【ソッカー男子】第12節(延期) 攻守において圧倒!後期開幕3連勝で視界良好 順大戦

松木に歩み寄る渡辺と手塚

松木に歩み寄る渡辺と手塚

ここ2試合で7得点と攻撃陣が好調の慶大。先週末に行われた駒大戦では危なげなく得点を重ね、3-0で勝利。中2日での試合となったが、勢いそのままにこの試合も慶大攻撃陣が牙をむいた。前半30分に先制し、1-0で試合を折り返すと、後半早々に2点を追加。ほぼ完璧な内容で3-0と完封で後期3連勝を飾った。

 

第89回関東大学サッカーリーグ戦 第12節(延期) 

2015/9/22(火)11:30KO @国士舘大学グラウンド

 

慶應義塾大学30順天堂大学

 

【得点者(アシスト者)】 

[慶]30分 松木 駿之介 (渡辺 夏彦)

[慶]53分 渡辺 夏彦

[慶]56分 松木 駿之介 (山本 哲平)

 

◇慶大出場選手

GK宮原隆志(経4・武蔵高)

DF手塚朋克(環2・静岡学園高)

DF久保飛翔(環4・済美高)

DF望月大知(環3・静岡学園高)

DF井上大(総3・國學院久我山高)

MF山田融(総4・横浜F・マリノスユース)

MF宮地元貴(総3・東京ヴェルディユース)→87分豊川功治(ジェフ千葉U-18)

MF渡辺夏彦(総2・國學院久我山高)→77分小谷春日(環1・藤枝東高)

MF松木駿之介(総1・青森山田高)

FW田中健太(法2・横浜F・マリノスユース)

FW山本哲平(政3・國學院久我山高)→70分黄将健(総4・近大附属高)

警告の累積で出場停止の溝渕雄志(環3・流通経済大学付属柏高)が普段務める右サイドバックの位置には手塚朋克(環2・静岡学園高)が入り、その一列前には渡辺夏彦(総2・國學院久我山高)がスターティングメンバーに復帰した。

引き続きボランチ起用となった宮地

引き続きボランチ起用となった宮地

実りの秋とでも言うべきか。慶大の勢いが止まらない。今日も青空の下、イレブンが躍動した。まず5分、ハーフウェイラインを越えたあたりでボールを受けた山本哲平(政3・國學院久我山高)が左足でロングシュート。際どいシュートで順大ゴールを脅かす。一方の順大はボールを保持しながらもなかなかチャンスに結び付けることができない。それは慶大の組織的な守備が順大の縦パスを上手く封じていたからだ。すると30分、敵陣中央でボールを受けた田中健太(法2・横浜F・マリノスユース)がドリブルで相手を剥がすと右前方に空いた広大なスペースにパスを送る。そこへ走りこんだ渡辺が中央へ折り返すと、最後は松木駿之介(総1・青森山田高)が押し込み慶大先制。松木の4試合連続ゴールで全く無駄のない完璧な攻撃を完成させた。

スタメンに復帰した渡辺が躍動

スタメンに復帰した渡辺が躍動

後半も慶大が攻め立てる。53分、ファイナルサードでボールを持った渡辺が強烈なミドルシュートを放ち、これがゴール左隅に突き刺さる。1得点1アシストで好調ぶりをアピールした。すると慶大はその後すぐに試合を決めにかかる。56分、カウンターから左サイドの裏のスペースへ抜け出した山本が中央へパスを送ると、待っていたのは絶好調の松木。ゴールを背にしていたが、巧みなコントロールから右足を振り抜き勝負あり。ルーキーの得点ランキング3位となる7ゴール目で3-0とした慶大は、終了間際に迎えたピンチも宮原隆志(経4・武蔵高)のビッグセーブでしのぐと、見事完封での3連勝を収めた。

2得点の松木が後期開幕3連勝に導く

2得点の松木が後期開幕3連勝に導く

直近3試合で10得点と破壊力が増している慶大攻撃陣。だが、この試合では守備陣の仕上がりの良さがとても強く印象に残った。ボールを大事に保持するスタイルの順大を相手に、カギとなる“縦パス”を完全に封じて見せた。ボランチの位置に屈強な宮地元貴(総3・東京ヴェルディユース)が構えることによって、中盤における守備の構成力が格段に高まった。久保飛翔(環4・済美高)と望月大知(環3・静岡学園高)の両センターバックも自信を持って、前でチャレンジすることができていた。

関東大学サッカーリーグ1部での3連勝は実に46年ぶり。3位で迎える次節は須田監督が「一番安定したチーム」と評する法大との対戦だ。優勝を狙うために、絶対に落とせない一戦。攻守ともに充実の慶大が愚直に勝ち点3をつかみにいく。

(記事 森本凜太郎)

 

試合後コメント

須田芳正監督

(攻守においてレベルの高い締まったゲームだったという印象を受けたが)90分間本当に集中していて、特に守備のところですね。今日のポイントは縦パスを絶対に入れさせないと。中を絞って外に行かせるということで、それをテーマにやったんですけど全員が集中して守備していたので非常に締まったゲームになったと思います。(松木選手と渡辺選手という2列目の選手が活躍していたが)松木はすごく得点に絡むので、彼の場合はサイドアタッカーというよりはストライカーという形で。ボールを持ったらとにかくゴールに向かえと。あと、逆サイドにボールがあったらストライカーのポジションにいなさいと言っている。ナツ(渡辺夏彦)の場合は逆にトップの選手が裏に出てディフェンスラインを下げたところのギャップでボールを受けて、つなぎ役として仕事しなさいということ。それプラスゴール前に入っていくということですね。彼は本当に高い戦術眼と技術があるので。今日は彼の良い部分が出たと思います。(攻撃陣が絶好調ということで嬉しい悩みなのでは)夏場から前は2セット作れるくらいで、誰との組み合わせが良いか誰が調子良いかで使っていこうと思っていたので、調子良い選手をこれからも使っていきたいです。(次節上位対決だが、前回の対戦を踏まえてイメージはできているか)ある意味今の1部の中で一番安定したチームだと思います。特に攻撃の質は非常に高いのでそこの部分をどう止められるかというのがポイントになってくると思うし、なおかつボールを奪ったあと効果的に得点ができるか攻められるかというところもポイントになると思うので、その準備を今度は三日間しっかりあるのでやっていきたいと思います。

 

久保飛翔(環4・済美高)

(かなり締まった試合でしたね)やることがチーム全体で徹底されて、自分たちのやりたいようにゲームが進められたかなと思います。でも、まだ何回か隙を見せちゃダメというところがあるので今日できなかったところは全体で反省して修正して次の試合に臨みたいと思います。(相手がだいぶボールを大事にしてくるチームということで縦パスに対してほぼ全て前でチャレンジできていたが)全体でビデオ見てしっかり共有して、リサーチの人もしっかりスカウティングしてくれて相手の攻撃の仕方というのが全体でイメージを共有できていたかなと思います。かなり試合を進めやすかったです。あと全体のボールの取りどころとしては縦パスのところは全員で意識しようとしていたので、そこは上手く出たかなと思います。(後期からボランチの位置に宮地選手が入っているが守備面においてやりやすさはありますか)僕らセンターバックの前で元貴がいることによってゴールキックの時にあいつが競ってくれて、しっかりと後ろが4枚構えられるので全体的に崩れる場面がないです。深い位置に元貴がいるのでしっかりセカンドボールや球際のところで相手を潰す役割をやってくれます。(次節に向けて)やることは変わらないし、今までやってきたことを出すということですね。

 

山田融 (総4・横浜F.マリノスユース)

(安定した試合展開でしたが、試合を振り返って)良い時間に先制点が取れて、チームとして方向性がはっきりしたので、良い戦いができたと思います。(中盤を上手く支配することができましたが、意識したことは)長いボールを蹴った後のセカンドボールであったり、相手の10番と24番が良い選手なので、距離を近くしてフリーでやらせないことを意識してプレーしました。(後期リーグ戦開幕3連勝中だが好調の要因は)トップチームだけでなく、BCチームを含めて120人全員が意識高くプレーできていることと、BCチームも結果が出ていることが好調の要因だと思います。(次節に向けて)4連勝などは特に意識せずに、目の前の試合を一戦一戦120%で試合に臨んで、またチーム全員で勝利を目指して頑張りたいと思います。

 

山本哲平(政3・國學院久我山高)

(今日の試合を振り返って)まず勝てたことはよかったのですが、個人的に言うと得点を取りたかったというのはありました。(松木選手へのアシストについて)2-0の場面で自分で行けたのですが、松木がフリーだったので3点目を取って全体的に楽に試合を進めたかったので、そこはパスという選択をしました。(ご自身が点を取るためにどのように準備をしていきたいですか)自分のアシストを振り返ると、今日は違いますが、2試合ともゴール前のシュートを打てる位置に行けていなかったので、例えば今日の1点目の松木のシュートだったら自分もゴール前に入れるようにできたと思うので、ゴールを取るために次はどうすれば良いかを自分の中で反省しながら、特にゴール前に入っていくということを意識してやっていきたいです。(次節に向けて意気込みをお願いします)相手の法大には前期の最初は3-0で快勝したのですが、そこから相手も調子が良くなって前期やったときよりも強くなっているので、しっかり勝てるようにみんなで準備していきたいです。

 

宮地元貴(総3・東京ヴェルディユース) 

(後期開幕3連勝ですが)チームとして開幕スタートダッシュを良い形で切れました。優勝を目指しているので、その中で勝ちを積み上げられているのは大きいと思います。(今日の試合内容を振り返って)相手がどういうサッカーをしてくるのかはスカウティングチームが調べてくれて分かっていたので、その通りやってきて、自分たちのサッカーも上手く対応できたと思います。(今日は大活躍でしたが)前がたくさん点を取ってくれるので、後ろも安心してプレー出来ていて、前の選手に感謝したいと思います。(自分のプレーに関しては)個人的には割り切ってプレーしているのですが、セカンドボールとか球際のところだったり、声を出し続けるところだったりは自分の特徴として出していかなければいけないと思っていて、攻撃面でまだ少し課題が残るので、ポゼッションのところだったり、攻撃の起点になれるようにしていきたいと思います。(相手の10番とのマッチアップについて)ある程度は抑えられたので良かったですね。(次節に向けて)おごることなく4連勝目指して自分たちのサッカーをして勝ちたいと思います。

 

渡辺夏彦(総2・國學院久我山高) 

(試合の内容について)言ってしまえば「完璧なゲーム」というか、チーム全体としてやろうとしていたことが言うことないくらい完璧だったと思います。(ゴールシーンを振り返って)前にスペースが空いて、相手も来るのが少し遅れたので、もう打つしかないというシーンで、きれいにシュートまでのプロセスが完璧で自分の中でも上手くいったかなと思います。(14節にプレーしていないことはどう働いたか)メンバーから外れたことで悔しさもありましたし、この試合で結果を残したいという思いもありましたし、そういう意味では1得点1アシストというのは良かったと思います。(右サイドの連携について)手塚と縦の関係で一緒にやるには初めてだったのですが、今日は割と相手の左サイドは高い位置を取って攻めてくる方だったので、なかなか手塚も高い位置を取れなかったのですが、普段から仲もいいし、フィーリングもすごく合うし良かったです。(次節に向けて)完璧なゲームをして3連勝という1つ壁を乗り越えたところですが、僕たちはあくまでも優勝を狙うということで、3連勝で次に負けたり引き分けたりというのは許されないし、トップとの差をどんどん埋めていくためにも追い越すためにも4連勝するということと、気を緩めないで次のゲームの準備をすることが大事だと思っています。今日完璧だったので、次のゲームも完璧なゲームをするというのを徹底してやっていくだけです。

 

田中健太(法2・横浜F・マリノスユース)

(後期開幕3連勝ですが)チームのスローガンに一丸というのを掲げていて、トップチームもIリーグの結果に刺激を受けていたりと、応援、A・B・Cチーム、全体を含めてチームの強さで勝てていると思います。(今日の試合内容を振り返って)早い時間帯に良い流れでゴール出来て、完璧にこっちのリズムに出来たと思います。(自身が起点となった1点目を振り返って)裏が結構ケアされていて、相手DFが引いている状況で、足元でボールをもらって、起点になれればなと思っていたので、イメージとプレーが合わさったようなゴールでした。(3試合で10得点と攻撃陣が調子が良いですが)チームとしてはまず守備を重視するチームで、その結果、カウンターなりで得点出来ていると思うので、まず守備で絶対に気を抜かず、大事にしていきたいです。(次節に向けて)この勢いを落としてはもったいないと思うので、この勢いのままチーム一丸となって4連勝したいと思います。

 

松木駿之介(総1・青森山田高)

(後期開幕3連勝となったが、今の気持ちは)46年ぶりと聞いたのですごく純粋に嬉しいですし、この勢いをどれだけ続けられるかが優勝争いに関わってくると思うので、今の勢いというのを少しでも長く続けて、もし止まったとしても焦らず今の気持ちを忘れずやることが優勝につながると思うので、これからも頑張りたいと思います。(自身のゴールシーンを振り返って)1点目は本当にごっつぁんゴールと言えばごっつぁんゴールなんですけど、あそこに入っていけるというのが僕の強みだと思うし、あれが僕の得点の形かなとは思います。10本あって10本入っていけるのが僕だと思うので。2点目はナツくんが決めてから(相手の寄せが)ちょっと甘いかなというのは感じていて、哲平さんからボールを受けたときにもう迷いなく「シュートだ」っていうイメージができていたので、自分の中で試合中考えていたことが得点につながって嬉しいです。(今季7点目となった。あと何点取るか)とりあえずまず2桁に乗せたいです。そこからどんどん目標を上げていって、なので少しでも早く2桁に乗せることを今は目標にしています。(攻守がかみ合っていてとても充実している印象を受けた。プレーしていて手応えは)すごく後ろが安定しているかなとは思います。ディフェンスラインが集中していて、ボールが入ってきたところを潰せていますし、前線の選手も守備意識はすごく高くて、チームとして守備ができているからこそチームとして安定しているかなとは思います。(次勝てば4連勝になる。意気込みを)本当に今リサーチがうまくいっていて、リサーチ班が相手の研究をしてそれを基に僕たちができているので、リサーチ班に感謝して、次の試合も今の充実した気持ちのままでやって少しでもこの流れを続けたいです。

 

 

 

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