先週の東京農業大戦に敗れた慶大。3位決定戦は、春季リーグは1位だった強敵法大との一戦となった。序盤はなかなか自分たちのペースを作れず、11分に先制を許し、0-1で前半を折り返す。後半に入ると徐々に慶大にもペースが生まれ、5分に福谷亮太(政3)がゴールを決めると、さらに7分には下山雄大(経4)にもゴールが生まれ逆転に成功する。しかし、終盤は法大のペース。18分と29分にPCから失点し、悪夢の逆転負けで、慶大は秋季リーグを4位で終えた。
平成28年関東学生ホッケー秋季リーグ 3位決定戦
10/23(日) 13:00試合開始 @慶應義塾大学日吉ホッケー場
| 前半 | 後半 | 合計 |
慶大 | 0 | 2 | 2 |
法大 | 1 | 2 | 3 |
得点者
後半5分 福谷亮太(政3)
後半7分 下山雄大(経4)
後半
スタメン
GK相原宗之(商3)、DF宮坂健吾(政4)、渡邉陸(法3)、吉國光裕(政3)、中井将人(政4)、MF福谷亮太(政3)、細井佑(経4)、永野裕太(政2)、FW下山雄大(経4)、大久保遼(政2)、坂田大樹(法3)
法大との3位決定戦は、慶大のホーム日吉ホッケー場での一戦。大きな声援を背に受け、慶大ホッケー部は昨季王者に挑んだ。
前半序盤は両チームともにパスはつながるものの、なかなかゴールに結びつけられない。先制をしたのは、法大だった。12分、サークル付近でファールを取られると、リスタートから左へパスをつながれ、少ない角度からのシュートが決まってしまう。反撃をしたい慶大は、15分に金田翼(政2)がドリブル突破から右に展開するもそこからシュートまでは至れない。24分には、立て続けにPCを与えるピンチを迎えるが、慶大が固いディフェンスを見せ、追加点を与えない。33分、徐々に敵陣でのパス回しをすることができなくなってきた中、中井将人(政4)から坂田大樹(法3)へパスがつながる。しかし、ここもシュートまで持ち込めず。0-1で前半を折り返す。
後半、追いつきたい慶大は序盤から積極的な攻撃を見せる。4分、下山雄大(経4)が左サイドからサークル内へ侵入し、シュートを放つもここは惜しくも枠を捉えられず。勢いを止めない慶大は5分、宮坂健吾(政4)の鋭いパスが福谷亮太(政3)へ通ると、福谷がシュートを放ちゴール。同点に追いつく。さらに、7分には細井佑(経4)からのサークルインしたボールに下山雄大(経4)がスティックを合わせて角度を変え、そのままゴール。2-1とし、逆転に成功する。10分と15分にも、ゴール前で相手のファールを誘いPCを獲得するが、相手ディフェンスに阻まれ、追加点は奪えない。点差を広げたい慶大だったが、徐々にペースを法大に奪われる。18分、右サイドから攻め込まれて与えたPCから、細かいパスをつながれゴールを許し同点とされる。さらに29分、再びPCから失点し逆転を許す。その後も必死のプレーでゴールを狙うも、得点することはできず。2-3の逆転負けで、慶大は秋季リーグを4位で終えた。
「勝ち切ることができず、結果が出なかったことは純粋に悔しい」と高根ヘッドコーチが語るように、一時逆転に成功していただけに、勝利を逃したことは悔いの残るものとなっただろう。しかし、東京農業大戦よりも積極的に敵陣でボールを回す時間が大幅に増え、好機を多く演出できたことは大きな収穫だ。11月6日には早慶戦、その後にはインカレも控えている。今季見つかった課題と収穫を糧に、慶大ホッケー部はさらなる成長を遂げる。
(記事:重川航太朗、写真:久万由華子、森田悠資)
以下、コメント
高根智廉ヘッドコーチ
(今日の試合を振り返って)リーグ戦優勝を目指して練習してきたのですが、優勝にふさわしいチームとして今日しっかり勝ち切ることができず、結果が出なかったことは純粋に悔しいです。今日の試合では私たちがやってきたホッケー、いいホッケーを出し切ることはできていたので、その中で結果が伴わなかったことが余計に悔しかったですし、勝つということの難しさを痛感しました。そこをまだまだ磨く必要があると感じた試合でした。(後半では決めるべきところを決めていたが、前半と後半の意識の違いは)ホッケーはサークルに入らないと絶対に得点できないので、サークルにいかに球を通す回数を増やしていくか、そしてチャンスをどれだけ増やしていくかということを後半の修正の指示として出しました。早い段階で2点取ってくれたのは予想外ではありましたが、積極的に球をサークルに通していくという修正指示を選手がよく反映してくれた結果かなと思います。(秋季リーグを終えて)毎年秋は優勝したいということを言っていたのですが、今年についてはチームの完成度も高まっていて、勝てるチームであったにもかかわらず、あと一歩という試合が多かったので、悔しいです。一年を通してチーム力を鍛えていかなければいけなかったというところでは、我々指導陣にも反省点があります。秋リーグを通して成長している選手、チームを見ているからこそ、結果を出させてあげられなかったことは非常に悔しいです。(今後のチームの課題は)今年は早慶戦での引退ではなく、全日本のインカレがあるということで、インカレでベスト4になればその後の全日本選手権に行けるのですが、負けてしまうと、このチームはあと3週間で終わってしまいます。そういう意味では、なんとかインカレベスト4に入ることが1つの目標です。そういう意味では勝つというハングリー精神、精神力の強さを日々の練習から鍛えていきたいと思います。勝ち切るという強い思いを選手が表現できれば、おのずと結果につながってくるはずです。技術面でもそうですが、気持ちの面でチームをもう一つ強くできればと思います。
吉川大地(政1)
(今日の試合を振り返って)まずは自分自身の反省点が多い試合でした。チャンスが無かったわけではないのですが、つなぎ切って思い切ってプレーできたかというとそういうわけでもないですし、まだまだ追い込めるところはあると感じました。チーム全体としては、今までの試合の中でも全員が積極的にプレーできていて、試合の流れなども良かったので、この先のインカレや早慶戦でいい結果が出せそうな希望は見えたので、僕がこんなことを言える立場ではないですが、僕もチームに貢献できればと思います。(今年はルーキーとして迎えたシーズンだったが)先輩方が温かくチームに受け入れてくださって、初めから試合に出させてもらったのもそうですし、自由にプレーさせてくださったことも多いので、本当に感謝しています。その中で得点に繋げていくのが自分の役目で、そこを期待して入れてもらっているので、その役を果たさなければいけないというプレッシャーや責任を持って臨んできた。それがどこまでできたかというと、自分自身としてはもっとやれたし、もっと追い込まなければいけないと思っている。ですが、チームの方からもいい言葉を掛けていただいて、今季は本当に楽しくホッケーができました。(早慶戦とインカレに向けて)もちろん全試合勝つことをチームも僕自身も強く思っているので、そこに向けて一つ一つ戦術だとか一人ひとりの個人技術の向上といったところを伸ばして必ず勝てるようにしていきたいと思います。