【ホッケー(男子)】新チームついに始動!新主将・金田翼インタビュー

慶大ホッケー部男子の2017年は、4年ぶりの王座決定戦出場や、山学大、法大といった強豪にも引けをとらない戦いぶりを見せるなど飛躍の1年であった。今年もさらなる高みを目指し、「勝利以上の勝利」に近づくべくすでに新チームが始動している。これを率いるのが、金田翼(新政4・慶應)新主将だ。これまで主将経験はなく、自らも主将タイプではないと語る金田新主将がどのようにチームを牽引するのか。春季リーグ開幕戦を4月14日(土)に控えるなか、その胸の内を語ってもらった。

 

—「勝利以上の勝利」を求めたいー

——ホッケーを始めたきっかけは

中学まではサッカーをやっていたんですけど、腰を痛めてしまって。サッカーを続けられないので、何か新しいスポーツをしようと思って、一番サッカーに近いホッケーを始めました。

 

——どういうところが近いですか?

グラウンドの大きさが近く、プレーヤーの人数も同じで、考え方も似たところがあるので、割とすぐに馴染めました。

 

——新主将に任命された経緯を教えてください

去年の11月のインカレで新4年生が集められて、そこで急に任命されました(笑)。選ばれると思ってなかったので…経緯とかはないですね。自薦ではなくて、上の代から「(主将を)やって」って(笑)。

 

——なぜ選ばれたと思いますか?

それが未だにわからなくて。うちの代は結構大人しい人が多いので、その中ではズバズバ物を言える方ではあります。でも他の人でもっと主将に向いている人がいたと思います(笑)。

 

——普段から後輩にアドバイスする方なのですか?

アドバイスはする方ですね。どちらかというと、「ここがダメだ」と言います。物怖じせずにガツガツ言えるので。

 

——福谷(亮太・政4)前主将はどんな主将でしたか?

福谷さんはよくまとめてくれていたと思います。下級生だった時にはなかった悩みがいざ自分が主将になると出てきて、そんな悩みを感じさせずに最後までやりきってくださった福谷さんを尊敬しています

 

——主将になってからの悩みとはどういうものですか?
今までは1プレーヤーとしてのビジョンだけを見ていれば良かったのですが、チームをどうやって勝たせるかというところまで見なければいけなくなって、その視点の変化に戸惑いました。

 

——ホッケー部の主将に求められる素質は何だと思いますか?

うちの部活はほとんどの部員が高校から始めているチームで、一部の昔からやっている人たちと戦うなかで、どう勝つのかもちろん大事なんですが、慶大ホッケー部として勝って何を得るのかという「勝利以上の勝利」を求めたいなと思っています。それを考えることが素質というか、僕の今年の目標ですね。

 

——主将として心がけたいことはありますか?

今年のシーズンが始まる前に言ったのは「挑戦しよう」という言葉です。自分が大学に入ってからずっとリーグ優勝という目標を掲げてきたのですが、3年間で一度も達成できていませんでした。何かを変えなくちゃいけないなというのはずっと思っていたので、今年は今までやってきていなかったことにチャレンジすることを心がけることにしました。

 

——福谷前主将からアドバイスはもらいましたか?

代替わりしてから話したことってあんまりないんですよね。でも「悩みすぎるな」とは言われました。

 

——新チームの雰囲気やチームカラーはどうですか?

良くも悪くものびのびしてるなと思いますね。去年もあまり上の代が下の代を押し付ける風ではなかったので、今年もそのまま続いてのびのびやってるという感じですかね。

 

——昨年のチームから引き継いでいきたい部分、変えたい部分はありますか?

極力去年やっていたことは引き継いでいきたいなと思っています。でももし何か足せるとしたら、戦術面などにおいてチームとしての一貫性を今年は意識したいなと思っています。

 

——理想のチームとはどのようなチームですか?

スポーツをやっている上で、勝利というのが至上命題ではあるのですが、勝利するだけじゃなくてそれを日常生活やこれからの人生に活かせるようになっていくといいなと思います。僕たちはプロチームじゃなくて学生スポーツなので、引退した後の人生もあるので、そこまでも考えて1年間戦っていけたらいいなと思います。

 

—自分のできるプレーで引っ張っていきたいー

——主将として新チームをどう引っ張っていきたいですか?

できるだけ下の代には(やるべきことを)自分たちで考えてほしいと思っていて、僕は自分のできるプレーで引っ張っていきたいと思っています

 

——主将としてだけでなく最高学年としても重要な1年となりますが、個人としてチームにどう貢献したいですか?

やはりプレー面で引っ張っていきたいというのがあって、いろんな方々からの期待を受けて主将になったと思うので、それに応えるプレーがしたいです。

 

——チームとしての今年の目標はなんですか?

春のリーグは決勝進出で、秋のリーグは優勝です。春のリーグでいい結果を残せると王座決定戦というのに出場できるんですけど、そこでベスト8に入ること。あとはインカレでベスト4に入るのが目標です。早慶戦や定期戦に関しては勝利を目標にしています。

 

——リーグ開幕前ではありますが、現時点で主将という役に難しさを感じることはありますか?

ありますね。僕は普通部から慶應なのですが、僕のことを昔から知ってる人からすると「なんでお前が主将なの?」という人なので(笑)。主将というタイプでは全くないのですが、そのなかで主将としてやっていかなければいけないこともたくさんあって。でも自分の理想とする「主将像」に近づけていくのが難しいです。

 

——なりたい「主将像」とはなんですか?

ただ勝つという結果だけじゃなくて、勝利に至るまでの過程や、勝利して何を得るのかというところまで考えたいなと思っています。

 

——主将をやっていて楽しいと感じることはありますか?

自分がワンマンでやっているチームではないので、みんなの力を借りながら協力してチームを作っていくというのは楽しんでやっています。

 

—「もっと主将らしくやれよ」って言われますー

 

——部員から何か言葉をもらいましたか?

僕は気取らないようにやっているので、「もっと主将らしくやれよ」って言われます(笑)。

 

——昨年は4年ぶりの王座決定戦進出を果たしましたが

嬉しいの一言に尽きましたね、あの瞬間は。当時の4年生が一回も(王座決定戦に)出場できていなくて、僕らは最上級生を勝たせたいという想いがあったので、4年生が喜んでくれる姿を見て、僕も勝ちに貢献できたし、恩返しできたなと嬉しく思いました。

——秋リーグを振り返って

秋リーグで大事な試合だったのは、駿河台大学のグラウンドでやった法政大との試合です。あの時すごく雨が降っていて、そんななかでもみんなすごく頑張っていたんですけど、自分が思うようなプレーができずに結局0−1という僅差で負けてしまって。あれに勝てていれば秋リーグも上位進出できたので、すごく印象に残っています。雨を言い訳にするわけではないですけど、悔しかったです。春リーグは王座決定戦を4年生に行かせてあげられたのに、秋リーグは逆に何もできなかったので、その部分で悔しさを感じました。

 

——それを踏まえて来季への課題は見つかりましたか?

個人としては、毎試合プレーのクオリティにムラがあったので、今年は全試合を通して一定以上のクオリティでプレーしたいです。チームとしては、引き分けとか負けている苦しい状況でも、最後の数分で勝ちに繋げられるようになりたいです。

 

——今年の春リーグに向けてどんなことに取り組んでいますか?

自分の中でホッケーの目指したい姿というのが結構はっきりとあって。今年は厚みのある攻撃とかサイドチェンジという風に表しているんですけど、それをみんなが100%理解してプレーできるように、練習にできるだけその形を取り入れたりはしています。

 

——そのことについて話し合ったりしていますか?

去年色々と経験させてもらったことから僕がたどり着いた形なので、話し合いというよりは伝えることをメインにしています。

 

——ここで話題を変えますが、オフの日は何をして過ごしていますか?

今はオフの日に就活をしています。趣味としては音楽を聴くことが好きですね。ちょっと有名じゃないくらいのバンドが好きです。インディーズとメジャーの間くらいの(笑)。

 

——ライブなども行きますか?

はい。もう4月とか6月とかのライブの予定も入ってますね。恵比寿と赤坂に行きます。結構ニッチというかディープです(笑)。

 

——昔からバンドは好きなんですか?

音楽を聴くのは好きです。YouTubeを観てひたすら関連動画を回ってます。いいなと思った人を聴きだしてライブに行っています。

 

——部員とプライベートでの関わりはありますか?

同期だったら結構あります。むしろオフの日はほとんど同期といて、よく温泉に行ってます。男しかいないのでテーマパーク系は行かないですけど(笑)。同期が車を出して、近場の温泉に行くという感じです。

 

——最近ホッケー以外でハマっていることはありますか?

漫画を読んでますね。色々読んでて、ジャンプ、サンデー、マガジン、チャンピオン、ヤングジャンプくらいまではコンプリートしてます(笑)。全部広く浅くなんですけど。

 

——ホッケー部ならではの癖や習慣はありますか?

なんでそんな部室にいるんだってくらい部室にいますね。時間の使い方がおかしいです、みんな。12:00くらいに練習が終わるのに、15:00くらいまで部室にいたりする人も…。居心地が良いんだと思います。

 

—毎試合後に笑って終われる1年にしたいー

  

——ホッケー部で良かったなと思うことはありますか?
入って後悔はしてないですし、良かったなって思いますね。試合に出させてもらって、人数が少ないなりの距離の近さもあって、お互い着飾らずに話せるので。むしろ入って嫌だったことがないですね

 

——話は戻りますが、ズバリ勝つために必要な要素は何だと思いますか?

チームプレーだと思いますね。どうしても一人一人で戦うと勝てないので、どのチームであってもそうだと思うんですけど。うちのチームは特にそうだと思います。

 

——主将という立場に立つにあたり、後輩に伝えたいことはありますか?

後輩も本当に頑張ってくれていると思うので、これからも頑張ってほしいということですかね。勝ちに貢献してほしいというのもあるんですけど、これからの自分のキャリアも考えて、4年間を通してどうなりたいのかというのを考えてほしいです。

 

——これからの1年をどんな年にしたいですか?

毎試合後に笑って終われる1年にしたいですね。もし負けてしまって悔しくても、やりきったとかこれが自分の全力だと笑って話せるようにしたいです。

 

——この記事を読んでくださっているファンの皆さんへひとことお願いします

こんな僕ですが、主将として1年間頑張って行きますので、暖かく見守ってください。

 

——お忙しい中ありがとうございました!

 

このインタビューは2018年3月6日に行われました。

(取材・津田侑奈、写真・重川航太朗)

♢春季リーグ戦日程

日付

開始時間

対戦相手

会場

4月14日(土)

13:00

駿河台大

慶大日吉グラウンド

4月21日(土)

13:00

山学大

駒沢オリンピック公園第一球技場

4月29日(日・祝)

14:45

法大

早大東伏見グラウンド



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