【ソッカー女子】大学リーグ第8節 組織力で相手を上回り、インカレ出場に一歩前進! 筑波大戦

前節、慶大は格上相手に同点に追い付き貴重な勝ち点1を奪った。この日は立ち上がりの早い時間帯に堀井美月(環3・常盤木学園高)がラッキーな形でゴールを決めて先制。さらに二宮早紀(環4・常盤木学園高)にもゴールが生まれ、2-0で前半を折り返す。後半、個で上回る相手に対して慶大は組織力で対抗。「最後は気持ちで」(松本)相手の猛攻をしのぎ切った慶大が、目標のインカレ出場へ一歩近づいた。

 

第29回関東大学女子サッカーリーグ戦 第8節

2015/10/25(日)11:00KO@慶應義塾下田グラウンド

慶應義塾大学2-1筑波大学

 

【得点者】

〔慶〕24分 堀井美月、43分 二宮早紀

〔日〕71分 横山亜依

 

◇慶大出場選手

GK野村智美(総2・作陽高)

DF松本朋子(総4・十文字高)

DF田中康子(総3・常盤木学園高)

DF宮田あずさ(環3・文京学院大学女子高)

DF平田諒子(文4・福岡女学院高)→46分梅原那奈(環4・常葉学園橘高)

MF下山田志帆(環3・十文字高)

MF栃木栞(環3・十文字高)

MF中島菜々子(総1・十文字高)

MF二宮早紀(環4・常盤木学園高)

FW堀井美月(環3・常盤木学園高)

FW宮川渚(理3・成城学園高)→65分志鎌奈津美(環1・常盤木学園高)

 

記念すべき初勝利を挙げてから2試合足踏みが続いていた慶大。目標のインカレ出場に向けて、これ以上の取りこぼしは避けたいところだ。平田諒子(文4・福岡女学院高)は、今季の関東大学女子サッカーリーグでは初スタメンとなった。

 

試合開始から、両チームともに攻撃的な姿勢を見せる。まず決定機が訪れたのは慶大。4分、右CKを宮田あずさ(環3・文京学院大学女子高)が蹴ると、ゴール前の混戦で慶大が押し込んだかに見えたがこれはゴールラインを割っていないという判定。先制の機会を逃すと、6分には慶大の右サイドをドリブルでスルスルと突破され、筑波大にCKを与えてしまう。このCKは相手のキックミスで事なきを得る。互いにチャンスを多く作り出していたが、先制点は意外な形で慶大に転がり込んできた。24分、堀井美月(環3・常盤木学園高)が下山田志帆(環3・十文字高)とのパス交換で左サイドを突破しクロスを上げると、これを相手GKがファンブル。今回はしっかりとボールもゴールラインを割っており、慶大が先制に成功した。43分には追加点。中島菜々子(総1・十文字高)が高い位置で相手からボールを奪うと、中島からのラストパスを二宮早紀(環4・常盤木学園高)がきっちり決めて2点差をつける。攻守の切り替えの速さが目立った前半は、慶大の2点リードで終了した。

 

後半開始から、相手に狙われ続けていた右サイドをケアするため平田に代えて梅原那奈(環4・常葉学園橘高)を投入。守備をより盤石なものにし、勝利を目指す。後半最初の決定機もやはり慶大。52分、宮田のFKに最後は田中康子(総3・常盤木学園高)が合わせるが相手GKのファインセーブに遭う。ここから筑波大に試合の流れが傾いた。65分に今度は野村智美(総2・作陽高)が相手のクロスボールをファンブルしてしまうが、田中がゴールライン上でかろうじてクリア。しかし71分には野村との1対1を冷静に決められ1点差に詰め寄られる。なおも続く筑波大の猛攻。77分には相手のシュートがクロスバーを直撃。「運に恵まれて」(岩崎監督)このピンチを切り抜けると、松本朋子(総4・十文字高)主将を中心に守備陣が最後まで体を張って同点弾を許さず、試合終了。下田グラウンドに喜びの声が響き渡った。

 

個で上回る相手に対し組織力で対抗し勝利を収めることができたのは、チーム力が増している証だ。岩崎監督が賛辞を惜しまなかった宮川渚(理3・成城学園高)らの活躍も見逃せない。この日の勝利で6位に浮上した慶大は、次節順大に勝利すれば無条件でインカレ出場が決まる。ホーム・下田グラウンドで、慶大が再び歴史を塗り替える――。

(記事 小林将平)

 

☆慶大インカレ出場の条件

次節慶大勝利→慶大のインカレ出場が決定

次節慶大引き分け→関学大が引き分けか敗戦、あるいは2点差以下での勝利で慶大のインカレ出場が決定

次節慶大敗戦→関学大が引き分けか敗戦で慶大のインカレ出場が決定

 

試合後コメント

 

岩崎陸監督

(今日の試合を振り返って)まずインカレに向けて1つ貴重な勝ち点3を取れたので、もう来週の順大戦に向かって、本当に今から切り替えて頑張っていきたいと思います。(平田を先発起用した理由は)平田はセットプレーにおいて長所があって、良いキックを蹴れて得点に直結するキックができるので、それを活かせるかなと。それとずっと練習でね、他の4年生もそうですけど出るために準備をやってきたので、ここでもうサッカー人生懸けてここで戦えということで平田を出しました。(宮川が前線で非常に良い働きをしていたがどう評価しているか)そうですね、しっかりボールを収めて起点になったり前半は本当に宮川のところから展開するような場面もあったので、それは素晴らしかったですね。(後半最後押し込まれるような場面があったが何か課題は)きつかったですね。だから自分たちがボール取ったものを相手陣内に入れなかったので、そこはもう来週に向けて大きな課題かなと思います。今日は本当に運に恵まれて、これだけ多くの方に応援に来ていただいて、その力が、本当に不思議な力が伝わったんだと思います。だから来週は自分たちの力とみんなの力を一体にして勝てるように頑張っていきたいと思います。(残り1試合となったがインカレ出場に向けて意気込みを)とにかく自分たちの自力で順大に勝って、去年引き分けだった雪辱を果たして、上に上がりたいと思うので、本当に多くの方に応援に来てもらえればと思います。

 

松本朋子(総4・十文字高)主将

(今日の試合を振り返って)立ち上がりからいい時間に点が取れましたし、前半を無失点に抑えられたので、すごくいい入りができたと思います。(後半は押される展開が続く中どういうことを考えていたか)次の1点が勝負だと思って後半に入ったのですが、相手の攻撃が前半以上に増してきたというところで最後は気持ちでやりきりました。(インカレ出場に近づいた)そうですね。他の結果次第でもあると思うのですが、来週しっかり勝ってインカレに行けるようにみんなで準備したいと思います。(最後に一言)今日はホームということもあって、本当に多くの人の応援が届いていましたし、多くの人と喜びを分かち合えたのがすごくうれしかったので、来週もその気持ちをまた味わえるように頑張りたいと思います。

 

梅原那奈(4・常葉学園橘高)副将

(ベンチスタートとなったが、前半の戦いを見てどのような印象を抱いていたか)苦しい時間帯もあったと思いますけど、先に2点を奪えたというところでチームとして気持ちの面で余裕を持っていたのかなと思いました。(後半からの投入で意識したことは)自分が右サイドに入って、中に縦パスを入れさせないようにして外に追いやろうと思っていました。ただ修正し切れなかった点もあったので、そこは課題かなと思います。(次節は最終節となるが)最後ということで(相手の順大も)インカレの出場権がかかっていて、気持ちが強い方が勝つと思うので良い準備をして絶対に勝ちたいと思います。

 

中島菜々子(総1・十文字高)

(今日の試合を振り返って)今日絶対勝たないとインカレに行けないという状況で、前半に2点を取ることができて、楽な状況で折り返すことはできたのですが、後半は攻められ続けてきつかったです。でも、守り切ることができて良かったと思います。(アシストのシーンについて)あのインターセプトは、あそこの6番に出ると感じていて狙っていたので、しっかりカットできて、フリーの早紀さん(二宮)に落ち着いてパスを出すことができたので良かったです。(後半押される展開のなかでどのようなことを考えていたか)絶対に勝ちたかったので、脚がちぎれてもいいからゴールを守ろうという気持ちで走っていました。(インカレ出場に一歩近づいた)まだ次節勝たないとインカレ出場を決めることができないので、自力でインカレ出場を決められるように、次節の順天戦もしっかりと勝ちたいと思います。

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