【ソッカー女子】関東リーグ後期第6節 攻撃の形を作れず敗戦・・・無念の2部降格決定 関東学園大戦

前節には待望の今季初勝利を挙げた慶大。およそ1か月の中断期間が明け、関東リーグ1部残留に向けて勝つしかない戦いが行われた。序盤からボールを保持するものの、単調な攻撃に終わり崩しきれず。するとカウンター中心で攻めてくる相手に一瞬のスキを突かれ、43分に先制を許す。後半に入ってもボールを持たされるような展開が続き、決定機を作れないまま試合終了のホイッスル。この結果、悲願の昇格から1年での2部降格が決定した。

 

 

第22回関東女子サッカーリーグ 後期第6

 2016/8/21(日)11:00KO@関東学園大学サッカー場

 慶應義塾大学0-1関東学園大学

 

【得点者】

[関] 43分 浦島 里紗

 

慶大出場選手

 

GK野村智美(総3・作陽高)

DF宮田あずさ(環4・文京学院大学女子高)

DF下山田志帆(環4・十文字高)

DF田中康子(総4・常盤木学園高)

DF奥本くるみ(環1・浦和レッズレディースユース)→88分加藤楓琳(総1・常盤木学園高)

DF井原美和(薬2・大和高)→86分中島菜々子(総2・十文字高)

MF工藤真子(総1・日テレ・メニーナ)

MF栃木栞(環4・十文字高)

MF庄司夏穂(総1・聖和学園高)

FW堀井美月(環4・常盤木学園高)

FW宮川渚(理4・成城学園高)→45+1松木里緒(環1・常盤木学園高)

 

前節にはようやく今季初勝利を挙げた慶大。しかし1部残留には今節と12月に行われる最終節でも勝利することが絶対条件の厳しい状況だ。来週から始まる関東女子大学リーグ(関東リーグ)に向けて勢いをつけるという意味でも勝利を目指した。

 

探り合いの序盤。慶大はCKから得点機をうかがうが、高さで上回る関東学園大に跳ね返される。一方の関東学園大は遠い位置からでも強引にシュートに持ち込み、野村智美(総3・作陽高)が守るゴールを脅かす。試合が進むにつれ、慶大も遠目からシュートを放っていく。23分には競り合いのこぼれ球を拾った堀井美月(環4・常盤木学園高)がドリブルで持ち上がり、左足を振りぬくが、枠を捉えきれず。徐々に相手のカウンターの脅威が増してくると、ついに均衡が破られる。43分にテンポ良いワン・ツーでディフェンスが振り切られると、右足ミドルをゴール左隅に突き刺されて失点。勝利のためには2点が必要となる苦しい展開となった。なんとか攻撃を活性化しようと前半終了間際に松木里緒(環1・常盤木学園高)を投入。後半に巻き返すために早くも1枚目のカードを切った。

 

 

後半開始からは、慶大が後ろでボールを回す時間帯が続く。なかなか中盤にボールを預けることができずに、苦肉の策として前に蹴っては取られる場面が多く、敵陣までボールを運ぶことができない。ようやく攻め入ることができたのが56分。栃木栞(環4・十文字高)が右サイドの奥本くるみ(環1・浦和レッズレディースユース)に展開し、奥本が中へボールを送る。最後は井原美和(薬2・大和高)がシュートを放つが、相手に当たりCKへ。このCKの流れから下山田志帆(環4・十文字高)が狙うも、これは相手キーパーの好セーブに阻まれる。その後は再びこう着状態に。慶大がボールを持つものの、相手のコンパクトな守備を崩せずに、カウンターでピンチを迎える場面が目立ち始める。試合はこのまま終盤へ。なんとか得点を奪おうと栃木や堀井が遠目から積極的にシュートを打つが、相手ゴールを陥れることができずに試合終了。関東リーグ1部での戦いはわずか1年で幕を閉じることとなった。

 

 

攻撃面でのアイディアの乏しさが浮き彫りとなった。ロングシュートやミドルシュートを何本か放ったものの、ペナルティーエリア内に侵入することはほとんどできず。相手チームにとっては守りやすく、優位に時間を進められたであろう。26日からはインカレにつながる大学リーグが開幕する。課題であふれたこの試合からいかに修正して臨めるか。「チャレンジャー」(岩崎監督)の精神を忘れず、重要な初戦で勝ち点3を奪いに行く。

 

(記事 熊谷健二)

 

 

試合後コメント

 

岩崎陸監督

(降格が決まってしまったが)都リーグ4部から積み上げて積み上げて上がってきたチームで、自分もこんなところまで上がれるとは思っていませんでした。この時点で降格が決まってしまって残念です。(夏の間はどのようなことに取り組んできたか)自分たちのやっていることをより精度高くやり、国体でチームがばらばらになっている時期もありましたが、合宿をしてこの試合に向けて取り組んできました。いいプレーも出てきた場面もありましたが、まだちょっと魂が入っていなかったですね。(攻撃のアイディアについて見ていてどう感じたか)自分たちが秩序を持った中で攻撃と守備をやるため、いいポジションをとってやれている部分もあったけれど、結局なんのためにやっているかというと、個を生かすためで、個が生きて相手のゴールを脅かすプレーが何回も出たかというと、この試合では形だけでゴールを取るという目的がなかったし、相手に守られたという印象です。(チームよりも個を中心にやっているように感じられたが)そう思われているとしたら、不本意というか、チームで自動的に崩すことが目的なので、個に頼っている部分があるとしたら、それが今日の結果なのかなと思います。(来週からの大学リーグへの意気込み)自分たちはチャレンジャーでやらなければなりません。今日は相手の方がチャレンジャーとして戦っていました。自分たちはサッカーというより違うスポーツをやっていたという感じです。チャレンジャーとして相手と戦う準備をしたいです。

 

田中康子主将(総4・常盤木学園高)

(勝たなければ即降格という一戦だったが、どのような気持ちで試合に臨んだか)残留するためには勝ち点3、得失点差でしか上がれないんで。でもそれよりもまず勝たなきゃいけないというのがあったんで、まず1点1点積み重ねてしっかりと着実に勝ち点3を取りに行こうとは思っていました。(試合を振り返って)今まで一度も勝ったことのない相手で、大学リーグ1週間前ということでしっかりとこの相手に対して自分たちがやってきたことをどれだけできるかというのを試す機会だなと思って、絶対に負けられない戦いだったんですけど、何度も自分たちが練習してきたことというのは試合の中では出てきたんですけど、ゴールに向かいきれなかったなっていうのが。シュート数も少なかったですし。点を取れなかったことが今回の反省かなと思います。(FWの選手に縦パスを入れるシーンが目立ったがそこからチャンスを広げられなかった原因は)もうちょっとチームとして自分がどういうプレーをするのかとか周りをどう活かすかとか、そういうチームとしての戦い方というのをもうちょっとできないと個の能力だけではきついし、あとちょっとの噛み合ってない部分が本当にまだ足りなかったなっていうのがありますね。(次週から始まる大学リーグに向けて意気込みを)まず初戦が本当に大事なので、この反省とかを活かしてもう一回1週間取り組んで、失点もしてしまったので失点を0に抑えるというのをまず第一にしてそこからしっかりとシュートを打つ回数を増やして得点の可能性をもっと上げたいなと思います。

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