第61回早慶ボクシング定期戦が12月2日(土)に早稲田大学ボクシング場にて開催される。今季リーグ戦で目標のAクラス入りを果たした慶大は勢いそのままに、早慶戦2連覇に向けて闘志を燃やしている。今回は1年間チームを牽引してきた4年生(折敷出×徳山×杉山×小笠原×小屋×古山×久保×吉田)に今季の活躍と早慶戦への意気込みを語ってもらった。(この座談会は2017年10月25日に行われました)
—まず始めに、慶大のボクシング部の特徴を教えてください
折敷出:変な人が集まってます。
吉田:個性的!!
小笠原:大学始めで、他のスポーツをやらないでボクシングを選んでくる人だからね。
折敷出:もともと他のスポーツを経験しているから変な人が多いのかな。
—ちなみに大学からボクシングを始めた方は
小屋:おれは中学・高校とバスケットボールをしていて、サークルとか見ていたんですけど、慶應のサークル見て言い方悪いですけど、気持ち悪いなと少し思ってしまいました。そのときちょうど高校のバスケ部の先輩から誘われてボクシング部を見に行ったんですけど、すごい楽しそうだったし、個人競技のところもいいなと思って始めました。
徳山:いきなりぶっ飛んでるな(笑)
小笠原:自分も新歓期のBBQにふらっと行ったらたまたま先輩がいて、勧誘されて入ったという感じです。
久保:自分は小学校のとき空手をしていて、その延長で新歓期にチラシをもらって、ええやんと思って入りました。
徳山:自分は途中入部なんですけど、途中入部で入れる部活って馬術部かフェンシング部かボクシング部しかなくて、そのなかから消去法で選びました。
(一同笑い)
杉山:自分は浪人しているときからずっと勉強していたので、戦いたくて仕方なかったんです。中学の時は空手をやって、高校ではサッカーをやってたんですけど、大学で戦いたいたいなとずっと勉強しながら闘志を燃やしていました。それで慶應合格したんで、速攻ホームページからマネージャーさんに連絡して、春休み中から練習を始めていました。すごい意識高かったです。
—吉田さんはなぜマネージャーを
吉田:部の雰囲気に惹かれて入りました。ON/OFFの切り替えがはっきりしている人が多いなと思いました。練習も他の体育会に比べたら短いし、他のことにも熱中している人も多かったので、そういう部だったらやっていけるかなと思いました。
—古山さんと折敷出さんは同じ高校でボクシングを始めたわけですが、高校でボクシング部に入るのは珍しいですよね
古山:僕は高1のときにバレーボール部をやめて、高2で新しいクラスになったときに、ちょうど隣の席に座っていたのがボクシング部の同期でした。その人に「今日練習来ない?」と誘われて見に行ったら、楽しいじゃんって。本当にそれだけです。
折敷出:僕は高1のときに、途中入部なんですけど、見に行ったときの部の雰囲気が良かったのと、小さいときからボクシングの試合とか見てたので、そんなに格闘技に対する嫌悪感もなく、まあいいかなと思って始めました。
—他のスポーツを経験してからボクシングの道へ進む人は部内全体で多いんですか
小屋:他の学年も4年と同じくらいの割合ですね。
—では、4年生が他学年と違うところはありますか
古山:我の強さはあると思う。
徳山:でも他学年と比べると意外と普通かもしれない。
吉田:調和がとれている。
小笠原:上の代と下の代のほんと中間地点って感じじゃない?
杉山:まわりの代がすごかったんだよね!
徳山:上がすごかったよ
杉山・小笠原:下もなかなかすごいよ!!
杉山:俺らはボクシングが強い!!
全員:確かに〜(笑)
古山:僕たちが2年生のときからレギュラーの半分は僕たちの代だったので。
—昨年のインタビュー記事で、下級生からは「一番イケてる代」と言われていましたが
徳山:相対的な感じですかね〜
吉田:いい子たちですよ!
徳山:あ!この代全員仕事ができます。ほかの代は気が利かないんですけど。
(一同笑い)
徳山:礼儀正しいと思います。それは1つ上の代のトレーナーが厳しかったってのもあるんですけど、比較的しっかりした人は多いかも。部の仕事、細かいことを含めて、みんなしっかりしていると思います。
杉山:自分から動いて仕事するってところはあると思う。
—みなさんはそれぞれ部内でのキャラはあるんですか
杉山:俺は遅刻キャラです。時間ギリギリを毎回攻めてくる感じの立ち位置です。
古山:俺は怒られキャラ。監督からです。ダントツです。もうここまでにしときます(笑)
徳山:自分真面目キャラです。
全員:いやいやいやー
杉山:でも評価は真面目だよね。
徳山:真面目に思われることが多いです。「真面目に思われる」キャラです。でも折敷のほうが真面目だもんな
吉田:優等生って感じ
小笠原:小屋は外見的にお父さんって感じ
—小屋選手のひげは昔からのスタイルなんですか。
小屋:そうですね。入部当初からの
徳山:他大でも有名です!あのヒゲの人!って言われてます。
小屋:すぐ覚えてもらえますね(笑)
久保:僕は一言も喋ってないことからわかると思うんですけど、陰キャです。。完全に浮いてます!
徳山:小笠原はもうギャンブラーでしょ!
小笠原:いたってまともだと思う。
小屋:いやそれはないわ(笑)
徳山:小笠原はいろんな面があるからね。多重人格、、って感じです。
—それぞれ異なるキャラをお持ちですが、4年全体としての強みはなんですか
全員:就活みたい(笑)
杉山:やるべきことはしっかりやるというイメージです。
小屋:なんだかんだまとまっている。
小笠原:敵が定まると、まとまる気がします。
徳山:ちょっと俺はわからないなぁ(笑)でもいろんなタイプがいることが強みかもしれませんね。
折敷出:うまいこと役割分担できているね。
杉山:部員ごとに役割があって、そのなかで折敷出がまとめている。主務の小笠原くんもすごい仕事していたり、、いろんな方面からチームを支えて、引っ張れる感じはある。
—少し砕けた質問になりますが、先日プロボクサー村田諒太選手のWBAタイトルマッチ(10月22日)がありました。普段、プロの試合を見ることはありますか
杉山・徳山:見ます!特に折敷出は会場に見に行きます。
折敷出:僕は家族や部員と会場に見に行きますね。
—一緒に試合を見に行くこともあるということで、4年生はプライベートでも仲がいいんですか
小笠原:他の代に比べたらいいかもしれないね。
徳山:他の個人スポーツに比べても仲は良さそう。
吉田:同期会は年に2回くらいしています。
杉山:僕は行かないですけど。
小屋:全然来ないよな。
杉山:めっちゃバイト入っちゃうんですよ(笑)
—生活のなかにボクシングがあるということですが、普段気を使っていることはありますか。
杉山:鏡を見ると、自分のフォームを確認したりします。
徳山:あと食事は結構気を使いますね。コンビニとか行っても常に成分表示を見ます。脂質めっちゃ気にします。
小屋:成分表示見ちゃう笑
折敷出:見るからにボクサーによくなさそうな食べ物は食べようかめちゃめちゃ迷います。
徳山:たまにスーパーに行って全部の商品の成分表示を見て、結局何も買えずに帰ることもあります。結構あるあるです。
(一同笑い)
全員:あとは食事といえばR-1ヨーグルトがおすすめです!あれは最強です。
折敷出:あれを飲んでおけば風邪ひかないです!
「確かに個人の1勝なんですけど、それがチームの勝利に繋がるってところはドラマがあると思います」(久保)
—この1年を振り返っていかがでしたか
小笠原:あっという間だった気がする。
徳山:1、2年生の時の方が楽だったなって思います。上級生になってからの方が体育会は楽なイメージがあって、3、4年生になったら、先輩に挨拶しなくても済むようになるとか思っていたのですが、その分の責任を感じることがすごくあって、早く下の代に託したいなと思いました。早く副将を辞めたかったです。
(一同笑い)
—この1年で大変だったことを教えてください
折敷出:お前(小笠原)は圧倒的に、早慶戦開催だよね。
小笠原:リーグ戦も大変っちゃ大変だった。なんだかんだ4年生って試合に出る機会が多くなるから、試合の負担が大きくなるし。
杉山:下級生だと、試合に出て勝てばラッキーみたいな感じなんですけど、4年生は出る以上勝つのが当たり前で、負けられないプレッシャーは強くなりました。
折敷出:下級生の時はただ頑張ればいいだけだったけど、上級生はプラス色々乗っかるからね。
小笠原:うちは大学始めが多くて、2年生だとだいたい勝てない。
徳山:上級生になればなるほどその分キャリアが長くて、負けられないです。1番キャリアが長い僕たちが勝たなきゃ、チームが勝てないと感じます。
—今年は目標だった2部Aクラス入りを達成しました
小屋:運が良かったな(笑)。
小笠原:運は大事だと思う。
折敷出:去年まで2部にいた日体大がいなかったのは大きかったと思います。
徳山:明治大に負けたし、むしろやりきれなかった感はありますね。
吉田:勝ち点の多さが最終的に影響しました。
古山:専修大戦で4年生が勝ち星めっちゃ貯めておいたのは結構でかかったね。
徳山:なんかね、「あ、Aクラス入ったんだ」ってくらいの気持ちでした。
折敷出:勝ち取った感は薄いよね(一同笑)。
杉山:途中まで下手したら3部降格するんじゃないかってすごいギリギリだったんですよ。なので2部Aクラスになったという達成感よりも、2部残留勝ち取ったという安心感がすごくありましたね。
小屋:それにAクラスがついて来たんやなって思いました。
小笠原:この試合(立大戦)勝ったらAクラス入りなの?みたいな感じで、実際に勝って表彰式の時に、やっと良かったと思えました。
吉田:私はめっちゃ嬉しかった。私アナウンスする時泣きそうでした。
徳山:何よりも、最後の立教に勝った時が1番嬉しかったですね。厳しい戦いだったので。
古山:それで残留が決まったんだよね。
徳山:大事な試合でした。
—大学ボクシングは個人戦でもありながら団体戦という面もありますが、どんな気持ちで臨んでいましたか
古山:1人にかかる責任はチームスポーツよりも大きいんじゃないかな。自分の負けがチームの負けに直結するので。チームスポーツだとパスをミスしても、チームの勝敗に絶対的に影響を与えるかというとわからないので、ボクシングはそのぶん、重圧を感じます。
杉山:団体戦のときはチームの勝敗を気にすると結構前の人が負けていたりすると、メンタルがやられたりするんですよ。すごい緊張しちゃったり。だからあんまりチームのことは考えないように、確実に自分の役割を果たすことに集中することを心がけています。全員負けちゃっても俺一人は勝つって気持ちでやっていると、どんな状況でも動じないし、結構リラックスして試合できると思います。
古山・小屋:俺逆だわ〜、めっちゃ気にする。
徳山:自分の場合は順番が最後なので、自分の勝敗がどう影響するかわかるんです。そのぶん覚悟はしやすいかなと思います。3-3で回ってくるときは緊張しますけど、自分が勝つしかない!勝てばチームの勝利だ!という軽い気持ちで考えて臨んでますね。
小笠原:僕はみんな勝ったやったーって感じです。気楽に試合をするほうです。前の人が負けてもそこまで影響しない。勝ったときの流れだけを吸収して試合しています。
—トレーナーやマネージャーの立場からはどう見ていますか
吉田:サポーターの立場からはチームの勝利が一番の喜びなので、勝つことがいちばん嬉しいです。応援に力が入ります。個人戦よりも全然盛り上がりますし、雰囲気も違います。
久保:確かに個人戦ではあるんですけど、「ドラマ」があると思います。例えば、自分がトレーナーとして面倒見ていた矢沢君(矢沢遼太=商2・日大鶴ヶ丘)は普段「自分ダメなんです。部活やめたいです。」って言っているような人ですけど、関学戦では絶対勝つぞって気持ちで臨んで、実際に勝った時に慶應の勝利が決まりました。確かに個人の1勝なんですけど、それがチームの勝利に繋がるってところはドラマがあると思います。
杉山:ドラマがあるって部分では、去年の早慶戦もやばかったよね。1人でも負けたら終わりって状況で、4人が連勝して。あれは熱かったです。
—夏に代替わりがありましたが、やはり変化はありましたか
折敷出:4年生はその時1ヶ月ほど休養をもらっていたので、何かがあったわけではないんですけど。
徳山:練習に戻ってからついていくのに必死でした。でも3年生は自分たちの代になって何か感じてるんじゃないですかね。今まで僕たちの代が勝って来ていましたがいなくなっちゃうので、3年生はその分勝たないといけなくなり、危機感は持ってるんじゃないかなと思います。
小笠原:でも関学戦は勝ってくれて一安心だね。
折敷出:僕らは気楽だよね(笑)。
吉田:2年生はキャラが強いし、強くなったなと思います。戦力的にも勢いがあります。
徳山:3年生はうかうかできないな。横須賀市民大会と関学戦で2年生が結構試合に出ていて、それが部に良い雰囲気を与えてるのかなと思います。
—最近強くなってきていると感じる下級生は
杉山:矢沢(矢沢遼太=商2・日大鶴ヶ丘)とか。あと江嵜(江嵜歩人=法2・開智)。
徳山:やっぱ断トツ慈元(井上慈元=総合2・広陵)じゃない?もともと強いですけど、より上手くなったかなって。あいつがいるから安心できるっていうくらいにはなったかな。
小屋:副将としての気持ちが出て来ている部分もあります。
杉山:3年だけど、森(森瑞季=経3・福岡成蹊)もすごい強くなったと思います。
折敷出:森は最初から強かったよ。
杉山:3年も危機感を覚えて、僕らが抜けるからその分を埋めようとしてるのかなって気はします。
—引退が近づいていますがこの4年間はどうでしたか
古山:疲れた。
(一同爆笑)
小屋:あっという間だった。
徳山:早かった。
折敷出:終わってみれば割とあっという間だったと思います。
小笠原:ボクシングはめっちゃ好きだけど、来世はやらないと思う。
—それはどうしてですか
小笠原:きつかったっちゃきつかったし、試合のプレッシャーとかもすごかったので。ジムではやるかもしれないですけど、体育会ボクシング部には入らないです(笑)。
古山:個人スポーツとしてのボクシングはやりたいけど、チームスポーツとしてのボクシングは疲れました。
杉山:試合を終えて1ヶ月くらいすると、もう次の試合の2週間前で、またすぐ減量とかしなきゃいけないんですよ。1年生の時は割と時間が長く感じてたんですけど、3年生ぐらいで試合に出始めてからは、ずっと試合に追われているようで本当にあっという間でした。
—ボクシング部での1番の思い出はなんですか
古山:僕は去年の早慶戦と、3部から2部に上がったときかな。僕たちが1年生の時に入れ替え戦で、先輩たちが2部に上げた瞬間は盛り上がりましたね。
徳山:普段殴られすぎてるんで、忘れちゃいますね。
(一同爆笑)。
杉山:きつい思い出は結構あります。3年の春合宿でめっちゃ雪が降っているなか、砂浜を走らされたのが忘れられないです。
小笠原:3年の春はトレーナー暴走期でメニューがめっちゃ厳しい時でした(笑)。
折敷出:春合宿でみんな階段を後ろ向きに上がってたからな(笑)。
杉山:僕たち2年生のとき、合宿でウイルス性胃腸炎が大流行して、部員の3分の1くらいが合宿を途中帰宅する事件がありました。
小笠原:半分だよ!むしろ3分の1が残ったぐらい。
吉田:あれはつらかった。
古山:生き残った側からしたら見てて面白かった。ここの3人(小笠原、古山、小屋)は同じ部屋だった。
小屋:ここの部屋からは誰も(胃腸炎になった人)が出なかった。
吉田:陰キャラ順に倒れていくみたいな傾向はあったね(笑)。
杉山:最初久保ちゃんが倒れて、次に折敷出が倒れて、最後僕と小木曽(小木曽継=商4・慶應義塾)と小笠原が残って、誰が倒れるかってなった時に僕と小木曽が同時に倒れて(笑)。
小笠原:みんな突然立ち上がって、「やばいかもしれない」とか言って。
杉山:みんなトイレにこもってたね。
折敷出:それが1番の思い出になっちゃった?
(一同爆笑)
「ボクシングは目標を決めてそれを達成するプロセスを学ぶ手段、またきつい中で諦めずにやり抜く力を身につけるための手段でした」(徳山)
—ボクシングをしていて一番大変だったことは何ですか
杉山:やっぱり減量ですね。
小笠原:ボコボコにしてやるぞって気持ちの出てる大学に行った時のプレッシャーはやばかったですね。
徳山:強い人とやる時が1番大変。次の日とかに響くもんね。頭のダメージとか、唇が切れたり。
古山:全身に乳酸溜まる。あとあごが痛いとか。
徳山:それでご飯が食べられない。
杉山:最初に対戦相手を組むんですけど、組む時にみんなで見ます。毎回強い選手と組まれることが多いです。
小笠原:今日は誰が大変かなって楽しみにしてる(笑)。
古山:僕の場合はいろいろ敵が多かったので、モチベーション管理が大変でした。
徳山:あとやっぱり毎日の練習が死ぬほど大変でした。
—具体的にどういったメニューが1番つらかったですか
徳山:走るメニューがあるんですけど、3分間走って1分休憩するメニューを3セットやるんですけど、このメニューは一見簡単そうに見えても実は死ぬほどきついです。3分間本気で全力を出し切っても、1分間しか休憩がもらえなくて、また出し切ってを繰り返して。
杉山:どんなに体力があるやつでも、結局自分の限界まで走らなきゃいけないので、みんな平等にめっちゃきつかったです。
—後輩たちに伝えたいことはありますか
小笠原:就活よりもリーグ戦を大事に(笑)。
古山:もっと考えて練習しろとか。
徳山:いっぱいありますよ。上手くまとめられないんですけど。ただ中途半端にやらないで欲しいかな。せっかく部活をやっているので、中途半端にやるくらいなら辞めろと伝えたいですね。
—引退したらしたいことはありますか
小笠原:海外でのんびりしたい。リゾート地で何も運動をしたくない(笑)。
徳山:僕は働きたいです。やることがないとつまらない。やることを与えられたいです。
杉山:僕も働きたいです。今でも部活、教習所、バイトなどで予定を詰めてずっと忙しくしてます。暇なことに慣れていないですね。
—みなさんにとってボクシングとは
徳山:究極すぎる(笑)。そんな語れるレベルになってない気もするけど。
小笠原:じゃあ久保さんからで(一同笑)。
久保:月並みなんですけど、僕は中高が進学校というかガリ勉学校だったので、部活に入っていませんでした。そういう中で、大学で体育会に入って、毎日臭い部室に行って。途中からトレーナーという立場にはなったんですけど、毎日何かに打ち込むっていうのは学生時代でしか経験できないことで、そういう存在です。
吉田:支えるという立場からは、青春でした(笑)。ボクシングは頭の悪い人がやるスポーツだという偏見がもともとあったのですが、こんなに打ち込んでいて、素敵な人たちがやっているスポーツで、その部活のマネージャーをやれてすごく幸せだったと思います。いろんな人と関われて、大学生活やりきったなと思うので、青春だと思います(一同拍手)。
杉山:僕はすぐに調子に乗るのですが、ボクシングはそんな僕の鼻を折ってくれます。基本的は負けず嫌いで、誰にも負けないと思っているんですけど、ボクシングは上には上がいて、強い相手だとやっぱり勝てなかったりするので、まだまだやらなきゃという気にさせられます。上には上がいるということを忘れないで、世界一になっても頑張っていきたいなと思います。
徳山:ボクシングをすることが学生生活の目的ではなく、いろんなものを学ぶ手段だったと思います。目標を決めてそれを達成するプロセスを学ぶ手段、またきつい中で諦めずにやり抜く力を身につけるための手段でした。やってて良かったですね。
折敷出:僕もやっててよかったなと思います。減量だったり、試合で負けることだったり、つらいことは多かったですけど、ボクシングをやってる人は普通接しない人が多いので、そういった面でも面白い世界が見れたなと思います。体育会で30人くらいの部活というのも、終わってみればいいものだったなと思います。
小笠原:僕はボクシングで自分の知らない一面が見れました。普段は血が騒ぐ事ってないんですけど、ボクシングのリングに上がると一気に血が上ってくる感じとか、普段は経験できない事でした。そういう一面が自分でもあるんだなというのがわかって、自分を知れたのが良かったです。
古山:いろんなことを学ばせてくれたものだなって思います。辛いこととか嬉しいこととか、社会に出てからも大事なことはボクシング部で学びました。
小屋:割とみんなに言われちゃったので被ってるんですけど(笑)、初めはサークルを見てたっていうのもあって、体育会に入りたいとかはなかったんですけど、入ってみたらいい場所だったし、いい経験もさせてもらえました。大学生で部活をやってるというと、周りの人は「大学生にもなって部活やってるんだ」とか言う人もいるんですけど、体育会で得るものって多いし、ボクシングはしんどいスポーツだからこそ、スポーツを通して得るものもすごく多いので、やってて良かったなって思います。
—では最後に早慶戦に来てくださる方へメッセージをお願いします。
折敷出:去年以上に熱い試合をお見せしたいと思います。
徳山:いいですね。
杉山:去年より熱いって言ったら相当熱いですよ!
—4年生のみなさん、ありがとうございました!
(取材:佐野ちあき・津田侑奈・下川薫)
(左上より)
小笠原夢生(おがさわら・ゆめき)
前主務。法学部政治学科4年。神奈川・慶應義塾高校出身。
小屋慶彦(こや・よしひこ)
理工学部4年。兵庫県・甲陽学院高校出身。
久保裕太郎(くぼ・ゆうたろう)
トレーナー。経済学部4年。福岡県・久留米大学附設高校出身。
徳山雄太(とくやま・ゆうた)
前副将。理工学部4年。愛知・南山高校出身。
杉山知義(すぎやま・ともよし)
前副将。商学部4年。埼玉・大宮高校出身。
古山貫太郎(こやま・かんたろう)
経済学部4年。神奈川・慶應義塾高校出身。
折敷出陸(おりしきで・りく)
前主将。法学部法律学科4年。神奈川・慶應義塾高校出身。
吉田葵(よしだ・あおい)
マネージャー。文学部4年。神奈川・山手学院高校出身。