【ソッカー女子】関東リーグ第5節 今季初の無失点も1点が遠くスコアレスドロー 東京国際大戦

前節、今季初の3失点という大量失点で完敗を喫した慶大は初勝利を目指して東京国際大戦に臨んだ。試合は前半、相手にボールを持たれるなかで慶大はカウンターから得点を狙う。しかし相手の攻撃をよく抑えながも、攻撃の場面ではなかなか良い形を生み出せず前半は0-0で折り返す。後半に入り、前半に比べて慶大がボールを保持する時間も増えるが得点はできず。逆に、何度か危ない場面を作られながらもなんとか無失点に抑えた試合はそのまま0-0のスコアレスドローに終わり、この結果慶大は今季2度目の勝ち点1を獲得した。

第22回関東女子サッカーリーグ 第5

2016/5/14(土)11:00KO@東京国際大学坂戸キャンパス第3グラウンド

慶應義塾大学0-0東京国際大学

 

慶大出場選手

GK野村智美(総3・作陽高)

DF田中康子(総4・常盤木学園高)

DF宮田あずさ(環4・文京学院大学女子高)

DF下山田志帆(環4・十文字高)

DF高見澤るり(政3・慶應義塾女子高)→69分加藤楓琳(総1・常盤木学園高)

MF栃木栞(環4・十文字高)

MF志鎌奈津美(環2・常盤木学園高)

MF工藤真子(総1・日テレ・メニーナ)

MF松木里緒(環1・常盤木学園高)

MF庄司夏穂(総1・聖和学園高)→69分 中島菜々子(総2・十文字高)

FW宮川渚(理4・成城学園高)→HT 堀井美月(環4・常盤木学園高)

 

前節の完敗から立ち直りたい慶大は下山田志帆(環4・十文字高)をスタメンに抜てき。今季初の勝ち点3、そしてこれまで1と少ない得点を目指して試合に臨んだ。

前節の大量失点の反省を活かして慶大は前半、4-1-4-1のフォーメーションを敷き、しっかりと守備の陣形を作って相手からボールを奪ったらカウンターを狙うという戦い方をとった。しかし慶大は11分、中央左から相手に突破されシュートを許す。ここはキャプテンの田中康子(総4・常盤木学園高)がスライディングで防ぐも先にチャンスを与えてしまった。その後も相手に主導権を握られる時間が続き、23分、33分にもピンチを迎える。そんな中で慶大も時間を追う毎に徐々に守備の安定感が増し、ボールを奪ってそこから何度かカウンターを仕掛ける場面が見られるようになる。だが、松木里緒(環1・常盤木学園高)の「ゴールへのイメージがあまり共有できていない」という言葉通り上手く攻撃面での連携が噛み合わない。慶大は唯一28分、左サイドでボールを持った工藤真子(総1・日テレ・メニーナ)が個人技のドリブルで中央に切り込みシュートを放つも相手GKがこれをキャッチ。なかなかチャンスらしいチャンスを作れない。その後も両者ともなかなか決定機を作れず前半はそのまま0-0 で折り返した。

後半開始時に慶大は、宮川渚(理4・成城学園高)に代えて堀井美月(環4・常盤木学園高)を投入。すると51分、工藤の左サイドからのパスを堀井がシュート。得点にはならなかったが、良い形で後半に入った慶大は徐々に試合のペースを握っていく。続く66分、中盤右でFKを得ると宮田あずさ(環4・文京学院大学女子高)が蹴ったボールを混戦の中からヘディングシュート。惜しくも相手GKにキャッチされるが、慶大が徐々にシュートの数を増やしていく。69分には庄司夏穂(総1・聖和学園高)に代わって中島菜々子(総2・十文字高)、高見澤るり(法2・慶應義塾女子高)に代わって加藤楓琳(総1・常盤木学園高)が出場。しかしその後は一進一退の展開になり結局このまま試合は終了。0-0の引き分けで勝ち点1を獲得した。

前節の敗戦をしっかりと反省し、改善できていた部分が攻守両面において見られた試合だった。しかし、攻撃面についてはシュートの数こそ増えたものの得点は未だオウンゴールの1点のみ。今節も得点が無く、連携もまだまだ噛み合っていない場面が少なくない中で、攻撃の「方向を共有」(岩崎監督)することが今後の課題でもある。でも「格上」相手に勝ち点をとれたことはポジティブに捉えられるし、無失点で終えたことも良いこと。今後のチームの成長も期待できる内容だったのでまた次の試合も期待したいところだ。

(記事 岩見拓哉)

 

試合後コメント

岩崎陸監督
(今日の試合を振り返って)先週0-3で負けて、そこの課題をみんなで取り組んで今日の試合に臨みました。今日は10周年の記念パーティの日なので、なんとか勝ち点3を取って帰りたいと思っていました。引き分けという結果は果敢にチャレンジした結果でもあるし、まだ自分たちの詰めが甘いところもあるので、もう一度また来週取り組んでいきたいと思います。(無失点という結果は評価できるのでは)評価できるのは前半にかなり相手に背後を取られて危ない場面があったけれども、後半はそれを修正できて、危険なところでも体を張って守ったことは評価できると思います。(攻撃面の工夫について)一度ボールを出したら終わりではなくて、状態の良い選手がしっかりと前に仕掛けて、みんながパスコースを作ってゴールに向かっていくということを取り組んできたんですけど、そういう場面がちょっと見えたかなと思いますが、点に至るまでではなかったです。真ん中でもサイドでも前にボールを運べる状況であれば、それを共有してみんなが2つ目3つ目の動きをして、コンビネーションというよりもみんなが攻める方向を共有して運んでいくことが大事だと思います。(次節に向けて)今日は自分たちが勝てるチャンスがあったと思います。だけど、勝ち点3というのは、自分たちが状態良く準備できていて、その中で相手のスキを突いていくとか、五分五分の勝負で1つ相手より競り勝つということが大事で、勝ち点3を取れずに苦しい状況ではありますが、前向きに考えて次の試合で勝ち点3を取りたいと思います。

田中康子主将(総4・常盤木学園高)
(今日の試合を振り返って)今日の試合が関東リーグ残留やインカレベスト4への分岐点となると監督も言っていたし、自分達もそう感じていた中で、前節同様に得点が取れず、勝ちきることができなかったというのが課題だと感じた試合でした(試合前に監督から言われていたことなどはあるか)岩崎監督はこの試合が分岐点になると言っていて、だからしっかりと臆せずに戦えということを言われました。(今日の試合は今季初の無失点試合だったが、前節の3失点という結果を反省して活かせたところはあるか)まずは守備の部分が大事なので、前節から改善して、何度かゴール前まで攻められる場面があっても全員で体を張って守りきれたというところが今日の勝ち点1に繋がったと思います。でも強いチームは攻撃でもしっかり得点をすることができるものなので、自分達も勝つために、今後全員で攻撃の面も改善して得点できるようにしていきたいです(その攻撃面も、前節に比べたら今日は幾つかチャンスを作れていたがどのような狙いだったのか)基本的にはカウンターを狙っていました。前節は、高い位置でボールをとられてからそのまま悪い状態でカウンターを受けて失点してしまったけれど、今日は全員がしっかりとポジショニングをとったりボールを取り返すということが出来ていたので、そこから攻めきるということを意識していました。でも得点が無かったのでもう少し強引にでも攻められるようにしたいです。(次節に向けて)自分達は昇格組で今日まで格上の相手と試合してきたが、次節なんかは大学リーグのチームであったりするので、インカレベスト4に向けても勝ちきれるようにまた1週間しっかりと練習していきたいです。

下山田志帆(環4・十文字高)
(今日の試合を振り返って)前節大敗したということもあって、1回自分たちで気を引き締めていこうという思いで臨んだんですけど、相手も結構内容的には緩くて自分たちもちょっと緩かったんでそこに対してどっちが勝負しにいけるかというのを前後半通してそこに本当に思いを懸けて臨んだ試合でした。(ポジションに囚われず色々なところに顔を出していたがそれは指示だったのか)結構自分勝手にやっていました。(今季初めてスタートから出場してフル出場となった。コンディションは)そうですね、ずっとケガをしていてその出られなかった分を色んな思いもあったんですけど自分のコンディションを整えてスタメンで出るというのがまず目標だったので、そこは自分自身ちゃんと考えてやってこれたんじゃないかなと思います。(次の試合への意気込みを)本当にまだ勝てていないんで、まずは点を取って勝つという部分に、全員で勝つというところに、来週に向けて臨んでいきたいなと思います。

松木里緒(環1・常盤木学園高)
(今日の試合を振り返って)今までの試合を通してちゃんとした点を取れていなくて、今日もゴールへのイメージがあまり共有できていなくて、結局シュートまで行けないシーンが多く、得点力が課題だと思いました。(無得点が続く中、どう打破していきたいか)まずはシュートまでいく過程のパターンをみんなで練習の中で共有することです。個人的には、フォワードとかサイドハーフなので、自分でもっと仕掛けてもっとシュートを打っていくことが大切だと思います。(前節まではサイドハーフをやっていたが、今節では途中からフォワードの位置でのプレーとなったが)大学に入ってからサイドハーフをやり始めたのですが、フォワードの方が仕事をしやすいと思っていましたが、今現在はゲーム中の前の関係性が悪くてゴールまで行けていないので、もっと前で合わせていくことが課題だと思います。(自分の持ち味は)ペナルティボックス内での仕事です。アシストもそうですが、味方を生かすプレーが自分の特徴だと思っているので、それをしつつ、もっとゴールを取れる選手になりたいです。(次節に向けて)次節は2回目の下田での試合なので、応援に来てくれる方々もたくさんいるので、自分が点を取って初勝利を飾りたいです。

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