インカレ直前の試合となった慶関定期戦。最終セットまでどちらが勝利するか分からない接戦となったが、最後は慶大が力尽き、伝統の一戦を落としてしまった。慶大は随所にミスが目立ち、精神的・戦術的な面、両方において課題を残す試合となった。
11月28日(日) 第65回慶関定期戦 慶大-関学大 @慶應義塾大学日吉記念館
得点 | ||||
慶大 | セット | 関学大 | ||
2 | 19 | 1 | 25 | 3 |
25 | 2 | 21 | ||
25 | 3 | 23 | ||
17 | 4 | 25 | ||
11 | 5 | 15 |
今年で65回目を迎えた慶関定期戦。インカレに向け、弾みをつけたい慶大であったが、出だしからつまずいてしまう。第1セット、相手のサーブに崩され、いきなり4点を先取される。さらに、相手のブロック、フェイントにも上手く対応できず、点差を詰められない。逆に慶大は攻撃の形が上手く機能しないまま終盤へ。16-21の劣勢から、岡田(商1)を中心として3連続得点し2点差までつめよるも、そこからは相手の勢いに完全に力負けし、第1セットを落とす。宗雲監督が述べたように「攻撃のスタイルが確立されていない」ことを露呈する形となってしまった。悪い流れで迎えることとなった第2セット。第1セットとはうって変わって序盤から間宮(政2)、岡田が代わる代わるサイドからの攻撃を繰り広げ、慶大が優位に試合を進めていく。さらに9-8と1点差に迫られた場面では、間宮のサーブで連続得点を挙げるなど相手に流れを渡さない。中盤から終盤にかけてサーブミスが目立ち、失点を重ねてしまうもミスを攻撃でカバーした慶大が25-21で第2セットをものにした。
1-1のタイで迎えた第3セット。一進一退の攻防が繰り広げられた。慶大はこのセット、星谷、岡田を中心に相手の攻撃を上手く読み、ブロックが決まる。しかし、レシーブミスが多く相手の速攻やフェイントには上手く対応できない場面が見られた。逆に攻撃陣になかなかボールが集まらず、良い攻撃の形が作れない。それでも22-22から最後は星谷、岡田の1年生がしっかりとスパイクを決め第3セットは25-23で慶大の粘り勝ち。セットカウント2-1で迎えた第4セットはスパイク、レシーブ、サーブなど全体的に慶大のミスが目立つセットとなってしまった。第3セット同様、レシーブミスが多く、慶大はなかなか攻撃の形を上手く作れない状態。さらに、焦りからかここまで攻撃に勢いをもたらしてきた岡田にもスパイクミスが目立つようになるとさらに苦しい展開に。逆に、攻撃を修正してきた関学大の前に、第3セットのようにブロックも決まらず、1-1から一度もリードを奪えずこのセットを17-25であっさり落としてしまう。
第5セットも慶大にとって苦しい展開となった。序盤は、山本(環2)、岡田、星谷のスパイクの決定力が抜群で慶大がリードする形に。しかし、同点に追いつかれると粘ることができず、逆転を許してしまう。さらにリードされてからは、集中が切れてしまったのか自らのミスで失点を重ね、11-15でこのセットを落とし、2-3で逆転負け。インカレを前にいい形で締めくくることができなかった。
By Ryo Hayashi
コメント
宗雲監督(今日の試合を振り返って)振り返りたくないなぁ。試合に対するモチベーションの持ち方が幼稚。リーグ戦とか早慶戦とかは、普通にモチベーションがあるんだろうけど、慶関戦だって伝統のある一戦です。なのに、慶関戦を何か他人ごとのように感じてるんじゃないかなぁ。だから第一セット取られたときは、こんなはずじゃないと思っても誰も起爆剤になれるやつがいなかった。(インカレに向けて修正点は)インカレに向けて今は、まずチームワークがまとまっていないので色んなこと言いたいのだけど、言っていても始まらないので、この1週間でとにかく自分に恥じないプレーをしろと言ったところです。(モチベーションの問題が一番の問題ということか)問題は発見しているんだけど、その問題を穴埋めしようという考え方がまだ幼稚なんじゃないかな。(しかし、インカレまではもう時間がありませんが)正直、今年の慶應は攻撃のスタイルが確立してないから、どっちかというと間宮のサーブが決まって勢いで勝つ。根拠がないんだよ、バレーに。ただ岡田が、星谷がよくなってきているのでそこをどうやってか、いかしてパターンを作るかっていうことだったんだけれども、結局作れないまま最後のインカレまできてしまったので今から攻撃パターンをとやかく言えない。だから、気持ちをリセットさせてどれだけインカレに向けてモチベーションを上げられるか。問題なのは下級生が多いというのが裏目に出ちゃうと恐いね。(では、逆に下級生が勢いにのればチーム状況は好転するのか)結局下級生が、インカレが一番のタイトルだよということを自覚して、そうやってモチベーションが上がってくれれば、もしかしたら勢いでいいとこまで行くかもしれない。けど、下級生が、自分たちの代ではないと、逃げてしまえばあっさり負けてしまうでしょう。だから下級生がさっぱりしちゃうと心配だよね。
岡田
(今日の試合を振り返って)全体的に自分も調子よくなくてイライラしてしまって、ミスが出てしまった。反省しないといけない。(具体的には)自分はスパイクが買われているのでビシッと決めてほしい時に決めないといけないのかなと思う。(チームとしての課題は)サーブミスが多かったのでなかなかリズムに乗れなかったというところと向こうの方が全体を通してプレーの精度がよかった。(インカレの目標は)今日の試合を忘れないで次の試合では今日起きたことが起こらないようにしたい。
間宮
(今日の試合を振り返って)ミスが多かった。(敗因はミスが多かったことか)はい。コンビミスやサインミスが多かった。(自身のプレーは)最初は調子が悪くて、2セット目くらいからずっと安定してきた。スパイクミスが多かったが、それ以外は満足。(インカレへの意気込みは)いつも初戦があまり強くないチームだったが、今年は朝日大という結構強いチームなので、初戦から気合いを入れて全力でやりたい。
コメント