。ここのチームの良いところは選手がマネージャーに気を遣ってくれるところとか、邪険になんて絶対扱われないし、お前らがいて俺らもサッカーができているんだということを常に口にしてくれるので、この点は他の部にはない気概じゃないかなと感じています。そういう風に選手からの矢印を感じるととてもモチベーションにもなりますし、覚悟を持ってやりたいと思います。サッカーで日本一になる事を目標にしているけど、僕は組織としても日本一の集団になろうということも掲げているので、サッカーで日本一になるうえでそこは絶対に欠かせない条件であると思います。一人一人が戦える集団になるため、欠かせないマネ部屋になるという目標を持って、早慶戦に臨みたいと思います。」
駒野さん、ありがとうございました!
(取材 森本凜太郎)
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