【ソッカー男子】新チーム始動!初の公式戦は黒星スタート 延世戦

来季、主将を務める事となった笠松

 

関東大学サッカーリーグ戦が閉幕してから約1カ月。須田新監督を迎えて新チームが動き出した。初の公式戦となった、延世大学との定期戦。勝利にこそ手が届かなかったものの、得るものの多い試合となった。

 

 

 

 

 

第47回慶應・延世サッカー定期戦

 2010/12/18(土) 14:30KO  @慶應義塾大学下田グラウンド 

試合前、両チームの選手で集合写真

慶應義塾大学0-3延世大学校

 {得点者} 後8分キム・ヒョンス(延世大) 後18分ナム・スンウ(延世大) 後47分ユ・ソンギ(延世大)

 

右サイドから好機を演出した川久保

  海外のチームという、いつもとは一味違う相手の動きを確かめるかのように、慶大は「ボールを失わない」(山浦・商2)慎重な立ち上がり。それでも徐々にペース上げていった慶大は右サイドの川久保(理2)のクロスを風間(商3)が合わせてシュートを放つなど、積極的な攻めをみせた。一方の延世大も随所にテクニック、フィジカルの強さを発揮し、慶大ゴールに迫る。しかし、両者とも最後に決め手を欠き、スコアレスで前半を終えた。

  

1年生ながら技術の高さを見せた鳥山

 

慶大は後半開始から5人もの選手を入れ替えて、試合に臨む。この交代策からは、来季を見据えて「それぞれの選手がどれぐらいやれるのか」(須田監督)を試そうという意図がうかがえた。本来はボランチでプレーする大塚(総3)をワントップに起用。その他にも戸澤(環3)、鳥山(環1)といった今シーズン出番の少なかった選手をピッチに送り出した。

強烈なシュートを放った大塚

 そうして迎えた、後半8分。延世大FWにシュートを許すと、そのこぼれ球を押し込まれて先制点を許す。追いつきたい慶大は、失点直後。鮮やかなパス回しから、途中出場の大塚がバー直撃の惜しいシュートを放つなど反撃に出る。しかし後18分、「明らかなミス」(笠松・総3)からボールを失い、速攻を許すと追加点を献上。その後は試合を支配し、チャンスを作るがゴール前での精度を欠き、得点には至らず。後半ロスタイムに再びミスから崩されて、計3失点。0-3で試合は終了した。

 新体制がスタートして一カ月という状態で迎えた今回の延世大との一戦。敗れはしたものの、今の時期は勝ち負けよりも、「出来なかった部分を修正」(藤田・政2)する事が大事だろう。今はまだまだ準備期間。4月に始まるリーグ戦では、進化した慶大が見られることを期待したい。

By Hiroyuki Tanaka

 

コメント

 須田監督

 (0対3という結果について)定期戦だったから、もちろん勝てたら良かったんだけど、今日は結果というよりも内容を重要視していました。リーグ戦が終わってから、約1カ月弱練習をしてきたんだけど、試合でそれをどれだけ出せるかというところ。それぞれ選手がどれぐらいやれるのか見れたし、良いゲームだったと思います。(攻撃に関してはサイドで起点を作るというのがべースになるか)来季に向けた準備という意味もあって、今日は4ー3ー3でやった。4ー4ー2に関してはみんな理解があるけど、リーグ戦は長いので。その時のオプションになればと考えている。4ー3ー3の特徴はやっぱりサイドで1対1を作ること。そこから、仕掛けることだったり、ためを作ってサイドバックを上がらせてという攻撃になるんだけど。それを試してみたという感じだね。(前線で起用した大塚選手やサイドで起用した戸澤選手にも良い動きが見られたが)そうだよね。大塚の場合は大きいし、テクニックもあるので、ボールが収まるからトップをやらしている。戸澤も良かったね。そういったところを見れたのも収穫だね。(逆に失点シーンはミスからのカウンターという事で修正できる)そうだね、出来るでしょう。前半は相手のシュートも2本だけだったし悪くはないよね。それに守備の練習はほとんどやってなかったから。攻撃のパス回し、ポゼッションをどうやるかという部分を練習ではやってきたので。守備は1週間もやってないかな。一応定期戦があったからやったぐらいの感じだったから。その割にはしっかりしてたよね。特に松下をあそこのポジションにするのは、ビルドアップの部分で期待していたんだけど、守備もだいぶ良かったんじゃないかと思うよ。(CBは三上選手が抜けた穴を誰が埋めるのか気になります)そうだね。今日の試合見て、松下という1つのオプションも出来たね。あと甲斐は怪我で今出てないんだけど、甲斐とか松岡あたりも出来るんじゃないかと思うよ。(新チームになって主将とかは)主将は笠松で決定。副将はまだみたいだよ。今話してるみたい。

 笠松主将

 (今日の試合を振り返って)新しくチームが始まって一カ月弱やってきたことを、やろうということを意識した。 内容自体は出来た部分もあれば、悪い部分もあったりして、失点部分に関しては明らかなミスだったんで、この時期はまだそういう勝ち負けにこだわる部分ではあまりないと思っているので、スコアはあまり気にせず、他のところをしっかり細かい部分を修正していきたいと思います。(海外のチームということで特別な対策をしたか)体の使い方とかで日本人にはないものを持っていると思うので、そういった意味で、球際で厳しく行くところはいつも以上にきにかけていた(須田新監督の印象と、李監督との違いは)須田監督は自分たちとコミュニケーションをとりながらやっていこうとする意識が凄い伝わってくる監督で、李さんに関しては三年間やってきたということもあってコミュニケーションというよりも厳しさを出せる人。そういうところが違う。(新チームでキャプテンや副キャプテンは決まっているか)キャプテンは自分がやると思う。副キャプテンについてはまたミーティングでそろそろ決めると思います。(新チームがいよいよ始まったが今後について)来年は全員が思っているように大学の日本一をとろうという目標をかかげているので、そのために逆算して、四月にピークに持っていけるように個人個人スタメン争いとかしていければチームとして強くなっていけるとおもいます。

大塚

 (今日はFWでの出場となったが)深澤さんが引退してしまったこともあるんですが、1トップにボールが収まる選手を入れたいという監督の考えもあって、やってみないかと言われました。ここ1カ月練習で試して、今日の試合という感じです。(クロスバー直撃のシュートやポストプレーで存在感を魅せましたが)そうですね。でも自分の中では、まだまだ探り探りやっているという状態で、FWのことを良く分かっていないので。トップリーグの映像を見たり、監督とコミュニケーションを取って、練習をしていかないと厳しいかなと感じます。(高さが足りなかった慶大の武器として、来季への抱負を)リーグ戦までにしっかり関東1部で戦えるようなFWに仕上げていけるように、頑張ります。

藤田

全日本大学選抜遠征からの帰国、翌日ながらフル出場を果たした

 (今日の試合を振り返って)須田監督になって1ヶ月、監督のサッカーを目指してやってきた。できたとことできなかったことがあり、できなかったことを修正するのが反省点。(できたとこ・できなかったとこ具体的には)前半は押していた。ピッチを広くとって、ボールをとった後のリアタックを早くできた。後半はそれができなかった。(2日前に台湾から帰国。疲れは)全然、大丈夫。(体調は)万全だった。(延世大学の印象は)球際に強い印象があったが、球際は来なかった。ただ、(相手を)崩せなかった。(個人的には)やりやすかった。(新シーズンに向けて)チームがインカレ出場を目指している。上位を目指すようにこだわってやっていきたい。

 山浦

ボランチのポジションから効果的なパスを供給した

 (振り返って)1ヶ月近く須田さんのもとでやって来て、出来た部分と出来なかった部分が見えて、ベースとなる球際とかそういう部分が向こうの方が上だったんで、そこをもっと意識してこれからはやりたいと思います。(ボランチとして意識したこと)今はワイドにやろうってことでやってるんで、まずはボールを失わないでワイドに持っていくことを意識してやっていました。(新チームのコンセプトは)とにかくボールを動かして、ドリブルで行くというよりはみんなでボールを早く動かして、サイドから崩していくサッカーを意識してやっています。(チームから求められていること)細かいパスが繋がった後の展開力であったり、ワイドに展開するのが自分の持ち味でもあるんで、そこの精度をもっと高めていきたいと思います。(課題は)僕としてはやっぱり守備の部分で、1対1だったりセカンドボールだったりっていう所をもっと意識してやって、あとは前線に絡んだ時に決定的なシュートだったりパスをしっかり出せる選手になりたいと思います。

慶大出場選手

GK 中川翔太45分→小島一輝

DF 黄大城

DF 笠松亮太

DF 松下純土

DF 香川佑介

MF 山浦公裕

MF 藤田息吹

MF 森田達見45分→日髙慶太

MF 河井陽介45分→鳥山翔平

MF 川久保理45分→戸澤昌博

FW 風間荘志45分→大塚尚毅

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