【競走】見事!早慶戦2連覇達成 有終の美を飾る‐第91回早慶戦

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 今年は早稲田大学所沢キャンパスで行われた早慶戦。フィールド種目では多くの選手が自らの力を存分に発揮し、早大を圧倒。トラック種目でも小池祐貴(総2)が対抗100mで優勝、中谷浩崇(理2)が対抗1500mで2連覇を果たすなど奮闘した。2015年度慶大競走部の目標の1つでもあった早慶戦2連覇を見事果たした。

 

 

 

 

第91回早慶戦@早稲田大学所沢キャンパス 織田幹雄記念陸上­競技場

対校得点  慶大 35.5点  早大21.5

 

 

 

 午前中に行われたフィールド種目から慶大は奮闘。まずは対抗やり投げで海老原正樹(総4)が64m30という大投てきを見せつけ優勝。対抗棒高跳では、野田涼平(環3)が塾記録更新には一歩及ばなかったが、5m00の跳躍を見せつけ1位に輝いた。対抗円盤投では40m04と40mを越える投てきを見せた堀内隆仁(環4)が優勝を果たした。

 

最後の早慶戦で跳躍する刈田

最後の早慶戦で跳躍する刈田

 

 フィールド種目最後の競技である対抗走高跳では、刈田真人(総4)が2m00を余裕を持って跳び、この時点で優勝が決定する。続いて2m05cmも1回でクリアすると、自身の持つ塾記録更新を狙い2m12cmに挑戦。1回目に惜しい跳躍を見せたが、この高さをクリアすることはできなかった。しかし見事対抗走高跳は刈田が制し、慶大に得点をもたらす。

 

 

 

 

 

 午前が終了した時点で、慶大25.5点、早大4.5点と21点の大差をつけた。

 

慶大の応援

慶大の応援

 

 

 午後に行われたトラック部門。注目すべきはやはり対抗100mに出場する小池だ。5月に行われた関東インカレでは、けがの影響で途中離脱。しかし全日本インカレでは自らの走りをしっかり見せつけた小池がこの早慶戦の舞台でどのような走りを見せるのか。

 今大会でも抜群のスタートを見せた小池。早大の選手と前半は肩を並べる展開となったが、後半は小池の加速について来れる者はいなかった。10”35(+3.5)で見事優勝を果たした。「疲労の溜まっているレースだった」と小池はレース後に語ってくれたが、その一方で「自分のパターンで走れた」と今回のレースを振り返った。

激走する小池(左から2番目)

激走する小池(左から2番目)

 

 

 続いて対抗1500mでは、中谷の2連覇がかかっていた。昨年の早慶戦では慶大中距離エースの村上昴輝(総3)がレース展開を作り、その流れに中谷も乗っていった。しかしその村上は今年はいない。自分でどう作戦を立て、ペースを作っていくかが大きなカギであった。

 前半は慶大勢が積極的に前に行く展開に。その中から中谷が飛び出し、それに食らいつく早大の選手。逃げる中谷を早大勢が固くマークした。「ラスト250mで前に来られた時は若干焦りました」と中谷はレース後に語ってくれたが、一度は早大の選手に捕らえられそうになった中谷であった。しかし最後に驚異的なスパートを見せた中谷。3分49秒94という好タイムで見事パーソナルベストを更新し2連覇を果たした。

フィニッシュの瞬間ガッツポーズをする中谷

フィニッシュの瞬間ガッツポーズをする中谷

 

チームの結束が感じられた一場面

チームの結束が感じられた一場面

 その後の4×200mRでは早大に敗れたものの、1分23秒31でゴールし、塾新記録を更新した。そして慶大35.5点、早大21.5点で10点以上の差をつけ、総合優勝を果たした2015年慶大競走部であった。なおMVPには1500mで2連覇を果たした中谷が選ばれた。

賞品を受け取るMVP中谷

賞品を受け取るMVP中谷

 

 

 

優勝杯を持つ頼主将

優勝杯を持つ頼主将

 

 慶大競走部にとってこの早慶戦は1年の締めくくりの大会でもある。関東インカレでは最終日まで降格圏内でありながらも最終日に驚異的な巻き返しを見せ、見事1部維持を果たし慶大競走部「らしさ」を存分に発揮した。1年間慶大競走部を率いてきた頼駿智(経4)主将は「このチームの一員であることを誇りに思う」と語ってくれた。今年も1人がチームのために、チーム全員が1人の選手のために懸命に努力する姿が何度も見られた。来年のチームにもこの慶大競走部が培ってきたものを受け継ぎ、さらなる高みを目指してもらいたい。

 

 

 

 

 

 

(記事:河合佳祐 写真:河合佳祐、森田悠資)

 

 

 

 

 

 

 

(選手インタビュー)

 

頼駿智(経4・慶應高)

(早慶戦見事2連覇果たしました!)うれしいということとこのチームで本当によかったと思っています。誇りに思っています。2015年のチームを振り返って)僕がもともと主将になって作りたかったチームは、1人1人がチームを作っているということを意識して、1人1人が目標に向かって全力を尽くす。その先にある団結を目指すチームを今年は達成できたのではないかと思います。(個人を振り返ると)選手としては全然結果を残せなくて、主将としてこういう試合にも出れないことは本当に情けないことだと思っているのですが、今こうやって振り返ってみると、仲間に助けられ、いいチームの中で1年間やらせてもらったという感謝の気持ちでいっぱいです。(来年のチームに向けて一言)来年のチームは去年、今年と確実に慶大競走部は勢いづいていて、慶應義塾体育会の中でもかなり勢いのある部活だと思うんですね。特に次の代は個々の力が本当に強いので、個人が結果を出しながらもチームとしてのまとまりを持ってさらに躍進していってほしいなと思います。彼らなら絶対にできると思います!

 

小池祐貴(総2・立命館慶祥高)

(今日のレースを振り返って)疲労が溜まっているレースでしたけれど、自分のパターンで走れたので勝てたなと思います。(今日のレースに向けての調整は)1週間前に全日本インカレでたくさん走ってきたので、1週間しっかり疲労を抜きながら、生体的な意味でからだのポジションが崩れないようにケアをしていきながら調整していきました。(チームでは慶早戦2連覇となりましたが)今年も勝つことが確実という話はしていたので、その中で全体として大差をつけて勝てたのは大きい進歩だと思います。(今年1年を振り返って)あまり自分の思った通りの結果は出せませんでしたが、最終的にはノルマはクリアできているので来年に向けていいシーズンになったなと思います。(来シーズンに向けて一 言)来年はシニアの日本代表を目指せるように強い自分を作っていきたいです。

 

中谷浩崇(理2・藤嶺藤澤高)

(早慶戦2連覇となりました。MVPおめでとうございます)去年勝ってから今年に向けて、プレッシャーがあったのですが、勝つことができてよかったです。まさかMVP取れるとは思ってなかったので、びっくりしました。(レースを振り返って)こっちの作戦どうりでいたのですが、ラスト250mで前に来られた時は若干焦りましたが、余裕があったので最後のスパートもすることができました。(今年1年を振り返って)シーズン前半はうまくいかなくて、どうしたら良いのかわからなくなる時もありましたが、最後こうして締めくくれたので、まぁ良かったんじゃないかなと思います。(四年生はこれで引退になりますが)ブロック長の星さんには、四年生一人という中でチームのことを考えて下さって、それに僕も付いて行こうと思っていたので。それに応えることができてとても嬉しいです。(今後にむけて意気込みを)とりあえず休んで、また考えてやっていきたいと思います。

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