六大学戦4戦目は、昨年の関東学生リーグFINAL以来となる明大との対戦となった。明大がここまで4戦全勝なため、六大学戦優勝を目指す慶大にとっては何としても勝たなくてはならない試合だ。試合は、絶好調のAT吉岡美波(新理4)を中心に、慶大が攻撃的なラクロスを展開。高いボール支配率で明大を圧倒し、優勝に逆王手を懸けた。
3月27日(火) 六大学戦 第4戦 vs明大
@明治大学生田グラウンド
| 前半 | 後半 | 合計 |
慶大 | 4 | 6 | 10 |
明大 | 2 | 2 | 4 |
スタメン
ポジション | 背番号 | 名前 | 学部・学年 | 出身高 | 得点 |
G | 28 | 大沢かおり | 新経4 | 学芸大附属国際 | 0 |
DF | 62 | 櫨本美咲 | 新経4 | 慶應女子 | 0 |
DF | 75 | 平井淑恵 | 新商3 | 慶應女子 | 0 |
MF | 17 | 脇坂遥香 | 新経3 | 慶應女子 | 1 |
MF | 58 | 清水珠理 | 新商2 | 慶應女子 | 0 |
MF | 59 | 日野美咲 | 新商2 | 慶應女子 | 0 |
MF | 66 | 石川のどか | 新政4 | 品川女子学院 | 0 |
MF | 97 | 小久保磨里奈 | 新政4 | 慶應NY | 0 |
AT | 18 | 荒井理沙 | 新経3 | 慶應女子 | 2 |
AT | 32 | 友岡阿美 | 新政4 | 慶應女子 | 1 |
AT | 33 | 西村沙和子 | 新商4 | 慶應女子 | 2 |
AT | 72 | 吉岡美波 | 新理4 | 大妻多摩 | 4 |
ベンチ入り選手
ポジション | 背番号 | 名前 | 学部・学年 | 出身高 | 得点 |
G | 5 | 西村佳子 | 新政3 | 東京女学館 | 0 |
MF | 20 | 溝口友梨奈 | 新経2 | 慶應女子 | 0 |
MF | 26 | 井上ゆり子 | 新経2 | 慶應湘南藤沢 | 0 |
MF | 36 | 藤澤陽子 | 新薬4 | 慶應女子 | 0 |
MF | 51 | 石田百伽 | 新経4 | 慶應女子 | 0 |
MF | 77 | 橋本ひかる | 新政4 | 慶應女子 | 0 |
MF | 91 | 野々垣眞希 | 新商2 | 慶應女子 | 0 |
AT | 43 | 高木麻由 | 新商2 | 慶應女子 | 0 |
21日に行われた早大戦とは打って変わって、この日は雲一つない快晴の中での試合。18チームの最初の関門、六大学戦優勝を達成するために「絶対に勝ち切るという強い気持ち」(櫨本美咲=新経4)で勝負の一戦に挑んだ。
前半、開始4分にトップでボールを持ったAT吉岡がランシューを決め幸先の良いスタートを切る。その後、オールコートでプレッシャーをかけシュートチャンスを何度も作ったものの、得点にはつながらず、10分以上得点の入らない時間が続いた。その間に明大に同点に追いつかれてしまうが、残り8分に吉岡の右0度からのドライブに合わせてカットしたAT荒井理沙(新経3)が、受けたパスをゴールにねじ込み勝ち越しに成功。さらに同5分に再びAT荒井がゴール前でスティールしたボールを得点につなげ、2点リードを奪う。前半終了間際には、縦パスからの得点を決められたものの、MF脇坂遥香(新経3)が短い時間でシュートを決め切り、4-2で前半を締めくくった。
後半に入ると、明大DFのプレッシャーに押され、前線までボールが運べない展開が続いたが、開始5分にAT友岡阿美(新政4)のアシストからAT吉岡がこの日2得点を挙げる。さらに、直後のドローからボールを奪ったAT友岡が、早い展開でシュートを決め、点差を4点まで広げることに成功した。その後は、慶大が終始ボールを支配し続け、AT西村沙和子(新商4)が2得点、AT吉岡がさらに2得点をマーク。ディフェンスでは、終盤まで疲れを感じさせないフットワークで、相手のミスを誘発し、前半、後半ともに、2失点に抑えた。
開幕前に六大学戦は「チャレンジする場」として考えていると主将の友岡が語った通り、今回の試合も昨年の全日本王者として、守りに入らない攻撃的なラクロスを展開していた。また、前線でプレッシャーをかけディフェンスからオフェンスへつなげるような「点を取れるディフェンス」のスタイルがしっかりとチームに根付いている印象を受けた。次戦は優勝が掛かった法大との大事な一戦。このままの調子で優勝を掴み取り、18チームにとって最高のスタートを切ってほしい。
(記事:内田貴啓、写真:堀口綾乃)
次戦 3月31日(土)vs法大
9:45ドロー @法政大学城山グラウンド
以下コメント
吉岡美波(新理4・大妻多摩)
――今日の試合振り返って
今日は早稲田戦で引き分けた関係で、勝たなきゃ優勝できない状況だったので、その中で勝つことができて本当に良かったです。
――4得点挙げるご活躍でしたが、得点シーンを振り返っていかがでしたか
ここ最近シュート率が悪くて、本数は打ってるのに入らないことが課題だったので、大事な場面で決め切れて良かったと思います。
――前の試合から変えたことは
私はシュートがあまり早くないので、ゴーリーの動きをちゃんと見て打つことを心掛けました。
――明大の印象は
ボールマンを追いかけてくる嫌なディフェンスをしてくるなっていう印象で、私たちも負けられないなと思いました。
――今季の抱負は
去年の全日決勝が終わった時から言ってるんですけど、チームで得点王になることが目標です。どの試合も自分が一番点取るぞって気持ちで臨んでいます。
――次戦に向けて
ここ最近、最終戦で引き分けとか負けが多くて、最後の最後で気が抜けないようにやっていきたいと思います。
櫨本美咲(新経4・慶應女子)
――今日の試合を振り返って
今日の試合はこの勝負で六大学戦の優勝とかが決まる大切な試合だったので、絶対に勝ちきるという強い気持ちで臨みました。
――今日のディフェンスの完成度は
ディフェンスはとりあえず一人一人が強く前に前にボールマンと勝負をかけ続けるということを意識してやっていたので、その点においては前回の早大戦とかよりは個々の強さが見えたと思います。でも、まだまだチームの連携など課題の見えた試合だったので、今後に向けて修正していきたいと思います。
――相手の印象は
明大は基礎ができていて、一つ一つの技術が高いチームなので、個々の勝負のところで負けないように意識しました。でもシーズンを迎えるにあたり、少しずつ成長していくチームなので、開幕戦に向けて油断せずに調整していきたいと思います。
――今年の個人の目標は
点を取れるディフェンスを目指しています。チームとして大量得点や超攻撃型ラクロスを目指しているんですけど、ただ守備に回るだけじゃなくて攻撃参加のできる守備をめざしています。
――次回は六大学戦最終戦となりますが、どのようなラクロスをすることを目指しますか
見ている人が楽しいようなラクロスを最終的にはやりたいんですが、まずはいまチームができ始めようとしている段階なので、ちゃんと一人一人の強さを忘れずに、一局面一局面で全員が勝負できるような試合にしたいと思います。
――最後に次戦に向けて意気込みをお願いします
超攻撃型ラクロスを掲げている以上、大量得点を狙って法大に勝ちたいと思います。
荒井理沙(新経3・慶應女子)
六大学戦に出て始めてシュートを決められて嬉しかったのですけど、お互いにミスが多くて、チームとしてはまだ改善点があるかなと思います。
――早大戦が終わってからはどういったことを練習してきましたか
練習試合が多かったんですけど、早大戦では入りの悪さがあって、もっと集中するようにコーチからも「死ぬ気でやれ」とか言われて、入りの集中を意識していました。
――今日の試合では入りの部分はいかがでしたか
アップから集中しようとチームで声をかけてできて、早大戦よりは集中できたと思いますし、最初のボールも取り切ってポゼッションができたので、そこは改善できたと思います。
――2得点を振り返って
シュートを決められたのは良かったですけど、自分の個の強さというよりは他の人のアシストみたいな感じだったので、次は自分がもっと仕掛けられるようにしたいと思いました。
――今年の目標は
他の大学も去年日本一の慶應を倒そうという強い気持ちで来ると思うので、私たちもそれに気持ちの面で負けないようにしたいです。
――次戦に向けて
個人的には、個の強さをもっと上げられるようにしたいです。チームでは、もっと入りから集中して、25点以上取って、大量得点で勝てるようにしたいです。